【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち   作:DICHI

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最強カードの紹介〜。

ダイヤ「遅いですね」

いや・・・・ゼミ終わってゆっくりしすぎた。土日はあの天気の中、選挙のバイトしていたし。

ダイヤ「ああ・・・・1日拘束されますね」

キッツイよ・・・日給15000超えるけどさ・・・あんな大雨の中行きたくなかったよ。帰りなんか川が氾濫していつ電車が止まるか分からなかったし。

ダイヤ「ずぶ濡れでしたね」

あんな大雨の中、もう二度と外に出たくない。最強カードの紹介に行こう。今回はヴェルズ・オピオン。

ダイヤ「意外ですね。始めて紹介なんですね」

俺も、とっくに紹介していたと思ったよ。
ランク4の《ヴェルズ》の切り札モンスター、素材にはヴェルズモンスター2体必要だぞ。

ダイヤ「このカードにエクシーズ素材がある限り、お互いにLv5以上のモンスターを特殊召喚できません」

これがこのカード最大の強み、インゼクター時代とはいえ、シンクロがまだ頑張っていた時期に出たこのカードは最強のシンクロキラーとしてなっていたぞ。

ダイヤ「さらにエクシーズ素材を一つ取り除く事でデッキから《侵略の》と名のついた魔法または罠カード1枚を手札に加えます」

8割は侵略の汎発感染、残り2割は侵略の侵食感染を持ってくる。汎発感染をセットするだけでこのカードの制圧力は凄い上がるぞ!

ダイヤ「第189話、デュエルスタート!」


第189話 文化祭巡り

遊輝 side

 

・・・・ピピピ

 

「ん、んん・・・・・8時・・・ふわぉ・・・」

 

ピピピとうるさくなる目覚まし時計を止める。上半身を起き上がらせて無理矢理立ち上がる。

 

「ああねみぃ・・・昨日バカ騒ぎしすぎたなぁ・・・」

 

そう思いつつベッドから立ち上がる。

昨日は最終日ということもあってスタッフさんと派手に打ち上げをした。場所はもちろん軽音部の部室で、ただ・・・・・派手にやりすぎた。4時まで遊んでいるとは思ってもなかった・・・

 

「ふわぁ・・・・ああもう龍亞たちは家出たのか・・・・今日は自由行動だし集合時間も遅めだからな・・・・・食パン焼くか」

 

自分の部屋からリビングに出て誰もいないことに気づく。すでに龍亞と龍可はアカデミアに行って出し物の手伝い、アリアは仕事で出掛けていてこの家には俺しかいない。まぁかえってきたのは5時で全員寝ていたからな・・・冷蔵庫の中から食パンとジャムを取り出してトースターに食パンを乗せる。

 

「どうしようかな・・・・明日劇で今日は一日やることないし・・・結局あいつらと回ることになるのかな」

 

眠いから寝るという選択肢もあるがまた無断欠勤したら加藤先生に叱られるからな・・・・

 

「うう〜ん・・・とりあえず飯食って顔洗って支度してアカデミアに行くか・・・」

 

頭の中で適当に予定を組んで一人勝手に頷く。いつもは誰かが一緒なんだがこういう時は寂しいな・・・・チーンと言うトースターがリビングに鳴り響く。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「おはよう!!」

 

「騒ぐな・・・・頭に響く」

 

「今回は遊輝に一票、さすがに身体がキチィ・・・」

 

「元気出さないとダメだよ!」

 

「うるさい・・・・1時ごろに寝た奴が4時まで起きていた奴の気持ちがわかるか」

 

集合場所の部室で元気よく騒ぐ響、それ以外のみんなはそんな響の様子にげんなりとしている。昨日、真っ先に寝たのは響だ、しかも部室で。なので響は朝早くに家に帰ってシャワーと朝ごはんを食べて来たみたいだ。今頃スタッフさんたちは眠い目をこすりながら慌ただしく機材を直したりステージの撤去作業をしているだろう。申し訳ない気持ちだが、素人の俺たちが手を出しちゃいけないことなのでここはスルー。

