【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち 作:DICHI
というよりしばらくデュエルがありません。つまり、必然的に文章が短くなります。もっと上手くなりたい・・・・・・
遊輝 side
「着いたああ!!」
「うるさいよ!」
「計4時間、ずっと空の上だったからな。久しぶりに地面に触れた感じだよ」
ダイヤの家の近くに降りて、大声で叫んだらレミに怒られた。試練の場所に居たのは30分ぐらいだから、スバルの言う通り4時間ずっと空の上だったから退屈だったんだよ。
「今はお昼過ぎね」
「朝早くに精霊世界に行って正解だったよ」
「響を起こすのに時間がかかったけどね」
「レミ〜言わないでよ〜」
だからレミたちは集合に遅れたのか、こんな日に寝坊って、
「とりあえずお昼でもしようか。ダイヤ、この近くにオススメの店でもある?」
『この近くでしたらラーメン屋がありますが』
「精霊世界に来てラーメンって・・・・・」
「この際何でも良いじゃん!早く行こう!」
『分かりました。こちらです』
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「ここのラーメン美味しかったね!」
「・・・・・・・何で俺が全員の飲食代を払うんだよ・・・・」
「ごめんね。お金持って来てなかったんだ」
「遊輝!ゴチになります!」
俺たち5人分とダイヤとパール、プラチナにブラックとホワイト、さらにプリンセスとアースのも合わせて7000円近くが財布から飛んでいった。何でこんな時に限って、みんな財布を忘れるんだよ・・・・・・最初から狙ってたのか?
「お昼を食べたし、最初は何処に行く?」
『この街に来たのなら遊園地に行かなくちゃ!』
「遊園地?良いわね!」
「行こうぜ!ジェットコースターとか乗りたいな!」
「ちょっと待てよ!入場料はどうするんだよ!」
そう言った瞬間、みんな俺の方に向いた。まさか・・・・・・
「「「「遊輝!お願い!」」」」
「やっばこうなるんかーーーーーー!」
全部俺の財布頼みか!せっかく前世からコツコツ貯めて食材費に注ぎ込もうとしたお金がどんどん飛んでいくよ・・・・・・・
パールの案内で街の中心部にある遊園地の前に来て全員のチケットを買い、中に入った。園内には定番のメリーゴーランドやジェットコースター、ちょっと変わった所(そこまで変わってないが)バンジージャンプ場がある。
「凄いわね!精霊世界にこんな立派な遊園地があるなんて!」
『ここは精霊世界で唯一の遊園地だからいつも混んでいるの』
「へぇ、そうなんだ」
「最初はあそこに行こうぜ!」
スバルがある場所に指を指し、みんながその場所を見る。えっ・・・・・・・
「お、お、おおおお、お化け屋敷!?!?!?」
「いきなり?他の所に行かないの?」
「何処行っても混んでいるんだから最初は空いている所に行こうぜ!それにみんな大丈夫だろ?」
「い、いやっ・・・・・・・俺は・・・・・・・」
「(ニヤリ)良いわね!行こう!」
俺が行かないと言おうとしたら、横からレミが行こうと言ってきた。
「珍しいわね。真っ先にレミが行こうって言うなんて」
奏がレミの反応に疑問を持ったが、直ぐにレミがみんなを集めてコソコソと話し出した。
「(遊輝はね、お化けとか幽霊がダメなの)」
「(えっ!遊輝はお化けとか嫌いなの!)」
「(以外な弱点ね)」
「(ここで遊輝の怖がる姿でも見たら?直ぐに気絶するわよ)」
「(面白いなそれ!)」
「(乗った!)良し!みんな行くよ!」
「い、いや、俺は遠慮・・」
断ろうとした時、後ろからスバルとレミに肩をがっちりと掴まれた。
「良し!行くぞ!」
「嫌だああ!!!行きたくない!!」
「子供じゃないんだから。大人しく行こうよ!」
「嫌だああ!!!ダイヤ!パール!プラチナ!助けてくれ!」
『マスター、私たちはホワイトとブラックのお世話をしておきます』
『お化け屋敷、ゆっくり楽しんで来てね♪』
『では行きましょうか』
プラチナがホワイトとブラックを連れて、ダイヤとパールと一緒に遠くに行ってしまう。頼むから俺を見捨てないでくれ!助けてくれ!!そんな願いが届かずお化け屋敷のエントランスに入ってしまった。
