【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち   作:DICHI

187 / 202
というわけでツアーの千秋楽です。とりあえずこれでツアーはひと段落しました。次は文化祭に向けてですね。

【*人気投票、質問を活動報告、メッセージで受け付けてます。ハーメルンに登録していない人もできるのでドシドシと応募してください。匿名も希望できます】


第183話 Arena TOUR 千秋楽 Live Fes in Show Time!!

遊輝 side

 

 

「・・・・つまりお前が犯人だ!」

 

「負けたああ!!!」

 

「っしゃああ!!」

 

「茜〜!!あそこで取引はダメだって!!」

 

「私が負けない最善の策だよ響っち」

 

楽屋に響く歓喜と悲劇の声。勝ったスバルはガッツポーズをしているが負けた響は机の上にダバーンと倒れてカードが散らばる。楽屋で行なっていたのは最近軽音部内で流行っているテーブルゲームのカードゲーム、これがまたネタになって面白いんだよね。

 

本日、9月25日、3ヶ月にも渡った初の全国ツアーは今日で一応、千秋楽を迎える。今のところ、何の問題も起こらず、円滑に運営することができた。これが一番嬉しいことだよ。

 

「うるさいわね・・・・ゆっくりさせてよ」

 

「ヴォーカル組はマッサージしているからでしょ。っていうか遊輝、あんた何しているのよ」

 

「針打ってもらっている。気持ちいいぞ」

 

「い、良いわ・・・」

 

うつ伏せになって鍼医に針を打ってもらっている。その姿を見たレミは若干引いていた。何でだよ?すごく気持ちいいのに・・・・

 

「うう〜〜ん、最終リハが終わってからのこの時間が一番退屈で一番プレッシャーのかかる時間だね」

 

腕を上に伸ばす茜、その言葉にレミやスバルは頷く、全く持ってその通りだな。最終リハが終わって今はお客さんが会場に入ってくるこの時間、この時間が一番プレッシャーを感じる。未だにお客さんが会場に来るのか信じられないし本当に埋まるのかドキドキだ。

 

「本当にお客さん入るのかな・・・・」

 

「皆さんが心配しなくてもお客さんはちゃんと入ってきてますよ。チケットは完売したんですし」

 

心配する俺たちをよそに楽屋に入ってきたスタッフはお気楽そうに言ってくる。そうは言ってもな・・・・・・

 

「う〜〜ん・・・・身体が軽くなったよ」

ポキッ、ポキッ

 

「俺もOK。こうでもしないと体力持たない」

 

「っしゃ、じゃあ遊輝、身体動かしに行こうぜ」

 

「そうだな。軽く動かしておくか」

 

マッサージが終わったのでスバルとともに裏方さんが通るような道を使って軽く準備運動をすることにする。ライブってね、めちゃくちゃ身体動かすんだよ。ライブパフォーマンス中に身体をツルとか最悪だし。

 

「そんじゃ、ちょっとランニングしてくる」

 

「15分後にミーティングあるからね」

 

「分かった分かった」

 

ミーティングの時間を聞いてスバルと二人ランニングを始める。軽く走っていると色んなスタッフが話し合ったりご飯を食べていたりしていてリラックスしている。

 

「だんだんスタッフたちも段取りが分かってきたんかね」

 

「3ヶ月も一緒に全国を回ったんだぜ。嫌でも協力し合うもんだ」

 

「それもそうだな。俺たちも初日の頃より上手くなったかね」

 

「さあな、それを決めるのは観客だろ。一つ言えることはさらに仲良くなったということか」

 

「共同生活みたいなことをしてきたんだからそれもそうだな」

 

この3ヶ月、仲間と会わなかった日は1日もないと言い切れるほどメンバーとは良く会って、良く話した。不思議なことに喧嘩という喧嘩はほぼ無かった。何というか全部笑って解決していた。

 

「まぁこんな非日常も今日で一旦終わりなんだから、とりあえず今日頑張ろうぜ」

 

「そうだな・・・・っと、そろそろ引き返すか」

 

「もうそんな時間か?」

 

「何事も余裕があった方がいいだろ?」

 

「そうだな」

 

