ハイスクールヒーローズ-THE ULTIMATE HERO'S-   作:絶狼ゼロ

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OP
「ストライク・ザ・ブラッド」

ED
「絶刀・天羽々斬」

古代怪獣ツインテール

古代怪獣ゴモラ

登場!!

※一言で言うと、ムチャクチャ無理やり感が有る上に、カオスです。


第6話 修行

イッセー

「ゼェ、ハァ、ゼェ、ハァ、ゼェ、ハァ、」

 

今オカ研は、リアスの人間界に有る別荘に向かって、ハイキングのような感じで山道を歩いてきたが、リアス、朱乃、そしてアーシアの荷物を持たされ、更には坂道ばかりを歩いてきたので、体力が最早限界であった。

 

イッセー

「なんでこんなに持ってるんだろオレ…。」

 

とそこに、

 

リアス

「イッセー、気張りなさい!」

 

朱乃

「美味しいお水が待ってますわよ~。」

 

アーシア

「イッセーさん!頑張ってください!!」

 

リアス達がイッセーを応援してくれたのだ。

 

コレでやる気が出たイッセーだが、

 

木場

「イッセー君、お先に。」

 

イッセー

「ええ!?」

 

同じくらいの量を持っている木場が、涼しい顔で横を通過しており、更には沢山の山菜をつんでいたのだ。

 

 

小猫

「失礼します…。」

 

更に、明らかに自分より大きい荷物を持っている小猫が余裕の表情で、横を通過した。

しかもその右手には!?

 

イッセー

「ちょ!?小猫ちゃん!?何で猪引きずってるの!?」

目が×印になっている猪だった。

 

小猫

「…美味しそ…いえ、襲って来ましたので、捕獲しただけです。」

 

イッセー

「いや明らかに“美味しそう”と言い掛けたよね!?」

 

小猫

「気のせいです…」

 

などと言われ、イッセーはまた自信が無くなりかけたが、その自信を“粉砕”する事態が訪れた!

 

ケンイチ

「お!ワリィ皆!!遅れた!」

 

とケンイチ達がやってきた!

 

リアス

「ケンイチ!皆!遅かったじゃ…!?」

 

朱乃

「うふふ、どうしましたリア…ス!?」

 

アーシア

「はわわわわッ!?ケンイチさん何ですかその生物は!?」

 

木場

「こ、コレは!?」

 

小猫

「ちょっと怖い顔です…。」

 

ケンイチの右手には、木場と小猫が持っていた物より、遥かに“凶悪”だった!

 

涼太郎

「だから止せと言ったのに!?」

 

鋼賀

「いくら偶然見つけたと言えど、コレはアカンぜ。」

 

美琴、翼

『ハァ~。』

 

雪菜

「お兄ちゃん、いくら何でも“怪獣”を食料にするなんて、ダメですよ!」

 

ケンイチ

「良いじゃねぇか!“ツインテール”を生で見たんだ!

一度食ってみたかったんだよ!」

 

そう!ケンイチが持っていたものは、“古代怪獣ツインテール”だった!

 

リアス

「か、怪獣って!?」

 

朱乃

「だ、大丈夫ですの!?食料だなんて!?」

 

リアスと朱乃はもの凄い心配になるが、

 

ケンイチ

「ああ心配するな、このツインテールって言う怪獣は、数少ない食用の怪獣なんだ!

因みに味は意外と海老に近い味なんだ!」

 

とのこと。

 

リアス

「大丈夫かしら?」

 

朱乃

「流石に不気味ですわ。」

 

小猫

「食べたいです…!(涎が垂れる)」

 

全員(ケンイチ、イッセーを除く)

『えッ!?』

 

ケンイチ

「お!小猫、食いたいか?」

 

小猫

「はい…!」

 

ケンイチ

「OK!!じゃあ今晩はツインテールのステーキだな!!」

 

なんと小猫!

ケンイチが言った“ツインテールの味は海老に近い”という言葉に、“猫本能”が反応し、ツインテールが食べたくなってしまったのだ。

 

イッセー

「ぶちょ~!まいりました~!」

 

漸く上がって来たイッセーだがケンイチが怪獣を引きずって遅れてやってきたのを知り、完全に尻餅が着いた。

 

遡ること30分、

 

ケンイチ達がリアスの指定した別荘に向かっている途中に、ケンイチが結構大きめな卵を見つけた。

 

ダチョウの卵かと思ったが、明らかに大きかった!

 

そして卵が割れ、中からツインテールが現れた!

 

ケンイチ達

『えー!?ツインテール!?』

 

流石にコレは驚いた!

 

するとケンイチが!?

 

ケンイチ

「よし!コイツを食料にしよう!」

 

涼太郎

「まてまてケンイチ!?ツインテールを食料って危ないだろ!」

 

鋼賀

「コイツを町に降ろさないようにここで仕留めるべきだ!」

 

雪菜

「そうですよお兄ちゃん!!」

 

美琴

「いくら何でも、こんな気持ち悪い怪獣を食べるなんて!」

 

「流石に気が引けます。」

 

涼太郎達と雪菜達の反応は当然だろう。

 

しかし皆さんご存知ですか?

ツインテールは実は本当に食料になると!

 

ただ食する場合は、必ず火をしっかり通さないと“食中毒”を起こすのである。

 

(SFのコンパチシリーズ、ヒーロー戦記プロジェクトオリュンポスを参照。)

 

 

ケンイチ

「いや誰がなんと言おうと!

ツインテールは俺たちの食料だ!

ウルトラマンッ!パワァァドォォ!!」

 

なんとケンイチは信念を曲げず、ツインテール捕獲の為、変身した!!

 

涼太郎達

『あちゃー…(左手で顔を押さえる)』

 

雪菜達

『ハァ…(溜め息を吐く)』

 

とまあケンイチの行動に呆れているのだった。

 

【ツインテールを捕獲せよ!?】

(パチンコ牙狼風、タイトルは青)

 

(BGM:逆転のクァンタムストリーム)

 

ウルトラマン

「行くぜ!シュワ!!」

 

 

ツインテール

「ガァァ!!」

 

ウルトラマンはツインテールに向かっていったが、

 

ツインテール

「ガァァ!!」

 

バチン!バチン!バチン!バチン!

 

ウルトラマン

「フレェ!?カアァ!?」

 

なんと先制を取ったのはツインテールだった!

 

ツインテールの上下は、まるで鯱のように逆さまになっているため、ツインテールの鞭のような尻尾がウルトラマンをぶっ叩きまくる!!

 

コレはいくらウルトラマンでも痛い!!

 

バチン!バチン!バチン!

 

ウルトラマン

「カアァ!?フレェ!?ゲアァ!?」

 

ツインテール

「ガァァ!!」

 

先制を取った事で調子に乗ったのか、更にぶっ叩きまくる!!

 

だがウルトラマンは遂に怒った!!

 

ウルトラマン

「ええ加減せぇ!!ダラァァァァ!!」

 

ガシッ!?

 

ツインテール

「ガァァ!?」

 

怒ったウルトラマンは、タイミングよく尻尾を掴んだ!

 

ウルトラマン

「シュワ!フアイ!」

 

ツインテールの尻尾と尻尾の間にチョップ、更に三半規管には目玉クラッシュのように指を二本にして攻撃!

 

ツインテール

「ガァァ!?」

 

ウルトラマンの逆襲をくらったをツインテールは敢え無く瀕死状態になった。

 

ウルトラマン

「美琴!電撃頼むわ!」

 

美琴

「なんで私がこんな事を…。」

 

と言いつつ、美琴はツインテールに触れて、全力全開の電撃を流し込んだ!