「・・・・・(ブルブルブルブル)」
「いきなり震えてどうするのよ!」
「だって・・・・・・・怖いんだもん・・・・・」
「(これは本当に面白い事になりそうね)遊輝が先頭ね」
「何で先頭なの!?最後で良いじゃ・・・・・」
言い切ろうとした時、レミが後頭部に銃の構えをしてきた。
「前に行かなきゃ、撃つよ」
「うぅ・・・・・・・鬼め、悪魔め・・・」
「何か言った?」
「何も言ってません!」
響の提案(レミの脅し)で俺が先頭に行き、カーテン越しの暗い部屋に入っていった。
「・・・・・・・(ブルブルブルブルブルブル)」
「さっきよりも震えているな」
「みんなは怖くないの!?足が無かったり!!血だらけ 「遊輝、前々」えっ・・・・・」
奏に言われ前を向くと、首なし騎士が剣を振りかざしていた。
「ぎゃああああああ!!!」
「そんなに驚くほど怖いか?」
「これは重症ね」
「最後まで気絶しないと持ってくれるかしら?」
みんな怖くないの!?突然目の前に首なしの騎士の幽霊が出てきたんだよ!そんなこんなで終盤の奥まで続く長い廊下が現れた。
「何が起きるんだろうね」
「響〜言わないでくれ〜もう嫌だ〜(泣)」
「シャキッとしなさい!あとはこの廊下を渡って階段を降りるだけなんだから!」
レミに背中を押され、バランスを崩し前に倒れると何かが足を掴む感じかした。何かと思い、下を見たら・・・・・・・
『・・・・・・・・・』
無数の手が俺の足に絡み付いていた。これを見て混乱して前を見たら・・・・・
『ぐわあああああ!!!!!』
たくさんの落武者ゾンビが俺に向かって突進してきた。
「〜〜〜もう・・・・・駄目・・・・・・」
頭にある意識が飛んでしまった・・・・・
「ちょっ!?遊輝!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「う、う〜ん、ここは?」
気がついたら、ベンチの上で転がっていた。
『あっ、マスター!ようやく気がついたのね』
「パ、パール?・・・・・あっそっか、お化け屋敷に入って気絶したんだ・・・・・」
『その通りです。皆さんがマスターを担いで出てきた時は、ビックリしましたよ』
だからお化けとか幽霊は嫌なんだよ!一度も無事に帰って来れないんだから!
「みんなは?」
『主を私たちに託した後、アトラクションの方に行きましたよ』
「・・・・・・・予想通り」
スバルとか響が直ぐに他の所に行くからな、それに一回気絶してしまったらなかなか起きないし。
「あっ、遊輝。目が覚めたのね」
奏が両手にソフトクリームを持って帰ってきた。
「奏か・・・みんなと一緒に行動してないの?」
「もうすぐみんな来るわよ」
「そうか。ところで・・・・・どうやってソフトクリームを買ったんだ?」
「遊輝は知らないんだね。ここの遊園地は入場料を払えば基本的に全部無料よ」
「だから入場料がとてつもなく高かったのか・・・・・」
「はい、遊輝のソフトクリーム。甘い物を食べて心を落ち着かせたら?」
「ありがとう」
奏からソフトクリーム受け取り、一口食べる。
「遊輝は料理人になろうとしたよね?」
不意に奏がそんな事を言ってきた。
「正確にはスカウトが来たんだけどね」
「私も家がカップケーキ屋だけど、家を継ごうか迷っているの。遊輝はスカウト来た時何で断ったの?」
「う〜ん・・・色々あるけどまずは世間知らずかな」
「世間知らず?」
「スカウトが来たのは中学を卒業する一ヶ月前なんだ。突然家に来て【料理人になってみないか?】って言われて驚いたよ。でも中学卒業の段階で海外に行くのは難しいと判断したんだ。故郷から一歩も出てないのに、いきなり海外に行くのは怖いからね」
奏が「へぇ〜」と感心するように相槌を打つ。
「あと、もう一つは自分の未来について考えたんだ」
「自分の未来?」
「確かに料理人になれば将来を保証されるかもしれない。でも『それが本当に俺がしたい事なのか?』って思って、考えたんだ。そして一つの結論が出た」
「どんな結論?教えて!」
「それは・・・・・・・【自分の未来は自分で決める!】」
