【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち   作:DICHI

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今回もデュエルはありません。

そして、今回と次話、少し暴走・・・いや、遊輝の衝撃の事実(笑)が明かされます(今更だが)ですが!後悔はしません!


第34話 文化祭の準備 逃走

遊輝 side

 

 

現在、全力で走っている。いや、逃げている。大事な事だからもう一回言うぞ。走っているのではなく逃げている。何で逃げているのかって?それは・・・・・・・

 

『待てええええ遊輝!』

 

あっ、鬼たちが来たからそんな余裕がない。ちなみに鬼ごっこをやっている訳じゃない。捕まったら地獄行きだからな。

 

「待てえええ遊輝!」

 

「誰が待つもんか!」

 

鬼たちの先頭に走っているレミが俺を捕まえようと必死に走るが、女と男の体力差もありどんどん離れていく。

 

「絶対にそんな服なんか着るもんかあああ!!!」

 

 

 

 

ーーーーーーーーー回想ーーーーーーーーーー

 

 

 

「じゃあ文化祭でやる模擬店を決めるわよ!」

 

現在、LHRの時間、講壇でレミが前に出て、文化祭でやるクラスの模擬店を決めようとしている。ちなみにレミが仕切っているのはレミがこのクラスの文化委員だから。

 

「スバル、何か案がある?」

 

俺は小声で隣にいるスバルに案があるか聞いてみた。

 

「何もないな。それに俺たちが言っても採用されないし」

 

「それもそうだな。みんなに任せるか」

 

俺とスバルは模擬店の事はそっちのけで色んな事を話していた。これが後ろの席の特権だな。一方で模擬店の方は順調決めていた、のだが・・・・・・・・

 

「でもさ〜、なんか地味じゃない?奏がケーキを作って売るだけなんて面白くないよ」

 

響のこの発言から全てが始まった。

 

「そうよね〜、何かインパクトが欠けるわね」

 

「じゃあ・・・・・・・看板娘を決めるのはどう?」

 

『看板娘?』

 

「誰か二人くらい、店のイメージアップに繋げるのよ」

 

「でもどうやって繋げるの?」

 

一人の生徒が発言した時、レミが講壇の下からある物を取り出して、クラス中がざわめいた。俺もスバルも何があったのか前を見たら・・・・・・

 

「ぶっ!メ、メ・・・・・」

 

「メイド服!!??」

 

講壇の下からメイド服を2着出した。

何であんな物を2つも持っているんだ!?

 

「レ、レミ・・・・・それ、どうしたの!?」

 

「ここにあったから出してみたの」

 

「あったって・・・・・誰があんな物を持って来たんだよ!!」

 

スバルが絶叫した。ほんとだよ!どうやってあんな物を持って来たんだよ!?ただの変態だろ!

 

「せっかくだしこれを誰か着てみる?響とか?」

 

「私!?無理よ!だって私、テストの成績が悪かったから実行委員に任命されたのよ!」

 

「じゃあ奏は?」

 

「私は無理よ!私がケーキを作るのでしょ!レミはどうなの!?」

 

「私も無理。響と一緒で文化祭を仕切らないといけないから」

 

「じゃあ誰が着るのよ?」

 

奏の一言でクラス中あーやこーや言い合って、最終的に俺とスバルの方に向いた。

 

「!?な、何で俺とスバルを見るの?」

 

「いやっ、こういうのは以外な人が着たら面白いよね〜と思って」

 

なんか、すっごく嫌な予感が・・・・・

 

「だ、だったら他の奴もいるだろ!」

 

「何でかな〜、遊輝とスバルが凄く似合いそうな気がするんだよね」

 

レミと響が悪い顔になり、他のみんなも俺たちに詰め寄る。

 

キンコーンカンコーン

「(!!女神の鐘がなった!)じゃあみんな!また来週!」

 

俺は筆記用具などをカバンの押し込んで直ぐに教室を出た。

 

「ま、待ってくれ遊輝!俺と一緒に帰ろうぜ!」

 

「逃がさないわよ!みんな!遊輝とスバルを追いかけるのよ!」

 

『おおーーーー!!』

 

 

 

ーーーーーーーー回想終了ーーーーーーーー

 

 

 

という訳で全力で逃げてきて、今は近くの物陰に隠れている。スバルは俺の後ろについてきたみたいだけど何処かではぐれたみたい。

 

「(しかし誰だよ!あんな物を持って来た奴!絶対に頭おかしいだろ!絶対に前世みたいな事は・・・・・・・・)」

 

『マスター、何でそんなに怯えているのですか?』

 

ダイヤが隣に現れた。そんなの決まっているだろ!