 

ツインテール

「クワ゛ワ゛ワ゛!?」

 

コレを受けたツインテールは、声にならない悲鳴を出して…絶命した。

 

ウルトラマン

「ヨッシャ!ツインテール!!捕ったドォォォ!!」

 

涼太郎達、雪菜達

『ハァ…。』

 

ケンイチの行動に、何かを言う勇気が無くなったのだ。

 

そういった事で、ケンイチはツインテールを引きずって、リアス達の前に現れたのだ。

 

時は戻り現在、

 

ケンイチ達

『デ、デカい!』

 

雪菜達

『わあぁ!!』

 

イッセー

「す、スゲー!?なんて広い別荘なんだ!!」

 

リアスの別荘を見て、ケンイチ達とイッセーは驚愕し、雪菜達は感動していた。

 

リアス

「さあ!今日から十日間の間、此処を宿舎にして特訓をするわよ!」

 

朱乃達

『はい部長!』

 

雪菜達

『はい先輩!』

 

鋼賀

「了解した、部長。」

 

涼太郎

「あいよ部長さん!」

 

ケンイチ

「っしゃあ!やぁぁってやるぜ!!」

 

リアスの言葉に、ケンイチ達全員が気合いを入れた!

 

リアス

「それじゃあ、みんな荷物を置いたらケンイチ達以外は、ジャージに着替えて此処に集合ね。

ケンイチ達は“胴着”に着替えて頂戴。

イッセーに祐斗、小猫の修行相手になって欲しいの。

雪菜達は実力が未知数だから、ケンイチ達の補佐ついでに、イッセー達の模擬戦相手になってもらってもらうわね?

そしてアーシアは、戦闘向けじゃないから、私や朱乃と一緒に魔力の勉強ね。

それとイッセーは一定時間戦闘訓練を受けたら、直ぐアーシアと同じように魔力の勉強よ。いいわねみんな?」

 

朱乃達

『はい部長!』

 

雪菜達

『はい先輩!』

 

ケンイチ達

「よしやるか。」

「まあやってやらぁ。」

「オシ!たっぷりしごいてやるぜ!」

 

 

という訳で全員が荷物を置きに行く為、中に入ろうとするが、ココでイッセーが

 

イッセー

「(そういえば雪菜ちゃんに美琴ちゃんに翼ちゃんて、結構良いスタイルしているよな~。

それに雪菜ちゃんて、朱乃さんに負けない清楚でセミロングの黒髪美少女だなぁ~。

美琴ちゃんも短髪で茶髪だけど、結構お嬢さま風の感じだなぁ~。

あと翼ちゃんも青髪でロングのサイドポニテな上に、アイドル顔負けの美少女だなぁ~。)(ニヤニヤ)」

 

なんと最強の先輩達の妹達を、最強の先輩達の目の前で品定めするような目で見てしまったのだ!

 

これに気付いた小猫はツッコミを入れた。

 

小猫

「イッセー先輩、ケンイチ先輩達が居る中で雪菜さん達を“いやらしい”目で見ていると殺されますよ…?」

 

イッセー

「い゛い゛!?小猫ちゃん!?チクらないで!!」

 

とツッコミを受けたイッセーは小猫に弁明をするが、時すでに遅し!

 

ケンイチ達

『ナンだとイッセー?』

(バキボキ×2回)

(目が笑っていない笑顔)

 

イッセー

「い゛!?先輩!?め、目が笑ってな…ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!?」

 

「私、変態は嫌いよ。」

 

美琴

「私も変態は大っ嫌いなのよねぇ。」

 

雪菜

「イヤらしい…!」

 

妹達が“おっぱい魔神”に目を付けられたと知った兄達によって、イッセーは肉体言語と言う名の“O☆HA☆NA☆SHI”を受けたのだった!

 

そして特訓が始まった。

 

《鋼賀サイド》

 

鋼賀の担当する特訓は、《剣術》…即ち相手、木場である。

 

勿論翼も一緒である。

 

鋼賀

「よし、じゃあ始めるか?」

 

木場

「はい!お願いします、鋼賀先輩!」

 

鋼賀

「それじゃあ先ずは、翼の実力確認と一緒に、2人で模擬戦をしてくれ。その後は俺が直々に模擬戦相手になる。勿論一人ずつだぞ。」

 

「わかりましたお兄さま。では木場さん、お願いします。」

 

木場

「はい!翼さん!」

 

鋼賀は先ず、妹である翼の実力を確認するため、木場と模擬戦を行わせる。

 

木場は己のセイクリッド・ギア“魔剣創造『ソードバース』”を発動し、魔剣を精製する。

 

対する翼も、“アームド・ギア『天羽々斬』”をとりだす。

 

今世界を越えて、名剣VS魔剣が、刃を交える!

 

お互いが剣を構えると、二人の間に微風が吹く。

 

鋼賀

「それじゃあ、どちらかが寸止め、または戦闘続行不可能になったら模擬戦終了って事でいいな?」

 

木場、翼

『はい!先輩!(お兄さま!)』

 

鋼賀が簡単なルールの説明をして、2人は了解した。

 

鋼賀

「それじゃあザルバ、久し振りの出番だ。

開始の合図を頼む。」

 

ザルバ

『たくよ~鋼賀、あの日から今まで俺に、口枷を入れて黙らせてたクセに』

 

ここで、久し振りに喋った相棒のザルバ。

なんでも、あの日ノスフェルを探知せずにふて寝したことで、ケンイチ達がザルバの口に、枷になるような物を入れたため、今まで喋れなかったのだ。

 

(※実際は作者がザルバの存在を忘れていました。)

 

ザルバ

『それじゃあ嬢ちゃんと坊主、用意は良いな?』

 

「はい。」

 

木場

「いつでも行けます。」

 

ザルバ

『じゃあ……始め!!』

 

「テヤァッ!!」

 

木場

「フゥンッ!!」

 

ガギィィィンッ!!!

 

 

ザルバの戦闘開始を合図に、2人は距離を詰め、剣を交えた!

 

「迷いの無い太刀筋に、パワー不足を補うスピード、ケンイチさんの言うとおり“エース”の名に恥じない実力ですね。」

 

木場

「其方こそ、独自の剣術といえど、鋼賀先輩と似通った剣捌きとその胴体視力、普通の女性には不可能なのに、スゴいですよ。」

 

一回の鍔迫り合いで、お互いの秀でている部分を見抜くとは。

 

この時鋼賀は、こう思った。

 

鋼賀

「(やるな木場、俺の剣術を多少取り込み、更に独自の剣の道を見つけた翼の戦闘スタイルを見抜くとは。

そして翼もだ。

木場の短所と長所を見抜いている。

両方とも鍛え甲斐がある!)」

 

 

鋼賀は前世で翼を鍛え上げていた頃を思い出していた。

 

今の翼なら、生身で剣を交じり合えれば、恐らく互角の闘いが出来るかもと。

 

木場も、まだまだ粗削りな部分も有るが、ソードバースの事も考えれば素質は大いにある。

妹の大きな成長と、新たに出来た自分の弟子の成長を楽しむという二つの喜びが、鋼賀の笑みを零れさせた。

 

それから何度も木場と翼は、剣を交じり合わせる。

 

ザルバ

『鋼賀、木場の坊主もそうだが、お前さんの妹も、いい腕だな。』

 

鋼賀

「当たり前だザルバ。なんたって、俺の妹だ。」

 

ザルバ

『へッ、ケンイチじゃねぇが、お前さんも“兄バカ”だな?』

 

鋼賀

「意外とそうなのかもな?」

 

 

「タアァァァァァッ!!」

 

木場

「ハアァァァァァッ!!」

 

鋼賀とザルバが会話をしていると、

 

翼の天羽々斬が木場の腹部に寸止めを入れており、木場も魔剣を翼の首筋に寸止めを入れていた。

 

ザルバ

『其処までだ二人とも。』

 

結果は…引き分けだった。

 

木場、翼

『ありがとうございました!』

 

木場

「やはりスゴいですね、翼さん!あなたも鋼賀先輩の妹として恥じない腕をお持ちですね!」

 

「こちらこそ、良い勝負が出来ました!

