【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち 作:DICHI
龍亞「久しぶりだぜ!ここ最近出演だけでろくにデュエルもさせてくれなくて困ってるぜ!」
ぜ!って言われてもなぁ・・・・無いもんは無い。
龍亞「薄情者!そこは無理矢理でも作るべきでしょ!!」
いや、お前と龍可って何だかんだ大事なところでデュエルさせてたし・・・・
龍亞「それにしてもこのところの出番のなさだよ!!」
そりゃチーム違うし、主人公と学年違うし。
龍亞「納得いかねぇ!!」
最強カードの紹介に行くぞ!今回は大革命!
龍亞「・・・・・・何これ?」
えっ?知らないの!?超有名カードだぞ!
龍亞「いやいや!だって使っている人見たことないんだもん!!」
嘘だ〜〜、このカードネタデッキとして超有名だぞ〜、勉強不足だな〜。
龍亞「うっ!?」
罠カードで効果はフィールドに弾圧される民、逃げまどう民、団結するレジスタンスが自分フィールドにいる時のみ発動可能。相手の手札を墓地に送り、相手がコントロールする相手フィールドのカード全てを墓地に送る。
龍亞「・・・・一瞬強いと思ったけど、どうやってこの3体を並べるのよ」
そこは今回の話で見たら分かる。
龍亞「・・・第184話、デュエルスタート!」
遊輝 side
「遊輝君、すまないがここにある梨と柿をカットするの手伝ってくれるか?」
「は〜い」
「奏、オープン準備手伝って」
「分かったわ」
奏のお店の調理場でカップケーキの飾り付けをしていた俺と奏は奏のお父さんとお母さんに呼ばれてそれぞれの持ち場に着く。俺の目の前にはボウルに入った皮が向かれた大量の柿と梨が置かれていた。
「(・・・・とりあえず梨からやるか)」
ヒョイッと梨を一個取ってカットしていく。
俺たちは3ヶ月にも及んだツアーが無事に終わり、次は文化祭に向けて劇やライブの練習をしなくちゃいけないのだが今日1日はオフ日となった。しかし、それは学校関係のことやライブのオフ日であってバイトまではオフ日にならなかった。いや、本音を言えば休めたんだよ?ただ、最近働いてないから自分の持ち金がピンチなんだ・・・・・神様からの仕送りとKCのお金?あんなのに手をつけたらぐうたら暮らしになってクズな人間になっちゃう。
「(・・・・・あっ、果物か・・・日常系の歌詞を書いてみようか・・・・どうせなら題材はあのアニメを使ったり)」
最近の悩み、頭の中で自然と歌詞を書こうとする、完全に職業病です(汗)。俺はまだマシなんだよな・・・・・奏は単純計算で俺の2倍の量の詩を書くから余計に大変なんだよな。
「(心踊る・・・・・ホールで踊る・・・・)」
「遊輝君遊輝君、君は何を切っているのかね?」
「えっ?・・・・あっ」
奏のお父さんに言われて手元を見る。そこにはみじん切り以下の梨があった。
「す、すみません・・・考えことをしていて・・・」
「ハハハッ、まぁ構わない。君も奏も忙しいからな。別に無理して来なくて良かったんだぞ。店の売り上げ自体、そこまで悪くないんだから」
「いえっ、その休みたかったら休みたいですけど・・・・・お金が」
「ハハハッ、有名人になったと言うのにお金に困っているとは」
「・・・・・お願いですから茶化すのやめてください」
「遊輝く〜〜ん、レジお願い〜〜、というよりお客さんの相手お願い〜〜」
「ゆ、遊輝さん!!サインください!!」
「・・・・・・・・・・・・」
「ハッハッハッ、頑張りたまえ」
お店のレジにはサイン色紙を持ったお客さんがやってきて、奏は何人かのお客さん相手にサインをしていた。
・・・・ふと思うんだよね、俺の人生ってどこで間違えのかな・・・・ああ、前世でトラックに轢かれて死んだところからかな?あれがなかったら今頃に普通の社会人で社畜で過ごしていたと思うんだけどな・・・
「何黄昏ているのよ!早く来てちょうだい!」
「は、は〜い・・・・」
少しくらい現実逃避させてよ・・・・何でバイトまで来てサインを書かなくちゃいけないんだよ・・・そう思いつつもファンサービスを断ることも出来ないのでサラサラ〜とサインを書いていく。
「・・・・はい」
「ありがとうございます!!」
全てのサインを書き終わり、ファンは帰っていった、奏のお店のカップケーキが入った箱を手にして。
「なぁ、何でここにいることが分かるんだよ」
「そりゃ、ここが私の実家だから」
