【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち 作:DICHI
それでは、どうぞ!
遊輝 side
現在、氷室さんと龍亞・矢薙の爺さんと一緒に全力疾走で遊星の所に向かっている。理由?アニメを見た人なら分かるだろう。あれが来るのだ。
「遊星!」
あっ、氷室さんが遊星の所に着いたみたいだ。
「氷室。それに皆、どうしたんだ?」
「どうしたもこうしたも早くここから出よう!」
遊星が「はっ?」って言ってポカーンとしている。
「あんちゃん早くしないと!」
「一体何があったんだ?」
「あれを見て!」
龍亞が指す方に遊星は目を向ける。そこには100人近くの報道陣が迫って来てる。あんなのに囲まれたらいつ外に出れるかわからないからな。
「急げ!俺について来い!」
氷室さんが遊星のDホイールを押しながら走る。俺たちも氷室さんのあとを追いかける。
ー(スタジアム 地下通路)ー
なんとか報道陣から逃げて、皆で今回の事を話しながら歩いている。
「それにしてもあんちゃんすげぇな!ほんとにキングに勝ってしまうから!」
「遊星なら必ず勝つって信じてたよ!」
龍亞が俺のDホイールを押しながら言うとレミが頷いた。レミも俺のDホイールを押している。何で自分で押さないかって?それはだな・・・
「遊輝、大丈夫?疲れない?」
「大丈夫、大丈夫。心配しなくてもいけるよ」
龍可をおんぶしているからだ。
普段、身体を鍛えているからおんぶくらいなら平気だけど、両手を塞いでいるからDホイールを押せない。だから、龍亞とレミに頼んで俺のDホイールを押してもらっている訳だ。
「(・・・遊輝、本当に何も思ってないね)」
「(ある意味凄いけど。俺なら絶対顔を赤くするよ)」
・・・何かまた2人でコソコソと話しているよ。一体何の話題でそんなにも話すんだ?
「・・・・・遊星、デュエル中に見たあのビジョン・・・」
また龍可がビジョンについて話そうとする。
「言っただろ。未来なんて分からないって」
「だが、あれが本当にサテライトの未来なら俺は止めてみせる」
「・・・そうだよね。それにシグナーについて詳しく聞かないと」
「じゃしゃ~ん!そう言う事ならワシに任せてくれ!その前にワシの数々の・・・・・」
矢薙の爺さんが自慢話をしようとした時、
『マスター、レミさん、ちょっとよろしいですか?』
精霊状態のダイヤが俺とレミの前に現れた。
「どうしたの?」
『あの後、シークレットシグナーについて詳しい事が解りました』
「本当か!?」
シークレットシグナーについては、まだよく分からないからダイヤに調べてもらったけどそれが当たったな。しかし、こんな状態じゃ聞けないしな・・・
「う~ん、今は俺もレミも話を聞ける状態じゃないから、雑賀さんの隠れ家で話してくれる?」
『わかりました』
ダイヤが消えていく。
そして、矢薙の爺さんの自慢話を適当に流しながら、雑賀さんの隠れ家に向かった。
ー(雑賀の隠れ家)ー
現在、雑賀さんの隠れ家で矢薙の爺さんが赤き龍の絵を描いている。
「うろ覚えだが、こんな感じじゃ」
矢薙の爺さんが描いた赤き龍は龍亞の痣が加わったが、原作と同じ。
「この尻尾が・・・・」
「遊星?」
遊星が右腕の袖をめくると、赤き龍と同じ尻尾があった。
「これが・・・・」
「龍可お前の・・」
龍亞に言われて、龍可は自分の服をめくる。
「龍可は・・・・・この手の部分だね」
「龍亞は?」
今度は龍亞が右腕の袖をめくる。
「龍亞君は・・・・心臓だね」
「でも・・・・どうして」
「わしの聞いた話だと、赤き龍が5000年前に邪神との戦いの後、竜の頭・翼・手・足・尻尾・心臓に別れて封印されたと言うことじゃ」