 

「じゃあ今日は自由行動だし、色々と回ろうよ」

 

「じゃあ部室にこもって寝よう「「「「却下!!」」」」お、おう・・・」

 

「そんな引きこもりみたいな事をしたらせっかくの文化祭楽しめないじゃない!!」

 

「さっきの眠たいという意見には賛成だけど、それは反対だよ!」

 

え、えぇ・・・・眠いから寝るんじゃないのかよ・・・・

 

「とりあえずまずは射的行こう!!景品取りに行こう!!」

 

「いいじゃない。とりあえず行こう」

 

「そうだな」

 

ふわぁと欠伸をしながら話を聞き流す。まあ正直、文化祭を楽しみながら回ったことって3年目で初めてなんだよな・・・・1年目は・・・・黒歴史、2年目は・・・・忙しすぎて文化祭なんか回ってなかった・・・・

 

「じゃあまずは射的に行こう!」

 

ガラガラ〜と扉を開けて部室から出る。アカデミアの中でも一番外れにある部室、関係者以外立ち入り禁止にするのは簡単だけどその分メインの場所まで行くのにも時間がかかる。

 

「射的に金魚すくいにたこ焼き、綿菓子♪焼きそばに」

 

「おい、途中から食べ物だぞ」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

パン!!パン!!パン!!

 

「はい残念、残念賞の駄菓子だよ」

 

「もう!!なんで当たらないの!?」

 

「構えからおかしいんだよ、構えから。前のめりなったら逆に当たんないぞ」

 

パン!!コトッ

 

「おお、おめでとう。景品の水筒だよ」

 

「サンキュー」

 

前のめりになって景品を落とそうとして失敗した響、その隣では普通に構えたスバルが小さめの水筒を撃ち抜いてゲットした。

 

「さてと・・・じゃあ俺はあのゲームカセットでも・・・・」

 

パン!!コトッ

 

「えっ?」

 

「ブイ!!」

 

弾を詰め込んで目玉商品の一つであるゲームカセットを狙おうとしたら俺の隣から放たれた弾が見事にカセットを撃ち抜いてコトッと落ちていった。隣の茜はVサインを上げている。

 

「おお!!見事!!」

 

「お、俺が狙っていた・・・」

 

「早い者勝ちだよ遊輝っち!っていうわけでこれ私の!!」

 

「やるぅ〜!!それ後でみんなでやろうね!」

 

盛り上がっている茜とレミに羨ましさを覚えつつ、目的の品が無くなった俺は駄菓子を撃ち落とした。

 

「ああ・・・一発も当たらなかった・・・次どこ行こう・・・」

 

射的が終わって廊下を歩いている。一発も当たらなかった響は明らかにテンションがガタ落ちしていてトボトボとしている。

 

「いくらなんでもテンション落ちすぎでしょ」

 

「さすがに一発も当たらないのは堪えるよう・・・なんか食べよう。食べて元気になりたい」

 

「食べるっつったて・・・・何食うんだ?」

 

この辺でやっている屋台だと・・・・・フランクフルトにカキ氷、チョコバナナくらい、昼飯というにはちょっと程遠い。

 

「食堂行こう食堂、やけ食いして気分を紛らわす」

 

「やけ食いは健康に悪いわよ」

 

「やってられないのよ!!」

 

「おおそこのSECRETのメンバー!今からビンゴ大会やるけどどうだ!!」

 

「なんだ?」

 

ダラダラと愚痴を言い続ける響、そこに何処からか俺たちを呼ぶ声が聞こえる。キョロキョロと辺りを見渡してハッピを着た男子生徒が一人いた。

 

「今からビンゴ大会やるんだ!参加費500円で豪華景品ゲットのチャンスだぜ!」

 

「ビンゴ大会、か・・・・やってみる?」

 

「いいじゃない!行こう行こう!」

 

「えぇ・・・ご飯食べよう」

 

「景品はレアカードから人気のB級グルメの調理セットまで色々あるよ」

 

「レアカード!?行く行く!!