「実家だからって来るか・・・・」
「お店やっているんだから当たり前でしょ」
根も子もないことを言わないでよ・・・・・お客さん来ないで欲しいなぁ・・・ゆっくりとしたい。休めば良かった・・・・・
「は〜い遊輝ちゃ〜ん♪」
「・・・・・・家に居てもゆっくり出来なかったな」
「どういう意味よ!?」
お店の扉が開いてアリアと龍亞を見て、俺はボソッと言った。そうだったな・・・家でぐうたらしようとしてもうるさいこいつらがいたな。
「何の用?営業妨害なら帰って」
「いやだな〜、ちゃんとお客として来たわよ。それと遊輝ちゃんあてにお客さんだよ」
「ハッ?客?わざわざここまで?」
「俺とアリアさん、二人して今はいないから帰ってって言ったんだけど、どうしても今じゃないとダメだって」
何だその客・・・・・もう既に嫌な予感しかしないんだが・・・
「ここなのか?・・・・・いたっ!!」
「?・・・・・あの、どちらさん?」
「遠藤遊輝さん!!あなたを私のお店にスカウトします!!」
「・・・・・・・ハッ?」
ダークブルーのスーツ姿に黒縁のメガネをかけたいかにもサラリーマンという男性が俺の姿を見て一言言い、頭が止まった。えっ?えっ?・・・・・・スカウト?どういう事?
「私、こういうものです」
男の人はカバンから財布みたいなものを取り出して名刺を一つ手に取り、俺に渡して来た。俺はそれを受け取り注意深く見た。えっと・・・・・
「・・・・・」
「どうしたの?」
「・・・フランス語読めない(汗)」
「あっ、すみません。こちらでした」
貰った名刺はフランス語しか書かれてなかった。いや、英語は親に散々言われて勉強して、ちゃんと話したり聞いたりすることはできたよ。でもさすがにフランス語は触れてすらもいないんだぞ、どうしろっていうんだ。
「えっと・・・・・『レストラン Arc en ciel』・・・・なにこれ?」
「君を私どものレストランのパティシエとしてスカウトしたい」
・・・・・デジャブ?(汗)。前世でも確か中学のこの時期にスカウトが来たんだけど・・・・
「レストラン Arc en cielって?」
「いや、俺も知らないんだけど・・・・奏は?」
「私も・・・・・」
「私たち、レストラン Arc en cielはフランスを代表するレストランでございます。庶民から富裕層まで幅広くの方から愛されるように見た目・味だけではなく誠実さや感謝など、お客様に最高のひと時を食事で過ごしていただきたいというコンセプトを元、皆様にお料理を提供しています」
「ハァ・・・」
「つきまして本日は遠藤様を我がレストランのパティシエとしてお伺い「パス」しよう・・・・・えっ?」
「だからパス。俺、パティシエになるつもりこれっぽっちも無いから」
スーツ姿の男性が色々と言ってきて、最終的にはスカウトとか言い出したので即刻蹴った。料理人に憧れた身だけどさすがにパティシエにはなりたいとは思ってもいない。これは粉うことなき事実だ。
「第一、俺よりも将来有望な奴が隣にいるぞ」
「奏さんですか?奏さんには既にスカウトを出したのですがお父さんに断られました」
「えっ!?私そんな話聞いてないよ!?」
「誰かと思えば・・・・またあんたですか」
俺が隣にいるやつに指差したら、なんとまぁスカウト済みだった。そこに奏のお父さんが厨房から現れた。
「お父さん、お願いします!この二人を是非我がレストランに!必ずや良いパティシエに!」
「だからそんな話聞かないって言っただろ!いい加減諦めてください!」
「何故です!?彼らの素質・才能は間違いなく一流です!!しかも人としての性格も「貴様の性格が三流以下だろ!!」ぐっ・・・」
「ともかく帰った帰った!!二度と来るな!!」
「ぐっ・・・・私は諦めませんよ」
苦虫を噛み潰したような表情をしてスーツ姿の男は出て行った。ここんところ、俺が前にあった人は柔和で人の話を聞き入れるような人だったんだけどな・・・・
「こっわ・・・・いつもは母親に尻叩かれるお父さんだろ・・・」
「あんな形相、初めて見たわ・・・・」
キレ気味の奏のお父さんはそのまま厨房に戻っていった。いっつもいっつも奏のお母さんに尻叩かれている情けないお父さんの面影はどこにいったのやら・・・・・
「それにしてもスカウト、ね・・・・まさかそんな物来ていたとは」
「マジで知らなかったの?」
「ここんところお店の手伝いなんてしてなかったから・・・」