整理運動のことも兼ねて早め早めに戻っておくことにしよう、そうスバルに言って元来た道を戻っていく。

 

 

〜〜(数時間後)〜〜

 

 

「皆さんバッチリ決まってますね」

 

「んなこと言ったてほとんど自分たちの私服をコーディネーターに任せてるだけじゃないですか」

 

開演5分前、着替えも終わり観客席も9割以上埋まった。あとは開演を待つまで。段々とみんなに緊張感が張り詰めてそれを肩を揉んだりしてリラックスしている。そんな時、スバルと響がとあるところを見ていた。

 

「どうしたのよ響っち、何か忘れたの?」

 

「そうじゃないそうじゃない。あれだよあれ」

 

「あれ?」

 

スバルと響が指差す。その先にはマイクの前に立つスタッフの女性が一人。

 

「あれ、やっちゃう?」

 

「・・・・やっちゃう?」

 

 

遊輝 side out

 

 

龍可 side

 

 

「ほんっとよく取れたよな」

 

「奇跡ですよね。1回目の応募で4人分ですから。さすがに一番いい席じゃないですが」

 

「アリアさんは?」

 

「あの人はスタンドだって。まぁ2回目の当選だから仕方ないよね」

 

私たちはアリーナ席の真ん中あたり、センターステージの近くにいます。ホールツアーではなく、アリーナツアーの千秋楽に行こうと全員で企画、チケットの抽選に祈が4人分当てたので私たち4人だけでここまで来た。アリアさんは一回目を外して2回目で当てたのでアリーナ席ではなくスタンド席で見ることになっている。

 

「そ、それにしても埼玉スーパーアリーナで初ツアーの千秋楽って・・・」

 

「確かに・・・・」

 

『本日はSECRETのアリーナツアー、『Live Fes in Show Time!!』にご来場いただきありがとうございます。開演に先立ちまして、皆様にお願いがあります。本日のきゃあ!!』

 

『離れさせろ!!離れさせろ!!マイク奪え!!』

 

『イエエエエイみんなあああ!!元気イイ!!!』

 

まもなく開演時間、そのタイミングでマイクから女性の声が聞こえて観客のみんなに注意アナウンスを施そうとした時、女性の悲鳴が聞こえて次にスバルさんと響さんの声が響き渡る。

 

『イエエエエイ!!!!』

 

パチパチ!!!!!

 

『元気良くていいよ!!今日でツアー最終日!!ここに全員、元気良くスタンバイしているわよ!!』

 

『ワアアアアア!!!!』

 

パチパチ!!!

 

『ほらレミ!!挨拶挨拶!!』

 

『うるさいわね・・・・・えぇ、皆さん、今日でいよいよ千秋楽です。今回のツアーの集大成とも言えるよう、そして過去一番に良かったと言えるように頑張っていきます!』

 

パチパチパチパチ!!!!

 

『ありがとうございました!!というわけで今からそっちに行くから待っててね!!!』

 

『ワアアアアア!!!!』

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

『レミ!!掛け声よろしく!!』

 

『ここで!?まぁいいや・・・・千秋楽!!最後まで気合い入れて行くわよ!!1・2・3!!』

 

『Let's Go!!!』

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

最終案内をしていたスタッフさんのマイクを強奪して行われたMC、今までのライブで行われていない特別な即興パフォーマンス(おそらく)に会場は感性と拍手が沸き起こる。

 

『それではお待たせしました。まもなく開演いたします』

 

パチパチパチパチ!!!!

 

♪♪〜〜〜〜〜♪♪〜〜〜〜〜

 

会場の照明が落ちてアリーナ席のお客さんが立ち上がる。大きな画面には日本地図が現れる。熊本県から最初のライブ会場となる場所へと拡大していき、そこにいるお客さん達が手を振っている。数秒流れると今度は愛媛県に飛んで、そこにいた人たちをピックアップ、今回のツアーの会場、そして数時間前から来ているお客さん達の映像が流れる。ライブが始まる前の熱気や期待などを感情・気持ちなどが前面に押し出されていた。

そして、最後のツアー会場となっている埼玉県にアップ、観客達の背中に続くようにカメラも中に入っていった。

 

・・・♪♪〜〜〜〜♪♪〜

 

パチパチパチパチ!!