 

「(子供かよ・・・・・)」

 

「(扱いやすくて助かるわね〜)」

 

先ほどとはテンションが180度代わり、元気マックスの響、そのまま男子生徒に誘導されて教室に入っていく。中に入った地点でビンゴカードを貰って、人の大群の後ろの方につく。前の方では台に乗った一人の女子生徒がメガホンを持っていた。

 

「それじゃビンゴ大会始めるわよ!まず最初は・・・・63番!」

 

「あっ、あったあった」

 

「私も」

 

「・・・・ないな・・・」

 

「一発目から簡単に当たらないわね」

 

「次行くわよ!!・・・・・21番!!」

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

「あと1個・・・・あと1個・・・・」

 

「顔怖えぞ・・・」

 

隣でブツブツと呟き、雷様のような形相をしている響、正直、一人だけ空気感が違いすぎて周りが少し引いている。

 

「さあそろそろ一人目の当選者が出るんじゃないかな?つづいては・・・・1番!」

 

「あ〜!!違う!!11番なのに!!」

 

「あっ、ビンゴ」

 

「なにぃ!?」

 

先にビンゴしたのは響ではなくスバル、あいつこういう時でも強運発揮するんだな・・・

 

「おお!!ついに一人目が出たよ!!前に来てちょうだい!!」

 

司会の女子生徒に呼ばれスバルは人混みを掻き分けて前に出る。

 

「おお〜、一人目は軽音部のスバル君だね!さあここにある好きな商品を一つ選んでちょうだい!!」

 

「んん・・・そうだな・・・・じゃあっこれ!」

 

「おお!!今回の目玉のレアカードだね!!さすが!!」

 

「ああ・・・私のレアカード・・・」

 

「いつ、誰が響っちのレアカードって決まったのよ」

 

「それにあのカード、響のデッキにも入らないでしょ。かくいう私も入らないけど」

 

悲壮感漂わす響に茜とレミが色々と耳打ちする。まぁ・・・言っちゃ悪いがあのカード、正直俺も使わないし、スバルも使えないだろうな・・・・効果自体は強いんだがなんせランク5のエクシーズモンスターだし・・・

 

「さあどんどんと参りましょう!続いては29番!」

 

「当たったぜ!」

 

「やった!!私も!!」

 

「ああ・・・私の・・私の景品が・・・」

 

「だからお前のじゃないだろ」

 

スバルのビンゴをトリガーに周りの生徒たちも次々とビンゴしていく。その様子を見て響の悲壮感はより増していく。

 

「あっ、ビンゴ」

 

「もう!!何で私の周りの人たちばかりビンゴになるのよ!」

 

「そんな風に叫んでいると余計に運気下がるわよ」

 

「・・・・・あれ?響お前46番忘れているぞ」

 

「えっ?」

 

「46番は1個前に言っていたわね・・・・すでにビンゴ出来ているじゃない」

 

「え、えええええ!?!?」

 

「さて次は「待ってええ!!私ビンゴ!!ビンゴしているから!!」うえっ!?」

 

「・・・・・うるせぇやつだな・・・」

 

大慌てで前に飛び出る響を見てボソッと呟く。あそこまで行くと迷惑行為だな・・・

 

「残りは俺と茜だけど・・・・現状、俺リーチすらかかってない」

 

「私も1列しか・・・」

 

「まともな景品残ってないし・・・かといってこのまま引いたらなんかカッコ悪いし・・・」

 

「続いて・・・・・19番!」

 

「むぅ・・・・なかなか揃わない・・・・」

 

「俺も・・・・・」

 