あぁ・・・まぁそうだな。今年に入ってからはずっとツアーに向けた練習とWRGPに向けた練習だったからな・・・・お店のことまで気にかける体力や気力なんて無かったな。
「あのさ・・・・いい加減お客さんの相手してくれないかなロリコン、5分も待ったのだけど」
「おいこらそこの変態魔女、ちょっと表に出ろや。その語弊を招く口を治してやる」
「良いじゃない。ボコボコにしてあげるわよ」
「ああ?」
喧嘩腰のアリアに俺はその喧嘩を買ってバチバチと目を合わせる。カチンと来たのでちょっと痛い目にあってもらおうじゃないか。頭の作業帽を外して部屋の奥に戻る。
「あ〜あ・・・・・遊輝が本気のアリアさんに勝てるはずもないのに」
「・・・・・あの二人を題材にして詩書いてみようかしら・・・・・喧嘩ばかりの二人だけどとても仲が良いって」
「奏さん、それ完全に職業病」
「・・・・・龍亞君、作詞ってね1週間に1つぐらいのペースでやらないと」
「ワアワアワアワア!!!!病んでる!!それ完全に病んでるから!!!」
「「「うるさい!!!」」」
「す、すみません・・・・・」
店に残っていた龍亞がギャアギャア騒ぐの活を入れる。全く、店の中だって言うのに騒ぐ馬鹿がどこにいるんだ。
「よっし準備できた。今日こそはけちょんけちょんにしてやる」
「返り討ちにしてすみれさんに献上してあげるわ」
「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」
遊輝 LP 4000 アリア LP 4000
「先行は私!ドロー!」
アリア 手札 6枚
「フィールド魔法、召魔装着を発動!」
アリアが発動したフィールド魔法により辺りが建物ばかりのビル群から不思議な空間へと変わる。
「召魔装着の効果で手札を1枚捨てて、魔装戦士ドラゴディウスを守備表示で特殊召喚!」
魔装戦士ドラゴディウス 守1500
「さらに魔法カード、調和の宝札!手札から攻撃力1000以下のドラゴン族チューナーを捨てて2枚ドローする!ギャラクシー・サーペントを捨てて2枚ドロー!カードを2枚伏せてターンエンド!」
アリア 手札 2枚 LP 4000
【モンスターゾーン】
魔装戦士ドラゴディウス 守1500
【魔法・罠ゾーン】
伏せカード 1枚
召魔装着 (フィールド)
「俺のターン!ドロー!」
遊輝 手札 6枚
召魔装着にドラゴディウスか・・・・ランク4を大量に作るデッキか?だが関係ねぇ!
「魔法カード、召集の聖刻印!デッキから聖刻龍ートフェニドラゴンを手札に加える!」
「あっ!卑怯者!!」
「卑怯でも何でもねぇ!トフェニドラゴンは相手フィールドにモンスターがいて自分フィールドにモンスターがいない場合、手札から特殊召喚できる!」
聖刻龍ートフェニドラゴン 攻2100
「トフェニドラゴンをリリース!聖刻龍ーネフテドラゴンを特殊召喚!」
聖刻龍ーネフテドラゴン 攻2000
「トフェニドラゴンの効果発動!デッキからチューナーモンスター、ラブラドライドラゴンを攻守0にして特殊召喚!」
ラブラドライドラゴン 守2400→0
「ネフテドラゴンの効果発動!手札のアセトドラゴンをリリースしてドラゴディウスを破壊する!」
「ドラゴディウスの効果発動!相手によって破壊された場合、デッキから攻撃力2000以下の戦士族か魔法使い族モンスターを手札に加える!ダーク・ドリアードを手札へ!」
「(ダ、ダーク・ドリアード!?なんか怪しいんだけど!?)リリースされたアセトドラゴンの効果!デッキからエレキテルドラゴンを攻守0にして特殊召喚!」
エレキテルドラゴン 守1000→0
「Lv6のエレキテルドラゴンとラブラドライドラゴンでオーバーレイ!」
☆6 × ☆6 = ★6
「2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!聖刻龍王ーアトゥムス!」
聖刻龍王ーアトゥムス 攻2400
「アトゥムスの効果発動!オーバーレイ・ユニットを取り除き、デッキからレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを攻守0にして特殊召喚!」
聖刻龍王ーアトゥムス OVR 2→1
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン 攻2800→0
