【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち   作:DICHI

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セトリ悩みましたけど前々から考えていたセトリにします。ポピパがあんなに人気だとは正直思ってませんでした・・・・放課後ティータイム知らない人多くなったのかな?


第188話 Live Fes in Poppin'star Final day 2

遊輝 side

 

「ふむ・・・・・・結局こうするのね」

 

「その方が良いでしょう。今回は今まで以上にヴォーカル2人に重点置いた構成だからね。あんた達の負荷は重くなるけど、違う一面を見せられると思うわ」

 

「いいじゃん、やってやろうじゃんか」

 

「OK、じゃあ頼むよ」

 

控え室となっている軽音部の部室、そこで最終ミーティングが行われる。リハーサルは終わり、そのリハーサルでの反省点や気づいた点などを話し合う。今回はリーダーのレミと俺だ。スバルたちは先に解散している。リハーサル前にレミとミーティングをしていたので参加せず。

 

「あとはセトリの確認っと・・・・」

 

「う〜ん・・・・やっぱりこのセトリ不安なんだが」

 

「やってみなきゃ分からないよ。不評だったらこれから先やらなくていいし」

 

それもそうだな、何でもやってみないと分からないことだらけだし。まぁたまにやらなくても結果が見えることがあるけど・・・・

チラッとテーブルの上でデュエルをしていた奏と響の盤面を見る。

 

 

奏 手札 0枚 LP 4000

【モンスターゾーン】

豊穣のアルテミス

【魔法・罠ゾーン】

伏せカード 5枚

【ペンデュラムゾーン】

赤:解放のアリアドネ (スケール3)

青:なし

 

 

・・・・・先行1ターン目でパーミッションがやっちゃいけない展開だよ。ドロソ確保、カウンター罠のコストなし、伏せ5とかどうやって突破せいっていうんだよ。

 

「ド、ドロー!」

 

「カウンター罠、強烈なはたき落とし。アルテミスで1枚ドロー」

 

「は、ハーピィの「神の宣告。アリアドネの効果でノーコストで1枚ドロー」。ひょ、氷結界の紋しょ「輪廻のパーシアス。手札の神の通告を見せて、他はノーコスト。デッキから天空聖騎士パーシアスを特殊召喚、1枚ドロー」・・・・・・タ、ターンエンド」

 

「・・・・・地獄絵図」

 

ボソッと口にしたレミの言葉に思わず頷いてしまう。これ以上の地獄絵図なんてあるだろうか・・・・・いや、あるな。

 

「この新型パーミッション強いわね〜。今回はアースにお願いして代行者を抜いたけど、これだけでこんなに回るとは」

 

「笑顔で言うセリフじゃねぇよ」

 

恐ろしい・・・・今度から奏とやる時はお触れ3枚入れて先行を取らなくちゃ・・・

 

「そんなこと言ったってやっぱりアルテミスとかヴァルキリアとか引かないと大変だよ」

 

「納得いかない!!次遊輝!!」

 

「俺?まぁいいけど・・・・」

 

といってデッキケースに手をかける。ふうむ・・・・まぁ響にはまた地獄絵図を味わってもらうか。

 

 

〜〜(数分後)〜〜

 

 

遊輝 手札 5枚 LP 4000

【モンスターゾーン】

No,41泥眠魔獣バグースカ 攻2100

爆竜剣士イグニスターP 攻2850

星刻の魔術師 攻2400

竜巻竜 攻2100

【魔法・罠ゾーン】

星霜のペンデュラムグラフ

時空のペンデュラムグラフ

【ペンデュラムゾーン】

赤:EM ギタートル

青:なし

 

 

 

響 手札 2枚 LP 4000

【モンスターゾーン】

なし

【魔法・罠ゾーン】

なし

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・さらに地獄絵図」

 

「えっ、さらに地獄絵図?やだな〜葵さん、これのどこが地獄絵図ですか〜?」

 

「気色悪いからその話し方やめて」

 

「わ、私・・・・何もしてない・・・・・何もしてない・・・・」

 

「違うぞ響、してないんじゃない。こっちがさせてないんだよ」

 

「ゲスいこと言わないであげなさいよ」

 

「奏、少なくともあんたが言う資格はない」

 

「ただいま〜。ストレッチ終わらせてきたぜ」

 

「軽く汗も流したし、先に着替えてくるわね」

 

