【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち   作:DICHI

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【*アンケート、人気投票、質問をバンバン受け付けてます。ハーメルンに登録していない人も投票出来るのでドンドン活動報告やメッセージで投票してください】


ちょっとタイトル変えさせてもらいました。
と言うわけで・・・・・バンド、SECRETのオリジナル曲を何曲か載せます。全部載せるとまた文字稼ぎとか言われそうですし、ギュウギュウで見にくいので全体の半分程度にする予定です。


・・・・・・・ちなみにどんな感じで回るのか大体の想像で書いたらこんな感じになった。


ホール (2000人規模)
7/3 熊本
7/8 愛媛・松山
7/14 京都
7/20 新潟
7/25 神奈川
7/30 秋田

アリーナ (8000〜13000人規模)
8/13 札幌
8/20 宮城・仙台
8/27 愛知・名古屋
9/3,4 大阪
9/11 広島
9/18 福岡・博多
9/24,25 埼玉


アリーナは追加公演みたいな感じです。うん、アマチュアデビュー3年目のバンドのやることじゃないな(汗)


第175話 Hole TOUR Live Fes in Show Time!!

遊輝 side

 

 

「やってきました九州、熊本!!」

 

「色々言ってみたいね!熊本城、阿蘇山、船に乗って天草・・・・」

 

「そんな事している暇ねぇぞ。俺たち前日入りでライブ終わった次の日の夜には移動なんだから」

 

「でも終わった日は空いてるじゃん!」

 

熊本市内、熊本駅に着いてレミが一言。

今回のライブでは予算が少ないため移動は割安の特急電車、自由席で移動。まぁそれでも結構良い値段だと思うが・・・・

 

「ここからはスタッフさんが来てバス移動だそうよ。もうすぐスタッフさんが来るんだけど」

 

「あれじゃない?」

 

奏が指差す先には大きな横文字の入った垂れ幕を持った大人数のグループ、そこには『歓迎!熊本にようこそ!SECRET様!!』っとデカデカ書かれて、道行く人々が写真を撮っていた。

 

「・・・・・・・・バカ」

 

「何であんな目立つようにしているんだよ・・・・お忍びの意味ないじゃん」

 

「とりあえずあれでしょうね・・・・行きましょうか」

 

俺たちは垂れ幕を持ったグループに向かって歩いていく。

 

「あの〜・・・・・片村さん?」

 

「君が葵さんだね、ようこそ熊本へ!君たちのツアー初日がここ、熊本に来てくれ私たちは嬉しいよ!」

 

「それは良いんですか・・・・この垂れ幕は?」

 

「こうした方が目立って皆さん迷わないでしょ?」

 

「えぇ・・・・おかけですごい目立って困るんですけど」

 

「えっ!?SECRET!?」

 

「何処だ!?」

 

「写真撮ろう!あとでサインも貰おうぜ!」

 

あんな目立つ垂れ幕、しかも主要駅の駅近に堂々と掲げるから周りの人達が騒ぎ出したじゃないか・・・・どう始末してくれるんだよ・・・・(汗)

 

「それじゃあ行こうか、バスは直ぐそこに止めてあるから。今日はリハーサルをやって近くのホテルで宿泊してもらうよ」

 

「分かりました」

 

「それじゃ行こう」

 

いつの間にか横断垂れ幕は片付けられて、俺たちはスタッフの人に案内されてバスロータリーに止めてあった中型のバスに乗って駅から移動する。

 

 

〜〜(数十分後)〜〜

 

 

「着きました。ここがライブ会場です」

 

「おお〜、建物が新しいな〜」

 

「最近建て替えましたからね」

 

バスで移動して目的地となる会館に着いた。スバルの言う通り、建物自体は新品に近いような感じがする。

 

「早速中を見ましょうよ!どんな感じなのか!!」

 

スタッフに案内されてスタッフ専用口から廊下に入り、まずは楽屋で荷物を置いて舞台裏に移動。すでに大勢のスタッフが楽器や機材をセットし終えて確認をしている。俺たちは舞台に立って観客席の方を見る。

 

「・・・・・こうやって見たらアカデミアのホールがどれだけバカデカイかよく分かるな」

 

「あのホールの収容人数は10000人だからね」

 

「それでも結構良いじゃない?お客さん全員が私たちを見れそうな距離だし」

 

「去年のアカデミアのコースのライブは70000人だったからね。後ろの人たちは見えにくかっただろうな〜」

 

