【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち 作:DICHI
最近発売のパックで《PSYフレーム》が面白そうで組んだ。分かったこと、《魔術師》相手には何も出来ずに死んでしまう。龍穴の除去がキツイ・・・・・ガチでフィールドバリアを入れようか悩んでしまう・・・・
・・・・・・という夢を見たのさ!!PSYフレーム?何それ美味しいの?そんなデッキ僕持ってないよ(笑)
遊輝 side
「そっちに行ったよスバル!!」
「任せろ!!喰らえブラスターの威力!!」
ピチューン!!
「よっしゃ!」
ピカーン!
「おい!!ダイオウイカが来てるぞ!!」
「なっ!?逃げr」
ピチューン!
「あっちゃ・・・・」
「任せろ!!喰らえ!筆の往復ビンタ!!進撃するんならしてみろ!!」
ピチューン!!
「よっしゃ!!残り5秒!!」
「奏!ブザービードの準備!!」
「任せといて!!」
ププーー!!!!!ドーーン!!!・・・・・・・・タラタラタラタラ・・・・・ドカーーン!!!
「やった!!8連勝!!」
「結果は・・・・・げっ!?奏1600超えとる!?俺950なのに!!」
「ブラスターだと1000ポイント近く行けばいい方だろ。さすがプロモ○ラー、塗り性能トップクラスは伊達じゃないな」
4つのTVにそれぞれ俺とスバル、響、奏の4人がゲームパッドを片手に画面を見ながらはしゃぎまくっている。
ここは軽音部の部室、この部室って無駄に広いんだよね。だからこうやってTVとか4台置けてそれぞれ好きな番組を見たりこうやって連携しながら通信対戦も出来る。今現在やっているのは最近大流行りしている某ゲーム会社、○天堂が出した、イカゲーことスプ○トゥーン。4台のTVに対応するために4台のW○iUと4つのソフトがあり、1人1台のTVで通信対戦をしていた。
・・・・・・・えっ?何で部室にTVとゲーム機があるかだって?もちろん買ったよ、部費で。軽音部も部活のため、アカデミアから月に一度部費が出るのだ。俺たち5人のため、アカデミアに現在あるどの部活よりも部費は少ないのだが、いかんせん使う機会がないのだ。LIVEのセッティングとかそのための資材の準備は全部レミとレミのお父さんが自費でしてくれているし、楽器も基本自分たちのお金で買う。海外遠征だって自分たちのお金で全部行った。そのため、部費が大量に余ってしまう。だから、「部費を有効的に使おう」という響の発案でゲーム機を買った。プレステとかも4台ある。TVの方はスバルが使えなくなったTVを貰って改造。ちょっと中のコードを弄るとあら不思議、簡単にネット対戦出来る環境になるのだ。だからこうやって部活の休憩中や無い日でも遊べるってわけだ。・・・・・・・別に横領なんかしてねぇぞ?ちゃんと校長には買う前に許可取ってるし、領収書渡しているからな。
ガチャンッ
「ただいま〜。ま〜たやってるの?」
「だってこれ楽しいんだもん!!」
「遊ぶのもいいけどちゃんと練習してよね。場所取れたんだから」
「あっ、取れたの?」
「うん、2週間後にはなったけどホールで」
「2週間?だったら大丈夫でしょ。3学期からめちゃくちゃ練習させられたんだし。あとは通しの全体練習だけだろ」
「まぁそうだけどね。何なら今からでも12時間ぶっつけでやる?」
「「「「やめてください、死んでしまいます」」」」
「なら練習に早く戻って」
レミに脅されたので仕方なくゲーム機の電源を切って楽器に持ち替える。さっきのレミの発言をもう少し詳しく説明すると、2週間後にアカデミアのホールで俺たちのLIVEが決まった。場所取りや時間、団取りなどの書類を書いて校長に許可を貰わないといけないから、そういう事務的な処理をさっきレミがしてきた。レミの能力を使えば一秒もかからずに書類が出来るから仕事が早いのなんの。
ピンポンパンポーン
『中等部軽音部の皆さん、直ぐに校長室に来てください』
「へっ?」
「レミ、お前なんかした?」
「書類の書き忘れか手続きミスかな?・・・・・・でもそれだったら私だけでいいし」