また空いたときにでももう一度?」

 

木場

「ええ!勿論です!」

 

お互いの実力を知り、称え合う翼と木場は握手をして、再び模擬戦をする事の約束をしたのだ。

 

鋼賀

「木場も流石だが、翼も見事だったな!

悪魔であり、グレモリー眷属エースの木場を相手に互角とは、見ない内に腕を上げたな。」

 

「ありがとうございます、お兄さま!」

 

鋼賀

「よし、じゃあ先ずは木場、お前からだ。」

 

木場

「はい。一体、どのような事を行うのですか?」

 

鋼賀が翼の成長をほめた後、木場に特訓メニューを与えた。

 

それは……。

 

鋼賀

「先ずは、巨大な魔剣を精製しろ。

その後はその魔剣で俺に攻撃して来い。」

 

木場

「先輩、それは何故?」

 

鋼賀

「お前の弱点は“パワー不足”だ。

だから自慢のスピードを損なわずに、その巨大魔剣を操れるようになるためだ!そうすればお前は、もっと研かれる!」

 

鋼賀が木場に出した特訓は、弱点の克服だった。

それを聞いた木場は、納得して魔剣を精製する。

 

木場

「わかりました!」

 

巨大魔剣を精製し構えるが、やはりパワー不足の木場には重い。

 

鋼賀

「じゃあ簡単なルールを説明する。

その巨大魔剣で、この俺に牙狼剣を引き抜かせろ。

それで充分だ。」

 

木場

「成る程、僕がパワー不足だから、鞘に納めた常態で魔剣を防いだり、避ける余裕があるということですね?」

 

鋼賀

「ああ、その通りだ。

そして俺が牙狼剣を引き抜いた時、それは俺が身の危険を感じた時だ。わかったな?」

 

木場

「はい!ならば行きます!ハアァァァァァ!」

 

鋼賀の説明を受けて、木場は巨大魔剣を振るい、鋼賀に向かって走って行った!

 

ところ変わって、時間は遡り《涼太郎サイド》。

 

此方も鋼賀達と同じように、涼太郎が師匠となり、小猫の特訓相手になっていた。

勿論美琴も涼太郎のサポートである。

 

涼太郎

「とりあえず、宜しくな小猫?」

 

小猫

「涼太郎先輩、宜しくお願いします…。」

 

涼太郎の軽い挨拶に、小猫は丁寧に返した。

 

美琴

「兄さん、先ずはどうするワケ?」

 

美琴が涼太郎に内容を聞いてみた。

 

涼太郎

「先ずは俺と小猫で模擬戦を行おう。

小猫、俺は変身するから、遠慮せずに掛かってこい!」

 

小猫

「解りました…では……逝きますよ」

 

涼太郎

「んッ!?ちょっと待て小猫!?

“逝きますよ”って漢字が違うだろ!?」

 

小猫

「……気のせいです。」

 

涼太郎

「オイィィィィッ!?何時俺は小猫の恨みを買った!?身に覚えがなぁぁい!?」

 

自ら小猫の模擬戦相手になった涼太郎だが、何故か小猫から危険な匂いが感じられた。

 

そのため涼太郎はWドライバーを素早く装着し、ガイアメモリを取り出す!

 

『サイクロンッ!』『ジョーカーッ!』

 

涼太郎

「変し…『えいッ!』イヤちょっと待て小猫!?それは反そ…ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!?」

 

変身しようとした涼太郎に、まさかの小猫が変身妨害!!

 

反応が遅れた涼太郎は小猫のパンチをくらい、吹っ飛んだ!

 

美琴

「あららららら…(顔を左手で抑える)」

 

兄の思いがけないハプニングに美琴は“なっさけな~”と思いながら顔を押さえた。

 

更に、ハプニングは続いた!

 

涼太郎

「ヌオッ!!

変身を妨害されるって、ウルトラマンギンガじゃないんだから勘弁してく……ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!?」

 

涼太郎はそう言いながら不意にドライバーを見て、驚愕した!!

 

涼太郎

「べ、ベルトの左スロットが外れてやがるぅー!?」

 

なんと!?小猫に吹っ飛ばされた影響でドライバーの左スロットが外れていたのだ!!

 

美琴

「え~?そんな事ってあるの!?」

 

兄の更なるハプニングに妹はビックリ仰天物だった!

 

小猫

「先輩、大丈夫ですか…?」

 

現行犯の小猫が涼太郎を心配したのだ。

 

涼太郎

「バーロー!!小猫!せめて変身してから攻撃して来くるべきだろうが!!

ナンてことを…『ごめんなさい、先輩…(マジで泣きそうな顔!)』……ウッ!?」

 

 

ベルトのスロットが外れいたため、若干キレ気味の涼太郎だが、小猫の泣き顔を見て戸惑い、逆に罪悪感がでてしまったため、怒りが一瞬で静まった。

 

美琴

「兄さん!いくら何でもキレ過ぎよ!

小猫だって早く体を動かしたくてウズウズしてたんだと思うから!」

 

更に美琴が弁護してきたため、涼太郎は最早何も言えなかった。

 

涼太郎

「わーったわーった!俺が悪かったって。

たくよ~どうしたもんか?」

 

涼太郎は己の罪悪感を詫びた後、小猫の修行をどうするか考えると?

 

涼太郎

「ん?何だこの接続部?」

 

涼太郎はドライバーの中心に目がいった。

 

ソコにはまるで取り外しが可能のような感じの接続部になっていたのだ。

 

涼太郎

「待てよ?もしかして?」

 

美琴

「どうしたの兄さん?」

 

小猫

「先輩…?」

 

涼太郎は外れていたスロットを直すように、ドライバーにくっつけると?

 

カチャッ!

 

と接続する音が聞こえた!

 

涼太郎

「くっついた!?

てことは、外せるのか?」

 

試しに涼太郎はドライバーのどこかに、片方のスロットを外せるスイッチを探すと?

 

涼太郎

「これか?」

 

ドライバーの中心の下に突起してるものがあり、それを押してみると?

 

カシャンッ!

 

と音を立ててドライバーから再び分離したではないか!

 

涼太郎

「やっぱり外せた!!てことは、このWドライバー!!

ロストドライバーにもなる“セパレート式”だったのか!?」

 

なんて事だ!?

涼太郎が特典で貰ったWドライバーは、ロストドライバーにもチェンジ出来る“セパレート式Wドライバー”だった!!

 

コレは新しい発見だ!

 

美琴

「ねぇ兄さん、スロットが片方無くても変身出来るの?」

 

涼太郎

「ああ。変身出来るぜ!よく見てな!」

 

美琴の質問に涼太郎答えた後、右側しか無い状態で、変身体制を取る。

 

『ジョーカーッ!』

 

再びジョーカーメモリのボタンを押して、スロットにセットする。

 

そして右腕を斜めにして、胸の持って行きポーズを取る!

