ハイスクールヒーローズ-THE ULTIMATE HERO'S-   作:絶狼ゼロ

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OP『牙狼~savior in the dark~』


フィンディッシュタイプビースト・ノスフェル

登場!

ED
『飛び立てない私にあなたが翼をくれた』

※今回、長い上に無理矢理感が多いですが、お許し下さい!
そして後書き宜しくです!!


第3話 VS生徒会!

ケンイチ達がオカルト研究部に入部してから4日が経った。

ケンイチ達の人気は、二年生の木場祐斗を遥かに凌ぐモテッぷりを見せたのだ!

 

三人が歩く先々では、奇声が上がるは、階段から踏み外した女子がいた瞬間には絶妙なタイミングで窮地を救うという、木場祐斗が駒王学園の『イケメン王子』なら、ケンイチ達は『勇者様御一行』である。

 

更にケンイチ達がオカルト研究部に入部したため、ケンイチが結構木場に話しかけては、一緒に昼食を取る所を女子達が見た時は、正に『勇者と騎士の絵になる食事会』というふうに広まり、人気なったのだ。

 

だが反面男共には、全くを持って恨めしそうな目で見られる事があるだけでなく、ケンイチ達の特技を知った男子柔道部と男子剣道部が、ケンイチ達に不意打ちやら闇討ちを仕掛けてくる事が有るが、冷静にケンイチ達は撃退している。

 

そして、今日も…。

 

剣道部部長

「グハァッ!?」

 

柔道部部長

「グヘェッ!?」

 

部員達

「ギャアァァァァァ!?」

 

剣道部と柔道部は、

ケンイチ達を襲撃したが、あえなく全滅。

 

それもそうだろう。

三人の身体能力は人間で言えば化け物クラスである。

 

特にケンイチは、

彼自身がウルトラマンである為、見事な身のこなしやら、さばき技を披露したりしては、一本背負いに持ってく。

涼太郎と鋼賀も似たように剣道部と柔道部を無力化していく。

 

ケンイチ

「さぁて~、これで終わりか?」

 

剣道部部長

「ヒィィッ!?」

 

涼太郎

「たくよぉ、こんな事している暇が有るなら、自主トレしてろよ?」

 

柔道部部長

「ギクッ!?」

 

鋼賀

「それとも何か?

お前たちは、俺たちへの嫉妬が大きいせいで練習に集中出来ないってか?

質が悪いぞ!!」

 

部員達

「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!?」

 

最早逆リンチによる地獄の絵地図となっていた。

 

そこへ?

 

リアス

「あらケンイチ、涼太郎、鋼賀じゃない。」

 

朱乃

「あらあら、これはどういう状況ですか?」

 

二大お姉さま登場!

 

ケンイチ

「よお!リアス、朱乃!」

 

涼太郎

「見ての通り、襲撃を受けたから返り討ちにしただけだ。」

 

鋼賀

「全く、コイツ等は自分たちの集中力の無さを棚に上げて、俺たちのせいにするんだよ。」

 

リアス

「酷いわねそれは!」

 

朱乃

「許し難い人たちですわ、私たちの“友人”にそんなことをするなんて!」

 

 

剣道部、柔道部

『ごめんなさぁぁぁぁぁい!!』(高速で退散)

 

ケンイチ達だけでなく、リアスと朱乃の二大お姉さままで敵回すとは、この学園の部活動は大丈夫か?

 

 

とここで涼太郎が思い出す。

 

涼太郎

「あ、そうだケンイチ。」

 

ケンイチ

「なんだ?」

 

涼太郎

「お前今日の昼飯は?」

 

ケンイチ

「ああそれならバッグに入って……………………」

 

ケンイチに今日の昼飯を持って来たか確認したのだ。

 

ケンイチは時折弁当を忘れることが多いため常に確認を取るが……………。

 

 

ケンイチ

「………無い!?」

 

涼太郎

「あちゃ~」

 

鋼賀

「やっちまったか~」

 

やっぱり忘れてしまったようだ。

只でさえケンイチは食が太い故に、弁当が二つ無いと満たされないのだ。

 

(ヒーローがそんなので良いのか?)

 

とその時。

 

リアス

「なら丁度良いわね、今日貴方へのせめてもの“恩返し”に、お弁当を用意したわよ。」

 

ケンイチ

「えッ!?マジ!?」

 

なんとリアスがケンイチに、弁当を用意してくれたのだ!

更に!

 

朱乃

「あらリアス、貴方もなんですか?私もなんですよ。」

 

なんと朱乃までケンイチにお弁当を用意してくれたのだ!

 

鋼賀

「おお!マジ!?」

 

涼太郎

「やるじゃんケンイチ!」

 

リアス

「でもどっちを選ぶのよ?」

 

リアスはケンイチがどっちかを選ぶと考えるが、そこは彼だ!

 

ケンイチ

「二人が良いなら、両方貰うよ!ご厚意を無駄にするわけにはいかないからさ!」

 

朱乃

「あらあら、そうですか。

はい、コレは私からです。」

 

リアス

「はい、これは私からよ。」

 

二人が差し出した弁当の柄は、品のあるものだった。

流石べっぴんさん!

 

ケンイチ

「サンキューな!

リアス!朱乃!

この礼は、必ず返すな!」

 

リアス

「ええ、楽しみにしているわ!」

 

朱乃

「うふふ、どんなお返しが来るのでしょうか?」

 

ケンイチがリアスと朱乃から弁当を受け取り、五人は教室に向かう。

 

(途中全校生徒に見られては、女子達からは“まるで姫を守る勇者様御一行”という風に見られ、男子達はこの世の終わりを見たのごとく、愕然としていた。)

 

そして五人が階段を上がろうとすると?

 

???

「ごきげんようリアス、姫島さん。」

 

横から声をかけられた為、振り向くと?

 

リアス

「あらソーナ!

ごきげんよう。」

 

朱乃

「あらあらごきげんよう、会長。」

 

この学園の生徒会長、支取蒼那が居たのだ。その後ろには副会長の『真羅椿姫』も一緒である。

椿姫

「おはようございます、リアスさん、姫島さん。」

 

リアス

「ええ、ごきげんよう、椿姫。」

 

朱乃

「はい、おはようございます、椿姫さん。」

 

お互いに挨拶し合う4人の“美女”達。

その光景は、上品過ぎるものだ!

 

リアス

「あ、そうだ!ソーナ、ちょっと紹介したい新入部員が居るのよ!今日の放課後に部室に来てもらえるかしら?」

 

ソーナ

「あら、丁度こちらも眷属が増えたから、改めて挨拶しに行こうと思っていたのよ。」

 

リアス

「それじゃあ、放課後待ってるわね。

朱乃、行くわよ?」

 

朱乃

「ええ、リアス。

それでは失礼します。」

 

リアスは幼なじみであるソーナと放課後に、お互いに新しく加入したメンバーを紹介し合う事を約束して、リアス達はソーナ達と分かれたのだ。

 

そして上の階で、先に上がっていた

ケンイチ達が4人の会話を見ていたのだ。

 

涼太郎

「なあケンイチ、鋼賀、あの二人…」

 

鋼賀

「ああ、間違いない。」

 

ケンイチ

「“支取蒼那”生徒会長、本名“ソーナ・シトリー”、リアスと同じように魔王を姉に持つシトリー家の悪魔で姉の名は、“セラフォルー・レヴィアタン”。

そして“真羅椿姫”副会長、ソーナ・シトリーの右腕で、駒は朱乃と同じで女王(クイーン)、こりゃまた楽しくなりそうだな。」

 

ソーナと椿姫を見てケンイチ達は、今後の展開を思い、また仲間が出来ると思い、先に教室に向かう。

 

そして教室に向かう途中、彼等は女子達に憧れの視線をたっぷりと受けていた。お当然男共は、膝をついては愕然とし、「不公平だ…」や、「勝てる筈が無い…」など、完全絶望しきっている。

そしてリアス達も、同じように教室に向かう途中、憧れの眼差しを浴びていた。

そして時は流れ、12時、、、、、、

 

ケンイチ

「よし!飯だ!」

 

涼太郎

「いやはえぇよ!

どんだけ準備がはえんだよ?」

 

鋼賀

「涼太郎、ケンイチに何を言っても無駄だって、コイツの脳は“食う、寝る、筋トレ”以外無いんだから。」

 

ケンイチ

「そうそう!ん?