この後、粘ってはみたものの結局、二人してビンゴを揃えることは出来ずにビンゴ大会は終わってしまった。

 

「あ〜あ、さすがにビンゴ無しは答えるわね〜」

 

「だな〜、まぁ最後の方はガラクタだったからいいか」

 

「負け惜しみ?」

 

「・・・・・誰が好き好んでしおりとかコインケースを欲しいと思う?せめて百均でもいいから財布だろ」

 

真面目にコインケースは使わない・・・・財布に全部入れるし、栞なんか俺使わない・・・・

 

「そろそろお昼ご飯出し食堂に行こう。今年は食堂に出したクラスはないから普通の食事ね」

 

「それじゃ去年が普通じゃないみたいじゃねぇか。真っ当なものを出していたぞ」

 

「1割ほどボッタクリメニューを作った奴が何を言っているのよ」

 

ボッタクリじゃねぇぞ。俺が作ったのは大食いファイターカモンなメニューであって、ちゃんと完食したらタダにしてあげたぞ。

 

「ゴタゴタ言ってないで食堂に行こう。もうそろそろいっぱいよ」

 

「ご飯ご飯〜〜♪今日はカツカレー〜」

 

「腹にガツンと来るものをよく食うな・・・・」

 

「ライブ明けはいっつもお腹空くから!」

 

「気持ちは分かるが・・・」

 

ライブ前は食いたくないけどライブ明けはめちゃくちゃ食いたいからな・・・・本物のアーティストならライブの練習中からすごい量を食べるって聞いていたけどあれ本当かな?そんな疑問は置いといて、食堂について適当に食べて午後の部へと回る。

 

「さて、後半なんだが・・・・」

 

「これ行ってみない?デュエル大会。今年は二日目になったんだし」

 

「おお、いいな!今年こそは出場してみたいぜ!」

 

デュエル大会か・・・・去年も一昨年も龍可のお供だったからな・・・・景品が海馬コーポレーションからのレアカードだから俺、出る意味無いけどまぁ観戦にはいいかな。

 

「じゃあ行こう!今年は出場して優勝するわよ!」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「ムッス〜〜〜〜」

 

「そんな顔していたらシワ出来るぞ」

 

「だって理不尽でしょ!!何!?何で出場出来ないの!?」

 

「向こう側だって優勝チームのメンバーをそう安安と出場させるわけにはいかないってことよ」

 

「あとはまぁ、単に定員オーバーだけど」

 

午後最初の項目としてデュエル大会に行ってみたけど、残り1人のみとなっていた。んでもって、WRGPを優勝した俺たちじゃ強すぎると言われて参加拒否をさせられた。よって残り一枠で出場したのはうちのメンバーで唯一、大会に参加しなかった茜が出ることになった。

 

「頑張れ茜〜!!優勝してレアカードかっさらいなさい!!」

 

「泥棒かよ」

 

「茜なら余裕だろ。今年の大会はそんな強者いねぇし」

 

「確かにそうね。高等部はあんまり出てないし、あの4人も出ていないし、茜ならオピオン出せばほとんど決まりね」

 

うんうんと頷く。茜のオピオンは未だにシンクロ召喚が主流のこの世界ではシンクロキラーとして刺さりまくっている。オピオン対策をしていなかったらガチで完封勝利を狙える。しかし、そんなオピオン対策をしているなんて普段から茜とデュエルしている俺たちか龍可たち、せいぜい同学年くらいだ。っというわけで・・・・

 

『さあ決勝に残ったのはこの2人!中等部3-1の栗城さんと高等部2-3の龍崎さんだ!!』

 

MCの紹介で観客が歓声を上げる。茜は無事にというべきか順調すぎるくらいに決勝まで勝ち上がった。

 

「対戦相手のデッキどう思う?」

 

「どうかな〜、結局シンクロ召喚に頼っちゃっているし茜が先行オピオンなんてしたら瞬殺だぞ」

 

