【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち 作:DICHI
最強カードの紹介〜、
遊星「久しぶりだな」
不動遊星だよ。ここ最近は出ていないけど、
遊星「俺はアカデミアとは無縁だからな。出番が激減するわけだな」
決して無縁という事は無いんだけどな、最強カードの紹介に行くか。
遊星「今回は豊穣のアルテミス、Lv4の天使族モンスターだ」
カウンター罠が発動する度に1ドロー出来る、パーミッションにとっては重要なモンスターだね。
光属性モンスターでもあるから、オネストの効果の対象になるよ。
遊星「第29話、デュエルスタート!」
遊輝 side
実技授業が終わって、今はSHRの時間。
ずぶ濡れになってしまった制服は着替えがないから能力を使って少しずつ乾かしていってる。まさかデュエルであんな目にあうとは思わなかった・・・・・・
「じゃあ明日も元気に登校してくるのよ!」
『は〜〜い』
SHRが終わったよ。
えっと、家に帰ったらDホイールで遊星の所に行って、練習しなくちゃ「ちょっと待った!!」
「グヘッ!!」
いきなりレミが制服の襟を掴んできた。帰るつもりでいた俺は動いていたので首を縛られたような感覚になってしまう。
「何すんだよ!」
「こっちにきてもらうわよ!」
「はあ!?俺今からDホイールの練習が」
「いいからこっちに来る!」
「いたたたたっ!!服を引っ張るな!」
レミに引っ張られて、無理矢理何処かへ連れていかれた。
〜(移動中)〜
「着いたわよ!みんなもう待っているかな?」
レミに無理矢理引っ張られて何処かの教室に連れていかれた。
「みんないる〜?」
レミが部屋に入り、誰かいるか確認している。
「遅かったね。レミが最後だよ」
「いるのね!じゃあ遊輝も入って!」
レミに引っ張られ、教室に入った。
そこにはドラムやキーボード、さらには何種類かのギターがあった。そして部屋にいたのは・・・・・・
「あれっ?何でみんなここにいるの?」
部屋にいたのは、スバルたちだった。スバルはドラムの前に座っていて、響はキーボードの前で立ち、奏はギターを持っている。ドラムやキーボード、それにギター・・・・・・もしかして
「ここって・・・・・・何かの部室?」
「そうよ!ここは軽音部の部室よ!」
「それでどうして遊輝がここに来たの?」
「紹介するね!新入部員の遊輝よ!」
・・・・・・・・はっ?新入部員?
「ちょ、ちょっと「さあ今から遊輝の担当の楽器を決めるわよ!」
「ギターかベースだろ。ドラムは俺がやっていて、響がキーボードをやっているんだから」
「私はギターをやって欲しいわ。そうすればヴォーカルとギターを兼任しなくていいから」
「ベースもやって欲しいわね。今ベースを弾ける人がいないから」
「レミはベースが出来るんだから、遊輝にはギターをやってもらえばいいんじゃないの?」
「2つやってくれれば「ちょっと待てえええぇぇぇ!!!」うるさいわね!何騒いでいるのよ!」
「うるさいじゃねぇ!なに勝手に話を進めて新入部員扱いにしてるんだ!俺は軽音部に入るつもりはない!」
「あれっ?入りたくて来たんじゃないの?」
「レミに無理矢理連れてこられたんだよ!第一俺はギターとか弾けないぞ!」
「とりあえずこれを食べて落ち着いたら?」
大声で言うと、奏が白い箱をこっちに持ってきた。中には丸くて小さなケーキが入っていた。
「奏のカップケーキよ!すごく美味しいから!」
「へぇ〜、それじゃ一個・・・・・・」
カップケーキを一つ手に取り、食べる。口にいれた瞬間、甘酸っぱい香りが広がる。この香りは・・・・ブルーベリーかな?