「はい?」
「この先の未来に何が起きるか分からないけど、自分の道は結局は自分自身で決めるべきと思う。それが正しいのか間違っているのか分からないけど自分で選択した道だから俺は後悔しない」
「【自分の未来は自分で決める】・・・・・」
「奏も自分で決めたら?良い方向に行くか悪い方向に行くかは分からないけど、それが奏の人生になるから」
「うん!そうする!」
奏がベンチから立ち上がって背伸びをする。その顔は晴れやかであった。
「でもスカウトって海外から来たんだね。どんなお店だったの?」
「えっと・・・・・・・数年ぐらい三ッ星を貰っている、その国を代表する世界的に有名なレストランだったはず」
「・・・・・・・遊輝、人生の選択を間違えたわね」
そうかな?それにあのレストラン、フレンチだからな〜。俺は専門で言えば中華料理とか和食の方だから、フレンチも出来ない訳ではないけどあまり作らないしな〜。でも良く考えたら、そんなレストランがよく俺をスカウトしようとしたな。
「遊輝!奏!」
「スバル!レミ!響!」
「やっと目が覚めたね」
「だからお化け屋敷は嫌なんだよ!」
「響、どれだけソフトクリームを手にしてるの?」
「ここのソフトクリーム美味しいからいくらでも食べられるよ!」
響の両手にはたくさんのソフトクリームがぎっしりとあった。そんなに食べて虫歯にならないんかな?この後、俺たちは遊園地を目一杯楽しみ、日が暮れてきたのでダイヤたちの家に戻る事にした。その帰り道の途中・・・・・
「おっ!この店に入って見ようぜ!」
スバルが一軒の店に目をつけた。みんなでその店に入ってみると・・・・・・
『ここは雑貨店ですね。この街のお土産や日常生活に必要な物を売っているみたいです』
「へぇ・・・・・ん?」
ダイヤの説明を聞いている時、ある商品に目がいった。正確にはカードなんだけど。それよりこれって・・・・・・・
『主、龍亞さんと龍可さんのお土産に良いのでは?』
「そうかもな。すみませ〜ん、このカードたちをください」
奥からタスケナイトが現れて、欲しいカードを2枚受け取りお金を払った。こいつは2人とも驚くぞ。
「ねぇ遊輝、後でお金払うからお父さんたちにお土産を買ってもいい?」
高く積み上げられたお土産を抱えながら響が聞いてきた。響だけじゃなく、スバルやレミ、奏さえも何かを手にしている。
「良いけど後で返せよ。今日一日で財布が軽くなったんだから」
「は〜い」
みんなのお土産の分(2万円以上)を払って、ダイヤの家の前に着いた。
『それじゃ〜現実世界に戻るよ〜』
パールの力で現実世界に戻り、お開きとなって家に戻った。
「ただいま」
「遊輝〜早くご飯を作って〜」
リビングに入ってすぐに龍亞が死にそうな顔をして近寄ってきた。
「もうそんな時間か、今日は簡単な物にするか」
「私も手伝うわ」
「ありがとう。それとこれお土産」
ポケットに入れておいた2枚のカードを龍亞と龍可に手渡す。
「ありが・・・・・・!?こ、これって!」
「な、何このカード!?」
「それは俺の前世にいた頃に売っていたカード。龍亞と龍可のエースの【影】の存在みたいなカードだね」
「遊輝の前世はこんなカードまで・・・・・」
「凄いね!俺このカードを大事にするよ!」
「それは買ったかいがあるな。さてと、夕飯を作るか」
冷蔵庫の中の材料を取り出し、料理を始める。
遊輝「おい作者!」
うるせぇな!何だよ突然呼んで!
遊輝「うるせぇなじゃねぇよ!最後はどういうことだ!」
?カードを渡しただけじゃねぇか。
遊輝「そっちじゃない!渡したカードの中身だ!何であのカードを渡したんだ!?」
だって面白いじゃん。
遊輝「面白いの範囲を超えているよ!あれはいくら何でも駄目だろ!」
常識とは破るためにあるのである。
遊輝「訳分からない事言うな!」
龍亞「良いじゃん遊輝!実際にこのカード強いし!」
龍可「このカードで色んな可能性が増えたから、私も賛成だわ」
遊輝「・・・・・・・・もういいや」
龍可「次回から文化祭の準備編ね」
龍亞「タイトルは【文化祭の準備 逃走】」
遊輝「逃走ってどういう事だ?」
龍可「分からないわよ」
龍亞「次回もよろしく!」