「待てよ。今分かっているのは遊星、ジャック、龍可と龍亞、そして十六夜、さらにシークレットシグナーの遊輝とレミ。だけどあの場で赤き龍が現れたと言う事は・・」
「何処かに6人目がいたのかもしれんな・・」
矢薙の爺さんが呟く。
確かこの時のドラゴン・ヘッドは・・・誰だったかな?原作見たのずっと前だっただからな〜。そんな事思っていたら龍可がヨロヨロして倒れる。
「龍可ちゃん。大丈夫?」
「大丈夫。ちょっと疲れただけだから」
「無理もない。この2日間色んな事があったからな。今日はもう休もう」
レミが龍可を支えてソファに運び、龍可は横になる。龍亞や氷室の爺さんも寝てしまった。さてと、
「じゃあ、次は俺たちだな」
『はい、まず昨日も言いましたが、シークレットシグナーには特別な力があると言いましたね』
「あぁ、俺は太陽の力」
「私は羽だから風の力ね」
『その力の事で1つ分かった事があります』
「何?」
『シークレットシグナーの力は精霊世界にあるエンディミオンに封印されているのです』
「エンディミオン?それって魔法都市の?」
『そうです。そしてその力を得る為の試練と言うものがありまして・・・・・』
・・・うん、なんとなく察知したわ。
「俺たちシークレットシグナーはその試練を受けなければならないと」
「そしてその試練に受かって始めて力を得るのね?」
『その通りです』
やっぱり・・・なんかそんな感じだと思ったよ。
「それで試練の時に私たちは何をすればいいの?」
『デュエルで勝てば良いのです』
これまた単純な思考・・・他にないのかよ。デュエル社会って本当にデュエルで解決するよな。
「それでさ、シークレットシグナーの力ってどんなの?」
『そのままの通りです。マスターが太陽を操る力、レミさんが風を操る力です』
「いやっ、だからその・・・太陽を操るってどう言う事?レミの風を操るはなんとなく分かるけどさ」
『それは試練に受かってからで』
「なんだよそれ・・・・」
『今回分かった事はこれだけですが』
「十分だよ。ありがとう」
俺はダイヤにお礼を言ってダイヤは精霊世界に戻った。じゃあそろそろ寝ようかな?
「遊輝・・・ちょっと」
「ん?どしたの?」
「気になっていたんだけど・・・何で右腕を伸ばさないの?観客席の時からずっと曲げているでしょ?」
レミが俺の右腕を指す。
そう言われたら・・・俺は右腕を伸ばそうと試みる。だけど腕は伸びず痛みが走る。・・・・うん、これはあれだな
「俗にいう、骨が折れたってやつ」
「骨が折れた!?何で気づかないの!?」
「嘘っ!?折れた!?いつ折れたの!?」
「んなもん分かる訳ねぇだろ!さっきレミに言われて始めて気づいたわ!あと龍可、寝ていたんじゃないの?」
俺が応えると2人とも息をつく。
骨折なんて全く気づかないよ。前世で暴れていた時にたまに折れたから痛みが全くわからないよ。年・・・・・2、3回は折れてたな。
しかし本当にいつ折れたのかな?何の違和感もなかったけどな・・・まず折れるような出来事なんかあったかな。あるとすれば・・・・・アキさんとデュエルした時かな?遊星のデュエルで折れるなんて事はないし・・・
「・・・・・まだ横になっただけだよ」
「ハァ〜。貴方そのうち龍亞君に化け物って言われても言い返されなくなるよ」
その時はその時だ。まず第一、何でレミは龍亞が化け物って言っているのを知っているの?
「まずは右腕を固定しないとね」
「大丈夫だよ。こんなの一晩寝たら治るよ」
「どこからそんな考えが出てくるのよ・・・・早く固定しましょう」
「だから一晩寝たらn「「いいから固定する!!」」・・・・・はい・・・・」
何でだよ!骨が折れただけだよ⁉一晩寝たら治る怪我だよ!