 

涼太郎

「…変身ッ!」

 

例のフレーズ共に、スロットを開く!

 

『ジョーカーッ!!』

 

メモリの音声と共に、涼太郎の体は仮面ライダーWに酷似した姿に変身したのだ!

 

さほどWと大差は無いが、やはり違いは色が全体的に黒一色であった!

 

そう、その姿は正に“11人目の仮面ライダー”を思わせる姿だった!!

 

ジョーカー

「よっしゃ!やっぱり変身できた!」

 

美琴

「本当に出来たんだ!?」

 

小猫

「黒い仮面ライダーW?」

 

小猫がまんま思った事を口にした。

 

ジョーカー

「違うぜ小猫!

俺は切り札の戦士………仮面ライダー、

ジョーカーだ…!」

 

(あの仮面ライダーBLACK RXのような名乗り方)

 

小猫

「どうしてWじゃないんですか…?」

 

何故“W”ではなく、“ジョーカー”なのか疑問に思った小猫に、ジョーカーは答えた。

 

ジョーカー

「簡単だ、Wはベルトのスロットを左右に開くと、Wの文字になる。

そしてもう一つ、左右の体には二つのメモリの力が宿っているため、色が統一されていないからだ。

そしてスロットが一つの場合は、メモリの名前と力が宿る為、色が一色になるんだ。

だからWじゃないんだ。」

 

小猫

「そうなんですか…。」

 

小猫は納得した。

 

ジョーカー

「よし小猫!仕切り直しだ!掛かってこい!」

 

小猫

「解りました…。行きます!」

 

と小猫が気合いを入れ、仮面ライダージョーカーに向かっていったその時!!

 

イッセー

「ギャアアアアアッ!?先輩!!!止めて下さァァァい!?」

 

なんと!!イッセーのバカでかい悲鳴が聞こえた!!

 

ジョーカー

「な、なんだなんだ!?」

 

ジョーカーと小猫は模擬戦を中断した!

 

時を同じくして鋼賀達も同様にイッセーの悲鳴が聞こえた。

 

鋼賀

「何故イッセーが悲鳴を上げている?」

 

此方も木場との模擬戦を中断した。

 

その時!

涼太郎達と鋼賀達の耳に、驚きの声が聞こえた!!

 

『キシャアアアアアッ!!』

 

涼太郎、鋼賀

『ッ!?こ、この鳴き声はまさか!?』

 

離れているにも関わらず、2人がハモった!

 

そして鳴き声の正体は!

 

ケンイチ

「バカやろう!!逃げてんじゃねぇ!!“ゴモラ”に向かって来んかァァ!!」

 

なんとケンイチがバトルナイザーで呼び出した“古代怪獣ゴモラ”だった!!

 

(ケンイチによってサイズは十メートル)

 

コレはいったいどういう特訓ナンだケンイチ君!?

 

遡ること涼太郎、鋼賀が木場、小猫の特訓を行う時間まで遡る。

 

ケンイチ

「よっしゃイッセー!!お前の特訓を始めるぞ!」

 

イッセー

「はい!

お願いします先輩!!」

 

雪菜

「お兄ちゃん、やっぱり熱い。」

 

明らかに熱血漢漂うケンイチは、イッセーに気合いを入れさせる程の返事が返ってきた!

 

この兄の熱血さを見て、妹は若干呆れた。

 

ケンイチ

「先ずはイッセー、セイクリッド・ギアを起動させろ!」

 

イッセー

「え?良いんですか先輩?部長には使っちゃダメと言われてるのですけど?」

 

ケンイチ

「リアスには俺が必要があったと言っておく。そうじゃないと出来ない特訓だ。」

 

イッセー

「…解りました!ブースデッド・ギアッ!!」

 

ケンイチの補足を聞いたイッセーはブースデッド・ギアを起動させた。

 

『ブーストッ!!(ギアの音声)』

 

ケンイチ

「よし!じゃあイッセー、予め言っておこう。

俺や涼太郎、鋼賀は、セイクリッド・ギアに関しては皆無だ。

そのため、ギアに関する知識が無いから、個々の持つ戦術や戦い方を極めさせていく事で、それぞれの技術を向上させる。それを俺たちはリアスに頼まれた訳だ!」

 

イッセー

「はい、それは部長から聞いています。」

 

ケンイチ

「そしてリアスから、俺がお前の師匠を頼まれたのも解っているな?」

 

イッセー

「はい!」

 

ケンイチ

「だから、リアスからある程度セイクリッド・ギアの事を聞いたが、そのブースデッド・ギアは、使用者の体力が無ければ宝の持ち腐れだという事を聞いている。その為お前には、戦闘訓練よりも己の体力を向上させることが先だ。」

 

ケンイチの説明は、所謂体力が無ければ、強力な力を引き出すことは出来ない。

 

(しかしケンイチが言うと、さほど説得力が無い気がするのは、作者の気のせいか?)

 

イッセー

「え?でもそれじゃあ俺戦えなくて足を引っ張るだけですよね?」

 

ケンイチ

「案ずるなイッセー。

たった“3日間”でお前の体力を上げて見せるさ!

その後は、雪菜や俺と素手による戦闘訓練を行う。」

 

イッセー

「3日!?

まさか先輩達がよくやっているトレーニングですか!?

俺にはまだ無理ですよ!」

 

ケンイチの説明を受け、イッセーはケンイチ達のトレーニングを思い浮かべ、流石に青ざめたが、

 

ケンイチ

「いや、お前の体力では先ずは無理なのは解っている。

最も簡単な方法がある。

雪菜、“あれ”を持ってきてくれたか?」

 

雪菜

「は~いお兄ちゃん!」

 

雪菜はケンイチに“あれ”を渡した。

 

そう、“バトルナイザー”を!

 

イッセーはバトルナイザーを初めて見たため、一言物申す。

 

イッセー

「先輩?それは何ですか?」

 

ケンイチ

「コイツは“バトルナイザー”。この中に怪獣が居るんだぜ!」

 

イッセー

「えッ!?怪獣!?マジすか先輩!?大丈夫なんですか!?」

 

ケンイチ

「ああ、大丈夫だ!なんせ、俺の仲間だからな!」

 

イッセー

「それなら良かったです。

で、それをどうするんですか?」

 

ケンイチ

「こうするんだ、いけぇ!ゴモラァァァァッ!」

 

イッセーの質問に対し、ケンイチはバトルナイザーを起動させた!

 

“バトルナイザー!モンスロード!!”

 

ゴモラ

「キシャアアアアッ!」

 

バトルナイザーから光と共に、古代怪獣ゴモラが現れた!

 

(サイズはケンイチによって十メートルである)

 

ゴモラ

「キシャアアアアッ!」

 

イッセー

「オオッ!?か、か、格好いい!!」

 

現れたゴモラを見て、イッセーは率直な感想を述べた。

 

(作者曰くゴモラはチョーイイネ!キックストライク!サイコーッ!!なほどの好きな怪獣ベスト3である)

 

雪菜

「ワアァッ!可愛い!ゴモちゃ~ん!(ナデナデ)」

 

ゴモラ

「クゥゥゥゥン。(意外と嬉しそう)」

 

すると雪菜が気に入ったのか、撫でるとまるで犬みたいな鳴き声をゴモラが発した。

 

ケンイチ

「さてイッセー!始めるぞ!」

 

イッセー

「え?どういう事ですか?」

 

ケンイチの言葉にイッセーは意図が読めなかった。

 

するとケンイチの言葉から、予想だにしなかったセリフが飛び出した!