って、俺はキンタロスか!?」

 

昼休みとなり、昼食の準備をするが、ケンイチはものの3秒で準備をしたのだ。

それ故に、リアスと朱乃から頂いた弁当が実は楽しみしていたのだ。

 

 

 

とそこへ、

 

リアス

「ケンイチ、涼太郎、鋼賀、私たちも同席して良いかしら?」

 

リアスと朱乃がやってきた。

 

ケンイチ

「ん?構わねえぜ。

なあ、涼太郎、鋼賀?」

 

鋼賀

「ああ、問題ない。」

 

涼太郎

「オフコース!一緒の方が楽しいし、友だちと飯を食うのは、更に格別だからな!」

 

ケンイチ

「という訳だ。一緒に食おうや!」

 

朱乃

「うふふ、ではお言葉に甘えて。」

 

リアス

「お邪魔するわね?」

ケンイチ達の承諾を得て、リアスと朱乃は昼食を一緒にする。

 

それを見ていた男子生徒は、もはや唖然呆然愕然!

 

女子達は羨ましがったり、ウットリする者もいた。

 

そしてリアスと朱乃は、今朝ケンイチにプレゼントした弁当の感想を聞く。

 

リアス

「どう?口に合うかしら?」

 

朱乃

「正直、私も不安ですわ。」

 

意外と乙女な一面を見せたリアスと朱乃に、涼太郎と鋼賀は、貰った弁当を食べるケンイチの反応を見る。

 

ケンイチ

「………うッ!?」

 

4人

『へッ!?』

 

なんと!ケンイチは苦しみだした!

リアスと朱乃は、

“まさか!?まずかったのか!?”

と思った。

 

だが、ケンイチをよく知る涼太郎と鋼賀は、“ある物”を手に待機する。

そして!

 

ケンイチ

「う!う!う!…………ウマァ~~~イ!!」

 

 

涼太郎、鋼賀

『パッ〇ョンか!!』

 

と言って取り出したのは……………ハリセンだ。

 

スパコーン!!

パシコーン!!

 

ケンイチ

「アウチッ!?」

 

ボケやすいケンイチの為に、涼太郎と鋼賀が作った、良い音が鳴るハリセンは、見事ケンイチの頭に命中!!

 

ケンイチ

「何しやがんだバカ野郎共!?こういうパターンの方が…」

 

涼太郎、鋼賀

『普通に美味いと言えぇーー!!』

 

スパコーン!!

パシコーン!!

 

ケンイチ

「アマツッ!?」

 

ケンイチが抗議する前に再びツッコミを入れる二人。

 

この光景を見るリアスと朱乃は、時折こう思う。

 

リアス、朱乃

『(本当に彼等は

ヒーローなのかしら?)』

 

しかし二人は、ケンイチが自分の弁当を美味いと言ったため、安心したのだ。

 

リアス

「そうだ三人共、今日紹介したい人たちがいるから、三人は必ず来なさいよ?

特にケンイチ!

その人たちの挨拶が終わってからでいいから、“パトロール”は後にしてちょうだい。良いわね?」

 

ケンイチ

「あいよ、多分悪魔関係か?」

 

リアス

「あら?やっぱり解っちゃうかしら?

その通りよ。」

 

朱乃

「ええ、グレモリー家と永く友好関係を築いてきたシトリー家の悪魔でリアスの幼なじみの“支取蒼那”生徒会長。

本名、ソーナ・シトリー様ですわ。」

 

涼太郎

「やっぱりか。

悪魔の気配はたっぷりと感じていたから、もしかしたらとは思っていたが。」

 

鋼賀

「まあでも、早め知り合っておいた方が、面倒事も少なくて良いんじゃないか?」

 

ケンイチ

「そうだな、まあ向こうの反応が楽しみだけどな。」

 

朱乃

「うふふ、なにせ“光”と“闇”が仲良く一緒に居るのですからね。」

 

ケンイチ

「とりあえず分かった。けど、緊急事態のアラームが鳴ったら、流石に俺等の内1人居なくなるの見逃してくれ。手遅れの状態になってたら意味が無いから。」

 

リアス

「ええ、そこは仕様がないから特別に許すわ。あなた達は“命を守るのが使命”だものね。」

 

 

 

リアスから、今日会って欲しい人達がいると言われ、ケンイチ達は悟り、それを承諾するが、自分たち専用の特別な活動である“パトロール”は後回しにする代わり、メモリーディスプレイから緊急事態のアラームが鳴ったら、誰か一人が抜ける事を許して欲しいと頼み、リアスはそれを許した。

ケンイチ達がオカ研に入部してから、新人悪魔であるイッセー達の護衛ついでのパトロールをやっており、リアス達から堕天使やはぐれ悪魔祓い(エクソシスト)の話を聞いている為、朱乃と木場は問題ないとして、イッセーとアーシアは勿論だが、小猫も襲われる可能性も否定出来ないため、ケンイチ達に護衛を頼んだリアスだが、ケンイチ達は快く引き受けてくれたのだ。

しかしそれでも昨日の夜は、予想外の事態が起こり、朱乃が“契約者”の下に訪れた時、その相手が堕天使であり、多人数による強襲を受けてしまい、負傷してしまったが、偶々その辺りをパトロールしていたケンイチ=ウルトラマンが、朱乃の悲鳴を聞き、瞬時駆けつけ、窮地を救ったのだ。

そして邪な心を持った堕天使であると判断したウルトラマンの光は、堕天使を拒絶し、撃滅したのだ。しかも堕天使どもは、ウルトラマンの目の前で命知らずな事に“地雷言”を口にしたため、最後に残った一体には、メガ・スペシウム光線の直撃を貰ったのだった。

そして朱乃を治療し、部室に帰還した後は、当然リアスに何事かと聞かれ、“朱乃が堕天使の強襲を受けた為、救出しただけ”と答え、リアスは朱乃を泣きながら抱きしめ、自分が助け行けなかった事を朱乃に謝罪したが、無論朱乃はそんな事でリアスを拒絶したりしない。

そしてリアスはケンイチに、親友を助けて貰ったお礼を考え、次の日にケンイチに弁当を作る事を考えたのだ。

(当然朱乃もリアスと同じくケンイチにお礼を考え、弁当を作ってきたのだ。)

 

まあともあれ、リアス達の話を聞いたケンイチ達はしっかり挨拶に参加する事を約束したのだ。

 

そして時が流れて午後3時30分、、、、今現在部室には、ケンイチ達を含むオカ研メンバーが集まっている。

 

そして、イッセーとアーシアはリアス達から悪魔のパートナーである“使い魔”の説明やら紹介を受けていた。

 

因みに、ケンイチ達は結構ギャップを感じていた。

 

リアスの使い魔は蝙蝠、

朱乃の使い魔は小鬼、

小猫の使い魔はまんま子猫である。

 

では何がギャップかって?

朱乃の使い魔が小柄とはいえ、『鬼』であることがだよ。

 

因みに、木場の使い魔は見ようとしたら、イッセーが拒否したのだ。

 

とそこへ、

 

コン!コン!

 

朱乃

「はい?」

 

ソーナ

「失礼します。」

(ココから“ソーナ”と統一して呼称します)

ソーナ率いる生徒会がやってきた。

 

イッセー

「あ!?あの方は!?」

 

アーシア

「イッセーさん、何方なんですか?」

 

イッセー

「この学校の生徒会長、支取蒼那先輩だよ。そしてその隣は副会長の真羅椿姫先輩。

てゆーか、生徒会メンバーが総動員でオカ研に来るなんて、なんかマズい事でもしたのかな?(冷汗)」

 

生徒会の登場にイッセーは驚いて、若干テンパっている。

 

リアス

「待ってたわよソーナ。

イッセー、アーシア、先ずはあなた達から挨拶なさい。」

 

アーシア

「えっ?」

 

イッセー

「あ、あの~部長、それはどういった事でしょうか?」

 

全く理解していないイッセーに朱乃が答えた。

 

朱乃

「この方の真実の名は“ソーナ・シトリー”、グレモリー家と同じで上級悪魔シトリー家の次期当主様なんですよ。

そして、グレモリー家と永く友好関係を築いていらっしゃる、言わば部長の幼なじみですわ。」

 

イッセー

「部長の幼なじみ!?てゆうかこの学校に、悪魔が他にも居たんですか!?」

 

アーシア

「私も驚きです!」

 

朱乃の説明を聞いて驚くイッセーとアーシア。

 

すると、生徒会側に居る一人の男子生徒がリアスに聞く。

???→匙→サジ

「リアス先輩、僕たちの事彼に話してないんですか?