龍可とレミの手によって右腕に包帯が巻かれ、固定される。これ嫌なんだよね〜。首の動く範囲が限られてくるし、走れないから。
「これで大丈夫!」
「しばらくはこのままでいてね」
「だから〜骨折なんて「「何か言いたい事でも??」」・・・・いえ、何もありません・・・しばらくこのままでいます・・・・・」
治るって言いかけたら、物凄い目で睨んでくるんだけど・・・・女ってこういう時恐いな・・・
そのまま俺は椅子に座って静かに眠り始める。
〜次の日〜
「ねえ遊輝!起きてよ!」
龍亞が座って寝ていた俺を呼び、その声に反応して俺は起きる。
「ふわぁ〜〜、どしたの?こんな朝早くから?」
「遊星がいないんだよ!」
ああ〜そっか。この時にダークシグナーと戦うんだったな。見たかったな〜。
「大丈夫だよ。遊星なら帰ってくるよ」
「そうだよ。今はこれからの事を考えるましょう」
「・・・・・そうだね。遊星は強いもんね。ところで何で包帯を巻いているの?」
「骨折していたのよ。本人は全く気づいてなかったのよ」
「もう一晩たったら治っt「「そのままにしておく(の)!!」」・・・・・・・・はい・・・・」
治っているって言おうとしたら怒られるよ・・・・もう治っているのに・・・・
「(遊輝が龍可とレミさんにタジタジだよ・・・・(汗))」
その後、帰ってきた遊星とこれからの事を話し合っている時に、セキュリティーがやってきて、遊星がついていった。
俺たちはとりあえず自分たちの家に戻ろうという事になって解散した
〜数日後〜
あれから3日後、「まだ身体を動かさない」というのを条件にやっと包帯を外す事ができたよ。もう治っているって言っても、「まだダメ!」って龍可に散々言われてきたからな。
と、こんな無駄話は置いといて今は・・・・
「・・・・成る程、そんな事があったとは」
「そうなんだよ!それで、アキ姉ちゃんの力を貸して欲しいな〜と思って」
現在アルカディア・ムーブメントにいます。理由は龍亞が「アキ姉ちゃんの力を借りよう」と言った為。
龍可は反対したけど、結局他の案が思いつかないので、アルカディア・ムーブメントに行く事になったという訳。レミは親の反対で来ていない。それで今は、龍亞がディヴァインに頼んでいるところ。
「・・・・分かりました。協力しましょう」
「ほんとに!?」
ディヴァインの答えに龍亞が驚いた。龍亞だけではない。龍可や一緒に来た氷室さんと矢薙の爺さんも驚いている。
「我らアルカディア・ムーブメントは、純粋に【サイコ・デュエリスト】について研究しているだけで、最近妙な噂が広がってましてね。そう言う事でしたら、アキのため、あなたがたのために協力しましょう!・・・・そうだ。今からアキを呼んで来ます」
ディヴァインがアキさんを呼ぶ為と部屋を出た。でもこの後に催眠ガスが充満するんだよね〜。まあ、対策はしっかりしてますけど
「ねぇ!うまくいったでしょ!」
「まさか、こんな簡単に行くとは・・・・」
「でも、何か怪しいな・・・」
「そんな事より早く料理がこないかな〜」
龍亞がアキさんじゃなくて料理の事をいった瞬間、部屋にガスが充満した。俺はとっさに龍可と龍亞を引っ張り、下に出来た魔法陣に入れる。氷室さんと矢薙の爺さんは煙を吸ってしまい倒れてしまった。
ある程度ガスが充満した所で、マスクを付けたディヴァインと部下が部屋に入ってきた。
「!?何故貴様らは催眠ガスで眠っていない!」
「さあね?何でだろう?自分で考えてみたら?」
「「((ダイヤとパールだね))」」
ダイヤとパールにあらかじめ俺の下に特殊な魔法陣を作って貰ったから、催眠ガスでも平気でいられんたんだ。龍可と龍亞近くにいたから無理矢理引っ張って魔法陣の中に入れたけど、氷室さんと矢薙の爺さんは反対側にいたから間にわなかったよ。
「まあいい。所詮子供3人、力ずくでやればいい!お前たち、行け!」
ディヴァインの合図で後ろにいた4人の部下が突進してきた。
今回は4人か!前回より満足出来そうだ!