 

ケンイチ

「これからお前は………ゴモラと“戦え”!

それがお前の特訓だ!」

 

イッセー

「……エ゛!?」

 

ケンイチ君、今なんと言った?

 

ゴモラと“戦え”!?

 

イッセー

「え~と先輩?今なんと?」

 

ケンイチ

「ゴモラと戦え!だ!」

 

ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!?聞き間違いじゃなかった!

 

ケンイチ、君は鬼畜になるつもりか!!

 

嘗て、ウルトラマンレオを鍛え上げたウルトラセブン隊長のように、敢えて心を鬼にするつもりか!?

 

イッセー

「イヤイヤイヤイヤイヤイヤ!!先輩!無茶苦茶言わないで「いけぇ!ゴモラァァァァッ!!」ギャアアアアッ!?」

 

イッセーが抗議しようとしたら、問答無用にケンイチがゴモラを突撃させた!

 

即ち、それがイッセーの悲鳴の理由だった!!

 

時は戻り、

 

イッセー

「ギャアアアアッ!?先輩!?止めて下さい!?」

 

ケンイチ

「逃げるな!特訓にならねぇぞ!!」

 

ゴモラに乗ってイッセーを追い掛けるケンイチ。

 

当然このゴモラ鳴き声とイッセーの悲鳴とケンイチの怒鳴り声は、別荘内に居るリアス達にも聞こえた!!

 

リアス

「ケンイチ!?なにが起こってるのよ!?この怪獣はなんなのよ!?」

 

騒ぎを聞きつけたリアス、朱乃、アーシアはケンイチの元へやってきた!

 

ケンイチ

「見て分からねぇか?修行だって。

それとコイツはゴモラ。俺の仲間だ!」

 

朱乃

「幾らなんでもコレは修行とは言い難いですわ!!」

 

アーシア

「ケンイチさん!

イッセーさんの身に何か遭ったら大変ですよ!?」

 

リアス

「こんな事の為にイッセーを貴方に託したのでは無いのよ!!」

 

明らかに抗議モノだったがケンイチが力強く言い放った!

 

ケンイチ

「バカやろう!!」

 

リアス達

『ッ!?(ヒィッ!?)』

 

ケンイチのバカデカい声に、三人は怯む。

 

ケンイチ

「リアス、それじゃ“甘やかして”いるのと同じなんだよ!

イッセーに自信を持たせるためにも、過酷な特訓をしてこそ意味が有るんだ!」

 

リアス

「けどケンイチ!

イッセーは私達やあなた達も含めて一番弱い上に体力も魔力も少ないのよ!それじゃあイッセーが死んじゃうじゃない!

主としてそれは許せないわ!!」

 

ケンイチの言い分も分かるが、リアスの言うこともごもっともである。

 

だがこの発言は遠回しに言えば、“始めからケンイチ達の力頼りの戦い”をするとも取れるものだった。

 

ケンイチ

「リアス…一つ聞く。

俺たちは確かにお前らの為に力を貸すと言ったのを覚えてるよな?」

 

リアス

「え、ええ勿論覚えてるわよ。

でもどうしてそんなことを?」

 

突然ケンイチがそんな事を聞いてきた為、リアスは戸惑った。

 

ケンイチ

「ならば、俺たちに“頼った戦い”はしないでほしい。」

 

リアス

「どういう意味よ?」

 

ケンイチ

「ライザーはレーティングゲームに置いてほぼ無敗なんだろ?」

 

リアス

「どうしてそれを知っているの!?」

 

ケンイチの言葉に、リアスは驚いた。

なぜケンイチがライザーの戦績をを知っているのか!?

 

ケンイチ

「簡単な推理だ。

あの野郎は、不死鳥と同じ能力を持つ悪魔。

即ち、再生能力に頼った戦い方をしていると考えるのが妥当だ。」

 

(実際は原作知識である)

 

リアス

「確かに、その通りよ。でもそれとさっきの話と何の関係が有るのよ?」

 

ケンイチ

「俺から言わせれば、不死身が最強だと言う奴は愚の骨頂なんだ。

殆どの奴はその能力に頼り、己の肉体を鍛えるという事をしない。

そしてリアス、何故俺がさっき、俺達に頼った戦い方をするなと言った意味はな、知らぬ間に“未知なる力に頼り、自分たちの誇りを失ってしまう”

ということがあってしまうの防ぐ為だ。」

 

リアス

「自分たちの、誇り……。」

 

朱乃

「リアス…。」

 

アーシア

「部長さん…。」

 

ケンイチの言葉に、リアスはよく考えてみた。

 

確かに昨日ケンイチ達が、自分たちの力になると言ったとき、どこか心の中で“牙狼が、仮面ライダーが、ウルトラマンが居れば絶対に勝てる!”という“ケンイチ達の力を頼りにした”戦い方を、いつの間にか考えていたようだ。

 

ケンイチ

「俺たちは決して仲間を見捨てたりはしない。

けど、始めから俺たちの力を頼りにした戦い方は、悪魔としての誇りを無くしてしまう可能性だって有り得るんだ。

だから俺たちは、この十日間の特訓で、俺たちの力に頼らずに、自分達の限界を越える事で、皆に自信もってほしいんだ。

そして俺たちに示して欲しいんだ。

俺が以前、ウルトラマンが人間を命に代えてでも護った理由の一つであり、その理由はどんな生き物にもある、“無限の可能性”を。

それに、限界を越えた時、初めて見えるモノが有るんだ。

掴み取れる、“力”が。」

 

リアス

「ッ!限界を越えた時…」

 

アーシア

「初めて見えるモノ…」

 

朱乃

「掴み取れる、力が…」

 

ケンイチの言葉に、リアス達は考えた。

 

ケンイチはこう言いたかった。

 

ケンイチ達が戦うのは、リアス達が限界まで戦い抜いたとしても、本当に越えられない壁が立ちはだかった時、初めて力を貸してくれるということを!

 

その答えに、リアスと朱乃はたどり着いた!

 

するとケンイチの心の声が、イッセーに届いた!

 

イッセー

「ドォラゴォォン!!!ショットォォッ!!!」

 

ケンイチ達

『ッ!イッセー!(君!)(さん!)』

 

なんと、さっきまで逃げていたイッセーが、ケンイチのゴモラに初めて立ち向かった!

 

イッセー

「先輩!俺、やっと解りました!

先輩が何でこんな無茶苦茶な特訓をやらせるのか、漸く!

この地獄の特訓を乗り越え、限界を越える事で、俺にしか見つけられない“力”を引き出す事だったんですね!!」

 

ケンイチ

「イッセー…解ってくれたか!

ああ!地獄を乗り越えて、お前にしか見えない何かを掴む!

コレが俺の、お前に出した特訓の意味だ!」

 

イッセー

「はい!!先輩!!

部長!!先輩の特訓を認めて下さい!

俺、絶対乗り越えて見せます!!

そして、先輩の手を煩わせること無く、焼き鳥野郎をぶっ飛ばしてやりますから!!

それからアーシア!

心配してくれてありがとう!俺は大丈夫だから!

朱乃さんもありがとうございます!