決勝に残った方も割と強い相手なんだが結局シンクロ召喚に頼ってしまっているのでオピオンをなんとかしないとどうしようにもならない。さすがにこの大会で何度も見ているだろうから何かしら対策を立てているのだろうけど。

 

『それでは決勝戦!』

 

「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」

 

茜 LP 4000 龍崎 LP 4000

 

「私の先行!ドロー!」

 

茜 LP 4000

 

「闇の誘惑!カードを2枚ドローして、手札の闇属性モンスター、ヴェルズ・マンドラゴをゲームから除外する!レスキュー・ラビットを召喚!」

 

レスキュー・ラビット 攻300

 

はい、また来ました兎さん。お前やっぱ悪いことしかしないなを

 

「レスキュー・ラビットの効果発動!このカードをゲームから除外してデッキからヴェルズ・ヘリオロープ2体を特殊召喚!」

 

ヴェルズ・ヘリオロープ 攻1950

 

「Lv4のヴェルズ・ヘリオロープ2体でオーバーレイ!」

☆4 × ☆4 = ★4

 

「2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!ヴェルズ・オピオン!」

 

ヴェルズ・オピオン 攻2550

 

ハイ出ました先行オピオン、茜の成功確率は異常すぎる。

 

「オピオンの効果発動!オーバーレイ・ユニットを一つ取り除いてデッキから《侵略の》と名のついた魔法か罠を1枚手札に加える!侵略の汎発感染を手札に加えて、カードを3枚伏せてターンエンド!」

 

 

茜 手札 3枚 LP 4000

【モンスターゾーン】

ヴェルズ・オピオン 攻2550

【魔法・罠ゾーン】

伏せカード 3枚

 

 

『この大会で猛威を振るまくっているオピオン!果たしてこのモンスターを突破できるのか!?』

 

「(心配しなくても俺にはあんなカード一瞬で破壊できる!)俺のターン!」

 

龍崎 手札 6枚

 

「スタンバイフェイズ、永続罠、魔封じの芳香を発動!」

 

「なにっ!?」

 

「お互いのプレイヤーは魔法カードを発動する場合、一度伏せてから次のターン以降でしか発動できない!」

 

うわぁ・・・・オピオンに魔封じの芳香・・・・これ、まさか伏せカードに虚無空間とかねぇよな?あったら完勝なんだが・・・

 

「(くそッ!魔法カードが使えないのか!?)モンスターをセット!カードを4枚伏せてターンエンド!」

 

 

龍崎 手札 1枚 LP 4000

【モンスターゾーン】

伏せモンスター 1体

【魔法・罠ゾーン】

伏せカード 4枚

 

 

「私のターン!ドロー!」

 

茜 手札 4枚

 

「ヴェルズ・サンダーバードを召喚!」

 

ヴェルズ・サンダーバード 攻1650

 

「バトルフェイズ!ヴェルズ・サンダーバードで伏せモンスターを攻撃!」

 

「ぐうぅ!!」

 

伏せモンスター→ラヴァル炎湖畔の淑女

 

ヴェルズ・サンダーバードが裏側守備モンスターを攻撃、裏側守備モンスターは反転をしたがそのまま何もせずに破壊されてしまう。

 

「ヴェルズ・オピオンでダイレクトアタック!」

 

「リバースカードオープン!次元幽閉!」

 

「チェーンでリバースカードオープン!速攻魔法、侵略の汎発感染!このターン、《ヴェルズ》モンスターはこのカード以外の魔法・罠の効果を受けない!さらにチェーンでヴェルズ・サンダーバードの効果発動!自身を次のターンのスタンバイフェイズまでゲームから除外する!」

 

相手が発動した次元幽閉は侵略の汎発感染によって効果を受けなくして、さらにサンダーバードは自身の効果でゲームから除外していった。

 