 

映像がそこで終わり、センターステージにスポットライトが当たってそこからギターの遊輝が現れた。様々な曲のイントロをアレンジして弾いていく。

 

♪♪〜♪♪〜♪♪〜♪♪〜♪♪〜

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

・・・・♪♪〜〜♪♪〜〜〜

 

『ワアアアアア!!!!』

 

♪♪〜〜♪♪〜〜〜〜

 

遊輝のイントロが終わるとBGMが流れてメインステージにメンバー全員が出てくる。リーダーのレミさんとキーボードの響さんが両手を高く上げて叩く。そのリズムに合わせて観客全員も両手を上げて叩く。みんなが楽器の準備をしている間に遊輝はセンターステージから駆けってメインステージへと行く。メインステージに辿り着くとギターを持った奏さんとガッチリ握手してからいつものポジションに戻る。

 

「行くよおおおお!!!」

 

「3・2・1!!」

 

バン!!!

♪♪〜♪♪〜♪♪〜

 

『オオオオ!!!!!』

 

♪♪〜♪♪〜♪♪〜♪♪〜♪♪〜

 

イントロの流れから奏さんの歌い出し、同時タイミングで流れる開幕ナンバー、意外すぎる選曲に観客から喝采が起こる。普段の軽音部には考えられない、アニソンから始まる開幕ナンバーだった。

 

 

 

1 GO!GO!MANIAC 【放課後ティータイム】

 

2 ワタリドリ 【[ALexandros]】

 

3 Hello world 【BUMP OF CHICKEN】

 

 

♪♪〜♪♪〜・・・・・・

 

『ワアアアアア!!!!!!』

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

「ありがとうございます」

 

ギターをスタッフの人に預けた奏さんはマイクを手にとって前に出て話し始める。

 

「今日はSECRETのライブに来てくれてありがとう!」

 

『ワアアアアア!!!!!』

 

「大丈夫?元気?」

 

『イエエエエ!!!!!』

 

「元気があっていいね。私たちはもう・・・ねぇ(汗)」

 

『奏さ〜〜ん!!!!』

 

『頑張って!!!』

 

「応援ありがとう。熱い?大丈夫?」

 

『大丈夫!!』

 

「なら良かった、これでエアコンMaxみたいだからね、すごい熱気が伝わってくるわよ」

 

『イエエエエ!!!!!』

 

「・・・・・・・・ごめん、この後何話したらいいか忘れた(汗)」

 

『エエエエ!!!!』

 

「いや、忘れるくらいだからどうでもいいことだと思うわ。とりあえず一言だけ・・・・今日は千秋楽だから最後まで全力疾走で駆け抜けるわよ!!!」

 

『イエエエエ!!!!!!!』

 

「じゃあオリジナル曲入ります!!『星の風』!」

 

・・・・♪♪♪〜〜〜〜

 

 

『真冬の雪が降る 皆(みな)が待ち望んだ聖夜の夜

僕はプレゼントを片手に 君を待っていた

君の笑顔が見たくて 白い息を吐き

この街で一番の高い場所で 君を待っていた

 

何億光年遠ざかろうと 星の光は変わらないように

君のその笑顔 空にいてもずっと輝き続けている

 

星の風に吹かれ 宇宙の海を流れる

流星のように 君は永遠に旅をしてるのかなぁ?

 

去年のクリスマスは二人で 港町を歩き

高いタワーに登って 夜景を見たんだ

君は僕にとって ダイヤモンドよりも輝き

太陽よりも熱い 大切な存在(ひと)だった

 

何十年経っても 僕の身体が衰えてしまっても

君のその声を 高い丘から聞いているよ

 

星の煌めきを感じて 宇宙から見下ろす

月のように 君はずっと輝いているかなぁ?

 

 

春には桜通りを掛けて 夏には花火を見て

秋には銀杏の下で喧嘩をして 冬には星を見上げた

そんな事を今でも 思い出すよ

君の姿を僕の瞳に焼き付けて

 

 

星の風に吹かれ 流れる時が過ぎて

永遠(とわ)に続く 宇宙の旅へと出ている君に

僕の想いが 届く事を願って

空へと両手を突き出して 君を待っているよ』

 

 

♪♪〜♪♪〜・・・・・

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!!!