必ず俺は、先輩から課せられた特訓を乗り越えて見せます!!」

 

リアス達

『イッセー…(イッセー君…)(イッセーさん…)』

 

イッセーの覚悟に、リアス達は、何も言えなかった。

 

そして、

 

リアス

「……ケンイチ。

イッセーを、改めてお願いね。」

 

ケンイチ

「任せろ!責任を持って、イッセーを強くしてやるさ!」

 

リアスはケンイチに、改めてイッセーを託すと朱乃とアーシアを連れて、別荘に戻った。

 

ケンイチ

「イッセー!

俺も勿論お前を殺すような真似はしないが、殺されるつもりで立ち向かえ!!

 

そうすれば、必ず何かが見える!!」

 

イッセー

「はい!!先輩!!」

 

こうして再び、イッセーの“最短強化特訓”が再開された!!

 

コレを遠くから見ていた涼太郎達及び、鋼賀達は…

 

ジョーカー

「ケンイチ…無茶苦茶やんなぁ~。

ゴモラでイッセーを追い掛けるとは~。」

 

美琴

「ホントよね兄さん。」

 

小猫

「涼太郎先輩、

美琴さん…イッセー先輩は大丈夫ですか…?」

 

ジョーカー

「大丈夫大丈夫!

ケンイチだって其処までバカ野郎じゃねぇから。」

 

美琴

「先輩はちゃんと、手加減するからね!」

 

小猫

「信じてます…。」

 

と言い合った後、模擬戦再開をした涼太郎達。

 

木場

「鋼賀先輩!?

イッセー君大丈夫ですかあれ!?

明らかに僕よりも厳し過ぎないですかあれ!?」

 

鋼賀

「問題無い。

ケンイチはあえて心を鬼にして接している。

だから、殺すような真似はしないさ。」

 

「それにケンイチさんは、兵藤の持つ強い力があるからこそ、大事なモノをちゃんと護れるように育て上げるのだから。」

 

木場

「強い力…?赤龍帝の事ですよね?」

 

鋼賀

「ああ、イッセーは赤龍帝という、ウルトラマンに及ばないが、この世界において最強のドラゴンを宿していながら、まだ強い力を操れていない。

だからこそ、力を扱えるように体力と戦闘力の特訓を同時に行っているんだ。」

 

木場

「そういうことだったんですね!!わかりました!」

 

鋼賀

「よし木場、続きをするぞ!

まだまだ俺の牙狼剣を引き抜かせる程に達していないぞ!」

 

木場

「はい鋼賀先輩!行きます!」

 

と此方も同じような会話をして、特訓の再開に入った。

 

 

しかし、この時…………誰もが気づかなかった。

 

ケンイチ達を見る黒い影、謎の男を……(←此処重要)

 

???

「面白そうなやつだなぁ…櫂ケンイチ、いや、ウルトラマン!

いずれお前の光は、この俺が頂く!」

 

いったいこの男は、何者だ!?

 

すると、その男に近付く更なる謎の男2人。

 

???

「溝呂木さん…貴方の宿敵はどうでしたか?」

 

???

「黄金騎士を遥かに越える存在が、あの男とは。」

 

溝呂木

「月影とバラゴか…。お前たちこそどうだったんだ?」

 

月影

「中々楽しめそうな相手でしたよ。

左涼太郎という男は。」

 

バラゴ

「私の方も、黄金騎士の力を持つ道外鋼賀には、興味を持てた。

コレから先が楽しみだ。」

 

溝呂木

「そうかぁ。

おれもだ、櫂ケンイチ…奴は楽しませてくれるだろう。」

 

月影

「やはり私達は、」

 

バラゴ

「似た者同士だな?」

 

溝呂木

「だが仕掛けるのは、今じゃない。

今は退散するぞ。」

 

そう言うと謎の男達、溝呂木、月影、バラゴは姿を変えた。

 

バラゴの姿は、ひとことで言えば、闇黒の鎧を纏った狼。

 

月影の姿は銀と黒のボディに、腰周りには黒いベルトが巻かれ、その腹の部分にエメラルドグリーンの発光物をつけており、もっとも目立つのが、バッタのような顔に緑の複眼。

 

そして溝呂木の姿は、赤と黒のボディが特徴的で、胸には禍々しい銀のプロテクターをつけており、そのプロテクターの中心には、カラータイマー状の黒いコア。そしてなんといっても、顔は、ウルトラマンを思わせるフェイスだった!

 

そして謎の男達は、邪悪なブラックホール状の空間に消えて行った。

 

ケンイチ

「ッ!?」

 

突如ケンイチが後ろを振り向いた!

 

雪菜

「お兄ちゃん?どうしたのですか?」

 

ケンイチ

「…いや、何か邪悪気配を感じたが…気のせいか?」

 

ケンイチは、さっき感じた“何か”を気のせいして、雪菜の特訓に移っていた。

 

因みにイッセーは、ゴモラの攻撃を必死で回避しながら、隙を見てはドラゴンショットを撃ち込む!

 

そして雪菜の特訓であるが、いたってシンプルである。

 

棍棒を使い、ケンイチに一撃を当てる事である。

 

その意味は、雪霞狼は軽い上に切れ味が良いため、特訓に使うと、いずれイッセーが怪我どころじゃすまなくなってしまうため、敢えて棍棒で馴染ませるというものだ。

 

雪菜

「ハッ!!ヤアァッ!!」

 

ケンイチ

「ヘアッ!ふんッ!」

 

雪菜は棍棒を駆使して、ケンイチに攻撃していくが、流石は彼の妹。

 

直ぐに棍棒の重さを攻略し、打ち出す速さにキレが出ている。

 

しかし兄も負けていない。

雪菜の攻撃全てを弾いたり、さばいたり、アクロバティックに避けていく。

 

そして!

 

ケンイチ

「デヤァァッ!!」

 

雪菜

「キャアッ!?」

 

ケンイチが素手で棍棒を力強く弾き、雪菜は棍棒を手離してしまった。

 

そしてケンイチは右手を手刀にして、雪菜の首目掛けて振り下ろす!

それも己の妹を相手にかなり力強く!

 

普通の女の子なら恐怖感に襲われて固まるが、雪菜は違う!

 

雪菜

「若雷!!」

 

ケンイチの強力な手刀に対し、雪菜は右手に拳を作り、電撃纏わせて迎撃する!

 

ドォォォンッ!!

 

兄妹の攻撃のぶつかり合いは、かなりの余波が飛び交う!

 

ケンイチ

「シャッ!」

 

雪菜

「ハッ!」

 

少しの間にらみ合っていた二人は、距離を取る。

 

ケンイチ

「…よし!合格だ雪菜!見事じゃないか!棍棒を弾かれた瞬間に慌てず、俺の攻撃を冷静に迎撃するとは!」

 

雪菜の素晴らしい土壇場による迎撃を見せた事に、ケンイチは素直に誉めた。

 

雪菜

「ありがとうございます、お兄ちゃん!

お兄ちゃんがウルトラマンだから、“ウルトラマンの妹”だということに恥じないように頑張りました!」

 

ケンイチ

「そうか、悪いな。

なんか重圧を背負わせちまって。」

 

雪菜

「ううん!