ストレッチを終えたスバルと茜が部室に戻ってきた。そのまま荷物を置いて隣の試着部屋に行こうとする。

 

「・・・・・なんだこの盤面」

 

「残虐行為」

 

「残虐行為もここまで来たら行き過ぎだろ」

 

「なんだよ、言いたい放題言いやがって・・・・・んじゃあダイレクトアタック」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

「あっ、響が固まった」

 

「そりゃ、あんなデュエルさせられたら誰だって固まるわよ」

 

失礼な奴だな、響みたいに固まらない奴の方がたくさんいるだろ。ギャアギャアと文句を言ったり泣いたりするやつがいるかもしれんが。

 

 

遊輝 side out

 

 

龍可 side

 

 

ガヤガヤガヤガヤ・・・・・・

 

「多くなってきた多くなってきた」

 

「いつもいつも思うのですがやっぱりこれだけのお客さんを集められるのはすごいですよね・・・」

 

文化祭初日、そして軽音部のライブ二日目。

文化祭初日の私たちの仕事は外回り、そのため朝から夕方まで校舎を一日中駆け回った。昨日のライブも重なって足はパンパンに腫れている。こういう時にパイプ椅子でも良いからあったらいいよね・・・アリーナ席は椅子がないから・・・

 

「なんか皆だらしないわね〜。柵にもたれかかったら倒れるからやめてくださいって注意書きされているでしょ」

 

「だって疲れたんだもん・・・・昨日のライブから今の今までずっと立ちっぱなしでさ・・・」

 

「さ、さすがに足にきてますね・・・」

 

「鍛え方が足りないわね〜、デュエリストなんでしょ?もっと身体を鍛えないと」

 

「アリアさんや軽音部の皆さんと比較しないでください・・・・」

 

『お待たせしました。LIVE FES in Poppin'starまもなく開演です』

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!!

 

会場にアナウンスの声が聞こえて観客が拍手をする。ステージ全体の照明が落ちて大きなスクリーンに映像が映し出される。

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『ワアアアアア!!!!』

 

スクリーンに流れたのは街の中にある一軒の小さなライブハウス、そのライブハウスがズームアップしていき、カメラが中に入っていく。ライブハウスの奥ではライブをやっていた。たくさんのお客さんの声援を受けて一組のバンドグループが演奏している。

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『ワアアアアア!!!』

 

『(この感性・・・・この声・・・・・これが私が探し求めていた星の鼓動・・・・)』

 

観客席の一番奥、出口の扉の近くで昨日スクリーンに映っていた女性が学校の制服を着てライブを見ていた。その瞳はキラキラと輝いていた。

 

『(この鼓動をみんなに届けたい・・・・・あの場所に立ちたい!!!)』

 

その女性のその思いは私たちにも伝わった。やがてその女性は同じ学校の仲間たちを集めてバンドグループを結成した。5人がバラバラだった演奏は時には誰かを笑顔にし、時には厳しく指摘されたりした。しかし、5人は決してめげずについにライブハウスのステージに辿り着いた。

 

『(・・・・ここから始まる私の鼓動・・・・みんなに伝えるこの思い・・・・)』

 

正面の大スクリーンの左右にあるスクリーンに「10」の文字が点灯した。

 

『(伝えよう・・・・この星の鼓動を・・・・私たちの歌を!!!)』

 

『9!!8!!7!!6!!』

 

スクリーンの女性のセリフと同じタイミングでカウントがスタート、それに合わせて観客の大合唱が始まった。

 

『5!!4!!3!!2!!1!!0!!!!』

 

バーーーン!!!!!

 

♪・♪・♪・♪・♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『ワアアアアア!!!!!!』

 

0になった瞬間、メインステージに照明が一気に着いた。しかし、観客のほとんどメインステージに目を向けず中央のセンターステージ、もしくは画面のスクリーンに目を向けた。メインステージにいたのは奏さんと遊輝以外の4人だけ、奏さんと遊輝はセンターステージにいた。

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『ウッ!!!』

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

 

 

1 アラクレ 【B’z】

 

2 BLOWIN' 【B'z】

 

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『ワアアアアア!!!!!』

 

「イエエエエイエエエエ!!!!盛り上がっている!!」

 

『イエエエエ!!!!』

 