 

バラードのオリジナル曲が終わり、観客から拍手が巻き起こる。奏さんは頭を下げてすぐに話し始めた。

 

「えぇ、続いての曲はごくありふれたカップルの日常を描いた曲です。今思えばタイトル付け間違えたかなと思ってますが・・・・・『Glody days』」

 

 

♪♪〜♪♪〜〜〜〜〜

 

 

『雨の中 ずぶ濡れに

二人並んで 歩いていた 初めてのデート

僕は 「ごめんね」と

ただひたすら 謝り続け 泣いていた

何も言えない 雰囲気で

君が不意に こっち向いて 「またしよう」と言ってくれた

 

何にも出来ずに 泣いた僕を

見捨てずに来てくれて ありがとう (Thank you)

 

First days

全てが計画のように 思い通りになれないけど

ちょっとだけ 自分を好きになれた気がしたよ 君と出会えて

 

SNSで 誕生日を

確認して 約束をする 心が躍った

君は 僕の事

気にかけて 今日という日 プレゼント渡してくれた

不器用な 僕は

「ありがとう」の 言葉しか 言えなかった

 

こんな僕を 好きでいて

気づかない振りをして ごめんね (I Love you)

 

Wonderful days

そっぽを向いて 怒る君を 慰める僕がいた

いつの間に 雨は止んで 雲に光が差す

天を見つめて

 

 

Happy days

励まして 背中を押してくれたあなたに かっこ悪い僕が

君に 捧げる最初のプレゼントは 雨上がりの虹

Glory days

奇跡のような瞬間 君と見れて 嬉しかったよ

君の 笑顔が 燦然と輝いていた

勇気を持って告白しよう

 

「愛している」と伝える事が出来た』

 

♪♪〜♪♪〜〜〜〜〜・・・・・・

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

「ありがとうございました」

 

奏さんが挨拶をしてギターを変えた遊輝とスバルさんがセッションを始める。ロック系のイントロが会場全体に響き渡り、サポートギターの茜さんとキーボードの響さんがテンポ早めに手を叩き、それに合わせるようにまた観客達が叩きだす。1分近く流れたその間に奏さんは服を着替えて走りながらセンターステージに行く。

 

「イエエエエ!!!!!」

 

『イエエエエ!!!!!!』

 

「盛り上がっている!?」

 

『イエエエエ!!!!!』

 

「いいねいいね!!!次の曲はこの熱気に負けないような熱い曲です!!今回のツアー曲!!『Show Time!』!!」

 

♪♪〜♪♪〜〜〜〜!!!

 

 

『39度を迫る真夏日 そんな暑い日よりもさらに熱くなるような熱気

チケットを握って Tシャツ買って ペットボトル買って戦闘準備OK?

 

熱く高鳴る胸の鼓動を押さえきれず

まだかまだかと期待は膨らむばかり

スタジアムゲートを潜り通路を抜けたその先に広がるのは

 

灼熱のようにに燃え上がっているshow time

日常にはない空想の世界

誰もいない ド派手に彩るステージ

今か今かと 高鳴る感情を爆発させよう

 

趣向を凝らして パーティナイトで人をおもてなしするようなライフ

バック裏にたち 円陣組んで 気合い入れて戦闘準備OK?

 

バックミュージックと映像が流れて

観客の歓声は高鳴り拍手が巻き起こる

ステージ裏で待機して暗闇の階段を登りその先に広がるのは

 

爆発のように盛り上がるshow time

ギターとドラムから始まる激しいイントロ

観客のウェーブ 彩るステージ

激しい爆発ともに奏でよう

 

 

雨が降ろうが風が吹こうが僕らの音楽はどこまでも広がる

 

灼熱のようにに燃え上がっているshow time

日常にはない空想の世界

誰もいない ド派手に彩るステージ

今か今かと 高鳴る感情を爆発させよう

 

胸に踊る show timeを始めよう』

 

 

♪♪〜〜〜!!!!!

 

『ワアアアアア!!!!!』

 

パチパチパチパチ!!!!!!