同じ悪魔なのに気づかないコイツもどうよって感じですが?」

 

確かに気づいてもおかしくないが、まだまだイッセーには無意味である。

ソーナ

「サジ、私たちはお互いに干渉し合わない事を約束しているのです。

兵藤君とアルジェントさんが知らなくて当然ですよ。」

 

サジ

「あ、そうなんですか…。」

 

するとイッセーが気付いた。

 

イッセー

「お前って確か、最近生徒会の追加メンバーになった」

 

ソーナ

「匙元士郎、兵士(ポーン)です。」

ソーナがサジの紹介と同時に、彼の駒を説明した。

 

リアス

「兵士の兵藤一誠、それから僧侶(ビショップ)のアーシア・アルジェントよ。」

 

リアスとソーナが、お互い新眷属の紹介を簡単に済ませた。

 

イッセー

「ヘェ~、お前も兵士か?それも同学年なんだ?」

 

サジ

「ハァ、俺としては、“変態三人組”の一人であるお前と一緒だなんて、ひどくプライドが傷つくぜ!」

 

イッセー

「なッ!?なんだとテメー!?」

 

サジ

「お!やるか?」

 

しかしサジはイッセーをバカにする為、くだらない事で一触即発にのぼった。

とここで見ているだけではないのが、ケンイチだ。

 

ケンイチ

「よっ!!」

 

ズビシッ!!×2

 

イッセー、サジ

『いてぇ!?』

 

ケンイチが二人の仲裁に入った。

 

ケンイチ

「バカ!そんな事やってると、時間ねぇわ!」

 

イッセー

「す、スイマセン!ケンイチ先輩!」

 

サジ

「あイテテテ、あんただれ?」

 

サジは、突然介入してきたケンイチとその後ろにいる涼太郎と鋼賀にも目が入った。

 

リアス

「そういえば、こっちが本命の新入部員よソーナ。」

 

リアスの言葉に、ソーナはケンイチ達を注視すると、

ソーナ

「ッ!?」

 

三人を、特にケンイチを見て険しくなった。

それと同時に、椿姫達シトリー眷属も(サジを除く)何かを感じ取った。

 

サジ

「あれ会長?副会長?みんなもどうしたんですか?」

 

椿姫

「サジ!“彼”の波動を感じませんか!!」

 

サジが椿姫に言われるまま、ケンイチ達を見ると?

 

サジ

「な!?なんで“光の力”があるの!?」

 

サジもようやく解った。ケンイチの波動、即ち光の力に。

 

ソーナ

「リアス、コレはなんの冗談ですか?」

 

ソーナがケンイチを見ながら、警戒するようにリアスに聞いた。

 

リアス

「ソーナ、少し事情を聞いてくれるかしら?」

 

リアスが超真面目な顔つきで聞いてきたので、ソーナは耳を貸したのだ。

 

そしてソーナ達は耳疑った。

 

アーシアを眷属に迎えた時、突如宇宙人、“ケットル星人”の襲撃を受け、抵抗したのだが、たった一人を相手にあしらわれ、さらにはイッセーがケットル星人に殺されかけたのだ。

しかし、その時アーシアの願いが伝わり、

『ウルトラマン』

『仮面ライダー』

『黄金騎士牙狼』

となって駆けつけたケンイチ達によって、窮地を脱したのだと。

 

その後の話で、転校初日に、ケンイチ達はリアス達のオカ研に入部して、お互いに話合ったのだ。

そして、リアス達が悪魔にその力を向けるのかをケンイチ達に聞いたら、“君たち悪魔が、人間を理不尽に殺しさえしなければ、絶対に力を向けない。”と言ったため、魔王を兄に持つ者として、ケンイチ達に覚悟と決意を示して、ケンイチ達も“信じるかわりに信じてほしい”と言ったのだ。

 

ここまで自分達を信じてくれたのだ。だから、彼らは信じるに値する者達だと。

 

事実、朱乃が堕天使の襲撃と闇討ちを受け、窮地に陥ったが、ウルトラマンとなり、パトロールをしていたケンイチに救われたのだ。

ここまでの説明を受けて、彼らを信じないのは申し訳無いため、ソーナ達は警戒を解いて謝罪する。

 

ソーナ

「すみませんリアス、彼らに失礼なことを…」

 

ソーナが謝罪とともに頭を下げ、椿姫達も頭を下げた。

そしてサジも慌て頭を下げた。

 

リアス

「仕様がないわよ。

だって、こんなことは類を見ないわけだし。

じゃあ改めて、ケンイチ、涼太郎、鋼賀、挨拶良いかしら?」

 

ソーナ達の謝罪を快く許し、ケンイチ達の紹介に入った。

 

ケンイチ

「おう!

俺は櫂ケンイチ!

又の名を、

ウルトラマンパワードだ!

宜しくな!“ソーナ”とその眷属!」

 

自己紹介するケンイチが、いきなりソーナを呼び捨てしたのだ。

コレには一発物申す。

 

涼太郎、鋼賀

『(ハリセン持って)いきなり呼び捨てかい!!』

 

バコンッ!!

バシコーンッ!!

 

ケンイチ

「ハウッ!?」

 

ツッコミを受けたケンイチだが、昼間より破壊力がデカい!

 

ケンイチ

「いってぇぇぇぇぇッ!?何しやがんだバカ野郎!」

 

涼太郎

「いきなり呼び捨ては無いだろ!?」

 

鋼賀

「せめて会長くらいは付けろよ。」

 

二人の言うことも最もである。

しかしケンイチは、

 

ケンイチ

「しゃーねーだろ!?

俺は堅苦しいのは、苦手なんだよ。」

 

とのことである。

 

リアス

「ごめんなさいソーナ、ケンイチってば相手を呼び捨てにしやすいのよ。

オマケに、どうも下の名前がほとんどなのよ。」

 

ソーナ

「いえ、彼に悪気がある訳では無いので、別に構いません。

では私も、櫂ケンイチ君を“ケンイチ君”と呼ばせてもらいます。」

 

ケンイチ

「ああ、サンキューな!」

 

何はともあれ、ケンイチが自己紹介を終え、ソーナと握手をする。

 

次は涼太郎である。

 

涼太郎

「次は俺だな、俺は左涼太郎、仮面ライダーWだ。

宜しく頼みますぜ、『会長さん』。」

 

ソーナ

「ええ此方こそ、では左涼太郎君を“涼太郎君”と呼ばせてもらいますね?」

 

涼太郎

「ああ、呼び方はお好きどうぞ。」

 

涼太郎もソーナと握手をするが、涼太郎は少しハードボイルド気味に自己紹介をしたのだ。

 

コレに気づいたケンイチは、

 

ケンイチ

「(ボソッ)また気取っててるよ、このハーフボイルド(笑)!」

 

と聞こえないように言ったが、“ハーフボイルド”という単語には敏感に反応するのが、涼太郎である

 

ズキュッ!

 

ケンイチ

「グハァッ!?」

 

涼太郎

「あワ~リィ、手がすべっちった(笑)。」

 

涼太郎がケンイチの弱点である脇腹を突っつき、見事にケンイチは悶絶する。

 

そして最後は、鋼賀になった。

 

鋼賀

「最後は俺か。

俺は道外鋼賀、黄金騎士牙狼として戦う“魔戒騎士”だ。

宜しくな“会長殿”。」

 

ソーナ

「此方こそ。

それと“魔戒騎士”とはなんですか?」

 

自己紹介と途中で鋼賀の口から出た、

“魔戒騎士”

という単語が気になってソーナは聞いてみた。

 

鋼賀

「魔戒騎士とは、闇にまぎれて邪悪を切り裂く、言わば俺のような騎士を名乗れる者の総称だ。

そしてその魔戒騎士の証が、この“魔戒剣”だ。

まぁ、魔戒剣だけが魔戒騎士だけじゃ無いけどな。」

 

ソーナに魔戒騎士を説明する鋼賀は同時に、その魔戒騎士の証である魔戒剣も見せた。

 

ソーナ

「なるほど、理解出来ました。

では道外鋼賀君を、“鋼賀君”と呼ばせてもらいますね?」

 

鋼賀

「そこは好きに呼んでくれて構わない。」

 

鋼賀もソーナと握手を交わすと?

 

ザルバ

『オイ鋼賀!おれも紹介しやがれ。』

 

ザルバ乱入!

 

コレにはシトリー眷属も驚く!

 

サジ

「おわッ!?

指輪がしゃべった!?」

 

椿姫

「この指輪は一体?」

 

当然の反応を取る

ソーナとシトリー眷属。

 

ソーナ

「鋼賀君、此方の指輪は?」

 

鋼賀

「コイツは『ザルバ』、魔導輪でな、邪悪な奴を見つけだす、言わば心を持った探知機だ。」

 

ザルバ

『そういうわけだ、“嬢ちゃん”に“坊主”、俺様はザルバだ。そして鋼賀のパートナーだ。』

 

ソーナ

「わかりました、宜しくお願いします、ザルバ。」

 

ザルバ

『オイ!呼び捨てするな、“ザルバ様”と呼べ!』

 

『え゛!?』

 

鋼賀

「ザルバ…割れてみるか?」

 

ザルバ

『ちょ、ちょっと待て、悪かった鋼賀、冗談だ!お前らも好きに呼べ!」

 

ソーナ

「は、はあ、分かりました。ではサジ、兵藤君とアルジェントさんにちゃんとなさい。

 

とりあえず自己紹介が終わり話が進まる。

 

サジ

「は、はい!