「とりあえず行ってみようぜ。校長が用あるみたいだし」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「えっ?場所と日にちと時間を変えて欲しい?」
「ホッホッホ、その通りです」
皆で校長室に入って、校長先生がソファに座るようにと言われたので座ったあとに言われた開口一番の言葉がそれだった。レミの予定では、金曜日の放課後、ホールで4時から2時間ぐらいの予定だった。
「で、どのように変えるのですか?」
「同じ週の日曜日、時間は5時から。場所はアカデミアが作ったライディングデュエル専用のコースをLIVE用にセッティングします」
「・・・・・・・あの、校長先生?なぜそんな広いところにやるのですか?いくらアカデミアの生徒が多いといってもそんな広いところでやるほど人数はいないのでは・・・・」
「外部からのお客さんですよ」
「えっ?レミ、今回のLIVEってお客さん呼ぶのか?」
「呼ばない呼ばない。呼ぶつもりないし」
「ホッホッホ、実は連日、アカデミアに貴方達のLIVEを見たいという問い合わせがありまして」
「問い合わせ?それが連日?何でですか?」
「これを見てください」
校長の手には小型のPadがある。俺たち5人はそれを覗き込むように見る。そこに書いてあったのは・・・・・・・
《学校の軽音部から世界へ!!今世界中で話題のバンドグループ、SECRET!!》
《音楽業界の救世主!!SECRETの魅力とは!?》
《昔ながらの楽器を使った高い演奏力!!若手バンドの一番株!!SECRET!!》
「「「「「・・・・・・・・・・・・」」」」」
「ホッホッホ、この通りです。さらにあなたたちがウィーンで公演した様子も何処かでキャッチされていますよ」
Padの中にある記事を読んで口が開きぱなしの俺たちに笑顔で返す校長。内容が内容すぎて頭が追いついてない状況だ。
「・・・・・・・レミ、知ってたの?」
「知らない知らない!!!!いつの間にこんな特集組まれてたの!?!?」
「とにかくあなた達の演奏を見たいと、お金を払ってでもと言われましてね。ちょうどあなた達がやるのでしたらこれを機会に呼びましょう」
「校長先生!?簡単に言いますけどセットを組むのとか音響や照明などのスタッフとかどうするんですか!?」
「響さんのお父さんを仲介役に既に手を打っています。1週間後には本番と同じ舞台で練習できますでしょう」
「お父さん・・・・・・・・」
既に手を打たれていたことに頭を抱える響。
「それじゃ、皆さんのご活躍を祈っていますよ」
そう言って校長先生は校長室から出て行った。なんかもう・・・・・・俺たちの知らない間に大きなプロジェクトが(汗)
「まぁ・・・・・とりあえず練習に戻りますか。ステージの練習は1週間後からいつもの詰め込み日程で」
「また詰め込み・・・・・・・勘弁して欲しいよ」
詰め込み練習とは、ステージをやる大体10日前もしくは1週間前から前日までアカデミアに泊まり込みで練習する。俺たちの部室の隣が部活動専用の住み込みみたいな部屋なのでそこを借りて皆で生活をしながら練習をする。ただ楽器を使った演奏の練習だけではない。全員で(特にヴォーカルやってる俺と奏は)筋トレやランニングなど運動選手並みのトレーニングもしなくちゃいけない。
「あ〜あ・・・・・せっかくのんびりとしたLIVEが出来ると思ってたけど、これじゃまたリスト組み直しね」
「えっ!?」
「大丈夫大丈夫。やる曲は変わらないから」
そりゃそうだ・・・・・今からやる曲変えられたら死んでしまう(汗)
・・・・・ピコーン♪
「私?もしもし・・・・お父さん!?」
響の携帯電話が鳴り、電話に出る。どうやら響のお父さんのようだ。
「えっ!?今からアカデミア!?・・・・うんうん、ちょっと待って。レミ、お父さんが話したいことがあるって」
「話したいこと?」
響から電話を渡されたレミはそのまま響に変わって電話に出る。
「もしもし、葵です。・・・・・・・えっ?今日の晩から打ち合わせ?わ、分かりました」