「ブルーベリーのケーキ?」
「すごい!一口食べただけで材料がわかるなんて!」
「一応、料理人を目指していたから大体の味はわかるよ」
「へぇ〜、その年で料理人ね〜。まだ目指せるでしょ?」
「無理無理、だって中学卒業の時にスカウトを断った・・・・・・・あっ!」
「中学卒業?遊輝ってまだ中等部の1年だよな?」
「自分からボロを出してどうするのよ・・・・・・この際みんなに話したら?」
「・・・・そうするか」
俺はみんなにこの世界に転生した事・エクシーズモンスターの事を全て話した。全てを聞いたスバルたちは神妙な顔つきで俺を見た。
「・・・・・・そんな過去があったんだ・・・・・・」
「遊輝は辛くなかったの?」
「最初は辛かったよ。何があったのか全く分からなかったし。でも、そのおかげでみんなにも会えたからな。これも運命ってやつかな?」
「運命かどうかは私たちは知らないけど、遊輝は遊輝だよ」
「そうよね。例え異世界から来ても、遊輝は変わらないわ」
みんな・・・・ありがとうな。
「じゃあ遊輝の楽器を・・・・」
「おい!それとこれとは話が別だろ!」
レミがギターの方を見て色々と考えている。本気で俺を入れようとしているな・・・・・・・
「レミ、私たちの演奏を見てもらってから遊輝に考えてもらったら?」
「良いね!みんな準備して!」
「演奏なんて見る余裕ない・・・・」
『きゃっ♪』 『キャッ♪』
ブラックとホワイトが実体化して、椅子に座っていた俺の足の上に乗った。
「2人は見てみたいって言ってるわよ」
「・・・・・・・仕方ない、演奏だけ見ていくか」
「それじゃスバル、よろしく」
レミがギターを持って、奏がスタンドマイクの前に立ち、スバルが上にバチを上げる。
「行くぞ!1・2・3!」
----------------
------------
♪♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪♪♪♪♪
奏が最後にギターのソロを弾いて、スバルがドラムを叩いて余興を出し、最後はみんなで音を揃えて終わった。
「どう?感想は」
レミがさっきの演奏の感想を聞いてきた。いやっ、上手かったのは上手かったよ。正直、俺の必要ないんじゃないのか?ただ上手かったのだけど・・・・・・
「それって・・・・・・・・ゆずの《夏色》?」
「?そうだけど?」
何でゆずの曲がこの世界にあるの?ここって前世と世界観が違うんだろ?
「ちなみに聞くけど他の有名アーティストは?」
「?えっと・・・・ミスチルにB'z、いきものがかり、Flumpool、Orange range」
「バンドって広げれば、関ジャニやTOKIOもありかな?」
「あとはaiko、槇原敬之、・・・・どうした?手を頭に当てて」
「いや・・・・・・・・何でもないよ・・・・・・」
何で前世の有名アーティストばかりを挙げるんだ?というかこの世界と前世って本当に別世界か?ここまで被る必要はないだろ・・・・
「それで入部する気になった?」
「だ・か・ら!!入部はしない!!俺は今からDホイールの練習をしなきゃいけないの!!」
「Dホイール持っているのか!?」
「よくその年で手に入れたわね」
神様が無理矢理送りつけただけだよ。それにDホイールのライセンスの試験があるから本当に練習したい。
「じゃあデュエルすれば良いだろ」
「?スバル、何を言ってるんだ?」
「遊輝と俺らの誰か1人が遊輝の入部を決めるデュエルをすれば良いんだよ。遊輝が勝てば入部はなしで、負ければ入部っていう形で」
「良いわね!それ!」
「いやいやいや!何でデュエルで決めるの!?」
「一番手っ取り早いでしょ?」
そりゃそうだけどさ・・・・・・・スバルは本当に十代とそっくりだな。
「誰がデュエルをするの?」
「奏が行きなよ!」
「私!?無理だよ!だって遊輝はみんなに勝ったのでしょ。私が勝てるとは・・・・」
「勝てるよ!あのね・・・・・・・・」
レミが奏の肩を掴み、何か話している。奏とのデュエルか・・・・・・・・まだしていないし良いか。それに自覚はないみたいけど、みんな強いって言っているし
「・・・・・・そうすれば勝てるよ!」
「・・・・・・分かったわ。遊輝、やりましょう」
奏がデュエルデスクを腕につけ、デッキを入れた。結局はやらないといけないんだな。
「いいぜ、その代わりに本気で勝ちに行くからな」
俺は実技で使ったデッキをケースに入れて、もう一つのケースから別のデッキを差し込む。今回は早く終わらせたいから聖刻龍で行く。
「デュエル‼」 「デュエル‼」
遊輝 LP 4000 奏 LP 4000
「私のターン、ドロー」
奏 手札 6枚
さてと、奏のデッキは何かな?
「豊穣のアルテミスを召喚」
豊穣のアルテミス 攻1600
へっ?アルテミス・・・・・・・て言う事は・・・・・・
「パーミッション!?」
「カードを4枚伏せてターンエンド」
奏 手札 1枚 LP 4000
【モンスターゾーン】
豊穣のアルテミス 攻1600
【魔法・罠ゾーン】
伏せカード 4枚
ちくしょう!いきなり4枚も伏せて来たよ!やばい!このデッキ、お触れどころか今トラップ・スタンも抜いちゃっている!パーミッションを止める手段が1つもない!