宜しく…」

 

サジが握手しようと右手を出すと、

 

アーシア

「宜しくお願いします!!」

 

アーシアが両手握り返し、笑顔で言った。するとサジが豹変!

 

サジ

「こちらこそ!

君みたいなとても可愛いくて素晴らしい子ならば大歓迎だよ!!」

 

アーシア

「はい!」

 

何故かサジがイッセーのような感じの“におい”が滲み出ていた。

そしてイッセーは面白く無いため、アーシアとサジの間に割って入り、

 

サジ

「イテテテテテテッ!?」

 

イッセー

「ナッハッハッハ!

サジ君!!俺の事も宜しくね!!つうか、アーシアに手を出したら殺すよ!!殺すからねサジ君!!」

 

笑顔でサジの手を取り、悪意満々でサジの手を強く握る!

 

しかし!

 

イッセー

「ぐわッ!?アァァァァァッ!?」

 

サジ

「ハッハッハッハッハー!!可愛い美少女を独り占めか?流石は鬼畜のエロエロ君だなぁ!!」

 

サジが逆にイッセーの手を握り返し、逆襲をするのだ!

 

この光景を見て、二人の主達は?

 

リアス

「大変ね、ソーナ。」

 

ソーナ

「そちらもですね、リアス。」

 

とお互い苦笑い。

 

とその時!

 

ビーッ!!ビーッ!!ビーッ!!ビーッ!!

 

全員

『ッ!?』

 

突然謎のブザーがなり、ソーナ達は何事かと思う。

 

そしてリアス達は、『まさかッ!?』と思い、ケンイチ達を見ると!案の定ケンイチがメモリーディスプレイを手に取り、注視していた!

 

ケンイチ

「悪いリアス!!

今のタイミングなら俺達三人は抜けても問題ないか!?」

 

ケンイチが切羽詰まった感じで、三人同時に抜けることの許可を取りに来た!

 

リアス

「用件はもう済んだわ!良いわよ!!」

 

ケンイチ

「サンキュー!!

涼太郎ッ!鋼賀ッ!」

 

涼太郎

「all right!!

スタンバッてたぜ!」

 

鋼賀

「何時でも行けるぜ!」

 

ケンイチ

「というわけだ、ソーナ!俺達は緊急を要することであるため、ここで失礼する!行くぞ!」

 

二人

『応ッ!』

 

ケンイチ達はリアスの許可を得て、一度ソーナ達に抜けると言った後、急いで外へ出る!

 

ソーナ

「リアス!これは何事ですか!?」

 

ソーナが戸惑った感じでリアスに聞く。

 

リアス

「私たちも外へ出るわよ!!

ソーナ達もついてきて!

その後で説明するわ!」

 

リアス達の後に、ソーナ達が続く!

 

一方ケンイチ達は!

 

涼太郎

「ケンイチ、今度はどんな奴が出てきた!?」

 

涼太郎に聞かれ、ケンイチがメモリーディスプレイを確認する。

 

ケンイチ

「オイオイオイオイ!!コレは有りか!?」

 

鋼賀

「どうしたケンイチ!?」

 

ディスプレイを見て驚愕しているケンイチに鋼賀が尋ねる。

 

その正体は!?

 

ケンイチ

「マズいぞ!

“スペースビースト”系だ!」

 

二人

『何だとッ!?』

 

確かに驚かざるをえない!なにせスペースビーストは夜行性の怪物なのだが、まだ夜には早い夕暮れである!更に驚きはそれだけではない!

 

ケンイチ

「しかも最悪の、フィンディッシュタイプビースト・ノスフェルじゃねぇかコイツは!?」

 

二人

『ノスフェルだとッ!?』

 

確かにノスフェルは危険なビーストである。これ以上ここで会議をしている猶予は無い!

もしノスフェルに殺された人間がいれば、ゾンビの如く

“ビーストヒューマン”が繁殖して、人間が全滅しかねない!只でさえこの世界の人間達には未知なる怪物との戦う力は無い!ならば、自分達がやるしか無い!

だが不幸中の幸いに、ノスフェルの出現場所は町から遠く離れた山の中だ。

偶然にも人間達の居る場所からは奇跡的に距離があった。

 

今急行すれば、被害は最小限に抑えられる!

 

三人は頷き合い、己の変身アイテムを取り出す!

鋼賀は赤鞘から牙狼剣を引き抜き、その牙狼剣で頭上に円を描く。

 

涼太郎はWドライバーを装着し、

 

『サイクロン!』

『ジョーカー!』

 

サイクロンとジョーカーのメモリを手にして、ボタンを押し、両腕をクロスする。

 

そしてケンイチは、制服の内ポケットからフラッシュプリズムを取り出し、天にかざす。

 

ケンイチ

「ウルトラマン!パワァァドォォッ!!」

 

涼太郎

「変身ッ!!」

 

鋼賀

「ガロォォォッ!!」

 

三人の雄叫びと同時に、ケンイチは光包まれてウルトラマンパワードに、涼太郎は風に包まれて仮面ライダーWに、鋼賀は鎧に包まれて黄金騎士牙狼に変身!!

 

ウルトラマン

「涼太郎!足は大丈夫か?」

 

「大丈夫だ!さっきビートルフォンでハードボイルダーをタービュラーに喚装して、もう直ぐ来る!」

 

牙狼

「準備が早いぜ涼太郎!」

 

いつの間に準備をしていたか!

そこへ、Wの言うとおり!

ハードタービュラーが自動操縦でやってきた!

 

(此処に来るまでに、ステルス及びジャマー使ってやってきため、誰にも気付かれなかった。)

 

それを確認した牙狼は、頭の中で鷹をイメージし、集中する!

 

牙狼

「オオオオ!ハアァッ!」

 

すると牙狼の背中から、金色の翼が出現!

 

これにより牙狼は、飛行可能なだけでなく、通常の約4倍のパワーも跳ね上がった強化形態、『翼人牙狼』へと変身したのだ!

 

ウルトラマン

「よし、行くぞ!」

 

W、牙狼

『応ッ!!』

 

三人のヒーローは、目的地である山に急行するため、Wはハードタービュラーに跨がり発進して、ウルトラマンと牙狼は、空を飛ぶ!

 

そこへ、リアス達がやってくるが、ケンイチ達=ウルトラマンとWと牙狼は既に飛んでいったのだ。

 

そして、空から急行中にWと牙狼が、ウルトラマンに提案する!

 

「ケンイチ!先に行ってくれ!この中で一番速いのはお前なんだから!」

 

牙狼

「その通りだ!お前が先に行って食い止めてくれ!!」

 

ウルトラマン

「分かった!急いでくれよ!!シュワッ!」

 

二人の言葉に、ウルトラマンは肯定し、スピードを上げた!

 

そして山のでは………、

 

ノスフェル

「ガアァァッ!」

 

ノスフェルは速度は遅いが、確実に町に迫っていた。

 

しかし、この個体の全長は、かつてウルトラマンネクサスが戦ったノスフェルに比べて、最も小型である“5m”の個体よりも更に小さい“2m”のノスフェルだった!

 

そこに!!

 

ウルトラマン

「ダラァァァァッ!!」

 

ウルトラマン参上!!

急降下キックを繰り出した!

 

ノスフェル

「グギャアッ!?」

 

ウルトラマンの不意打ちを受けたノスフェルは、地面に伏した!

 

そしてノスフェルは、ウルトラマンに気付く!

 

ノスフェル

「ギャアァァァッ!!」

 

ウルトラマン

「ノスフェル!!

これ以上!おまえをこの先に進ませない!!」

 

ウルトラマンは、

ノスフェルに立ち向かう!

 

しかしノスフェルは強敵だ。

ノスフェル

「ガアァァッ!」

 

ウルトラマン

「シャッ!?フアイ!」

 

ノスフェルの“鋭い両手の爪”が、ウルトラマンに襲いかかる!

 

ウルトラマンはなんとか回避して、一度距離を取る。

 

ウルトラマン

「(奴の爪には注意しなければ!一発でも喰らえば危険な上に、それを真正面から受けたら致命傷は免れない!!)」

 

そう、ノスフェルの爪は、いくらウルトラマンでも、一撃を喰らえば只では済まない!!