 

「ありがとうございます」

 

曲が終わり、観客から拍手喝采が巻き起こる。その間に他のメンバーが楽器を変えたり飲み物を飲んだりして、奏さんが話し始める。

 

「えぇ・・・・・序盤からいよいよ中盤に入って、せっかくセンターステージを作ってくれたのでそちらの方で歌いたいと思います」

 

パチパチパチパチ!!!!

 

「せっかくなので・・・・・センターステージに向かいながらメンバー紹介をしたいと思います。ドラム!!遊城スバル!!」

 

パチパチパチパチ!!!!

 

「キーボード!!小野寺響!!」

 

パチパチパチパチ!!!!

 

「ギター&パーカッション!!栗城茜!!」

 

パチパチパチパチ!!!!

 

「ベース!!葵レミ!!」

 

パチパチパチパチ!!!!

 

「ギター&ヴォーカル!!遠藤遊輝!!」

パチパチパチパチ!!!!

 

「最後にヴォーカル&ギター、私、水野奏です!」

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!!

 

メインステージからセンターステージに向かう道を歩くときに奏さんから一人一人の自己紹介をする。それぞれが頭を下げてセンターステージへと歩いていった。

 

『奏さ〜〜ん!!!』

 

『響さ〜〜ん!!!!』

 

「えぇと・・・・準備に時間がかかるから少しだけお話しするね。私たち、7月から今日に至るまでの3ヶ月間、初ツアーでずっと突っ走ってきたの。もちろん、体調が良い日もあれば悪かった日もあって、それでも私たちなりに全力疾走をしてきました。こうやって何かに長期間、全力疾走をすることは私としてはある意味初めてかもしれない」

 

みんながギターやタンバリンなどを持ってマイクの調整をしている間、奏さんはずっと喋っている。

 

「こうやって全力疾走しても最後まで走りきることが出来たのはこのツアーに来てくれた、もちろんここにいるお客さん達、そして私たちを支えてくれるスタッフさん、そして仲間のおかげなのかなと私は思います・・・・・準備できた?」

 

奏さんは周りを見渡して他のメンバーの様子を伺う。

 

「こんな、楽しい毎日がずっとずっと・・・・永遠に続くよう願って歌います,1・2・3」

 

♪♪〜♪♪〜♪♪〜

 

レミさんのエレキギターから始まったこの曲、観客は拍手をしてからリズムを取って手を叩きだした。

 

 

7 何気ない日常 【オリジナル】

 

8 Best friend 【オリジナル】

 

 

 

♪♪〜♪♪〜♪♪〜♪♪〜♪♪〜

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

「ありがとうございました」

 

「何気ない日常」の次の曲、「Best friend」が終わって奏さんは頭を下げる。

 

「それでは・・・・・さすがにずっとここで歌うのは前のお客さんに悪いのでそろそろ戻るね」

 

『エエエエ!!!』

 

「だから・・・・(汗)」みんな戻って準備するまでに時間がかかるからちょっと待っててね」

 

奏さんがマイクを持ったままスポットライトから外れる。そのまま照明は暗くなって、ステージのスクリーンに映像が流れる。画用紙が現れてそこから赤や青、黄色などたくさんの色が画用紙に無造作に塗られていく。その中から赤色がピックアップされていく。赤色には誰かから怒られたり傷つけられりして血が吹き出て画用紙が汚されていた。次に青色、青色は誰かが居なくなったり大切な人と別れたときに流れた涙が青色になって汚されていた。そんな感じで次々に色んな色で汚されていく。悲しみや嬉しさ、楽しさなどで喜怒哀楽を色で表現した。そしてもう画用紙の白が無くなったとき、次のページへと変わっていった。

 

・・・・♪♪〜♪♪〜

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

スクリーンが次のページへと変わったタイミングでメインステージの照明がついて響さんとスバルさんのセッションが始まる。その音に合わせて、拍手が行われて観客は手を叩く。キーボードとドラムのセッションで一番高揚感が達したタイミングでステージ裏から奏さんが戻って来た。

 

「行くよおおおお!!!!!」

 

バーン!!!!