「バトル続行!オピオンでダイレクトアタック!」

 

「ぐうぅ!!」

 

龍崎 LP 4000→1450

 

「メインフェイズ2、カードを2枚伏せてターンエンド!」

 

 

茜 手札 1枚 LP 4000

【モンスターゾーン】

ヴェルズ・オピオン 攻2550

【魔法・罠ゾーン】

魔封じの芳香

伏せカード 2枚

 

 

「く、くそ・・・俺のターン!」

 

龍崎 手札 2枚

 

「スタンバイフェイズ、除外されたサンダーバードは帰ってきて、攻撃力は300ポイントアップする!」

 

ヴェルズ・サンダーバード 攻1650→1950

 

「(まだ何とかなる!)リバースカードオープン!炎熱伝導場!デッキから《ラヴァル》モンスター2体を墓地に送る!ラヴァルのマグマ砲兵とラヴァル炎火山の侍女を墓地に!さらに墓地に送られたラヴァル炎火山の侍女の効果!墓地に他の《ラヴァル》モンスターが存在する場合、デッキから《ラヴァル》モンスターを墓地に送る!2枚目の侍女を送り、効果発動!3枚目を送り、効果発動!ラヴァル・ランスロッドを墓地に送る!」

 

相手が発動した炎熱伝導場によって次々とラヴァルモンスターが墓地に送られていく。やっぱ【ラヴァル】って頭おかしいよな。1枚で墓地肥やしして1枚で一気に展開するんだから。

 

「(まずはあの伏せを除去だ!)墓地のラヴァル炎湖畔の淑女の効果発動!墓地のこのカードと侍女を除外してそのセットカードを破壊する!」

 

「でもそれって発動されたら意味がないのでしょ?リバースカードオープン!永続罠、虚無空間!!」

 

ああ!!!伏せてやがった!!

 

「このカードがフィールドにある限り、お互いに特殊召喚ができない!」

 

「なっ!?」

 

「ついでだからヴェルズ・サンダーバードの効果で自身を除外!」

 

発動される虚無空間、さらについでとばかりにサンダーバードもゲームから除外される。これがあるから今の茜とはやりたくないんだよな・・・・オピオン気にしていたら虚無空間とか張ってこっちの妨害をさらに固めてくるんだから・・・

 

「ぐっ・・・・モ、モンスターをセットしてターンエンド・・・」

 

 

龍崎 手札 1枚 LP 1450

【モンスターゾーン】

裏側守備モンスター 1体

【魔法・罠ゾーン】

伏せカード 2枚

 

 

「私のターン!ドロー!」

 

茜 手札 6枚

 

「スタンバイフェイズにヴェルズ・サンダーバードは戻ってくる!バトルフェイズ!ヴェルズ・サンダーバードで裏側守備モンスターを攻撃!」

 

裏側守備モンスター→ラヴァル・キャノン

 

「これで終わりよ!ヴェルズ・オピオンでダイレクトアタック!」

 

「うわあああ!!!!」

 

龍崎 LP 1450→0

 

WIN 茜 LOS 龍崎

 

 

『決着!!今年の優勝者は中等部3-1の栗城茜さん!!』

 

『ワアアアアア!!!!!!』

 

「無難ね」

 

「そうだな」

 

全くもって危なげなく優勝したな。最後の最後でオピオン+魔封じ+虚無空間というほぼ鉄壁に近い場を固めることができたし。

 

『優勝者の栗城さんには優勝商品としてこのカードを贈呈いたします!!』

 

司会者から優勝商品となるカードを受け取り、茜は嬉しそうな表情をした。そのままトントン拍子でデュエル大会は終了、裏側の出口から茜を待つ。

 

「おまたせ〜」

 

「優勝おめでとう!」

 

「本当良かった!優勝出来なかったらどうしようだったもん!」

 

「何でそんなプレッシャー感じていたんだよ」

 