大丈夫ですから!」

 

妹の頑張りが、“ウルトラマンの妹”という重圧を跳ね返したモノだった事に、ケンイチは罪悪感を感じて雪菜に謝るが、雪菜は気にしていなかった。そして三ヶ所による特訓は、夕方まで続いた。

 

その特訓の過程で、イッセーはリアス達による魔力の特訓がある為、午後4時に特訓を終わらせた。

 

そして午後6時…………

 

ケンイチ

「よ~しぃ!飯を作るぞぃぃ!!」

 

涼太郎

「オメェ随分テンション高ェな!?」

 

鋼賀

「まあ~、漸くツインテールが食べられるという感動に浸ってるんだろ?」

 

という訳で、夕飯の準備にかかるケンイチである。

 

リビングで待つリアス達は不安と期待の間でさまよっていた

 

ケンイチ

「涼太郎、鋼賀。

2人もリビングで待っててくれ。飛びっきりの料理を作り上げてやるぜ。」

 

涼太郎

「ハァ。

わーったよ、期待しないで待ってるわ。」

 

鋼賀

「ケンイチ、雪菜はどうするんだ?」

 

ケンイチ

「雪菜は勿論、俺のアシスタントだ。

問題無ぇ!」

 

とケンイチが言った所に、

 

雪菜

「お兄ちゃん、お待たせしました!」

 

花も恥じらう可愛らしいエプロン姿の雪菜が現れた!

 

涼太郎

「あらまぁ~こりゃあ…」

 

鋼賀

「中々良いセンスをしているじゃないか?」

 

ケンイチ

「リアスから借りた甲斐があったな!可愛いぜ雪菜!(頭撫でる)」

 

雪菜

「えへへ。

ありがとうお兄ちゃん、先輩方。」

 

ケンイチ達に似合うと言われた雪菜は素直に喜んだ。

 

そして涼太郎と鋼賀はリビングに向かった。

 

ケンイチ

「よ~しぃ!始めるぞ、雪菜!」

 

雪菜

「はい!」

 

こうして櫂兄妹による、夕飯の料理が開始された!

 

一方リビングでは、櫂兄妹の夕飯が作り終わるまで、美琴と翼を含めたオカ研ガールズと、涼太郎に鋼賀を含めたオカ研男子チームは、それぞれ暇つぶしをしていた。

 

オカ研ガールズは、言わずと知れたガールズトーク!

 

大して、オカ研男子チームは?

 

イッセー

「(ヤベェ…何も揃ってない!?これじゃあ“ブタ”だ!?)」

 

木場

「(かなり良いのが来ています!ストレートが来るとは、少し安心ですね!)」

 

鋼賀

「(ほう、面白い。まさかフルハウスが来るとはな。)」

 

涼太郎

「(マズい!6のワンペアじゃねぇか!?これじゃあ望み薄じゃねぇか!?)」

 

なんと4人の心の会話を読み取った通り、ポーカーしていた。

 

この4人の中でも、騎士の2人が凄い手札を持っているが、

 

兵士の手札は何も揃ってない…所謂ブタだ!

 

そして仮面ライダーは、6のワンペアだけである。

 

この勝負、勝つのはグレモリー騎士か!?

 

それとも、勝つのは黄金騎士か!?

 

さぁ!運命のジャッジだ!

 

涼太郎

「(仕様がねぇ!コレしかない!)」

 

ん?涼太郎、何を企んで…って、その“メモリ”は!?

 

木場、イッセー

『涼太郎先輩?』

 

鋼賀

「どうした、涼太郎?」

 

三人が注目すると!

 

“(I文字)イリュージョン!!”

 

なんとお手製のオリジナルガイアメモリ、“イリュージョンメモリ”を使った!!

 

そして涼太郎は、2人の分身体を創る。

 

三人

『え?』

 

勿論驚く三人だが、涼太郎はお構いなしに分身体と共に手札を見せた!

 

涼太郎×3

『俺は6スリーペアだ!!』

 

何を言っているんだ涼太郎君!?

 

そんな行いが認められる訳無いだろ……………

 

鋼賀

「ば、バカな!?」

 

イッセー

「マジかよ!?」

 

木場

「僕が…負けた!?」

 

オイィィィィィィッ!?お前たち!!認めて良いのか!?

 

涼太郎の反則プレイを!?

 

コレにはリアス達も苦笑だった。

 

オマケに美琴に限っては、頭を抱えていた。

 

すると?

 

ケンイチ

「よっしゃぁッ!!待たせたな、みんな!!」

 

雪菜

「ツインテールのウェルダムステーキが出来ました!

後はポテトサラダも用意しました!」

 

櫂兄妹が夕飯を持ってきた!

 

そしてテーブルに、ツインテールのステーキが乗った皿

が、それぞれ分けられるが…

ケンイチ

「(ニッシッシッ。

涼太郎、お前は気付くまい。お前以外の皆は全員ウェルダムだが、お前のだけはレアにしてやったぜ!散々俺の脇腹を突っついたんだ!俺からの仕返しだぜ!)

 

なんとケンイチ君!?涼太郎のツインテールはレアにしたのだ!

マズいぞ!このままでは涼太郎が食中毒になってしまう!

 

すると

 

涼太郎

「(ん?なんだ?俺のだけ妙に焼き加減が甘いな?………………まさか!?)」

 

此処で何かを悟った涼太郎は?

 

涼太郎

「ッ!?ケンイチ!外に何か居るぞ!?」

 

ケンイチ

「何ッ!?」

 

全員(涼太郎以外全員)

『えッ!?』

 

(涼太郎が、自分の皿とケンイチの皿をすり替える)

 

全員が窓の外を見るが…

 

ケンイチ

「…何も居ないぞ?」

 

ケンイチの言うとおり、何も居なかった。

 

涼太郎

「そうか?俺の気のせいか?」

 

と言うが、内心…

 

涼太郎

「(この野郎!何の因果で俺に、レアのツインテールを食わせようとしやがった!?)」

 

とケンイチの狙いに気付いたのだ。

 

そして、気付かずにケンイチは椅子に座る。

 

ケンイチ

「まあ気を取り直して…全員、お手を拝借!」

 

全員

『(随分と古典的!?)』

 

ケンイチ

「それでは…この世の命全てに感謝して、いただきます!」

 

全員

『(な、長い。それも地味に…)いただきます!』

 

ケンイチの“いただきます”の合図で、夕飯に入った。

 

そして初めて怪獣を口にした一同(ケンイチ、涼太郎を除く)

 

リアス

「あら、思いのほか美味しいじゃない。」

 

朱乃

「あらあら、本当ですわね。」

 

アーシア

「本当です~!」

 

イッセー

「ウオッ!マジで旨いッす!先輩!」

 

木場

「凄いです!確かに少し海老の味が、乙で良いですね!」

 

小猫

「美味しいです…!!!(ギャァブッ!!)ケンイチ先輩、おかわりありますか…?」

 

ケンイチ

「ありがとよお前ら!後小猫、幾らでも有るぞ!じゃんじゃん食って良いぞ!」

 

リアス達にはかなりツインテールのステーキは好評だった。

 

鋼賀

「うん、やるな。ケンイチ、旨いじゃないか。」

 

「色々な意味驚きです!此処まで美味しいなんて。」

 

美琴

「確かに吃驚だわ!ちょっと良いかも。」

 

雪菜

「やっぱり、お兄ちゃんは凄いです!」

 

ケンイチ

「おう、鋼賀達もありがとよ!にしても涼太郎、食わないのか?(ニヤニヤ)」

 

鋼賀や雪菜達にも好評だったが、ケンイチは何故か食わない涼太郎を見て、明らかに悪意満々の笑みを浮かべながら、涼太郎に聞いてみる。

 

涼太郎

「おっとワリィワリィ!頂くわ!」

 

ケンイチ

「(ニヤリ)じゃあ俺も食おう!」

 

と2人が同時に食べた!!

 

そして!

 

涼太郎

「おお!うめぇな!素晴らしい位に“火が通っているな”!」

 

涼太郎の言葉に、ケンイチは疑問に思った

 

ケンイチ

「(あれ?どうなってやがる?