「お、俺のターン!ドロー!」
遊輝 手札 6枚
どうしよう・・・・・・とりあえずはサーチカードを。
「魔法カード、召集の聖刻印!デッキから《聖刻》と名のついたモンスター1体を手札に加える!」
「モンスターのサーチは注意ってレミが言っていたわね。カウンター罠、魔宮の賄賂!召集の聖刻印の発動を無効にして破壊する!」
召集の聖刻印が謎の人によって破壊される。
「そして相手は1枚ドローする」
やっぱり封じてくるよね・・・・・・・・とりあえず引いたカードは・・・・トフェニドラゴン!良かった〜、まだ何とかなりそうだ。
「豊穣のアルテミスの効果により、カードを1枚ドローする」
奏 手札 1枚→2枚
「聖刻龍ートフェニドラゴンを特殊召喚!」
聖刻龍ートフェニドラゴン 攻2100
後ろからデッキの切り込み隊長、トフェニドラゴンが風に乗りながらやってきた。
「トフェニドラゴンは相手フィールドにモンスターが存在して、自分フィールドにモンスターが存在しない場合、手札から特殊召喚できる!」
「通さないわよ!カウンター罠、神の警告を発動!LPを2000ポイント払って、トフェニドラゴンの特殊召喚を無効にする!そしてアルテミスの効果で1枚ドロー!」
「げっ!?トフェニ!」
奏 LP 4000→2000
手札 2枚→3枚
神と天使らしきものがトフェニ周りを囲み、トフェニの上に雷を落として破壊した。ちくしょう・・・・・・頼みの綱だったのに・・・・
「カードを2枚伏せてターンエンド!」
遊輝 手札 3枚 LP 4000
【モンスターゾーン】
なし
【魔法・罠ゾーン】
伏せカード 2枚
「私のターン、ドロー」
奏 手札 4枚
「神秘の代行者 アースを召喚」
神秘の代行者 アース 攻1000
ア、アース!?まさかパーミッションに代行者を入れてるの!?
『ふわあ〜・・・・奏、今日のデュエルは終わったのじゃないの?』
「また寝ていたの?今回は遊輝の入部を掛けてデュエルしているの」
『遊輝?あ〜、フォーチュン・カップでレミが戦った相手ね』
「・・・・・・アースが喋っている」
「あと、遊輝は精霊が見えるからあなたの事も分かるわよ」
『ふ〜ん、遊輝よろしくね』
「あ、ああ・・・・・・・・」
なんか・・・軽い感じだな。気にしないけど・・・
「アースの効果!召喚に成功した時、デッキから《代行者》と名のついたモンスター1体を手札に加える!奇跡の代行者 ジュピターを手札に加えて、Lv4の豊穣のアルテミスにLv2の神秘の代行者 アースをチューニング!」
☆4 + ☆2 = ☆6
「オゾン層にいる天使が稲妻の光を帯びて龍を呼び覚ます。惑星の叫びを受け舞い降りろ!シンクロ召喚!天空の使者!ライトニング・エンジェル・ドラゴン!」
ライトニング・ エンジェル・ドラゴン 攻2300
上空に雷雲が出来て、雷と共に天使の翼をつけた白い龍が舞い降りて来た。手には弓矢らしきものが持っているのが気になるけど・・・・・・そして、
「最後のシグナーの龍のご登場か・・・・」
右腕の痣があのドラゴンが出たのと同時に光り始めた。
あれが、奏のシグナーの龍なんだろうな、まさかLv6のモンスターだとは・・・・・・
「ライトニング・エンジェル・ドラゴンの効果!シンクロ召喚に成功した時、墓地のカウンター罠を1枚だけ回収出来る!魔宮の賄賂を手札に加える」
カウンター罠の回収・・・・・パーミッションにとっては絶好の効果だな。
「手札の奇跡の代行者 ジュピターをゲームから除外してマスター・ヒュペリオンを特殊召喚!」
マスター・ヒュペリオン 攻2700
胸に赤くて小さな惑星を回しながら、ヒュペリオンが降りてきた。
「バトル!マスター・ヒュペリオンでダイレクトアタック!」
「(ヒュペリオンの効果を使わないの?それじゃ遠慮なく)リバースカードオープン!聖なるバ・・・・・・・!?発動できない!?」
何でだ!?発動条件は揃っているし、カウンター罠も発動していない!何で発動できないんだ!?
「ライトニング・エンジェル・ドラゴンの効果よ。このカードがフィールドに存在する限り、お互いにカウンター罠以外の罠カードを発動する事はできないの」
「何だって!?!?」
カウンター罠以外の罠が発動できないだと!?つまり俺は実質、王宮のお触れを受けている状態かよ!リビングデッドも発動できないじゃねぇか!