 

『オオオオオ!!!!!』

 

♪♪〜♪♪〜♪♪〜♪♪〜

 

次の曲が始まると同時に再び爆発音が鳴り響き、この曲のイントロを聴いて観客は歓声をあげた。

 

♪♪〜♪♪〜♪♪〜♪♪〜♪♪〜

 

 

9 Dreaming 【オリジナル】

 

10 ホップステップジャンプ!! 【オリジナル】

 

11 Driver's High 【L’Arc-en-Ciel】

 

12 It's show time! 【B'z】

 

13 Hey Ho 【SEKAI NO OWARI】

 

14 ありがとう 【オリジナル】

 

 

〜〜〜♪♪♪♪・・・・・・

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

「ありがとうございました」

 

奏さんが頭を下げて照明が落ちる。少しの間だせ間が開いてメインステージの照明が点く。そこには遊輝一人だけが立っていた。

 

『ワアアアアア!!!』

 

「遊輝さ〜〜ん!!!!』

 

「元気ですか〜〜??」

 

『ワアアアアア!!!!』

 

「良いですね良いですね。元気があれば何でもできるって某有名プロレスラーも言ってましたね」

 

『遊輝さ〜〜ん!!!!』

 

「さて、ここからは私の番です・・・・・何ですが、えぇ・・・・他のメンバーが休憩に入りまして、私一人でやれと・・」

 

『ワアアアアア!!!!!』

 

「なんて無茶振りなんだと言いましたが、長期間のツアーだから休憩欲しいと言われまして・・・・ふざけるなと言いたいですね」

 

『ハハハッ!!!』

 

「どうせアコギ一本で弾くので何を歌うのか結構悩みましたが、こんなアレンジはどうかなと考えてこの曲を選曲しました」

 

・・・♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

「よしOK」

 

・・・・・♪♪♪〜〜〜〜〜

一本一本、丁寧にゆっくりとしたテンポでアコースティックギターを弾いていく。そして確認が終わったところで遊輝が歌い出した。いつもと違うバラードが強いその曲に観客は何もせずにただ聞くだけになる。

 

 

15 Fantasy worid 【オリジナル】

 

 

♪♪♪〜〜〜〜・・・・・・・・

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!!

 

「ありがとうございました!・・・・えぇ、それでは皆さん、戻って来ても大丈夫です」

 

スタッフにアコースティックギターを渡した遊輝はマイクスタンドからマイクを取り出してステージ裏へと下がっていたメンバーに戻るように催促する。遊輝の言葉を受けて他のメンバーがステージへと戻っていった。

 

「それじゃさっきは一人で湿っぽかったけど盛り上がっていくぞ!!」

 

『イエエエエ!!!!』

 

♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪〜〜〜〜

 

 

16 リライト 【ASIAN KUNG-F GENERATION】

 

17 PADDLE 【Mr.Children】

 

18 告白 【FUNKY MONKEY BABYS】

 

 

♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪〜〜〜〜

 

 

『イエエエエ!!!!!』

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

「それじゃ次!!オリジナル曲いくぞ!!『素晴らしき世界』!!」

 

前の曲が終わり余韻に浸ることもなくに次の曲が始まる。

 

♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪〜〜〜〜

 

 

『夢中になって はしゃぎまくって 泥まみれになって いつでも俺たち 少年時代 Wow Oh

七つの海渡って 深き谷通って 寒き山越え

果てしない妄想をしながら 今日も旅に出よう Wow Oh

 

嬉しい時も 悔しい時も 仲間がいるから

辛い時も 悲しい時も 仲間と笑顔になれるから

 

Ah 輝いている 素晴らしき世界を

駆け抜けていこう

全てがうまくいくことじゃないけど この世界を愛し合おう そんな気持ちになれば 人生楽しいじゃない

 

メソメソして 怒鳴られまくって ふざけあって いつでも俺たち 少年のまま Wow Oh

地図を片手に 双眼鏡持ち 帽子を被って

気分は大航海時代 今日も海に出かけよう Wow Oh

 

悩んでいる時も 困っている時も 仲間と助け合って

笑顔になって モヤモヤが晴れるなら

 

さあ 生きている 素晴らしき世界を

走り出そう

神様に恵まれなくて 不幸なことがあっても この世界を愛し合う どうでも良いことがあって それが楽しいじゃない

 

 

はしゃぎまくったあの日の頃を いつまでも

忘れないように 例え僕たちが大人になっても

 

Ah 輝いている 素晴らしき世界を

駆け抜けていこう

全てがうまくいくことじゃないけど この世界を愛し合おう そんな気持ちになれば 人生楽しいじゃない

 

この素晴らしき世界を 愛し合おう』

 

♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪〜〜〜〜

 

『ワアアアアア!!!!!』

パチパチパチパチパチパチ!!!!!!