数十秒という短いの会話で終わってしまった電話。切った電話を響に返す。
「お父さん何言ってたの?」
「今日の晩から打ち合わせだって。ステージの構成や画面に移すものとか色々決めなくちゃいけないって。今からデザインとかそういう事をしてくるよ」
「ちゃんと練習しといてよ」そう言ってレミは校長室から出て行った。
「あいつも大変だよな。こういう公演の度に打ち合わせが入って自分でステージの設計とかデザインとかするんだから」
「でも今のレミなら直ぐに終わるでしょうね。能力使えば」
「「「うんうん」」」
〜〜一週間後〜〜
「デッケェ・・・・・・・・・」
あれから一週間が経ち、レミと響のお父さんを中心にスタッフが色々と準備をしてくれてステージの方は完成した。チケットの方も突然の発表だったのにも関わらず抽選になるほど売れている。俺たちは今、出来上がったステージから観客席の方を見ている。今回はいつものメインステージだけでなく、中央にも道みたいなステージが伸びていて、真ん中に少し小さい正方形みたいな中央ステージもつけられた。
「これ何万人?」
「5万人近くは入るんじゃないかな?キャパを広げる事も可能だけど後ろ側に大きなビジョンがいるから無理みたい」
「そりゃそうだろうな・・・・・よく1週間でこんなステージをデザインして組み立てたな」
「おかげでもう連日徹夜徹夜で・・・・・眠いのなんの・・・・フワァ・・・・・」
「ようやるよな」
「それでは練習を始めま〜す!!!」
スタッフの大きな声でギターを手にした俺は所定の位置につき、オープニングに備える。
遊輝 side out
龍亞 side 〜(一週間後 アカデミア RDコース)〜
「今回もまたデカイよな・・・・・・」
「そうね」
「ぶ、文化祭の時にはこんな大きくありませんでしたよね?」
「師匠達、海外公演の後から凄い人気みたいらしいよ」
日曜日、今日は遊輝達軽音部のLIVEの日だ。元々、アカデミアの学生限定でやるはずだったLIVEが校長の提案(5人曰く、ほぼ脅し)により観客を招いた有料LIVE(それでもチケット1枚500円、安い)なった。俺たちアカデミアの学生だけは全員無料で招待された。と言っても、予定とか入っている生徒とかも何人かいるのでこれで全員ではない。アカデミアの生徒は特権でできる限り前の方で見られる。と言っても一番前ではなく、中央ステージより後ろ側。一番前はお客さん用らしい。でも、俺たちは遊輝から貰った別のチケットで一番前の列に取ることが出来た。
「あと何分?」
「もう2分も切ってるよ。さっきも同じこと言ったよね?」
「だってここからが長いんだもん!!ウズウズしてきて興奮が抑えられないんだよ!!」
「それ分かります!!アーティストのLIVEが始まる前って何故かドキドキしますよね!!」
『お待たせしました。それでは、本日の公演、《LIVE FES in アカデミア》を開演します』
パチパチパチパチ!!!!!!
場内に響き渡るアナウンスで会場のボルテージが一気に上がる。そして、今まで会場を照らしていたライトが全て消えて、モニターにビジョンが移る。それは5つの異なる色をした光がそれぞれの場所で生まれ、大きく成長したり転けて立ち止まったりしながらもやがて一つの場所に集まって大きく、そしてすごく光輝いていた。
《ワアアアアア!!!!!!!!》
そして映像が終わると、ステージ裏から5人が出てきた。それぞれがヴォーカル以外は楽器の確認をして、その間に奏さんは両手を上に挙げて手拍子を観客に求める。それに答えるかのように観客も手拍子をする。やがて全ての準備が終わったところで、遊輝が前に出て、ギターで奏で始める。
♪〜〜〜〜♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪♪〜〜〜〜・・・・・♪♪♪♪〜〜〜
《オオオオオ!!!!!!!》
ギターの前奏が始まった途端に沸き起こる観客の歓声。これには俺も大興奮した!!だってこれ、《Love phanthom》の前奏じゃん!!!