「バトル続行!マスター・ヒュペリオンでダイレクトアタック!」
「トラップが無理ならモンスター効果だ!手札の速攻のかかしの効果!ダイレクトアタック宣言時にこのカードを墓地に送って攻撃を無効にしてバトルフェイズを終了させる!これなら・・・・」
「カウンター罠、透破抜きを発動!手札または墓地の効果モンスターの効果を発動を無効にしてゲームから除外する!」
「透破抜き!?」
速攻のかかしが風に飛ばされる。
もう攻撃を防ぐカードが・・・・・・ない。
遊輝 LP 4000→1300
「ライトニング・エンジェル・ドラゴンでダイレクトアタック!サンダー・アロー!」
ライトニング・エンジェルが雷を備わった弓矢を引いて打つ。
遊輝 LP 1300→0
WIN 奏 LOS 遊輝
「か、勝っちゃった・・・・・」
「凄いよ奏!遊輝に勝つなんて!」
奏が驚いている所に響が来て褒めている。しかしパーミッションとは・・・・
「言った通りでしょ!絶対に遊輝は聖刻を使うから勝てるって!」
「何で聖刻を使うって分かったの?」
「あんたが早くデュエルを終わらそうとする時は、大抵聖刻デッキを使うでしょ?」
確かに聖刻の方が1killしやすいけど・・・・
「でもあのデッキ、モンスターのほとんどが高レベルモンスターだから、動きを止められたら弱くなってしまうのよ。だから奏なら勝てるって思ったの」
当たっているよ・・・・・・
このデッキにはLv4以下のモンスターが5・6体ぐらいだから、一度止められたら立て直すのが難しいのだよね。それが聖刻の弱点、だからパーミッションで挑んできたのか・・・・・・・
「どうする遊輝?負けちまったし、後戻りもできないみたいだぞ」
スバルが話しかけてきた。確かに負けてしまったしな・・・・・それに興味がないわけでもないし・・・・・
「・・・・・・・・良いよ。軽音部に入るよ」
「ほんとに!?」
「ああ、負けてしまったし、約束は守らないと」
「ヨッシャ!」
レミが軽くガッツポーズ作り、喜んでいる。そこまでして俺を入れたかったのかよ・・・・
「じゃあ早速練習ね。とりあえずは・・・・」
レミがギターの方に向いて、俺に合うギターを探し始めた。響や奏も手伝っている。
「(遊輝、気を付けろよ)」
突然スバルが小声で話してきた。
「(気を付けろってどういう事?)」
「(あの3人、音楽のことになると鬼になるんだよ。俺もその被害者だったから)」
「(ひ、被害者って、スバルはいつドラムを始めたの?)」
「(中等部に進学した時に、レミに脅されて入部してそこから始めたんだ)」
「(そのわりには凄く上手かったけど)」
「(徹底的にしごかれた。入部して最初の1ヶ月の記憶がない)」
「(・・・・・・・・・・)」
俺、無事に過ごせるかな・・・・・・・
遊輝「奏って本当にスバルたちに1度も勝った事がないの?」
奏「ないわよ。追い詰める所までは行くのだけど、決定力に欠けているからなかなか勝てないの」
遊輝「とてもそうとは思えないけど・・・・」
レミ「何はともあれ、遊輝が入部したから、ようやくバンドらしい形になったよ!」
遊輝「バンド?部活としてやってるんじゃないの?」
響「形は軽音部だけど、私たちしかいないからバンドとしてやっているのよ」
スバル「それで遊輝の担当は?」
レミ「ギターとベース、あとサブヴォーカルね」
遊輝「ちょっと!俺歌うの!?」
レミ「だって男の声が欲しいもの」
スバル「(・・・・・・遊輝、無事に生きろよ)」
ライトニング・ エンジェル・ドラゴン ☆6
光属性 ドラゴン族 攻2300 守1600
光属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードの③の効果は1ターンに1度しか使用出来ない。
①このカードがS召喚に成功した時、自分の墓地のカウンター罠を1枚を手札に加えることが出来る。
②このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、カウンター罠以外の罠カードを発動する事はできない。
③手札のカウンター罠を墓地に送る事で、デッキからレベル4以下の天使族モンスター1体を手札に加える。
遊輝「Lv6のシンクロモンスターで、シンクロ召喚成功時に、墓地のカウンター罠を回収できる。普通に考えたら神の宣告や警告が妥当かな?」
スバル「一番の強みは、このカードがフィールドにいる限りカウンター罠以外の罠カードを発動出来ない」
レミ「これは対策をしてなかったら何も出来ずにやられてしまうわよ」
響「あとは地味に天使族モンスターをサーチするのも嬉しいよね。パーミッションってデッキのモンスターが少ないから」
奏「次回は遊輝のライセンス試験ね」
響「タイトルは【ライセンス試験】そのまんまね」
レミ「次回もよろしくね!」