仮に運が良くても大怪我、運が悪ければ致命傷、最悪の場合、“死”に至る程の強力且つ鋭い爪なのだ!

 

事実、闇より生まれしダークウルトラマンの一人、『ダークファウスト』

の皮膚を貫き、死に至った程だ!

 

そのため、気を抜けば奴の爪の餌食になりかねない!!

 

ウルトラマン

「シュワッ!フアヤッ!!」

 

ウルトラマンは、ギリギリでノスフェルの爪をかいくぐり、接近戦を仕掛けた!

 

ウルトラマン

「ダアッ!フアイッ!」

 

ノスフェル

「グギャアッ!?」

 

ノスフェルの爪に注意しながら、パンチとキックを繰り出す。

 

しかしノスフェルも負けじと、鼻と顎の位置に、爪と同じように鋭い牙をウルトラマンに振り下ろす!

 

ウルトラマン

「シャッ!?フアイッ!」

 

寸での所で気付いたウルトラマンは一度かわして、ノスフェルの牙を掴む!

 

しかしノスフェルは、それを待っていたかのように、両手でウルトラマンの脇を叩きまくる!

 

ウルトラマン

「カアッ!?フレェッ!?」

 

今手を離せば牙の餌食になる。

運が良いことに、ノスフェルの攻撃は、爪ではなく、掌で攻撃をしているのだ。

 

ノスフェル

「グギャアッ!」

 

ウルトラマン

「フアヤーッ!?」

 

すると埒がないと判断したのか、ウルトラマンを投げ飛ばす!

 

ウルトラマン

「このままでは、奴の“口”を狙うにはせめて涼太郎が居ないと無理だ!早く急いでくれ、涼太郎!鋼賀!」

 

ウルトラマン=ケンイチは、ノスフェルの弱点が“口”だということは知っているが、それを一人で行うのは難しいのだ。

ウルトラマンパワードは分身能力を持っていないため、メガ・スペシウム光線をぶち込んでも、口にある再生器官を攻撃しない限り、例えバラバラに吹き飛んでも、再生して復活するため、口を狙うにはもう1人居ないと無理である!

 

その中でも適任なのが、涼太郎=仮面ライダーWである。何故なら、Wの持つフォームの中に、『ルナトリガー』が存在するのだ。

このフォームならば、確実にノスフェルの口を狙う事が出来る!

 

だが肝心の本人がまだ居ないのだ。

 

ノスフェル

「ギャアァァァッ!」

 

ウルトラマン

「シャッ!?フアヤーッ!?」

 

とここでノスフェルが突撃し、ウルトラマンを押し倒した!

 

これによって馬乗り状態である。

 

ノスフェル

「ガアァァッ!」

 

更にノスフェルは追い討ちを掛けるように、爪でウルトラマンの顔を狙う!

 

ウルトラマン

「フレェッ!?フアヤッ!」

 

寸での所でウルトラマンは爪を掴み、時間稼ぎをする。

 

とその時!

 

牙狼

「ハアァァァァッ!!」

 

木場

「テヤァァァァ!!」

 

牙狼が姿を現し、向かって行くが、なんと木場も一緒だったのだ!!

 

ノスフェル

「ギャアァァァッ!?」

 

ノスフェルは突然の奇襲に吹き飛ばされ、ウルトラマンを解放した!

 

牙狼

「大丈夫か!?ケンイチ!?」

 

ウルトラマン

「ああ、大丈夫だ。」

 

木場

「先輩!」

 

ウルトラマン

「ッ!?」

 

そしてウルトラマンは木場に気付く!

 

ウルトラマン

「なッ!?木場!?

何故お前が此処に!?」

 

ウルトラマンの問いに、木場はこう答えた。

 

木場

「僕だけじゃありませんよ、先輩!」

 

ウルトラマン

「なにっ?」

 

木場に聞こうとした時!

 

朱乃

「雷よッ!!ハアァッ!!」

 

更に上空から、なんと朱乃が雷をノスフェルに放ち、下がらせた!

 

ウルトラマン

「朱乃まで!何故!?」

 

「悪いケンイチ、俺と鋼賀で連れてきた!」

 

Wがハードタービュラーに乗って駆けつけたが、その後ろにグレモリー家の魔法陣が現れ、リアス、イッセー、アーシア、小猫が現れた!

 

それと同時に、朱乃も地面に降り立った。

 

ウルトラマン

「涼太郎と鋼賀は解るけど、どうしてリアス達が!?」

 

「俺たちが連れて来たんだ。ケンイチを先に行かせ後、俺たちを追って来た部長さんと朱乃さんに呼び止められてだな、どうしても俺たちの力になりたいってな。」

 

牙狼

「部長達に頭を下げられては、罪悪感があってな、『一緒に闘わせて欲しい』と、『私たちは仲間だから』と、そういう風に言われちゃあな?」

 

リアス達が現れたのは、仲間としてケンイチ達の力になりたかったから此処へやってきたのだ。

 

ウルトラマン

「そうなのか?リアス?」

 

リアス

「ええ、ここのところ、あなた達に助けられて来たから、今度は私たちが、あなた達の力になる番よ!!」

 

リアスの言葉を聞いて、朱乃達を見ると、同じ覚悟を感じた。

 

ノスフェル

「グギャアッ!」

 

するとほったらかしにされていたノスフェルが怒り出した!

勿論全員が気付く!

 

リアス

「ケンイチ、策はあるの?」

 

ウルトラマン

「ああ!お前らの嬉しい誤算で、勝算は大ありだ!

先ず、木場と小猫は無茶しない程度に鋼賀と一緒に、ノスフェルの動きを封じてくれ!

その後俺が、奴の“口”をこじ開ける!

そして、リアスと朱乃は、涼太郎と一緒にノスフェルの口内を攻撃してくれ!!」

 

リアス

「その意味は?」

 

ウルトラマン

「奴の口内が再生器官を司るため、幾ら俺でも倒しきれないが、逆に言えばそこが弱点になる!再生器官を破壊すれば、流石の奴も再生出来ない!」

 

リアス

「わかったわ!」

 

朱乃

「うふふ、ゲテモノをいたぶるのは趣味ではありませんが、他ならぬケンイチ君の頼みなら、腕が鳴りますわ!」

 

ウルトラマン

「イッセー!お前はアーシアを守る事だけを考えろ!」

 

イッセー

「は、はい、先輩!」

 

ウルトラマン

「アーシア!君は木場と小猫がもし、奴の爪で掠り傷でも負ったら直ぐ治療するんだ!少しでも治療が遅れれば、深手は確実だ!下手をすれば、最悪死ぬ可能性だってあり得る!」

 

アーシア

「は!はい!ケンイチさん!!」

 

ウルトラマン

「そして奴の再生器官を破壊したら、涼太郎!鋼賀!リアス!朱乃!

俺たちの攻撃を合わせて、奴を殲滅するぞ!」

 

W、牙狼

『応ッ!!』

 

リアス、朱乃

『ええッ!!』

 

ウルトラマン

「行くぞォッ!!」

 

【ノスフェルを撃破せよ!!(CR牙狼シリーズ風:赤稲妻)】

 

(牙狼~savior in the dark~サビ)

 

牙狼

「よし、木場!小猫!俺に続け!!」

 

木場、小猫

「はい!鋼賀先輩!」

「了解です…!」

 

先行して動きを止めるため、鋼賀達が動く!

 

木場

「いきます!!

魔剣創造《ソードバース》!!」

 

木場が魔剣を地面に突き刺し、ノスフェルの足の裏に、四本ずつの魔剣が見事に突き刺さる!

 

ノスフェル

「グギャアッ!?」

 

相当応えたのか?悲鳴を上げたノスフェル。

 

そこに!!

 

牙狼

「ハアァァァァッ!!」

 

牙狼剣を巨大化させた《牙狼斬馬剣》で、ノスフェルの背中に深く突き刺した!

 

ノスフェル

「ギャアァァァッ!?」

 

これも相当応えているぞ!

 

小猫

「捉えた…!」

 

この隙に、ノスフェルの背後に回り込んだ小猫は、自前の馬鹿力で尻尾を掴む!

 

これにより、ノスフェルの動きは封じた!

 

ウルトラマン

「フアヤッ!!」

 

すかさずウルトラマンが、ノスフェルの懐に飛び込み、鼻と顎の牙を掴む!

 

ノスフェル

「ガアァァッ!?」

 

ウルトラマン

「ダラァァァァッ!!」

 

ウルトラマンは《気力モード》になり、ノスフェルの口を強引にこじ開けた!

 

それを見計らったWは、メモリチェンジを行う!