「まだまだ声出せるでしょ!?!?もっともっと身体が動くでしょ!!両手を天高く突き上げて!!行くよおおおお!!!」

 

♪♪♪・♪♪♪・♪♪♪〜〜〜♪♪♪・♪♪♪・♪♪♪〜〜〜

 

『バンザイ!!!』

 

♪♪♪・♪♪♪・♪♪♪〜〜〜

 

『バンザイ!!!』

 

♪♪♪・♪♪♪♪♪♪〜〜〜

 

「『バンザイ!!!!」』

 

♪♪♪・♪♪♪・♪♪♪〜〜〜

 

「バンザアアアアアアイ!!!!!」

 

♪・♪・♪・♪♪♪〜〜〜♪♪〜

 

 

3 BANZAI 【B'z】

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『イエエエエエエ!!!!!』

3曲目が終わり、奏さんはマイクをマイクスタンドにはめる。

 

「こんばんは〜、今日はSECRETのライブに来てくれてありがとうございます!」

 

『ワアアアアア!!!!』

 

『奏さ〜ん!!!』

 

「えぇ・・・Poppin'starの二日目は今までのセットリストと趣向を変えてみました。今までは色んなアーティストの曲を偏見なく聞いて欲しくて色々な曲を入れていましたが今日は特別です。私たちが自身を持って演奏できるアーティスト4組のみに絞り、そのアーティストのメジャーからマイナーな曲までを皆さんに聞いて欲しい・・・・っと」

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!

 

「ありがとうございます。それじゃまぁ長く待たすのも悪いから・・・次の曲に行こう!!」

 

『イエエエエ!!!!』

 

♪♪♪〜〜〜

 

「huuuu!!!」

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『オオオオオ!!!!!』

 

「Wonderful Opportunityです!!」

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

奏さんのMCから始まったこの曲、B'zは有名な曲しか知らない私からすれば何の曲か分からなかったけど、真っ先に恭輔とアリアお姉さんが反応した。

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

 

4 Wonderful Opportunity 【B'z】

 

5 恋心 (KOI〜GOKORO) 【B'z】

 

6 STAY GREEN 〜未熟な旅は止まらない〜 【B'z】

 

7 ギリギリchop 【B'z】

 

8 ultra soul 【B'z】

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

「ウルトラソウル!!」

 

『ハイッ!!』

 

♪♪♪〜〜〜!!!

 

『イエエエエ!!!!!』

 

『ultra soul』が終わり、観客からは拍手と喝采が巻き起こる。その間に照明が一度落ちてセンターステージの方でガヤガヤと音が聞こえて来た。

 

「ありがとうございます!」

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!

 

「まずは一組目のアーティスト、B'zはこれで終わりにして次のアーティストに行こうと思います。そのアーティストの最初の数曲はセンターステージで歌おうかと・・・」

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!

 

「えぇ・・・そのセンターステージ準備中なのでその間にメンバー紹介をするね。ドラム、遊城スバル!!」

 

パチパチパチパチ!!

 

「キーボード!!小野寺響!!」

 

パチパチパチパチ!!

 

「ギター&パーカッション!!栗城茜!!」

 

パチパチパチパチ!!

 

「ベース!!葵レミ!!」

 

パチパチパチパチ!!

 

「ギター&ヴォーカル!!遠藤遊輝!!」

 

パチパチパチパチ!!

 

「最後私、ヴォーカル&ギター、水野奏!!」

 

パチパチパチパチ!!!

 

『茜さ〜ん!!』

 

『奏さ〜ん!!』

 

「センターステージ出来た?・・・・それじゃ今からそっちに行くね」

 

『ワアアアアア!!!!』

 

奏さんがマイクスタンドからマイクを外して先にセンターステージへと向かう。メンバーの皆は手を振ったり頭を下げたりしてセンターステージに向かう。茜さんはパーカッション、スバルさんと響さんはドラムとキーボードの前に行き、レミさんはエレキギターを、奏さんと遊輝はアコースティックギターを手にした。遊輝はそこからさらに首にハーモニカホルダーを回していた。

 

「えぇ・・・・さっきまでは盛り上がる曲を歌ったのでここではしっとりとした曲を歌います。あっ、あと、遊輝のウォーミングアップにも付き合ってね」

 

『ハハハハハ!!!!』

 

♪・♪・♪・♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『オオオオオ!!!』

 

スバルさんがバチでカウントを取り、遊輝のハーモニカから始まる。そのメロディを聞いて観客は歓声を上げた。

 

♪♪♪〜〜〜♪♪〜〜

 

 

9 サヨナラバス 【ゆず】

 

10 嗚呼、青春の日々 【ゆず】

 

11 いつか 【ゆず】

 

12 友〜旅立ちの時〜 【ゆず】

 

13 栄光の架橋 【ゆず】

 

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!!