涼太郎はレアの筈…ってなんで俺のがレアになってんだ!?

ハッ!?

まさか涼太郎!?

俺の企みに気付いたのか!?

やべえ!レアのツインテールのステーキ食ってしまった!!)」

 

涼太郎が企みに気付いた事を知ったケンイチだが、時既に遅し!

 

ギュオオオオオ!!

 

ケンイチ

「グオッ!?」

 

全員(涼太郎を除く)

『ケンイチ?(さん?)(君?)(先輩?)

お兄ちゃん?』

 

ケンイチの腹が突然鳴りだして、ケンイチは立ち上がり、

 

ケンイチ

「スマン、と、トイレに行ってくる!?」

 

と言い出し、スタコラサッサと出て行った。

 

朱乃

「一体どうしたのでしょうかケンイチ君?」

 

リアス

「明らかにお腹を抑えていたわよね?」

 

雪菜

「お兄ちゃん…大丈夫かな?」

 

ケンイチを心配するリアス、朱乃、雪菜だが、勿論イッセー達もである。

 

涼太郎

「あ~大丈夫大丈夫。

彼奴、“食中毒”になっただけだから。」

 

全員

『えッ!?“食中毒”!?』

 

涼太郎の言葉に、誰もが驚愕した!

 

木場

「ちょっと涼太郎先輩!?食中毒って、どういう事ですか!?」

 

涼太郎

「このツインテール……よく火を通さないと、食中毒を起こすんだ。

そして、あの野郎!

何の因果か知らないが、最初俺に渡したステーキをレアにして渡したんだ。」

 

鋼賀

「全くケンイチの奴、大方今まで涼太郎に脇腹を突っつかれたから、それで仕返しのつもりなのだろう。」

 

美琴

「あ~、先輩ならありえそう~。」

 

その言葉にリアス達はため息を吐く。

 

そしてケンイチが戻って来て、涼太郎と乱闘になったのは言うまでも無い……。

 

そして乱闘が終わった後、食事を終えた後はお決まりの、入浴であるが、

 

リアス

「さて、じゃあそろそろお風呂に入ろうかしら?」

 

イッセー

「お風呂!!」

 

イッセー君?

お風呂という単語に反応するとは、君はどこまで変態なのだ!

 

リアス

「あらイッセー、一緒に入りたいの?」

 

イッセー

「えッ?あ、いやその…」

 

リアス

「朱乃も良いかしら?」

 

朱乃

「うふふ、殿方のお背中を流してみたいですわ。」

 

イッセー

「え?」

 

ケンイチ達

『ん?』

 

リアス

「アーシアも良いかしら?」

 

アーシア

「え?え~と…はい。」

 

イッセー

「え!?」

 

ケンイチ達

『おいおいマジか!?』

 

リアス

「小猫は?」

 

小猫

「絶対イヤです…。」

 

イッセー

「ガックシ!」

 

ケンイチ達

『ふぃ~、助かった…。』

 

と、小猫の言葉でイッセーは希望を失い、ケンイチ達は安心のため息を吐いた。

 

小猫

「でもケンイチ先輩に涼太郎先輩、鋼賀先輩なら良いですよ…。」

 

全員

『…へ?』

 

ん?小猫ちゃんよ、今なんと言った?

 

“ケンイチ先輩に涼太郎先輩、鋼賀先輩なら良いですよ”!?

 

涼太郎

「ブゥゥゥッ!?」

 

鋼賀

「オッホ!?オッホ!?」

 

当然涼太郎は飲んでいた水を吹き出し、鋼賀はむせてしまった!

 

涼太郎

「何言ってるんだ小猫!?」

 

鋼賀

「んな冗談言うな!」

 

涼太郎と鋼賀は抗議するが、

 

雪菜

「私は小猫ちゃんに賛成です!」

 

涼太郎、鋼賀

『え?』

 

美琴

「あたしも賛成!!」

 

涼太郎、鋼賀

『な゛!何だと!?』

 

「わ、私も、その…賛成です…。」

 

涼太郎、鋼賀

『何でだよ!?』

 

イッセー

「チキショー!?なんで先輩ばっか!?」

 

リアス

「あら雪菜達、意外ね?」

 

雪菜達がまさかの小猫の言葉に賛成!!

 

(まあ三人は、兄貴達と一緒に風呂に入るなど、問題なし!特に雪菜は、兄であるケンイチの部屋に潜り込み、いつの間にか添い寝するほど、お兄ちゃん子であった。)

 

涼太郎

「なんでこんな目に合うんだ!?」

 

鋼賀

「くそ!ケンイチ!!お前もなにか言ってや…!?」

 

涼太郎と鋼賀が大ピンチに陥り、ケンイチに助けを求めるが!?

 

ケンイチ(変身↓)

ウルトラマン

「………………」

 

なんとケンイチが、ウルトラマンにいつの間にか変身していた!?

 

朱乃

「あらあら、ケンイチ君が変身していますわ。」

 

朱乃がそう言った途端!!

 

ピコピコンピコピコンピコピコピコピコ!!

ピコピコンピコピコンピコピコピコピコ!!

ピコピコンピコピコンピコピコピコピコ!!

 

なんと!!

ウルトラマンのカラータイマーが、点滅しているではないか!?

 

しかも、ただの点滅ではない!

異常なテンポのタイマー音だ!?

 

涼太郎

「アァァァァ!?

イカン!!ケンイチが動揺のあまり、

カラータイマーが点滅してやがる!!」

 

鋼賀

「ま、マズいぞ!このままではケンイチが“死ぬ”!!」

 

全員

『え?……えぇぇぇぇぇぇぇ!?』

 

鋼賀の言葉にリアス達と雪菜達が驚く!!

 

更に!!

 

バタァァァンッ!!

 

全員

『ハッ!?』

 

ピコピコンピコピコンピコピコピコピコ!!

 

ウルトラマン

「……此処が……俺の…死に場所か……」

 

涼太郎、鋼賀

『そんな事で死ぬなぁー!?』

 

ウルトラマンが倒れた!?

 

ウルトラマン!!立て!!立つのだ!!

 

とまあおおざっぱに言えば、ケンイチは小猫の言葉に動揺し、己の意思に反してウルトラマンになり、カラータイマーが異常なテンポの点滅を起こして…倒れたのだ。

 

その後は、小猫が渋々ながらも冗談と言い、ウルトラマンは蘇った。

 

勿論ケンイチにも戻る。

 

だがそれでもケンイチは、ダメージがでかかったため、風呂は明日入ると言い、一人寝室に戻り、ベッドにくるまった。

 

そしてリアス達は雪菜達と一緒に風呂に入り、その後に涼太郎達が入った。

 

その後リアス以外が就寝した頃、ケンイチに少し異変が。

 

ケンイチは就寝しているが、夢を見ていた。

 

ケンイチ

「なんだ?此処は?」

 

ケンイチは、変な場所に居た。

 

其処は、まるで…………地獄。

 

即ち、冥界だった!!

 

いったい何故、彼はこんな夢を見たのか!?

 

つづくッ!!

 




次回予告
(BGM:LEVEl5)

-ザルバナレーション-

ケンイチがタイムスリップしたのは、
悪魔、天使、堕天使の三つ巴の大戦争であった!

ちょっと待てケンイチ!?

あれは…赤い竜と白い竜じゃないか!?

どうするつもりだ、ケンイチ!?

次回! 夢-ドリーム-

ウルトラマンと二天竜が…激突する…。

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