「レッドアイズ・ダークネスメタルの効果発動!墓地からエレキテルドラゴンを特殊召喚!さらにネフテドラゴンをリリースして聖刻龍ーシユウドラゴンを特殊召喚!」
聖刻龍ーシユウドラゴン 攻2200
「リリースされたネフテドラゴンの効果!デッキから神龍の聖刻印を特殊召喚!」
神龍の聖刻印 守 0
「Lv6のシユウドラゴンとエレキテルドラゴンでオーバーレイ!」
☆6 × ☆6 = ★6
「2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!セイクリッド・トレミスM7!」
セイクリッド・トレミスM7 攻2700
「トレミスの効果発動!オーバーレイ・ユニットを取り除いてフィールドのレッドアイズ・ダークネスメタルを手札に戻す!」
セイクリッド・トレミスM7 OVR 2→1
「そして神龍の聖刻龍を除外してレッドアイズ・ダークネスメタルドラゴンを再度特殊召喚!効果により手札の銀河眼の光子龍を特殊召喚!」
銀河眼の光子龍 攻3000
「聖刻龍王ーアトゥムス1体で再びオーバーレイ!」
★6→★7
「1体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!迅雷の騎士 ガイア・ドラグーン!」
迅雷の騎士 ガイア・ドラグーン 攻2600
はっはー、これで俺のフィールドに4体のドラゴン(1体は違うけど)が並んだ。これでいつも痛い目に合わせられているあいつをフルボッコにしてギャフンと言わせてやる!
「バトルだ!」
「メイン終了時、威嚇する咆哮を発動!」
「・・・・・・ターンエンド」
遊輝 手札 1枚 LP 4000
【モンスターゾーン】
迅雷の騎士 ガイア・ドラグーン 攻2600
レッドアイズ・ダークネスメタルドラゴン 攻2800
銀河眼の光子龍 攻3000
セイクリッド・トレミスM7 攻2700
【魔法・罠ゾーン】
なし
「んじゃあ私のターンね、ドロー!」
アリア 手札 3枚
「ダーク・ドリアードを召喚!」
ダーク・ドリアード 攻1800
アリアのフィールドに黒い祭服を着たドリアードが現れる。両手を胸のところに掲げて、水・赤・緑・茶の4色の光が光る。
「ダーク・ドリアードは召喚成功時、デッキから炎属性、水属性、風属性、地属性のモンスター1種類ずつを選んで好きな順番にデッキトップに置く!そして魔法カード、魔の試着部屋!ライフを800払って、デッキの上から4枚を巡り、その中のレベル3以下の通常モンスターを特殊召喚する!」
アリア LP 4000→3200
「おいおいおい!?お前さっき積み込んでいたじゃねぇか!?」
「そうよ!私のデッキの上から4枚はチューン・ウォリアー、弾圧される民、逃げまどう民、団結するレジスタンス!この4体を特殊召喚!」
チューン・ウォリアー 攻1600
弾圧される民 守2000
逃げまどう民 攻600
団結するレジスタンス 攻1000
ハッ!?ハッ!?弾圧される民に逃げまどう民!?ちょっ!?まさか残りの伏せカードって!?
「リバースカードオープン!罠カード、大革命!自分フィールドに弾圧される民、逃げまどう民、団結するレジスタンスが存在する時、相手のフィールドと手札のカードを全て墓地に送る!」
フィールドにいた弾圧される民、逃げまどう民、団結するレジスタンスが剣を天に掲げる。そのままモンスター達は俺のフィールドのモンスターと手札に突撃をして俺のフィールドをすっからかんにした。
「・・・・・・・・」
「Lv1の弾圧される民とLv2の逃げまどう民、Lv3の団結するレジスタンスにLv3のチューン・ウォリアーをチューニング!」
☆1 + ☆2 + ☆3 + ☆3 = ☆9
「万年雪に眠りし伝説の龍よ、遥かなる古代より甦れ!!シンクロ召喚!!Lv9!!氷結界の龍 トリシューラ!!」
氷結界の龍 トリシューラ 攻2700
「バトル!ダーク・ドリアードとトリシューラでダイレクトアタック!」
遊輝 LP 4000→0
WIN アリア LOS 遊輝
遊輝 side out
奏 side
「うっわ・・・・派手に負けた・・・あんな簡単に大革命って発動できるんだな・・・」
「・・・・・・・・」
「?奏さん?奏さ〜ん」
「!?な、何!?」
「何って・・・あぁ、また歌詞を書こうとして」
「だってあの二人の関係見ていたらさ・・・・でもね、何か似たようなフレーズしか出てこなくて」