 

「ありがとうございました!!それじゃメインステージに戻るからちょっと待ってね!」

 

『栄光の架橋』が終わって観客が拍手を送る。センターステージではスタッフさんが出てきて慌ただしく楽器を片付ける。メンバーは真っ暗なメインステーキへと戻っていき、最後に奏さんがゆっくりと歩いていく。

 

「えぇ・・・・何の話をしようか・・・あぁそうだ。みんな今日の文化祭楽しんだ?」

 

『楽しかった!!』

 

「ありがとうね、私たちは今年の元旦からずっと活動し続けてね、WPGPもあったからほぼノンストップ状態だったわ。文化祭が終わったらこれでようやくゆっくりできる時間ができるわけよ。まぁ文化祭が終わるまではもう暫くバタバタしているけど」

 

『ハハハハハ』

 

「今年はバンドとして色んな意味で初めてが多い年だったわ。昨日の遊輝の続きになるけど今年は初めの年だったら次は飛躍の年になって・・・・行けたらいいな」

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!!

 

「ありがとう。じゃあ準備も終わったみたいだし、次の曲行くわよ!!」

 

『イエエエエ!!!!』

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

 

14 3カウント【ゆず】

 

15 Love&Peace 【ゆず】

 

16 夏色 【ゆず】

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

「せええの!!!」

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『ワアアアアア!!!!!』

 

「ありがとうございます!!」

 

奏さんがマイクスタンドにマイクをはめて頭を下げる。照明が一度落ちて奏さんはスタッフさんからギターを受け取る。そして、遊輝がヴォーカルのマイクの前に立つ。

 

『遊輝さああん!!!』

 

「えぇ・・・それじゃ僕のターンということで、僕が自信を持ってお届けするアーティストはやっぱりこの人たちかなっと、まずはしっとりとバラードから。マイナーな曲ですが、ファンの間では名曲と言われるいい曲です」

 

・・・・♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

ベースを担当しているレミさんが木の笛、尺八を使ってメロディを奏でる。そのメロディに遊輝の優しい歌声が乗るように会場に響き渡る。

 

♪♪♪〜〜〜

 

 

 

17 もっと 【Mr.Children】

 

18 花言葉 【Mr.Children】

 

19 Tommorw never knows 【Mr.Children】

 

20 everybody goes 〜秩序のない現代にドロップキック〜 【Mr.Children】

 

21 ランニングハイ 【Mr.Children】

 

22 幻聴 【Mr.Children】

 

23 エソラ 【Mr.Children】

 

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『ワアアアアア!!!!』

「ありがとうございます!!」

 

『エソラ』が終わって遊輝は挨拶をする。スタッフさんから青い花のギターを受け取ってマイクの位置を調整してピックを手にした。

 

「それでは本日最後の曲です」

 

『ええええ!!!!!』

 

「・・・・・あのさ、恒例行事みたいになってるけど、本当にこっち困るからね(汗)」

 

『もっとしてええ!!』

 

「・・・・・労働基準法のことについて一から話そうか?」

 

『ハハハハハ』

 

「まぁそれは置いといて・・・・・この曲に込められた思い、それは僕たちの長い長い旅は決して終わらないということです。昨日は友情をテーマにしましたが今日はその終わらない旅をテーマにしました。ずっとずっと続いて欲しいこの友情、この仲間との音楽、それと同時に僕らの先にあるのは果てしなく、地平線の先でも続いているような道です」

 

「起伏のある、曲がりくねった、時には平坦な道です。昨日の歌ではこの長い道は人それぞれ違うと歌いましたが、僕らは今、同じ共通の目的を持ってます。だからこそ、この果てしない道を一緒に歩いて行こう、そう決めました」

 

「僕らはたまたま、同じ道を歩むことになったのでこんな事を言えますがここにいる皆さんは昨日の『Brotherhood』と同じように一人でこの果てしない道を歩いて行くでしょう。そんなみんなに向けての応援歌です』

「1・2・3・4!!」

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『オオオオオ!!!!』

 

スバルさんがバチでカウントを取り、遊輝がギターを弾く。そのメロディを聞いて観客は歓声を上げる。去年の文化祭でも歌った、しかしその時は奏さんが歌って遊輝は歌ってない。ミスチル好きの遊輝が歌う、名曲だ。

 

♪♪♪〜〜〜

 

 

24 終わりなき旅【Mr.Children】

 

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

パチパチパチパチパチパチパチパチ!!!!