「それではSECRETの皆さんが来たのでこれより前日リハーサルを行います!皆さん、よろしくお願いします!」

 

「「「「よろしくお願いします!」」」」

 

 

〜〜(次の日)〜〜

 

 

ガヤガヤ・・・・・・

 

「うわ〜・・・・ホールでやるなんて滅多にないからこんなに人がギュウギュウになるんだね」

 

「2000人くらいとは聞いたけど熱気はすごいわね・・・・・・」

 

前日リハーサルを終えたその日の晩、外で食べに行こうにも俺たちは中学生なので遅くまで外にいることは出来ないため結局ホテルにあるお店で食べることになった・・・・・・馬刺し食いたかった(汗)

 

そんなことはさておき、いよいよ本番3分前、カーテン越しでチラチラと顔を出す響や茜はすでにいっぱいのお客さんたちの熱気に少し押され気味だ。

 

「響〜、茜〜、エンジン組むわよ」

 

「は〜い」

 

すでにベースを持っているレミが響と茜を呼び戻して、お客さんの見えないところ・聞こえないところでエンジンを組む。

 

「それじゃあ、ツアー初日、気合い入れて行くわよ!1・2・3!!」

 

「「「「「Let's Go!!!」」」」」

 

『大変長らくお待たせしました。SECRET、HOLE TOUR、熊本公演を開催します』

 

パチパチパチパチ!!!!!!!!

 

気合いを入れたところで客席にアナウンスが流れる。観客の拍手とともに一度、ステージのライトは全て消される。その暗い中、スバルと響、茜とレミが先にステージに立つ。

 

《ワアアアアア!!!!!!》

 

♪♪〜〜〜〜〜♪♪〜〜〜〜〜

 

観客の拍手と歓声が巻き起こる中、スポットライトが響に当たり、響のソロからイントロが始まる。キーボードから流れるゆっくりとした音は観客の熱気、感情などは高まって行く。

 

♪♪♪♪〜〜〜

 

パチパチパチパチ!!!!!!

 

響のキーボードのソロの途中に先に奏が入り、最後に俺がスポットライトに当たりながらステージに出て行く。

 

♪・♪・♪!!♪♪〜〜〜♪♪〜〜〜〜〜

 

《オオオ!!!!!》

 

♪♪〜〜〜♪♪♪!!!!

 

『ウッ!!!』

 

スバルのバチの合図で俺は最初の曲のイントロ部分を弾き始める。そのイントロを聴いた観客は一斉に歓声を上げ、曲のテンポが上がったところでマイクスタンドを持った奏の声がホールに響き、スポットライトが奏に当たりながらステージのライトが全てついた。

 

 

 

1 It's show time! 【B'z】

 

2 カルマ 【BUMP OF CHICKEN】

 

〜〜〜♪♪♪♪!!!!

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

『ありがとうございます』

 

エレキギターをスタッフに預けた奏はマイクスタンドからマイクを取って前に出る。

 

《奏さ〜ん!!!》

 

《熊本にようこそ!!》

 

『ありがとうございます。え〜、私達はデュエルアカデミアの一部活動から始まった軽音楽部、SECRETですが皆さんのお声にようやく答えるという形でツアーが決まり、無事に初日をここ、熊本で迎えることができました』

 

パチパチパチパチ!!!!

 

《イメチェン!?》

 

《髪どうしたの!?》

 

『ああこれ?これはちょっと・・・文化祭の関係でね(汗)。お陰で凄い違和感があって・・・』

 

《似合うよ!!》

 

《遊輝さ〜ん!!!》

 

『ありがとうね、それじゃ次の曲なんだけど・・・・次からは3曲連続でSECRETのオリジナル曲をやろうと思います』

 

《オオオオ!!!!!》

 

『その関係で一曲一曲に簡単な説明を入れたいのだけど、大丈夫?テンポ悪くなっちゃうけど』

 

《大丈夫!!!》

 

《無くていい!!》

 

『・・・・・どっちよ?(汗)』

 

《早く歌って!!》

 

『急かさないで(汗)。じゃあ最初の曲だけ説明して、続けて2曲目は説明なし、最後の曲は歌い終わったら説明する、これでいい?よかったら拍手してくれるかしら?』

 

パチパチパチパチ!!!!