 

「行くぜッ!」

 

『ルナ!』

 

『トリガー!』

 

『ルナ!トリガー!』

 

ドライバーに、ルナとトリガーのメモリを差すと、色が黄色と青色の姿に変わり、右手には、トリガーの専用武器、《トリガーマグナム》を手にしていた!

 

「それじゃあ行くぜ?レディ達?」

 

リアス

「誰に言っているのかしら?」

 

朱乃

「準備万端ですわ!」

 

涼太郎の言葉に、二人は準備万端整った!

 

「ハッ!」

 

リアス

「受けなさい!」

 

朱乃

「お仕置きですわ、うふふ。」

 

三人の同時攻撃が、ノスフェルの口へ、目掛けて一直線!

 

そして!

 

ノスフェル

「グギャアッ!?」

 

ウルトラマン

「シュワッ!!」

 

ノスフェルの口内が、火花を散らす!

 

その瞬間にウルトラマンは、バク転して距離を取ったのだ!

そして同じように、牙狼達もノスフェルから離れ、ウルトラマン達の下へ戻る。

 

ウルトラマン

「これで終わりだ!ノスフェル!!」

 

ウルトラマンの言葉に、リアスと朱乃は魔力を集中させる。

 

リアス

「我がグレモリー家の名において、あなたを!滅ぼしてあげる!!」

 

朱乃

「うふふ、ごめんなさいね?」

 

朱乃さん?ちょっと笑顔?が恐いですよ?

 

牙狼

「ハアァッ!!」

 

斬馬剣から通常の牙狼剣に戻し、牙狼は力のかぎりに魔導火を解き放つ!

そして牙狼剣を勢いよく振り上げた瞬間、“火炎竜”が姿を現す!

 

牙狼

「ノスフェル!

貴様の因果!俺が、いや俺たちが断ち切る!!」

 

更にWは、トリガーマグナムにあるマキシマムスロットに、トリガーメモリをセットし、銃口を上げる!

 

『トリガー!マキシマムドライブ!!』

 

「さぁノスフェル…、今までお前が、本能のままに食い殺してきた命と数々の罪を…、数えろぉ!!」

 

そしてウルトラマンは、両腕にスペシウムエネルギーを溜め、その両腕を十字型に組んで、

メガ・スペシウム光線を発射する!

 

ウルトラマン

「ダラァァァァッ!!」

 

リアス

「吹き飛びなさい!」

 

朱乃

「雷よ!ハアァッ!」

 

牙狼

「烈火激竜ッ!!ハアァァァァッ!!」

 

「くらえ!トリガーフルバースト!!」

 

5人の持つ強力な技が、ノスフェルに向かう途中でまさかの一つとなり、凄まじい光線状の攻撃となり、ノスフェルに直撃した!

 

ノスフェル

「ギャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!?」

 

恐らくノスフェルは、リアスと朱乃の攻撃は耐えられただろうが、ウルトラマンのメガ・スペシウム光線に、Wのトリガーフルバーストと、牙狼の烈火激竜まで加わった攻撃は、最早耐えられず、頭から爆散していった!!

 

(因みに、ソーナ達は学校で待ってくれているのだ。)

 

 

ウルトラマン

「よしッ!」

 

ノスフェルの爆散する光景を見て、完全に消滅したのを確信して、勝利のガッツポーズしたのだ!

 

リアス

「なんとかなったようね?」

 

ウルトラマン

「ああ、ありがとなみんな。」

 

ウルトラマンが変身を解き、ケンイチに戻ったが、

 

ケンイチ

「ふう……ぐぉ!?」

 

全員

『ケンイチッ!?』

『ケンイチ君!?(さん!?)』

『先輩ッ!?』

 

突然ケンイチが脇腹を抑え、全員が心配したのだ!

 

涼太郎

「大丈夫かケンイチ!?」

 

朱乃

「一体どうしたのですか!?」

 

ケンイチ

「ぐぅ、どうやらノスフェルの爪がかすったようだ。」

 

どうやら先ほどの戦いで、傷を付けられたようだ。

 

リアス

「いけないわ!アーシア!直ぐに治療を!!」

 

アーシア

「はい!!」

 

直ぐさまリアスの指示で、アーシアはケンイチをセイクリッド・ギア、“トワイライト・ヒーリング”で治療を行った。

 

ケンイチがウルトラマンであった事が幸いしたのか、傷も深くなく、直ぐに治ったのだ。

 

ケンイチ

「おお、痛みが引いた。ありがとなアーシア。」

 

アーシア

「いえ、これくらいしか私は出来ませんから。」

 

ケンイチ

「それでもだ、誰にでも優しく出来るその“心”を、大切にな?」(頭を撫でる)

 

アーシア

「はい!ケンイチさん!」

 

ケンイチは治療を終えて、見事回復した後は、ちゃんとアーシアに御礼をして、頭を撫でてやるのだ。

 

木場

「にしても先輩、さっきの怪物は一体?」

 

イッセー

「そうですよ!まるで人間が思い浮かべる本物の“悪魔”みたいなあの化け物は!?」

 

リアス

「確かにあんな化け物は、冥界でも見たこと無いわ!」

 

小猫

「少し、恐怖を感じました…。」

 

リアス達がケンイチに質問してきたのだ。小猫に限っては、ノスフェルを見て、恐怖を感じていたのだ。

 

ケンイチ

「奴の事に関しては、確証が無いから深くまで説明出来ないが、コレだけは言える。

奴は…宇宙の獣、“スペースビースト”だ。」

 

リアス達

『“スペースビースト”!?』

 

ケンイチ

「ああ、その名の通り、宇宙から来た恐怖を餌に、生命体を捕食する怪物だ。」

 

リアス

「な!?宇宙から!?」

 

イッセー

「ま!?マジですか先輩!?」

 

ケンイチ

「ああ。

でも確信を持つには、情報が不足している。

だから、いつの日かにスペースビースト等の説明をするから、今は待ってくれるか?」

 

リアス

「…わかったわ。

いずれ必ず説明する事。

皆もいいわね?」

 

朱乃達

『はい!』

 

ケンイチはいずれスペースビーストも含む、色々な説明をする事をリアス達に約束し、学校に戻る。

 

ザルバ

『ふぁ~、ああよく寝たぜ』

 

鋼賀

「ザルバ…お前初めて仕事をサボったな!」

 

因みに今回ザルバは、本来の役目をほっぽりだし、ふて寝したため、ケンイチ達にお仕置きされたのは言うまでもない!

 

【因みにケンイチは涼太郎のハードタービュラーに乗せてもらった。】

 

そして、ケンイチ達はリアス達のご厚意で特別に上がる事になった。

 

しかし次の日、

 

ケンイチ

「何故…こうなった!?」

 

涼太郎

「部長さんに朱乃さん、更に会長さんに副会長さんまで…」

 

鋼賀

「なぜテニス?」

 

三人が状況を掴めず、絶句していた。

 

木場の説明によれば、昨日ケンイチ達が上がった後、グレモリー家とシトリー家のどっちかが“ある男”に使い魔ゲットの手伝いをしてもらいたいのだが、その男は月に一度の満月にしか受け持ってもらえないのだ。

 

そのため、リアスとソーナは高校生らしく、スポーツによる実力勝負で決めるとのこと。

 

しかし4人は服装にまで気合いが入っている。

 

4人とも共通の若干エロティックな感じの服装で、尚且つ見えそうで見えないギリギリラインのスカートを履いている。

 

恐らく、サーブや打ち返しをしたら、間違いなくパンチラが起こるだろうと、1学年から3学年の男子生徒の殆どが、写メやらカメラをスタンバイしている。

 

しかしケンイチ達は別の事に気付いた!

 

ケンイチ

「なぁ、椿姫の持ってるラケットって…」

 

涼太郎

「ああ…」

 

鋼賀

「間違いなく…」

 

ケンイチ達

『ぜってーテニスラケットじゃなくて、ラクロスラケットだろ!?』

 

確かに重要なとこであるが、そんなのお構いなしに、4人は戦闘開始!

 

外野で見ると、4人のお嬢様な美女達が、テニスを行う。

 

まさに、神クラスの光景である。

 

しかも案の定、朱乃がボールを打ち返した時、スカートが揺れ、パンチラが発生して男共は釘付けになる。

 

因みに写真を撮ろうした輩には、ケンイチがウルトラ念力で、カメラを破壊したり、携帯やスマホ等を破壊しない程度に、故障させる。

 

すると?

 

ソーナ

「お食らいなさい!

シトリー流スピンサァァァブッ!!」

 

何とソーナが、ギャラリーがみる中で、魔力を込めた!

 

オイ!有りかよ!!

 

リアス

「甘いわ!