俺は背中に隠してあった袋を取り出し、両手に竹刀を持って4人に向かった。
・・・・・・・今回も満足出来なかった・・・・
こいつら、俺を殴る事しか頭にないから防御がなってない。
1人1人のジャブをかわして、胴と頭に一発ずつ入れて直ぐにダウン。もうちょっと手応えのある相手がいないかな〜
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
・・・・なんか物凄い殺気を背中から感じるんだけど・・・・・・・
後ろを振り向くと、物凄くいい笑顔の龍可がニコニコしながら俺を見ている。でも目が笑っていない・・・・
「・・・・・まだ身体を動かさないって約束したよね?♪(ニコッ)」
「(怖い!物凄く怖い!こんな龍可今まで見た事がない!)」
これ俺の命がやばくないか!?フランクが怒らせた時より怒っているよ!なんか背中にオシリスが見えているし!
「い、いやっ・・・・・・・・こ、今回は、仕方ないだろ・・・・・・・・俺がやらなかったら、捕まっていたしさ・・・・」
「じゃあ、何で竹刀を隠し持っていたの?♪(ニコッ)」
「えっ、・・・・・・・・い、いやっ・・・・・・・・それはその・・・・・・・」
やばい!何かこの状況を脱するものは!
「・・・・・・・・・・帰ったらお話ね♪(ニコッ)」
「・・・・・・・・・・・・・・はい・・・・・・・・」
何か言い訳を考えないと、2回目のあの世行きだよ・・・・
「あいつらを倒しただと!?」
何で今驚くんだよ!もっと前に驚けよ!それにこっちは今後の人生が左右されるんだよ!あんたの茶番なんか付き合ってられるか!
「こうなったらこいつで・・・・」
ディヴァインがデュエルデスクを構える。デュエルで決めようって言うのか・・・・やってやろうじゃん!
俺はデュエルデスクを付けて前に出る。
「待って遊輝!このデュエル、俺が受ける!」
龍亞が俺の前に出てきた。俺の代わりにデュエルをするのか・・・・けどな〜。
「良いのか?あいつはサイコ・デュエリスト。俺がアキさんとデュエルした時、いやっ、それ以上の衝撃がくるぞ」
「それでも俺がする。俺のせいで皆に迷惑をかけちゃったんだ。それに・・・・」
龍亞が指を指す。そこにはこれまたいい笑顔でいる龍可が・・・・
「遊輝がデュエルをしたら、また龍可が怒るよ」
「うっ・・・・・・・・」
それを聞いて言葉を濁らせてしまう。
確かにそうだな。俺はデュエルも止められていたな。こんな事で死んだらせっかくの第2の人生が無駄になっちまうよ。
「しょうがねぇ。お前に託すよ。頑張れよ!」
「ああ!」
デュエルデスクを片付け、龍亞が代わりにディヴァインに対峙する。
「貴様が相手か!良いだろう!勝つのは私だからな!」
「そんな事ないさ!遊輝に貰ったカードであんたを倒す!」
「デュエル‼」 「デュエル‼」
レミ「・・・・あんた、本当に骨折してることに気づかなかったの?」
遊輝「だ・か・ら!!!言われて始めて気づいたって何度も言ってるでしょうが!!」
レミ「普通、骨折なんてしてたらオンブなんて出来ないよ?」
遊輝「実際問題、行けてたけど」
レミ「ただの屁理屈よ・・・・・(汗)」
遊輝「屁理屈か?まともな理論だと「それを屁理屈って言うのよ!」・・・・・・」
レミ「次回は龍亞君がディヴァインって奴とデュエルね」
遊輝「【龍亞VSディヴァイン 輝け!ライフ・ストリーム・ドラゴン!】次回もよろしく!」