 

「男がメイド服なんか着たら、世間の笑い物だよ!」

 

『しかし、その場の恥さらしだけですむのでは?』

 

「そう言う訳にもいかないんだよ!絶対に着たくない!」

 

『何かあったのですか?』

 

「あるよ!前世の文化祭の時に一回着せられたんだよ!」

 

『・・・・・・・・本当ですか?』

 

本気と書いてマジと読むくらいマジだよ!

 

「文化祭の劇で、無理矢理女の役をやらされて女装したんだよ!」

 

『で、でも、それだけで別にそこまで怯える必要は』

 

「その後だ!!着替えの為に教室に戻っている途中、男子数人に告られたんだよ!!」

 

『・・・・・・・・・・・』

 

ダイヤが珍しく返答せずに立ちすくんでいる。

 

『主、それでも主と気づくのでは?』

 

ダイヤが固まってしまったので、代わりにプラチナが現れて、この続きを聞こうとした。

 

「俺も思ったよ!後で友達の携帯の写真見てビックリしたわ!!誰がどう見ても女にしか見えなかったんだよ!!」

 

『そうよね〜、これは凄かったな〜』

 

パールが携帯をいじりながら、出てきた。

 

「パール、何を見てるんだ?」

 

『これだよ!』

 

パールが携帯をこっちに見せる。その画面には・・・・・・・

 

「なっ!?そ、それは!」

 

『これは・・・・・・・・マスターですか?』

 

『確かに何処から見ても女性ですね』

 

文化祭の時に、劇の衣装(水色のワンピースに髪をツインテールに結んでいる)を着た俺だった。

 

「な、何でパールがその写真を!?」

 

『前世にも私たちがいたのは言ったでしょ?その時に面白かったから撮っておいたの!」

 

『これは告白されてもおかしくないですね』

 

「///う、うるせええ!!その写真直ぐに消せええ!!!!」

 

『嫌っ♪』

 

♪♪♪〜♪

 

パールと携帯の取り合いをしている時、俺の携帯から電話が鳴った。相手は・・・・・・レミ!?

 

「もしもし」

 

「遊輝!何処にいるのよ!?」

 

「教える訳ないだろ!そっちに行ったら地獄行きなんだよ!」

 

「そう言うと思った・・・・・・・ならゲームをしましょう」

 

「ゲーム?」

 

「日曜の5時までに遊輝を捕まえたら、文化祭の時にメイド服を着る!もし捕まえられなかったらこの件はなかった事にする!」

 

何だよその理不尽なルール!でも、そのルールから見れば部屋にこもってもいいし俺にも分がある。何より、メイド服を避ける方法が思いつかない。

 

「良いぜ!乗った!」

 

「じゃあ今からゲームスタートね!ちなみに言っておくけど、龍亞君や龍可ちゃん、アカデミアの生徒もこっちの味方だからね!」

 

「・・・・・・はぁーーーーーー!?!?」

 

つまり部屋にこもっても龍亞と龍可に捕まえられるのかよ!

 

「その人達には懸賞を掛けたわ!」

 

「け、懸賞?」

 

何か物凄く嫌な予感が・・・・・・・・

 

「遊輝を捕まえた人は文化祭最終日、遊輝を執事として一日中使う事が出来る権利!」

 

「おい何だよそれ!?」

 

そんな懸賞を掛けるなよ!しかもそんなんで動く奴がいるのかよ!

 

「そう言えばスバルは?」

 

「30分前に捕まえて、今着替えさせている。後で写メを送るよ」

 

スバル・・・・・・・・お前の勇姿は絶対に忘れないぞ。

 

「とにかく、日曜の5時までに捕まえたら私の勝ち!捕まえられなかったら遊輝の勝ち!それじゃ!」

 

電話の切れる音がした。

でもどうしよう・・・・・・・・今は金曜日だから日曜までの2日間、何処かで野宿しないと捕まってしまう。

 

『どうするマスター、このままだとこの世界でも告られるよ♪』

 

「それを言うな!」

 

ピロリ〜ン♪

 

メールの着信音が聞こえたので、携帯を開く。差出人は響になっている。

 