♪♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪♪!!!!!!
1 Love phanthom 【B'z】
2 ココロ空モヨウ 【関ジャニ∞】
3 Answer and Answer 【9mm Parabellum Bullet】
4 RPG 【SEKAI NO OWARI】
「え〜・・・・・・今晩は!!みんな元気!?」
《イエエエエェェイ!!!!!》
大体4曲が終わったところで奏さんが中央ステージまで歩き、MCを始める。
「みんな大丈夫!?寒くない!?」
《大丈夫!!!!》
「本当に?無茶だけはしないでよね。さて、え〜・・・・今日はLIVE FESにようこそ!!私たちがアカデミア中等部軽音楽部、SECRETです!!」
《イエエエエェェイ!!!!!!》
「え〜と・・・・・・本当なら暖かいところでやる予定だったのですけど、予想以上の人数が入ったので・・・・後ろ見える!?」
《イエエエエェェイ!!!!!》
「イエエエエェェイとか言ってるけど本当は見えないでしょ?」
《ハハハハハ》
「まぁ気休めにしかならないんですけど、せっかくこうやって中央ステージがあるので、出来るだけお客さんの近くで演奏したいので・・・・・・皆!!こっち来て!!」
奏さんが言った一言でメインステージにいた4人が中央ステージまで歩く。ギターとベースを持って歩く2人と何も持たずに走っていく2人。とても楽しそうだ。
「危ないわね・・・・・・とりあえずメンバー紹介としますか。まずはドラム!!遊城スバル!!」
♪♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪!!!!!
「キーボード!!小野寺響!!」
♪♪♪〜〜〜〜〜〜〜〜♪♪♪〜〜〜
「ベース!!葵レミ!!」
♪♪♪♪♪♪♪〜〜〜〜
「ギター&ヴォーカル!!遠藤遊輝!!」
♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪!!!
「え〜と・・・・俺がやるんか?最後!!ヴォーカルとギター!!水野奏!!」
最後の奏さんの挨拶だけは遊輝が紹介して、奏さんが頭を下げる。
「なんか・・・・・人に自己紹介されるって嫌だね」
笑みを浮かべた奏さんが後ろにいたスタッフからギターを手にして、スタンドマイク越しにまた話し始める。
「え〜とですね、折角2月の中旬ですから・・・・・少し恋歌でも、って言いたいけど次の歌って恋歌かな?」
《ハハハハハ》
「まぁ、バラードなのは確定です。・・・・・・サザンオールスターズ、《涙のキッス》」
《オオオオオ!!!!!》
「・・・・・1・2・3!!」
♪♪♪♪〜〜〜♪♪〜〜♪♪♪
5 涙のキッス 【サザンオールスターズ】
6 笑顔 【いきものがかり】
最後に遊輝がギターで締めると会場は拍手で包まれる。遊輝やレミさんがスタッフにギターとベースを変えてもらっている間にスバルと響さんが先にメインステージまで戻る。ギターとベースを変えた遊輝とレミさんもその後を追うように戻る。先に戻ったスバルと響さんを見て奏さんが声を上げる。
「それじゃ盛り上げて行くよ!!イロトリドリ!!」
『Wow wow oh oh・・・・・・』
7 イロトリドリ 【ゆず】
8 Hello again 〜昔からある場所〜 【My Little Lvoer】
9 サウダージ 【ポルノグラフィティ】
10 カルマ 【BUMP OF CHICKEN】
11もう恋なんてしない 【槇原敬之】
12 未来予想図Ⅱ 【DREAMS COME TRUE】
13 花束 【back number】
14 全力少年 【スキマスイッチ】
15 Oh year! 【嵐】
16 READY STEADY GO 【L'Arc-en-Ciel】
17 今宵の月のように 【エレファントカシマシ】
18 pride 【GReeeeN】
19 太陽 【BITE THE LUNG】
20 Voyage 【浜崎あゆみ】
「・・・・・ふぃ、じゃあヴォーカル変わるよ!!」
「イエエエエェェイ!!!!!!まだまだ元気か!?!?」
《イエエエエェェイ!!!!!!》
奏さんがマイクからギターに持ち替えて、今度は遊輝がMCをする。
「まだまだ元気かって言ったけどもう実は終盤なんだよね」
《エエエエエエ!!!!!》
「エエエエエエって言われても困るんだよな・・・・・・まぁこんな所で色々言わずにやるぞ!!」
♪♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪♪♪
『ウッ!!!!』
♪♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜
《オオオオオ!!!!!!!!》
響さんのキーボードのリズムで観客が再び歓声を上げ、そして遊輝の雄叫びに近い声の上げ方。これは俺もわかる!!!