 

『じゃあまずは最初の曲。このバンドを結成して3年目、今までやってきた曲とはちょっと違う、バンドっぽくない曲をやります。行くよ!!【ポップステップジャンプ!!】』

 

♪♪♪♪〜〜〜!!!

 

 

『せっので ホップステップジャンプ!!

いつだって みんなと 高く高く飛んでみようよ 笑顔で

 

いつもニッコニコ 煌めく目がスパイス

朝の日差しよりも眩しい 君の笑顔

「何でいつもそんなに笑ってられるの?」

悲しいことはあるよ でも笑っていたら忘れられる

そんな当然な返し 「聞いたこっちがバカだった」

友達にバカにされた それでも笑顔になってた

 

今日あった悲しい出来事 悔しい出来事

耳を防ぎたくなるよ

でも (でも) 笑顔になったら全部忘られる

だからこそ こんな時には

 

せっので ホップステップジャンプ!!

高い丘から飛んでみた この街を全部見渡せた気がして なんだか嬉しくなった

せっので ホップステップジャンプ!!

もう一度飛んでみた 今度はお母さんよりも高くなった気がして 心が軽くなった

 

せっので ホップステップジャンプ!!

 

遠足の日の雨模様 せっかくのお菓子も

せっかくのお弁当も 台無しになる

てるてる坊主に 願いを込めて

た〜くさん作って 玄関に飾るよ

小雨模様 バスの中 どんより模様

そんな時でも 君は笑顔 何でそうなるんだ?

 

動物園について 入り口から入って

雨が当たり憂鬱気分

でも (でも) 笑顔に笑っていたら晴れるよ

だからこそ こんな時には

 

せっので ホップステップジャンプ!!

みんなで飛んでみた ゾウさんよりも高くなった気がして キラキラ星になった

みんなで ハイジャンプ!!

高いところから飛んでみた キリンよりも高くなった気がして みんなの笑顔が虹になった

 

 

せっのでホップステップジャンプ!!

みんなで一緒に あの輝いている星に向かって

高く飛んでみよう!

せっのでホップステップジャンプ!!

いつだって みんなと 高く高く飛んでいこうよ 笑顔で

 

せっのでホップステップジャンプ!!』

 

 

 

♪♪♪〜〜〜♪♪♪♪〜〜〜〜〜

 

パチパチパチパチ!!!!!!

 

『続いて行くわよ!!【Dreaming】!!』

 

♪♪♪♪〜〜〜〜〜♪♪♪〜〜〜

 

 

 

『不安定なことばかり 気になって

日常に埋もれ 色んな色に汚されて

 

大したこともせずに 未来図を勝手に汚され

僕のキャンパスは描かれる だから 真白にして

 

行こうぜ!

新しいキャンパス開いて 鉛筆で下書きして どんな未来を描けるかな? 想像してみよう

描こうぜ!

新しい夢探して 行け!荒れ狂う海原へ

どんな自分になれるかな? 想像してみよう

drawing

 

ほんの少しだけ 疲れて

水筒飲み干して 気合い入れなおし

 

日常から非日常に スイッチを入れ替えて

僕らの旅は続く そんな漫画 見たいに

 

行こうぜ!

新しい光探して 暗闇を突き進んで

どんなお宝を手に入れるかな? 想像してみよう

走ろうぜ!

新しい出会い求め 荒れ狂う世界を駆け抜けて

どんなことが起きるだろ? 想像してみよう

thinking

 

 

甘い甘い夢ばかり見て 日常に引き戻されて

「そんな人生なんて嫌だ」 そんな事言っても どうしようにもない だからせめて 大きな夢を見に

 

行こうぜ!

新しいキャンパス開いて 色をつけてカラフルにして

どんな未来を描けるかな? 想像してみよう

行こうぜ!

新しい夢探して 行け!荒れ狂う海原へ

どんな困難が待っているかな?想像してみよう ポジティブに

 

どんな自分になれるかな? 想像してみよう

dreaming』

 

♪♪♪♪〜〜〜!!!!