 

「どうもありがとう!!SECRETでした!!」

 

♪♪♪〜〜〜♪♪!!

 

『ワアアアアア!!!!!!』

 

『終わりなき旅』が終わり、ギターやベースを弾いていたレミさんや奏さん、茜さんはスタッフに預け、先に裏へと戻ったスバルさんと響さんに続いて行く。遊輝もギターを預けたあと、一歩前に出て頭を下げてからステージ裏へと下がっていった。

 

「何かこう・・・本当に毎回毎回が凄いライブになるんですのね」

 

「と、特に今回は凄いヴォーカルの二人を押していましたね・・・」

 

「あそこまで二人を押し出した構成は今までになかったし・・・そういう所で新たな一面かな」

 

『アンコール!!アンコール!!アンコール!!』

 

メンバーがステージ裏に下がり、すぐにアンコールの大合唱。熱気が冷めやまらない会場の大合唱はいつにも増して大きく響いている感じがする。

 

『アンコール!!アンコール!!』

 

・・・・・♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『ワアアアアア!!!!!』

 

観客のアンコールに答えるようにステージのスクリーンに映像が流れ、BGMも同時に流れる。映像には開幕に流れていた5人の女性がいた。海岸線の夕焼け・・・・裸足でビーチを立ち尽くす5人はそれぞれ色々と他愛もない話をして、笑い合っていた。

 

『(・・・・・あの時感じた星の鼓動・・・・ライブをするだけじゃ足りなかった何かが今だと分かる・・・このみんなの笑顔、そして私たちの歌を聞いてくれるお客さんの笑顔、これが私が追い求めていた・・・・・・)」

 

・・・・♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『オオオオオ!!!!』

 

スクリーンの映像とともにBGMがピアノの音に変わる。メインステージに照明が付いて、響さんのピアノソロが始まり、そのメロディに合わせて奏さんが歌い出した。

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

 

25 笑顔 【いきものがかり】

 

26 sweet! sweet! music! 【いきものがかり】

 

27 気まぐれロマンティック 【いきものがかり】

 

28 青春ライン 【いきものがかり】

 

29 ブルーバード 【いきものがかり】

 

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

パチパチパチパチ!!!!

 

「ありがとうございました!!」

 

奏さんがマイクスタンド越しに挨拶をする。観客からの拍手が鳴り止むと口を開いた。

 

「それでは最後の曲になります・・・・・・私は遊輝ほど思いを込めた事を上手く言えませんが、この曲には時代の流れとともに生きている人たちへの応援歌です。いつ、どこにいても、この地球という場所に立っている限り、風が背中を押してくれる・・・・・・」

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

奏さんのMCが終わると同時に奏さんが歌い始めた。アカペラによる歌声は会場に響き渡る。

 

♪♪♪〜〜〜

 

 

30 風が吹いている 【いきものがかり】

 

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!!

 

『ありがとうございました!!』

 

奏さんがマイクで挨拶をする。メンバー全員が楽器をスタッフさんに預けて奏さんの横に並んだ。

 

「今日はありがとうね!ツアーの最終日に相応しいライブができたよ!!」

 

『ワアアアアア!!!!』

 

『ありがとう!!』

 

『最高だった!!』

 

「それじゃみんな、またね〜!!」

 

奏さんが頭を下げてメンバーも頭を下げる。私たちは拍手をしてそれに答える。頭を上げたメンバーはそのまま両手を振りゆっくりとステージ裏に・・・

 

「まだ終わんねぇぞ!!」

 

突然、ステージ裏へと下がろうとした遊輝がヴォーカルのマイクを持って大きく叫んだ。

 

「まだ終わんねぇぞ!!もう1曲だけあるんだ!!やらしてくれ!!」

 

『ワアアアアア!!!!!』

 