「B'zだ!!」
21 ZERO 【B'z】
遊輝が最後の所を声をあげて歌い終わる。会場全体で拍手が巻き起こる中、スタッフからギターを手にしてスタンドマイクから話し始める。
「え〜・・・・・次がラストの曲です。この曲のテーマは、《生き物の進化はどのようにして出来たのか?》。最初は突然変異によって現在生息している生き物が生き残ったと言われています。しかし、最近の研究では遺伝子レベルによって「強くなりたい」「もっと大きくなりたい」という前世の思いが子孫に伝わったと言われています」
遊輝の言葉に皆、何も言わずに聞き入れてしまう。難しい話をしているはずなのに何故か俺でもすんなりと理解できるほど・・・・・・
「そういうのって夢があるじゃないですか?え〜・・・・自分では成し遂げられない、でもそういう思いをずっと思っていれば、自分、そしてここにいるお客さん達の子孫が成し遂げるかもしれない。・・・・・・・そんな願いがこもっている曲です。・・・・・・・Mr.Children、《進化論》」
♪♪♪♪♪・・・・・・♪♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪♪〜〜〜〜
22 進化論 【Mr.Children】
「・・・・・以上で本日のリストは全て終了しました。今日はどうもありがとうね!!」
ギターをスタッフに渡した後、既に後ろで頭を下げたり手を振ったりして、ステージ裏に下がった4人に続くようにして最後の挨拶をした遊輝も頭を下げてステージ裏に下がっていく。
「す、凄く・・・・良かったです」
「最後の歌・・・・・・あんな願いが込められていたのですね」
「俺でも遊輝の言葉をなんか理解できたよ」
「進化論・・・・・・そんな説が出ていたんだね」
「じゃあ帰りましょうか」
「ちょっと待った恭輔。まだあるぞ」
「?もう終わったんじゃ『・・・コール!!アンコール!!アンコール!!』・・・・えっ?」
後ろから沸き起こるアンコールコールに驚く恭輔と祈。海外公演で俺と龍可はもう経験していたから来ることは分かっていたけど、やっぱり5万人近い人数でアンコールの大合唱は凄いや。
「・・・・・アンコールありがとうございます!!」
中央にライトが付けられていつの間にか(実は分かっていたけど)いる5人を代表としてギターを持った遊輝が話し始める。
「アンコールはありがたいんですけど・・・・・リストを準備をしてなくてですね(汗)」
《エエエエエエ!!!!!》
「そうなんですよ。俺が一番、エエエエエエって言いたいんですよ」
《ハハハハハ!!》
「え〜・・・・・まぁ一応、準備はしてきたんですけど・・・・・・俺が好きなアーティストの曲に固めたんですけどそれでも良いかな?」
《イエエエエェェ!!!!!》
「元気いいね!!じゃあ好きなアーティストの曲歌うぞ!!文句言うなよ!!」
《イエエエエェェ!!!!!》
・・・・・・♪♪♪〜〜〜♪♪♪♪〜〜〜♪♪♪♪
「ヒュ〜ヒュ〜〜〜・・・・・」
キーボードとギターのメロディに合わせるように遊輝も口笛を吹き始めた。
23 口笛【Mr.Children】
パチパチパチパチパチパチ
最後の歌詞を歌い終わるとまた拍手が沸き起こる。それに頭を下げてお礼をする遊輝。他の4人は既に中央ステージから離れてメインステージに向かっている。ギターをスタッフに渡した遊輝はスタンドからマイクを手に取る。
「それじゃアンコールだけどどんどん盛り上げて行くぞ!!!」
《イエエエエェェ!!!!!!!》
♪♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪♪
「1・2・1・2・3・4!!!!!」