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

♪♪〜〜〜〜〜♪♪♪♪〜〜〜

 

4曲目が終わり、すぐにスバルがドラマを書いてリズムを変える。今までのアップテンポの曲からゆったりとしたテンポの曲、その曲に合わせてギターとベースの音が重なりイントロが始まる。

 

 

『笑いながら走りあって いつでも二人でふざけあって

隣にお前がいたから俺がいて いつでも二人して 先生(おとな)に怒鳴られ

あの日の夜に お前と初めて会って いざこざから始まった殴り合い

そんなくだらない 馬鹿らしい出会いが 友達(だち)という大事な物だと気付いた

 

Best friend Best friend 固く結ばれた

Best friend Best friend この絆は解けない

本気で笑い合い 殴り合い 共に青春を叫んだ友達(だち)に 大きな声で叫ぶよ Best friend

 

とてつもなく途方にくれ 悩みもがき苦しんだ日々

隣にお前がいてくれたおかげで いつでも二人して 助けあえた

 

あの日の夜に 俺の心が砕け散って 大事なものを失いかけた

そんなプライド 初めから無かったと お前が教えてくれたんだ

 

Best friend Best friend 彷徨う俺を

Best friend Best friend 立ち止まされた

傷つけあい 助け合い 共に支えて生きてきた友達(だち)に 照れながら言うよ Best friend

 

ああ

ここでお前とあって 俺は揺るぎないものを手に入れて お前と二人してやってきたんだ

だから俺たち いつまでも

 

Best friend Best friend 大切な友達(だち)へ

Best friend Best friend この言葉を送るよ

共に歩んで 共に過ごして 大切にしてくれて嬉しかったよ

 

Best friend Best friend 俺からの贈りもの

Best friend Best friend お前は喜ぶかな?

本気で笑い合い 殴り合い 共に青春を叫んだ友達(だち)に 大きな声で叫ぶよ Best friend』

 

 

♪♪〜♪♪♪〜〜〜〜〜

 

パチパチパチパチ!!!!

 

『ありがとうございました。さっきの曲は【Best friend】という曲です。歌った通り、悪仲間との友情をテーマにしてみました。私自身は悪仲間というと・・・・ここにいるメンバーかな?』

 

《ハハハハハ!!!!》

 

『ここにいるメンバーと切磋琢磨して今にいる・・・・・ってカッコ良く言ったけどどうかな〜?』

 

パチパチパチパチ!!!!

 

『ありがとうございます。え〜・・・・・それじゃまぁ、今度はカバー曲をやりましょう!ギター!』

 

♪♪♪♪〜〜〜♪〜〜〜

 

 

 

6 やさしい気持ちで 【Superfly】

 

7 愛の歌 【倖田來未】

 

8 トリセツ 【西野カナ】

 

9 Glory days 【オリジナル】

 

10 星の風 【オリジナル】

 

11 Show Time! 【オリジナル】

 

 

 

♪♪〜〜〜〜〜〜!!!!!

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

『ありがとうございました!!』

 

マイクをマイクスタンドに戻した奏はスタッフからアコースティックギターを受け取って俺とポジションを入れ替える。俺もアコースティックギターを持ってボーカルのポジションに立った。

 

《遊輝さ〜ん!!!》

 

《遊輝〜〜!!!!》

 

『ありがとうございます。え〜・・・ちょっと準備がありますのでその間に自己紹介でもします』

 

パチパチパチパチ!!!!

 

『ドラム、遊城スバル!!』

 

♪♪〜♪♪♪!!!!!

 

『キーボード、小野寺響!!!』

 

♪〜〜〜♪〜〜〜♪♪〜〜〜

 

『ギター&パーカッション、栗城茜!!』

 

♪♪♪♪〜〜〜♪〜〜〜!!!!

 

『ベース、葵レミ!!』

♪♪♪〜〜〜〜〜♪♪〜〜〜

 

『ヴォーカル&ギター、水野奏!!』

 

♪♪♪♪♪!!!

 

『最後、私、ギター&ヴォーカル、遠藤遊輝です!』

パチパチパチパチ!!!

 

ドラムのスバルから一人一人紹介をして、それぞれの紹介の時にそれぞれの楽器の音を鳴らす。最後の俺の挨拶は頭を下げて、観客から拍手が巻き起こる。

 

『え〜・・・・まぁツアー初日ということで、色々な不安もありましたが・・・今のところは何とか無事にこなしています。特にキーボードの響はテストの補習を受けてツアーに参加出来なかったかも』

 

『ゆ、遊輝!?』

 

《ハハハハハ!!!!》

 

『それに始めてのことばっかなので機材トラブルとかも心配しましたけど・・・皆さんの熱気や感性のおかげで中盤まで来ることができました。まだまだ盛り上がっていくぞ!!!』

 

《オオオオオ!!!!!》

 

♪♪♪♪〜〜〜〜〜

 

独特の音楽から始まったイントロ、そのイントロに合わせてキーボードとドラムの音が乗り、アップテンポの曲へと変わっていく。

 

 

 

12 表裏一体 【ゆず】

 

13 *〜アスタリスク〜 【ORANGE RANGE】

 

14 シュガーソングとビターステップ 【UNISON SQUARE GARDEN】

 

 

♪♪〜♪♪〜♪♪〜!!