「一応これでもWRGPの優勝メンバーの一員なんだから下手なデュエルは出来ないよ!」

 

そんな事誰も気にしてないと思うけどなぁ・・・どっちかというとみんな、オピオン強いなって反応が多かったと思う。

 

「このカード、私使えないから御守りとして大事にしておくよ」

 

「次どこ行く〜?」

 

「・・・・そういえば龍可ちゃんのクラス行ってないわね」

 

「ああ、確かに。今年は出し物出しているんだね」

 

そう言えば何だかんだで龍可たちのクラスに行ってなかったな・・・・何の出し物しているんだろう・・・

 

「じゃあ行ってみようぜ」

 

「そうだね!行こう行こう!」

 

次の目的地も決まり、次の演目が始まっている会場を後にする。運動場から校舎の方に入り、そのまま中等部が普段使っている校舎練に。

 

「何してるのかな〜、食べ物屋?」

 

「食べ物ではないでしょう。それだったら食材とか買い付けないといけないのに、あのクラスそんな噂聞いてないわよ」

 

「何だろうなぁ・・・・・スーパーボールすくい?」

 

「それはそれでショボいなぁ・・・・」

 

あーだこーだとみんなで言いながら龍可たちのクラスに到着、中に入ると小規模の屋台が沢山あった。

 

「何これ?」

 

「色んな屋台があるけど・・・・何だろう?」

 

「あっ、龍亞君よ」

 

「おおい!!こっちこっち!!」

 

奏が龍亞がいる屋台を見つけて、そっちの方に行く。ここは・・・・・輪投げか。

 

「いらっしゃ〜い!1回100円ね!」

 

「それよりこのクラスは何やってるのよ?色々とやっているようだけど」

 

「クラスのみんながやりたいお店多かったから、『それだったら全部やればいいじゃん』って誰かが言ってそれが採用された」

 

「・・・・・何それ」

 

何かこう・・・・・パッとしないな。一つに絞ってやらないとこんな風に中途半端な感じになるぞ。

 

「他のみんなは?」

 

「祈と龍可は休憩中、恭輔は外で客引き」

 

「そりゃ他の3人を見かけないわけだ」

 

「頼むからやってよ〜、輪投げの売り上げ少ないからさ〜」

 

「そもそもこんな風にやって売り上げ良いの?」

 

「そこそこ稼いでいるよ。だから輪投げしていってよ〜」

 

「繋がってない繋がってない。どこに輪投げをする理由があるのよ」

 

「まぁいいじゃねぇか。一人100円だろ?」

 

「そう!5回投げて、ポールに入ったら景品ゲット。色によって景品が変わるから注意してね」

 

財布から100円玉1枚を取り出して龍亞に渡す。龍亞はお金を受け取って缶に入れた後、5本の綱で出来た小さな輪をくれた。目の先には色々な色をつけたポールがある。

 

「そっれ!」

 

輪を一つ、ポール目掛けて投げる。見事に外れて全く違うところに飛んでいった。

 

「あ〜あ・・・・」

 

「ノーコンね。なんてところに投げれているのよ」

 

「うるせぇよ。そりゃ!」

 

後ろからのガヤを無視してまた輪を投げる。




遊輝「結局一つも入らなかった・・・・」

レミ「情けないわね〜」←駄菓子を手に入れた。

スバル「あれくらい簡単だろ」←ミニカーと駄菓子

遊輝「クッソ・・・ぐうの音も出ねぇ・・・」

響「私も大会出たなかったな〜、1年も2年も出れなかったから今年こそとは思ったのに」

奏「出て優勝しても貰ったカードはどうしようにもできないでしょ」

茜「私もこのカードはお守りね。使い道ないわ」

レミ「っというわけで次回、みなさんお待たせしました!いよいよ『ごちうさ』の創作劇が始まります!」

スバル「『文化祭の劇 『ご注文はうさぎですか?』』。次回もよろしく!」

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