キーボードの軽やかなリズムにのせて観客も手を叩く。遊輝の掛け声で一気にテンポが速くなり、遊輝はそのままステージの端まで駆け抜ける。
24 youthful days 【Mr.Children】
25 overture 【Mr.Children】(イントロ)
26 蘇生 【Mr.Children】
27 名もなき詩 【Mr.Children】
「・・・・え〜、それじゃ本当に最後の曲の紹介といきましょうか」
メインステージのスタンドマイク越しに遊輝が最後のMCを始めた。
「え〜と・・・・この曲は人によって捉え方は違うと思います。失恋の歌か、希望もなくただ生きている時に突然聞こえた歌か・・・・僕があれこれ妄想しても結局、作った本人しか分からないのです。でも、たった一つだけ、言えること、『誰も皆問題を抱えている だけど素敵な明日を待っている』・・・・・・Mr.Children、《HANABI》」
♪♪♪〜〜〜♪♪♪♪〜♪♪♪♪♪♪
28 HANABI 【Mr.Children】
歌い終わるとギターを立てかけてステージの前に出てきた4人と一緒に中央ステージまで来る。
「それじゃ、今日は来てくれてありがとうね!!!」
「「「「「ありがとうございました!!!!」」」」」
パチパチパチパチパチパチ!!!!!!!
最後に全員で肩を組んで頭を下げ、観客から大きな拍手が沸き起こる。
「今回も成功みたいだね」
「凄かったです師匠!!アンコールでみんなと一緒に曲を歌うなんて!!」
「ま、まぁ・・・・知ってる人が多いからやれることなんだけどね(汗)」
「遊輝達はどうするの?」
「今日もアカデミアに泊まって、明日は授業終わったらそのまま帰って休みだって。帰るのが遅くなるみたいだし、明日も授業には出なくちゃいけないからそれだったらアカデミアで泊まるって」
「えっ!?授業やるの!?」
「何言ってるんですか。今日日曜ですよ。普通に明日授業があるじゃないですか」
「そ、それに確か明日は社会の小テスト・・・・・」
「エッ!?」
「・・・・・・・勉強してないのね」
「だ、だだだだだ、大丈夫!!!!ぶ、ぶっつけ本番で何とかなる!!」
「「「(((あっ、これ駄目なやつだ(ですね))))」」」」
【*・・・・翌日、龍亞の小テストの点数は30点でした】
「という夢を「現実でしょう。早く補講を受けなさい」うぅ・・・・・・・(涙)」
遊輝「というわけで今回は2回目、フランだよ」
フラン「お兄様久しぶり!!本名はフランドール・スカーレット!!よろしくね!!」
レミ「綺麗な翼だね」
響「虹みたいに7色の宝石が輝いている」
フラン「ありがとう!!」
スバル「フランは種族で言ったら何になるんだ?」
遊輝「吸血鬼」
奏「吸血鬼!?実在したの!?」
遊輝「実在するからこうやっているんだろうが。ところで、何でフランだけなんだ?レミリア達は?」
フラン「私しか曲を知らないでしょ」
遊輝「納得」
レミ「にしても今回は本当に疲れた・・・・・能力無かったら本気で一睡も出来てなかったよ」
スバル「今までプロデュースしてきたけど、ここまで本格的な事は初めてなんだろ?」
レミ「慣れない事も多かったけどいい経験にはなったよ」
フラン「2週間前の発表で5万人入るってそんなに凄いことなの?」
遊輝「普通はどれだけ早くても発表は3カ月ぐらい前だからな。アーティストの準備期間合わせると半年ぐらい前か。ここは部活動だからなんだろうけど」
フラン「それでもお兄様の歌凄かった!!!」
遊輝「ありがとね」
奏「・・・・・さっきから気になってるけど何で遊輝の事をお兄様って言うの?」
遊輝「話が長くなるからパス」
響「パス!?」
スバル「次回は俺と祈との話だぜ」
レミ「【HEROとジェムの融合タッグ!】次回もよろしくね」