 

《イエエエエ!!!!》

パチパチパチパチ!!!!

 

 

 

『え〜、次から3曲はオリジナル曲です。最初の曲、皆さんはここ熊本出身ですか?』

 

《イエエエエ!!!!》

 

『熊本以外にも住んでいる人〜〜!?』

 

《ワアアアアア!!!》

 

『あっ、以外と多い』

 

《ハハハハハ!!!》

 

『ま、まぁ、今日は熊本なので熊本に限定させてください。熊本県民は熊本が好きかああ!?』

 

《イエエエエ!!!!》

 

『熊本を誇りに思ってますかああ!?』

 

《イエエエエ!!!!!》

 

『熊本を心から愛してますかああ!?』

 

《イエエエエ!!!!!》

 

『そんな地元愛をテーマにした歌です!!【Hometown】!!』

 

 

♪♪〜♪♪〜♪♪〜♪♪〜

 

 

『交差点の角にあった ガソリンスタンドがコンビニ変わっている

子供の頃はその隣に平凡な食堂があったはずだ

水田畑のばかりの田舎町が住宅街に変わっていき

虫のさざめきがエンジン音へと変わっていく

 

流行という言葉には鈍感だった

そんなこの町の景色は変わってきた

それでもこの町を愛している気持ちは変わらない Oh year

 

HEY!(HEY!)

僕らはまたこの生まれ育った町に帰ってくるよ

HEY!(HEY!)

誇りや夢を語りまくったこの町に土産話を連れて帰るよ

妻や子供に誇れるものはなくてもこの生まれ育った町を 愛しているよ

 

緑道の屋台で買った十円くじ 友達と一緒に歓喜と悲劇の繰り返し

高校の頃は放課後 駅の近くの売店で摘み食いの毎日

夜には不良どもの溜まり場となる公園

バイク音からサイレンの音まで響いていたな

 

大した名所もない

遠くにある寂れた遊園地も廃業

だけどもこの町の人々の笑顔と人情は変わらないで Oh year

 

HEY!(HEY!)

僕らはこの街を懐かしく思ってまた帰ってくるよ

HEY!(HEY!)

大した目的もなく親の家に居候みたいな感じで

同僚や後輩に誇れるものはなくてもこの生まれ育った町を 愛してるよ

 

 

この町から出ていた時に メールで送られた旅立ちの言葉 何年たっても消せずにいるんだ

コンビニ・ファーストフード・パチンコ

ショッピングモールだなんて

こんなださい町には似合わない

だけれどもこの町の景色は変わってしまう

だからと言ってこの町を嫌いになるわけじゃない

 

HEY!(HEY!)

僕らはまたこの生まれ育った町に帰ってくるよ

HEY!(HEY!)

誇りや夢を語りまくったこの町に土産話を連れて帰るよ

誰にだってある故郷への誇りを胸にして この生まれ育った町を 愛してるよ

 

ラッラララ〜〜ラッラララ〜〜〜〜』

 

 

 

『一緒に!!!』

 

『ラッラララ〜〜ラッラララ〜〜〜〜』

 

『ありがとう〜〜〜〜!!!!』

 

♪♪〜♪♪〜♪♪〜♪♪〜

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!!

 

『次行くぞ!!【素晴らしき世界】!!』

♪♪〜♪♪〜♪♪♪!!!!

 

 

 

16素晴らしき世界 【オリジナル】

 

 

 

〜〜♪♪♪♪♪♪〜〜〜!!!

 

パチパチパチパチパチパチ!!!!