グレモリー流カウンターを受けなさ…ッ!?」

 

リアスが厨二病染みたセリフを言うが、何と魔力がこもったボールは、リアスのラケットとは違う方に跳ねたのだ。

 

涼太郎

「なぁ、あの技…」

 

鋼賀

「ああ、間違いない。」

 

ケンイチ

「あれは…ヒグマ返しか!?」

 

ソーナの放ったサーブは、まるで有名な“テニ〇リ”のような技だった!

 

男子生徒

「ま、魔球だ!?すげぇ!?」

 

『オオッ!?』

 

確かに魔球ではある。

なにせ魔力を込めた球なのだから。

 

(そのまんまかい!)

 

リアス

「やるわねソーナ!

ならば私も!!

ハアァッ!!」

 

ソーナに一本取られたリアスは、反撃するときとんでもないやり方で、ボールを打ち返した!

それはなんと、地面に触れそうで触れない絶妙な高さで打ち返し、更にはそのボールがコートのアウトゾーンの方に向かうと思ったら、見事にカーブしてソーナのコートで落ちた!

 

ソーナ

「なッ!?やりますねリアス!」

 

コレにはソーナも熱くなったのか、笑みをこぼす!

 

しかしケンイチ達はまたまた反応した!

 

涼太郎

「オイオイマジか!?」

 

鋼賀

「最早何でも有りだな。」

 

ケンイチ

「今度は

ブーメランスネークかよ!?良いのかよ!?」

 

またまたテ二プ〇の技が飛び出した!

 

そこへ、ケンイチ達の側に木場と小猫がやってきた。

 

小猫

「ケンイチ先輩…。」

 

木場

「楽しんでますか?

先輩方?悪魔式のスポーツを?」

 

ケンイチ

「いやいや!?

魔力込めるのアカンやろ!?大丈夫なのか!?」

 

涼太郎、鋼賀

『うんうん!』

 

木場達が呑気な事を聞いてきたから、ケンイチ達はある意味抗議をしている!

 

小猫

「その点は大丈夫です…。」

 

木場

「アレでもけがしない程度ですからね。」

 

ケンイチ達

『マジかよ!?』

 

さすがにそれを聞かれれば、絶句するのだった!

 

(因みにイッセーは、変態組と一緒にパンチラを見て興奮していた)

 

するといつの間にか、デュースに持ち込んでおり、一進一退の攻防戦になっていた!

 

リアス

「流石だわ、ソーナ!

でも!!絶対勝たせてもらうわ!

私の魔球は108も有るのよ!!」

 

ソーナ

「受けて立ちますわリアス!

それが私の!貴方への、愛!!」

 

 

ケンイチ達

『愛ッ!?』

 

ケンイチ

「まさかソーナは、乙女座のセンチメンタリズムを感じずにはいられないのか!?」

 

2人

『それ違うの人のネタ!?』

 

パン×2

 

ケンイチ

「グハァ!?」

 

という明らかにもう訳が分からない!

 

一言で言うならば…勝負が着かなかった。

 

小猫

「と言うわけで…。」

 

ケンイチ

「結局は団体戦になるわけね?」

 

小猫

「はい、先輩…。」

 

イッセー

「それで何をやるんだろう?」

 

木場

「その競技を今、部長と朱乃さんが会長達と話し合っているんだ。」

 

とリアスと朱乃を待つケンイチ達。

 

とここで、リアスと朱乃が帰ってきた。

 

朱乃

「皆さん全員居ますね?」

 

リアス

「競技の種目は、『ドッジボール』に決まったわ!」

 

涼太郎

「あらま、ドッジボール?」

 

鋼賀

「随分と懐かしいなぁ。」

 

ケンイチ

「んでリアス、時間は?」

 

リアス

「明日の午後7時にスタートよ。

イッセーとアーシアの為に、一致団結するわよ!」

 

アーシア、小猫、木場

『はい!』

 

イッセー

「みんな…。」

 

涼太郎

「んじゃ、一肌脱ぎますか!」

 

鋼賀

「何処までやれるかは分からないが、力の限り相手をしてやるぜ。」

 

ケンイチ

「腕がなるぜ!」

 

朱乃

「あらあら、ケンイチ君てば、うふふ。」

 

ともかく、全員が明日に備えて帰宅するのだが、

 

朱乃

「ケンイチ君、ちょっとよろしいですか?」

 

ケンイチ

「ん?どうした朱乃?」

 

帰ろうとしたケンイチに、朱乃が呼び止める。

 

朱乃

「一昨日は、本当に助かりました。

ありがとうございます。」

 

一昨日…それは朱乃が堕天使の闇討ちを受けて危機に陥ったが、丁度付近をパトロールしていたケンイチに救出された日であった。

 

ケンイチ

「なんだあの日の事か?俺たちは“友だち”で、“仲間”なんだ!仲間を助けるのは当然じゃないか!」

 

朱乃

「ッ!そうですわね、うふふ。」

 

ケンイチの“当然”という単語に、朱乃は嬉しかった。

 

ケンイチ

「んじゃ、また明日!」

 

朱乃

「はい、また明日お会いしましょう。」

 

ケンイチは涼太郎達と合流するため、駆け足で進むが、面白いことにその足が、一瞬だが、“タイヤ”のように見えたのだ。

 

しかしそれよりも、朱乃の顔が、赤かった。まるで恋する乙女の如く。

 

そして次の日、

 

駒王学園の体育館でウォーミングアップを行うオカ研メンバー。

 

しかし途中でイッセーがエロい妄想をしたのか?

小猫がイッセーの身体を深く倒し、骨の幾つかが逝ってしまう程の音が聞こえたのだ。

 

リアス

「そうだわ!

ケンイチ、涼太郎、鋼賀!」

 

ケンイチ

「ん?」

 

涼太郎

「へ?」

 

鋼賀

「なんだ?」

 

リアスがケンイチ達を呼ぶ。

 

リアス

「今日のドッジボールなんだけど、人数はコッチが多いから、三人の内二人が審判をやって欲しいんだけど、良いかしら?」

 

そう、公平に勝負するため、協力者であるケンイチ達三人から、二人に審判を担当したいとのこと。

 

ケンイチ

「問題ない、出るのは俺だから。」

 

リアス

「あら良いの?」

 

ケンイチ

「ああ、涼太郎と鋼賀は変身が出来なきゃ“普通”の人間だからな。」

 

リアス

「いや普通じゃない気がするけど、それで良いの?

涼太郎?鋼賀?」

 

涼太郎

「ああ、確かにその方が良いかもな。」

 

鋼賀

「只のドッジボールとは思え無いから、それが良いぜ。」

 

ケンイチ

「と言うわけだリアス、問題ないだろ?」

 

リアス

「スムーズに話しが進んで助かるわ。OK。」

 

と言う事でこのドッジボールに参加するのは、ケンイチになり、涼太郎と鋼賀は審判を勤めるのだ。

とここで、

 

イッセー

「そうだ!

先輩!部長!みんなもちょっといいですか?」

 

リアス

「イッセー?」

 

ケンイチ

「どうしたイッセー?」

 

全員が集まると、イッセーがある物を取り出す。

 

それは…。

 

全員

『鉢巻?』

 

鉢巻だった。

 

イッセー

「徹夜して作ったんですが、やっぱダサかったですか?」

 

なんと徹夜してまで人数分の鉢巻を作ったのだ。

 

理由はリアスと朱乃は勿論、木場や小猫だけでなく、ケンイチ達がイッセーとアーシアの使い魔ゲットの為に、生徒会と勝負してくれるのだから、自分に出来る事をイッセーは考え、志気を高め、団結力更に向上させる事が出来る鉢巻を思い付き、それを作ったのだ!

 

リアス

「素晴らしいわ、イッセー。」

 

朱乃

「ええ、素敵ですわ。」

 

小猫

「予想外の出来映え…」

 

木場

「凄いじゃないかイッセー君。」

 

アーシア

「私、こうゆうの初めてですが、良いと思います!」

 

リアス達にはかなりの好評であった。

 

ケンイチ達は、

 

鋼賀

「見事なものだな。」

 

涼太郎

「ああ、結構器用なんだなイッセー。」

 

ケンイチ

「コイツは一本取られたわ!見直したぜ後輩!」

 

なんとケンイチ達にも好評なのだ!

 

みんなに感心されたイッセーは照れた。

 

リアス

「コレを着けて、みんなで更に一致団結するわよ!」

 

『応ッ!』

『はいッ!』

 

全員に気合いが入った途端、

 

ソーナ

「お待たせしました。」

 

ソーナ率いるシトリー眷属が現れた!

 

さあ!試合開始だ!