 

「ありがとうございました!!!!」

 

センターステージからメインステージに戻った遊輝はマイクをマイクスタンドに取り付けて話し始める。

 

「え〜〜・・・・・それでは本日最後の曲になります」

 

『エエエエ!!!!!』

 

「だから・・・そのエエはやめて(汗)」

 

『もっとして!!!』

 

「後ろの方からもっとっていうけど・・・さすがにもう体力が無い(汗)」

 

『まだまだいけるでしょ!!』

 

「・・・・・曲紹介して良い?一向に終わらないから(汗)」

 

『ハハハ!!!』

 

「えぇ・・・・最後の曲、ここにいる皆さんの地元はどんな街ですか?都会ですか?それとも田舎、はたまた偏見の地だったり・・・・他の人たちにとっては魅力がない街でも自分が生まれ育った街というのはなぜか魅力的に感じます。そこには仲間・家族・そして近所のおっちゃんおばちゃんたちなど暖かな安心感などがあります・・・・そんな気持ちは心の中でずっとずっと、大事にして欲しいです・・・・・『Hometown』」

 

「1・2・3」

 

♪♪♪〜〜〜〜♪♪♪〜〜〜〜

 

 

20 Hometown 【オリジナル】

 

 

♪♪♪〜〜〜〜!!!

 

パチパチパチパチパチパチパチパチ!!!!!

 

「ありがとうございました!!!SECRETでした!!」

 

遊輝がみんなを代表して頭を下げる。他のメンバーは手を振ったり頭を下げてステージ裏へと下がっていき、最後に遊輝が下がった。

 

「相変わらずすごい演奏力ですね・・・・」

 

「なんか・・・オリジナル曲も普通のことを言っているのに良いように聞こえるのがすごい」

 

「そ、そうですね・・・・」

 

『アンコール!!アンコール!!アンコール!!』

 

会場いっぱいに響き渡るアンコールの合唱と拍手の音。1分近くだったところでメインステージに照明がついてメンバー全員が戻っていた。

 

「アンコールありがとうございます!!」

 

『ワアアアアア!!!!!』

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!

 

「えぇ・・・・ホールツアー、あるいはこれより前のアリーナツアーを見たり噂を耳にした人は知っていると思いますが、アンコールではSECRETではあんまりやってこなかったアニソンをやって来ました」

 

『オオオオオ!!!』

 

「待って待って(汗)。そのツアー中の中でメンバー内で話し合ったことがあるの。アニソンってコアなイメージがあったけど、実はそんな事なく全く知らない人やライトな人でも楽しめることができるって・・・」

 

パチパチパチパチ!!!

 

「だからね、みんなもアニソンを聴いて欲しいの。なんか気難しい感じはするけどそんな事は全然ないから。というわけで・・・・盛り上がっていくよ!!!」

 

『イエエエエ!!!!!!』

 

・・・♪♪♪〜〜〜〜

 

『オオオオオ!!!!!!』

 

♪♪♪〜〜〜

 

奏さんのMCが終わり、BGMとともに遊輝と茜さんのギターから始まったイントロ。それを聴いただけで観客は一気に盛り上がる。

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

 

21 紅蓮の弓矢 【Linked Horizon】

 

22 God knows 【涼宮ハルヒ】

 

23 Little Busters! 【Rita】

 

24 STEP by STEP UP ↑↑↑↑ 【fourfolium】

 

 

♪♪♪〜〜〜・・・・・

 

『ワアアアアア!!!!』

 

「ありがとうございました!!」

 

奏さんが頭を下げてステージに上がったスタッフからエレキギターを受け取る。一方、ギターをやっていた遊輝はギターをスタンドに立てて、マイクを手にした。

 