 

曲が終わり、スタッフからアコースティックギターを受け取ってベルトを肩にかける。そのままマイクスタンドに立てたマイクに向かって話しかける。

 

『ありがとうございます。それでは本日最後の曲です』

 

《エエエエ!!!!!》

 

『・・・・・・だからそのエエエエっていう反応やめて(汗)。本当に困るからさ』

 

《もっと続けて!!》

 

『続けたいのはやまやまだけど、明日は熊本観光してみたいし、何より労働基準法の問題が』

 

《ハハハハハ!!!!》

 

『それでは本日最後の曲、去年の文化祭、Fantasy Worldのテーマ曲です。ある時、一人の男が幻想の世界に巻き込まれ、そこで出会った不思議な人たちとの不思議な生活・・・・・・【Fantasy World】」

 

 

・・・・♪♪♪〜〜〜♪♪♪♪

 

 

17 Fantasy World 【オリジナル】

 

 

♪〜〜〜♪♪〜♪♪〜・・・・・

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

『ありがとうございました』

 

最後の曲を終えてマイクスタンドの前に立ち、頭を下げる。そのまま先に下がった他のメンバーを追いかけるようにステージから舞台裏に下がっていった。

 

「お疲れ様でした」

 

「お疲れ様です。何とか大きなトラブルもなく過ごせましたね」

 

「えぇ、僕らでもやっぱりツアーの初日というのは気が気ではありません」

 

「遊輝〜、お疲れ〜」

 

「お疲れ、奏」

 

「早速だけど飲み物飲んだらギターをストラトに変えてね」

 

「はいはい・・・・」

 

スタッフさんと話していたら舞台裏の奥から奏が紙コップに入ったお茶を手にして俺に渡してきた。俺はそれを一気飲みして上着だけを着替えに行く。

 

「アンコールが入りました。準備をお願いします」

 

「は〜い。みんな、行くわよ」

 

「ウッス」

 

「さぁ、もうちょっとだけ頑張りましょうか!」

 

全員、着替え終えたところで舞台袖に立ち観客の拍手とアンコールの声が鳴り響く中、今度は皆揃ってステージへと戻る。奏はマイクを持ってアンコールのお礼とMCを始める。

 

《ワアアアアア!!!!!》

 

『アンコールありがとうございます』

 

パチパチパチパチ!!!

 

『え〜、それでアンコールなんですが・・・・じつは前々からアニソンをやって欲しいと言われまして・・・』

 

《オオオオオ!!!》

 

『いや、そこまでの過剰な期待をしないでね!私たち、あんまりアニソンというものを知らないから!!』

 

《エエエエ!!》

 

『アニソンはやるよ!!やるから安心して!!』

 

パチパチパチパチ!!!

 

『えぇ、まぁ・・・・非常に困ったから、ちょうど定番の曲になるけどいいかな?』

 

《いいよ!!!》

 

《定番の方が分かりやすい!!》

 

『ありがとうございます。それじゃ・・・・・』

 

・・・♪♪♪♪

 

《オオオオオ!!!!》

 

アンコール一発目の曲・・・・最初のAメロの部分は奏一人のコーラスから始まる。そして奏が歌い上げたところでドラムの音が鳴って最初の曲が始まった。

 

 

18 魂のルフラン 【高橋洋子】

 

19 crossing field 【Lisa】

 

♪♪〜♪♪〜!!!

 

 

 

『それでは・・・・ここからまたオリジナル曲を一つ』

 

《オオオオオ!!!!》

 

『この曲はね・・・・作詞は遊輝なの。だけども遊輝がこの歌を歌うとみんなしっくりこなくてね、それで私が歌うことになったのよ(汗)」

 

《ハハハハハ》

 

『でも難しいのよ、遊輝が作ったから男っぽい歌詞もあって・・・・でも、個人的には凄く良い曲だと思っているので頑張りたいと思います・・・・・【ありがとう】』

 

♪♪〜♪♪〜

 

イントロもなく、最初のキーボードから出るピアノの音と共に奏の声が乗る。

 

 

『「ありがとう」 「さようなら」

こんな言葉なんて 垢がつきまくるほど 使い古したのに

 

「大切な物は家族です」 入学式後の授業で

親父を真っ赤にしてた 無邪気に生きてた

子供の真っ白な心 今では灰色に濁って

何にも信じられず 親父と口喧嘩

 

「何を目指してもいい めちゃくちゃでもいい 自分の意志を貫き通せ」

親父の言葉 背に生きてた

目指すもの 遥か頂き 目指すんだ

 

さようなら 今まで何にもしてこれず

親不孝呼ばわりされるけれど それでもこの願いを叶えるため この街を出ていくんだ

 