シトリー眷属

「ハアァッ!」

 

小猫

「あッ!?」

 

涼太郎

「アウト!」

 

チームオカ研

小猫…アウト!

 

しかしここで涼太郎と鋼賀のイヤな予感的中。

 

椿姫

「槌翼の投げキッス!」

 

なんとボールに魔力を込めた!

 

涼太郎 鋼賀

『良かったー審判で。』

 

魔力の込められたボールは、リアスに向かって行ったが、見事真正面からキャッチした!

 

ソーナ

「流石ですね、椿姫の球を真正面から取るなんて。」

 

リアス

「私を誰だと思っているのかしら?」

 

ソーナがリアスを称えると、お返しと言わんばかりに、リアスも魔力を込めて投げ返す!

 

それをキャッチしようとしたシトリー眷属の女の子だが、失敗しアウト!

 

(オマケに衣服が燃やし尽くされた!」

 

涼太郎、鋼賀

『アカン!あれは絶対ヤバいパターンだ!』

 

涼太郎と鋼賀の言うとおり、色々な魔力が飛び交う!

 

さらにケンイチも混ざってるのだから、更にカオス化していく!

 

シトリー眷属

「やあぁッ!」

 

シトリー眷属の女の子が、ケンイチに向かって投げたが!

 

ケンイチ

「ヘアッ!」

 

ケンイチは難なくキャッチし、こう言うのだった!

 

ケンイチ

「なんだなんだ?

随分とチンケな球だなぁ?」

 

なんと挑発し、ボールをソーナに渡したのだ!

コレに意外とカチンときたのか、ソーナの背後に、黒いオーラが出現する!

 

ソーナ

「ケンイチ君?

言ってくれますね?」

 

笑っているが、明らかに笑っていない!

 

涼太郎、鋼賀

『あ゛ー!?

バカ!!なんて事をッ!?」

 

涼太郎と鋼賀は、ケンイチの行動に頭を抱えた!

 

ケンイチ

「だったら何?

ニヒーーン(悪い笑顔)」

 

ケンイチ君!?

ちょっとその顔、イケメンが崩壊してるよ!?

 

平行世界の魔王の赤ん坊に懐かれた不良の悪い笑顔に見えるよ!!

 

ソーナ

「お食らいなさい!

シトリー流!

スパイラルシュゥゥトッ!」

 

ソーナが魔力込めて、ケンイチに投げた!

 

が!

 

ケンイチ

「トアッ!!」

 

イッセー

「エエェェッ!?」

 

なんとケンイチは、バク転で回避!!

 

コレに関しては、普通にカッコ良すぎだよ!

 

そして外野からボールを受け取ったソーナにサジが提案する!

 

サジ

「会長!

挑発に乗っちゃ駄目です!

此処は兵藤を狙いましょう!!」

 

サジの言葉に冷静になったか、ソーナは再び魔力を込める!

 

ソーナ

「そうね、挑発に乗せられていたわ!

兵藤君、覚悟なさい!

シトリー流!バックスピンシュゥゥトッ!」

 

イッセー

「ダニィッ!?」

 

『イッセー(君)避けろ!(て!)』

 

次に標的になったイッセーは回避するが、なんとホーミング式の投球だった!

 

しかし此処まで逃げ続けると、イヤな予感が…

 

イッセー

「うおッ!?わっとッ!?ヤベェッ!?ウワッ!?

(カコーーンッ!?)いッ!?………グハァ!」

 

イヤな予感的中!

イッセーにヒットしたのだが………場所が、男の勲章だった。

 

ケンイチ

「スマンイッセー、

助けられなかった!」

 

リアス

「ごめんなさいイッセー。

みんな!イッセーの弔い合戦よ!」

 

朱乃

「ええ!イッセー君の死を!」

 

木場

「無駄にはしません!」

 

小猫

「勿論です…!」

 

ケンイチ

「必ず仇を取ってやる!」

 

アーシア

「イッセーさぁぁぁん!」

 

涼太郎、鋼賀

『いや勝手に殺しちゃだめだろぉぉぉ!?』

 

イッセー

「た、たすけてアーシア……ガクッ」

 

とまあそういうわけで、イッセーがアウトになった。

 

そして、ボールを持っているのは、小猫だ。

 

サジ

「よし!何処からでもこい!」

 

意気込みや良し。

しかし!一度あれば、二度ある!

 

小猫

「えい。」

 

ビュンッ!!

バキュンッ!!

 

サジ

「ぐわッ!?

あ゛あ゛あ゛あ゛!?」

 

サジも男の勲章にヒットし、イッセーと同じを運命を辿った。

 

椿姫

「こうなればもう一度!いきます、ケンイチ君!

槌翼の投げキッス!」

 

再び椿姫が魔力を込めて、ケンイチに放つが、ケンイチは冷静だ。

 

すると!

 

ケンイチ

「ハアァッ!

ハアァァァァァ!

テヤァァァァッ!!」

 

なんとケンイチはキャッチしたのと同時に、その魔力を吸収した!

 

椿姫

「なんと!?」

 

ソーナ

「何をする気!?」

 

そして

 

ケンイチ

「これで決める!グレート直伝!マグナムシュゥゥトォォォッ!!」

 

ケンイチの放った投球は、なんとマグナムシュートだった!

 

涼太郎

「あいつやりやがった。」

 

鋼賀

「もう勝ちだな。」

 

涼太郎と鋼賀の言うとおり、あの技は止められないのだ!

 

椿姫

「ああッ!?」

 

先ずは椿姫にヒットして、そして残ったエネルギーで、

 

ソーナ

「キャアァァッ!?」

 

ソーナにも命中!!

しかも二人の衣服が、マグナムシュートによって燃やし尽くされた!

 

涼太郎

「えー只今の一撃によって、チーム生徒会は全滅したことによって、チームオカ研の勝利になります。」

 

涼太郎のオカ研勝利宣言により、リアス達は勝ったが…

 

ケンイチ

「ギャア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!?

なんでェェェッ!?」

 

朱乃にお仕置きとして、雷撃を食らっているケンイチ君だった。

 

朱乃

「うふふ、ケンイチ君てば、ソーナ様と椿姫さんにこんなおいたをするなんて、お仕置きですわ~!」

 

この光景は、シュールすぎる!

 

学園トップの美女に、超絶イケメンがお仕置きされる。

 

一体なんだこの珍光景は!?

 

リアス

「ソーナ、椿姫、ごめんなさいね。

ケンイチはおそらく面白くなってきたから、つい本気を出しちゃったのよ。」

 

ソーナ

「まあ、ケンイチ君の性格は知っておりますので、悪気がある訳では無いことはわかっておりますから、大丈夫です。

しかし、驚きましたわ。あんな方法で投げ返すなんて。」

 

椿姫

「私も驚きました。

コレが『ウルトラマン』という力を宿した者の実力なのですね。

凄い光を感じましたけど、とても暖かったです。」

 

ソーナ

「そうですね、確かに私たちの知る光とは違いましたわ。

良い協力者ね、私も欲しいわ。」

 

リアス

「でしょう!

でもちょっと面白いのよね。」

 

リアスがソーナ達に謝罪するけど、ソーナ達は快く許してくれたのだ。

 

そしてケンイチの力=ウルトラマンの力の一部を知り、むしろケンイチを欲しいとまで言う程である。

 

リアス

「そういえば、使い魔の件は此方が先で良いわね?」

 

ソーナ

「ええ、ケンイチ君の御陰と言えど、リアス達の勝ちですから。それに、意外と楽しめましたし。」

 

まあともかく使い魔の方は、リアス達が先という事で決まったのだが、

 

ケンイチ

「ナ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!?

もう勘弁してくれ朱乃ォォォッ!?」

 

朱乃

「あらあら、うふふ、まだまだ逝けますかぁ?ケンイチ君?」

 

ケンイチ

「ギャア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!?」

 

この光景に、この場にいた者達は苦笑いで、特に涼太郎と鋼賀は、大爆笑だった。

 

 

余談だがその後ケンイチ達は、リアス達がイッセーとアーシアの使い魔ゲットの為に出発しており、お留守番していた。

そしてリアス達が戻ってきたが、イッセーがボロボロになっていたのだ。

 

話によれば、アーシアが使い魔にした

雷撃竜、『スプライト・ドラゴン』に滅多打ちにされたのだという。

 

続く!!

 




次回予告
『BGM:W-B―X』

(ザルバナレーション)

お前ら、不死鳥を知ってるか?
あの伝説の鳥だ。
そんな鳥の名前持った悪魔が俺達の前に現れたんだ。

何?リアス嬢ちゃんの婚約者だぁ?

悪い冗談だぜ!!

次回! フェニックス

調子に乗るなよ、成り上がりが!

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