二人の関係を見て自前の作詞ノートで色んな言葉を並べているところに龍亞君が声をかけてきた。そういえば遊輝の作詞は全部スマフォでやっていたわね・・・
「『口喧嘩ばかり 矛盾ばかり まるで虎と龍のように・・・・・』対になる言葉ばっか」
「その方が表現として合っているから・・・」
「そんな事よりお店手伝わなくて良いの?お客さんが来ているよ」
「えっ!?」
龍亞君に言われて私はお店の方に向く。混んでいるとは言わないけど、待っているお客さんがチラホラと見えた。
「ヤバい!私のお小遣いが減らされる!」
「そっち!?」
「特注のギター買ったの!!お小遣い稼がないと!!」
大慌てで私はノートと鉛筆を片手にお店に戻っていった。
「・・・・・・・奏さんも中学生なんだな・・・いや、中学生はバイトなんかしちゃダメだって前言っていたような」
〜〜(その夜)〜〜
♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜
「う〜ん・・・・・バラード、か・・・・これは遊輝に任せましょう。私はこっちの曲で・・・」
♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜
「それにしてもこのギター・・・・次の文化祭のライブの為に作ってもらったけどなかなかいいわね」
お店の営業も終わり、夕食もお風呂も終わって今は自分の部屋でギターを弾いている。此の前、レミが仮で作った曲の2つの譜面のうち、一つの曲の譜面を手にとってそれを弾いてみる。少しゆったりとしたテンポから徐々に早くなり、最後は激しくなっている。
「こういうタイプの曲って詩を書くの難しいのよね。さてと・・・・どんなテーマで行こうかな」
自前のノートを広げてどんな歌詞を書こうかペンを回しながら考える。う〜ん・・・・・
「・・・・・そういえばお父さん、何でパティシエのスカウト断ったんだろう・・・てっきり修行させるのかと思った・・・」
朝の出来事が突如ふいっと蘇った。遊輝にスカウトに来たあの男の人、前に私もスカウトしたって言っていた。だけどお父さんはその話をすぐに断った、パティシエの娘なんだしフランス修行なんて言ったら普通、喜んで送るものだと・・・・
「パティシエか・・・・私はこのまま家を継ぐのかな〜?」
ふと思った。私はこのお店の一人娘、普通に考えたらやっぱりお店の後継としてパティシエになるのかな・・・・
「あんまり考えてなかったな・・・・今までは趣味や手伝いの範囲でしかおもってなかったし・・・どうせなら楽しんで仕事したいよね・・・・・そう考えたらアーティストってのも悪くないよね」
パティシエとしてケーキを作るのと同じくらいにアーティストとして歌を歌ったりギターを弾いたりするのは凄く楽しい。自分の歌を聞いてもらってそれで感動してくれるお客さんがいてくれるのだからなおさらだ。
「ケーキを作ってもそれで感動してもらえるのかお店じゃ分からないし・・・・」
♪♪♪〜〜〜
「メール?レミから?・・・・・明日は自主練?親の手伝いで放課後来れない・・・」
なんか最近、みんな忙しいわね・・・・まぁ誰も彼もツアーで調子こいてお土産を買いまくったから金欠なんでしょうね・・・・ツアーの時のお給料は文化祭のライブ終わったからって言うし。
「うう〜〜ん・・・・ダメだ。もう今日は寝よう。何も考えられない」
色々と考えて、全てにおいて結論に辿り着くことが出来ず、逃げるようにベッドに飛び込んだ。
「(・・・・・まぁいいや。時が経てばそのうち分かることもある。今はもう・・・・ゆっくり寝よう。お休み・・・・・)」
紫「大革命とは、いい趣味しているわね」
アリア「でしょ〜、ただこれ、2戦目以降は何も役に立たないのがネックなんだよね」
藍「ネタデッキとはそういうものです」
アリア「大革命デッキも飛躍を遂げたよね。ダーク・ドリアード、トレジャー・パンダ。簡単に素材を整えることができて、しかもリンクやエクシーズができるんだから」
紫「いいわね・・・・ロマンデッキにも夢が見れて」
アリア「(・・・・・何かあったの?)」
藍「(どうも、三日三晩考えて作ったロマンデッキをいとも容易く破られてナイーブになっているみたいです)」
アリア「(あぁ・・・それはちょっと凹むわね)っていうわけで次回は・・・・・文化祭の準備ね。中等部3年側と1年側、両方を載せる予定みたいよ」
藍「次回もよろしくお願いします」