「僕からも一言、アンコールありがとうございました」

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

「そしてさっきギターでそっちに移動していた時聞こえたぞ!・・・・・・最終日なんだから朝までやろうぜ!!って」

 

『オオオオオ!!!!』

 

「やらねぇぞ!!」

 

『エエエエ!!!!』

 

「あのねぇ・・・・労働基準法というのがありましてね・・・・」

 

『ハハハハハ』

 

「そんなわけでそんな長い時間をやれるわけではないです。その思いをこの曲にぶつけてください!!」

 

『イエエエエ!!!!!』

 

「最後の曲だああ!!!最後まで全力全開で走り続けろよ!!!」

 

『イエエエエ!!!!!』

 

♪♪♪〜〜♪♪♪〜〜〜♪・♪・♪〜〜〜〜

 

『オオオオオ!!!!!』

 

スバルさんのドラムから始まり、茜さんのアコースティックギターのイントロから始まる。そのイントロに合わせて遊輝が振り付けを踊っている。私でも知っている、アニソンで神曲と言われ続けたうちの一曲だ。

 

♪〜♪〜♪♪♪〜〜〜!!!

 

「ヘイッ!!!」

 

バーーン!!!

 

『オオオオオ!!!!』

 

♪♪♪〜〜〜♪・♪・♪〜〜〜〜

 

 

25 シュガーソングとビターステップ 【UNISON SQUARE GARDEN】

 

 

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

『イエエエエ!!!!!!』

 

パチパチパチパチ!!!!!!

 

最後の曲が終わり、観客は拍手喝采。センターステージに来ていた遊輝は頭を下げてメインステージへと戻っていく。

 

「ありがとうございました!!それでは本日のメンバーに再び拍手をお願いします!!ドラム!!遊城スバル!!」

 

パチパチパチパチ!!!

 

「キーボード!!小野寺響!」

 

パチパチパチパチ!!!

 

「ギター&パーカッション!!栗城茜!!」

 

パチパチパチパチ!!!!

 

「ベース!!葵レミ!!」

 

パチパチパチパチ!!!!

 

「ヴォーカル&ギター!!水野奏!!」

 

パチパチパチパチ!!!

 

「最後にギター&ヴォーカル!!遠藤遊輝!!」

 

パチパチパチパチ!!!

 

それぞれが楽器をスタッフに預けたりして、メインステージの前出る。遊輝が最後の挨拶としてメンバーの紹介を終えた後、マイクはレミさんに渡った。

 

『レミさ〜〜ん!!!』

 

「本日は最後までありがとうございました。今日も無事に終わり、ついにツアーを完走することが出来ました」

 

『おめでとう!!』

 

『ありがとう!!』

 

「ありがとうございます。それで本日、千秋楽に来てくれた人たち限定ですが、私たちSECRETのツアー完走記念としてこの場で集合写真を撮りたいと思います」

 

『ワアアアアア!!!!』

 

「ちょっと後ろの方や横の方は映るかどうか怪しいけどできる限り映るようにするからね。じゃあみんな」

 

そう言ってメンバー全員、背中を観客の方に向ける。メインステージの上にあるスクリーンにはメンバーと観客が写っていた。

 

「いける〜〜?じゃあみんな、撮るよ!!」

 

「はい、チーズ!!」

 

パシャン!!

 

スクリーンがカメラのようにパシャンと音を立てた。そして写真を撮り終わったスクリーンには笑顔で写っているメンバーと観客の人たちがいた。




レミ「無事に完走したというわけで今から打ち上げをしたいと思いま〜〜す!!」

魔理沙「いよっ!!待ってました!!」

遊輝「・・・・お前、何処から湧いてきた」

霊夢「肉!!魚!!久しぶりにお米と野菜以外の食べ物を食べられる!!」

遊輝「数日前の宴会でバカみたいに食ってただろうが!!!」

響「やっとツアーが終わったよ!これでひと段落ついた!!」

レミ「ところがどっこい、半月後に文化祭があります」

スバル「地獄のスケジュールだよな・・・・全くもって・・・・」

奏「というわけで次回は普通のお話になるかな?次回もよろしくね」

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