「うわ・・・・・・・・マジで着ている」

 

メールを開くとメイド姿のスバルが顔を赤くして写っていた。メールには「今度は遊輝の番だからね!」と響からメッセージがあった。

 

『似合っているけどマスターにはかなわないね♪』

 

「だからそれを!?」

 

パールに注意しようとした時、ある物を見て直ぐに身を隠した。

 

「いないね〜エンシェント・フェアリー」

 

『そう簡単には見つかりませんよ』

 

「早く遊輝を見つけないと、レミさんに何て言えばいいかわからないよ」

 

『グオオーー』

 

実体化させたパワー・ツールとエンシェント・フェアリーを連れた龍亞と龍可だ。

 

「(何で実体化してるんだよ!?)」

 

『(レミさんたちが龍亞さんと龍可さんに実体化の能力を貸したのではないでしょうか?)』

 

「(そこまでして俺を捕まえたいんかよ!)」

 

「じゃあパワー・ツールの効果!パワー・サーチ!」

 

パワー・ツールの目がライトのように光りこの辺りを照らし始めた。

そして、俺のところを照らした時・・・・・・・・

 

『グオオーーー!』

 

「いた!そこだ!」

 

「嘘っ!?やべっ!」

 

パワー・ツールが俺の上に来て、龍亞に合図を送った。それに焦った俺は物陰からジャンプして逃げ始める。何でパワー・ツールの効果が俺を探す事になってるんだ!?

 

「エンシェント・フェアリー!前に行って!挟み撃ちよ!」

 

「パワー・ツールも!」

 

『分かりました』

 

『グオオーー』

 

エンシェント・フェアリーとパワー・ツールが上空から俺を抜かし、俺の逃走経路の前に立ちふさがる。

このままだと捕まってしまう!こうなったら・・・・・・・・

 

「龍可!龍亞!ごめん!サン・シュート!」

 

足元にサッカーボール大の太陽を作り、それを龍可たちがいる方に蹴る。太陽が迫って来るのに驚いた龍亞たちはそれを避けようとして後ろに戻る。

 

「今だ!」

 

龍亞と龍可が逃げた隙に俺は龍亞たちの間を抜いて逃げる。

 

「あっ!逃げられた!」

 

「もうちょっとで捕まれられたのに!シークレットシグナーの能力を使うなんて卑怯だよ!」

 

『(実体化させる能力を貰っている人が言える事でしょうか?)』

 

『(グオオーーー)』

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

龍可たちの追跡から逃れて、現在海岸線を歩いている。

 

「危なかった・・・・・まさかエースを実体化させてくるとは」

 

『主もなかなか酷いですよ。普通の人相手に能力を使いますか?』

 

「あの状況で使わなかったら俺地獄行きだよ!!まだ生きたいんだよ!!」

 

『別に捕まっても死なないのでは?』

 

「そうだ!遊星のガレージで身を隠そう!」

 

プラチナの言葉をスルーした時・・・・・・・・

 

「待てえええ!!食い逃げええ!!」

 

「食い逃げ?」

 

後ろを振り向くとコック姿の男が走って俺を追い越した。

 

『マスター、あの人の前に走っている二人組ではないですか?』

 

ダイヤがコックの人の前に走っていた二人組の男に鎖をさした。あれか、どうせだし助けてやるか、俺は裏道を使い、二人組の前に出ようとする。

 

「確かこの道を通れば・・・・・・ビンゴ!」

 

目の前に二人組がこっちに走ってくるのが、見えてくる。

 

「ハッ、ハッ・・・・・・どけええ!!」

 

「どくのなら最初から来ないよ!フレア・バリア!」

 

目の前に太陽の障壁を作り、二人組が当たる。ちなみに温度は調整して1000度くらいにしてあげている。

6000度でも熱くないんだけどね。(あんたの身体がおかしいんだよ!)

・・・・・・・今、何か聞こえたけどスルーして・・・・

 

「「あっつーーーーーー!!!」」

 

ブレーキをかけず、全速力で突っ込んだ二人組はバリアに激突してなんかジタバタしている。その間にコックの人は二人組に追いつき、捕まえる。

 

「いや〜〜助かったよ。こいつら金を払わず逃げていったんだからたまったもんじゃないよ」

 

「別に良いですよ。たまたま見かけて助け「いたああ!!」!?あの声は!?」

 

コックさんにお礼を言われた時、後ろからレミの声が聞こえてきた。振り向いたら、レミとスバル、響に奏が走っていた。

 

「やっば!じゃあコックさん!」

 

俺はコックに手を振り、速攻で逃げる。

 

 

遊輝 side out

 

 

レミ side

 

 

あ〜また逃げられた!