上京して0から始まる 新たな期待と不安

やがて壁にぶつかり 引きこもってしまった

心の片隅にある 「夢」を探したはずなのに

蓋をして閉じ込めて のうのうと生きる日々

 

「どれだけくじかれようと 何度も挫折しようと お前の思い 簡単に捻じ曲げるな」

親父の言葉 再起の時に蘇る

必ず夢を 叶えるため 再び立ち上がるんだ

 

ありがとう 黒くなりかけた心

もう一度白に戻してくれて 今度こそ描き続けた 夢を叶えるんだ

 

 

「壁にぶつかっても 跪いても

まっすぐ見つめろ 自分を信じろ」

旅立つ前の 最後の言葉

ようやくその時が来た気がしたから

 

「ありがとう」 「さようなら」

こんな言葉なんて 垢がつきまくるほど 使い古したのに

それでも こんな言葉しか出てこない

何でなんだろ? 親父の不器用な遺伝

俺にも受け継がれてるんな?

だからこそ 今ここで 叶えるんだ

遥か頂き 登り続けようと 夢を叶えるまで

 

ありがとう さようなら』

 

 

♪♪〜♪♪〜〜〜〜〜

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

『ありがとうございました。え〜・・・・まぁこんかなんじでツアー初日をもうすぐ終えることになります』

 

《エエエエ!!!!》

 

『・・・・だからぁ〜(汗)』

 

《ハハハハハッ!!!》

 

『ちょっと準備に時間がかかるから私の話に付き合ってね。私たち、今のような形になってからもうすぐ3年目だけど、まぁ色んなことがあったわ。それはもちろん見えているところでは良いことばかりだけど、見えてないところでは苦労を味わったり、練習がしんどかったり・・・(汗)。それでも、いつもこうやってメンバーがいてくれて、お互いに支え合うことが出来たから、今こうしてツアーというのも出来ていると思いますのそろそろ準備いいかな?』

 

奏がお客さんに向かってMCをしている時にスタッフさんと俺たちで最後の曲の準備をする。全員が前に出てスタンドマイクの前に立ち、奏はタンバリン、俺はハーモニカ、レミはフルアコのエレキギター、それ以外はアコースティックギターを手にした。

 

『それではまぁ・・・・最後はみんな仲良く、いつまでもこんな関係が続くことを願って・・・・・【何気ない日常】」

 

パチパチパチパチ!!!!

 

♪♪〜♪♪〜

 

 

21 何気ない日常 【オリジナル】

 

 

♪♪〜♪♪〜♪♪〜

 

パチパチパチパチ!!!!!!

 

最後の曲を終えて鳴り止まない拍手の中、ギター組は楽器をスタッフさんに渡した。

 

『え〜、今日は皆さんのおかげで無事にツアーの初日を終えることができました。本日はありがとうございました!!』

 

「「「「「ありがとうございました!!」」」」」

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

『それでは、こんな感じでホームツアーとアリーナツアーを頑張っていきます!』

 

パチパチパチパチ!!!!!

 

《頑張ってええ!!!!》

 

最後の挨拶を終えて、俺たちは舞台袖に下がっていった。

 

「皆さん、お疲れ様でした。もうすぐ21時ですので打ち上げはホテルで行います」

 

「またホテル〜、いい加減外に出たいよ〜」

 

「文句言うなよ」

 

「とりあえず楽屋の荷物を持ってホテルに行きましょう。反省会とかはその時ね」

 

ステージ裏から全員で楽屋へと向かい、荷物を持って支度を始めた。

 

「でも楽しかったわ〜、緊張したけどああやって気分を高めてくれるからやっぱりいいよね」

 

「そうね。私たちも熱気に包まれていって楽しくなってきちゃうもの」

 

「そうだな」

 

これから3ヶ月、こんな感じで回っていくのか・・・・大変だけど気合入れて頑張ろうか。




霊夢「あんたたちって改めて凄いって分かったわ」

遊輝「何度も言うが俺たち、アマチュアバンドだからな(汗)」

紫「やっていることはプロデビューして2、3年目のことじゃない」

霊夢「ところで、何で期間空いている上にこの・・・・キャパの広さ違うのよ」

遊輝「アリーナは追加公演だからだよ。まぁ追加公演とは言え、やる曲は変わるんだけど」

紫「あら、そうなんだ」

遊輝「おかげで大変なんだよ・・・・コード譜覚えるのがしんどい」

霊夢「次回は・・・・まだ未定ね。それじゃまたね」

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