遊輝の一言でメンバー全員が担当の楽器の前に戻った。茜さんと奏さんはエレキギター、レミさんはベース、遊輝はアコースティックギターを手にした。

 

「もう一曲、ツアー中に出来たオリジナル曲があるんだ!!」

 

『ワアアアアア!!!』

 

「ええとですね・・・・・この曲は奏と同様にツアー曲を書くようにレミに言われたんですが、なっかなか上手く行かなくて没になりかけたんです。そんである日、動画でたまたま久しぶりに見たとあるアニメを見たんです。そのアニメは今でもずっと続いているのですが、主人公の男の子とパートナーと言われる一匹の生物が色んな所に旅に出て武者修行するというのが本筋です」

 

「とある土地で仲間と一緒に旅をして、お別れの時には再開を誓い、また新たなる土地で新たなる仲間と出会う、そんな調子で続いていますが、主人公とパートナーはどこに行ってもずっとずっと、どこまでも一緒でした。それを見て僕は思いました。この二人の関係って僕たちにも関係があるんじゃないかなって・・・」

 

「僕たちSECRETはこの主人公とパートナーの関係を、そして土地で会う仲間というのはそこの場所に来てくれた皆さんとの一期一会の関係ではないかって・・・・そう思い、ツアー中に書き上げた、オリジナル曲です・・・・・・『風に吹かれ』」

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

遊輝のアコースティックギターのみで始まったその曲、Aメロ、Bメロ、サビをアコースティックギターとキーボードのメロディだけで歌い、一番のサビが終わったところでドラムとエレキギターの音が入る。ゆったりとした風が吹くようなメロディだ。

 

 

『朝の日差しが差し込んだ 新たなる一日の始まり

眠い目をこすり 顔を洗って歯を磨く

小川のベースキャンプから 帽子を被り

相棒を肩に乗せて 旅立つ

 

ほどほどの練習をしながら のんびり気ままに過ごす毎日

君と一緒だから こんな時間をずっと過ごしていたい

 

雨に打たれ濡れて どこまでも

風に吹かれ揺れて ひらひらと

僕らの旅は続く どこまでも

風に吹かれ揺れて ふらふらと

 

しばらくぶりの街に 気分が高揚をして

ほったらかしにして はしゃぎまくる

不意に右肩に目を向けて いないことに気づいて 慌てて探し出した

 

それほどの付き合いなのに 長く感じる共に過ごした日々

拗ねている君を 慰めて不意に感じた

 

僕らは夢を目指す どうやって

風に尋ねられて 答えられない

そんなこといっても 分かりはしない

風に吹かれ揺れて また歩き出す

 

 

今までの良いことや嫌な事 落ち込んだ時もあったよね

そんな時でも 絆という大事な物は無くさずにいたんだ

 

長い旅は続く どこまでも

風に吹かれ揺れて ひたすらに

終わりのない旅は 大変だけど

風のように気ままに どこまでも 歩き続ける』

 

 

♪♪♪〜〜〜

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!

 

「ありがとうございました!!」

 

最後のギターソロが終わって観客から最後と思われる拍手が送られる。今日、送った拍手よりも一番大きく。遊輝たちは楽器を預けて前に出る。

 

「今日は本当にありがとうございました!!最高のライブでした!!」

 

『ワアアアアア!!!!」

 

「せえの!!!」

 

『ありがとう!!』

 

バーーン!!!バーーン!!!

 

『オオオオオ!!!!』

 

「どうもありがとう!!」

 

最後に遊輝の掛け声で観客全員でありがとうと叫ぶとメインステージの後ろからたくさんの花火が打ち上げられた。




遊輝「終わった〜〜!!!」

レミ「私の肩の荷もようやく降りることができたよ!!」

スバル「3ヶ月半か・・・・・長かったな」

奏「体調管理が一番・・・喉痛めたら台無しだったし・・・」

響「しばらくは休もう!山行こう!!トレッキング!!」

茜「私仕事があるから」

遊輝「俺も奏の店のバイト」

レミ「お父さんの仕事の手伝い」

スバル「修理屋を再開しないとな・・・仕事が溜まりに溜まってる」

響「付き合い悪すぎる!」

遊輝「というわけで次は文化祭二日目、俺たち6人で色々と回ることになりました」

レミ「次回もよろしくね〜」

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