 

「遊輝は足が速いね。あっという間に消えていったよ」

 

「関心しないでよ!」

 

このままだと遊輝が捕まれられないよ!どうしようかな?

 

「さあ金を払ってもらおうか!」

 

「ひいぃ、俺たち金が一銭も無いんだよ!」

 

「じゃあセキュリティに連行してもらう!」

 

「そ、それだけは!」

 

何かさっきからうるさいわね。

 

「どうしたのですか?」

 

奏がコック姿の人に聞いている。

 

「こいつら食い逃げなんだよ!さっきアカデミアの制服を着た男の子で捕まえる事が出来たんだ」

 

アカデミアの男の子?遊輝の事かな?・・・・・・・・・!そうだ!

 

「ねぇ、お金を払えばこの人たちを見逃してくれる?」

 

「まあ金さえ払ってくれれば」

 

「じゃあ私が払うからこの人たちを見逃してくれる!」

 

「れ、レミ!お前何を言ってるんだ!?」

 

「ほ、本当かお嬢ちゃん!」

 

「えぇ、その代わりお願いを聞いてくれればの話しだけど」

 

「もちろん聞いてあげる!お嬢ちゃんは女神だ!」

 

これで良し!次は・・・・・携帯を取り出し、龍可ちゃんの番号を打つ。

 

「もしもし龍可ちゃん?」

 

「レミさん、どうしたの?」

 

「遊輝を捕まえる良い方法を見つけたわ!今すぐ海岸線の倉庫に来てくれる?」

 

「わかりました」

 

これで良し。

ふふふ・・・・・覚悟しなさい遊輝、これであんたを捕まえる!

 

「れ、レミが不気味に微笑んでる・・・・・」

 

「い、一体何を思いついたの?」

 

「(遊輝、明日は地獄ね)」

 

 

レミ side out

 

 

 

遊輝 side

 

 

「ふわぁ〜〜よく寝た」

 

昨日の間に遊星たちに事情を言って、なんとか二日間寝る場所だけは確保できた。階段を下りてガレージの方に行くと一通の手紙があった。

 

「何々・・・・・『急な仕事が入った。今日一日は帰って来れないと思う。遊星』か・・・・・て言うことは俺一人か」

 

クロウは配達で、ジャックは相変わらずコーヒーを飲みにいっているはずだから。う〜ん、少し外の空気を吸いに行くか、

 

「ぷはあーーーーやっぱ気持ちいい「見つけた!」!?龍可!?」

 

噴水の近くで背伸びをしたら、龍可に見つかった。それよりやばい!早くにげ「きゃああああ

!!!」!何だ!?

 

「大人しく入れ!」

 

「ふごふご!(遊輝!助けて!)」

 

「あっ!お前ら昨日の食い逃げ犯!龍可を離せ!」

 

昨日の二人組が龍可の口をガムテープで閉じて、トラックの荷台に入れた。

 

「昨日お前のせいで酷い目にあったんだよ!仕返しに来たんだ!」

 

「だったら龍可じゃなくて俺をやれよ!何で俺をやらないんだ!」

 

「へっ!てめぇの大事な奴をいたぶっててめえの苦しむ姿を見る方が楽しいんだよ!」

 

何だと・・・・・・!!!!

 

「待ちやがれ!」

 

俺はトラックに向かい走るが、二人組はトラックに乗り走り出す。

 

「返して欲しかったら、昨日の海岸線に一人で来い!てめえの最後の場所にしてやるよ!」

 

トラックはどんどん離れて行く。

俺は必死に走るが、追いつけず見えなくなってしまう。

 

「ハッ、ハッ・・・・龍可あああああ!!!!!」




遊輝「俺のせいだ・・・・・俺があの時逃げなければ・・・・・」

ダイヤ「マスター、落ち着いてください。幸いに場所は分かります」

遊輝「待っといてくれ龍可・・・・・・・必ず助けに行く!」

プラチナ「次回は主が大暴れ、さらにダブルエースが主に答えます」

ダイヤ「タイトルは【龍可救出作戦 ダブルエースの進化】」

遊輝「絶対に助けてやる・・・・・」

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