【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち 作:DICHI
マスタールール4(仮)が発表されましたね。若干の小説殺しが(涙)。
この小説はもう終盤ですのでリンク召喚を扱うことは致しません。マスタールール2とマスタールール3を併用しながらペンデュラム召喚まで使用します】
最強カードの紹介〜。
龍可「・・・やっと普通の日常生活に戻れたわ」
前回の遊輝君に引き続き、番外編で抜けていた龍可ちゃんが順番を飛ばしてきました。
龍可「もう・・・・思い出したくない」
遊輝君とのあんな事やこんな事?
龍可「////ち、違う!!!あ、あれは・・・・・その・・・・」
これ以上はちょっとアウトなので言いませんが、どうやらあんな事やこんな事が楽しかったようです。
龍可「////だ、だから!!!」
では最強カードの紹介に行きましょう。今回はE・HERO Great TORNADO!!風属性とE・HEROを融合素材とする融合モンスターだ!
龍可「・・・・・え、えっと、融合召喚成功時、相手フィールドの表側表示のモンスター全ての攻撃力と守備力を半分にします」
突破力の少ない属性HEROにおいて数少ない突破要因だ!風属性モンスターはエアーマンがいるからミラクル・フュージョンを使うと簡単に出せるぞ!
龍可「第157話、ライディングデュエル、アクセラレーション!」
前回までの状況
奏 手札 2枚 LP 1700 SPC 8
【モンスターゾーン】
神聖騎士パーシアス 攻2600
ライトニング・エンジェル・ドラゴン 攻2300
マスター・ヒュペリオン 攻2700
【魔法・罠ゾーン】
伏せカード 3枚
吉蔵 手札 1枚 LP 500 SPC 3
【モンスターゾーン】
キーメイス 守300
【魔法・罠ゾーン】
なし
遊輝 side
「大分奏が優勢になったな」
「これならファーストホイーラー対決は大丈夫でしょうね、師匠」
「・・・・・・・・・・・・・」
「師匠?ししょ〜〜う?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・あっ!!」
「あいてっ!?何しやがる!?」
「あんた何呑気にイヤホンさして音楽なんか聴いてるのよ!?」
せっかくアップテンポの曲のサビに入っていい感じに乗ってきたときになんて事をしやがる!!耳が痛いじゃないか!!
「あんたそれでもチームリーダー!?」
「だって周りがうるせぇから集中できねぇんだもん!!」
ブーー!!!ブーー!!!
『さっさと消えちまえ!!』
『金返せ!!』
俺がイヤホンをして音楽を聴いていた理由、それは奏とチーム太陽のデュエルに不満のある観客の心無いブーイングの嵐が巻き起こってるからだ。別にルール上、何ら問題もない戦術でこちらが言いよる爪がないのに心汚い観客は面白くないの一点張り。そんな事で集中出来ないからさっきから音楽をかけているのに。
「周りがうるさいのは認めるけどさ、もうちょっとリーダーらしくしてろよ」
「心配しなくても色々と指示は出している。それにこのデュエル、奏の勝ちだ」
「えっ?」
「俺のターン!」
吉蔵 手札 2枚
奏 SPC 8→9 吉蔵 SPC 4→5
「カードを1枚伏せてスピード・ワールド2の効果発動!SPCを4つ取り除き、手札のSP1枚につき800ポイントのダメージを与える!」
「カウンター罠、地獄の扉越し銃!効果ダメージを相手に移す!」
「なっ!?」
吉蔵 SPC 5→1
吉蔵 LP 500→0
WIN 奏 LOS 吉蔵
『決まったああ!!!チーム太陽の効果ダメージの戦術をチームSECRETのファーストホイーラー、水野奏は逆手に取った!!ファーストホイーラー対決の勝者はチームSECRET、水野奏!!!!』
『ワアアアア!!!!!!』
「ほらな」
「お前・・・・・」
「な、何で分かったのですか?」
「前のターンにパーシアスでキーメイスを攻撃しなかったからだ」
前のターン、キーメイスを殴れば奏は勝っていたのだがそれはしなかった。つまり、奏にはスピード・ワールド2の効果ダメージを跳ね返す地獄の扉越し銃を引いたという事になる。一対一のデュエルではなく、三対三のライディングデュエルによる団体戦はSPCが非常に重要になってきて、特にチーム太陽はスピード・ワールド2の効果ダメージで勝ち上がってきたチームだ。そんなチームだからこそ、この地獄の扉越し銃によるカウンターは非常に大きなダメージとなる。なんせ、SPCを4つ無駄にしたことになるからな。
『さあチーム太陽はセカンドホイーラーの谷川甚兵衛にバトンタッチ!!この圧倒的な不利な状況を覆せるのだろうか!!』
『今度はちゃんと攻撃しろよ!!』
『しょうもねぇデュエルを見せるなよ!!』
「さてと・・・・奏にはそのまま続投してもらおう。恭輔、1」
「は、はい!」
恭輔に電子ボードの番号を打ち込んでもらい、それをコースに出す。スタート地点に戻ってきた奏はその電子ボードを通り過ぎていき、チーム太陽の二人目のDホイーラーがその後を追うようにはしっていった。
「(んじゃまぁ・・・・また聴きますか)」
そうやってまたイヤホンを耳につけた。そして、スマフォに入っている曲を流す。
遊輝 side out
奏 side
「ヨシは負けたが俺はそう簡単にはやられないぜ!」
「悪いけど貴方も倒して大将を出させてもらうわよ!」
「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」
奏 LP 1700 甚兵衛 LP 4000
「俺のターン!ドロー!」
甚兵衛 手札 6枚
奏 SPC 9→10 甚兵衛 SPC 1→2
「(ヨシの残したカード・・・・なるほど)俺は手をつなぐ魔人を召喚!」
「また!?」
手をつなぐ魔人 守1600→1900
再び手をつなぐ魔人が相手フィールドに現れて、キーメイスと手をつないだ。
「カードを3枚伏せてターンエンド!」
甚兵衛 手札 2枚 LP 4000 SPC 2
【モンスターゾーン】
キーメイス 守300
手をつなぐ魔人 守1900
【魔法・罠ゾーン】
伏せカード 4枚
「私のターン!ドロー!」
奏 手札 3枚
奏 SPC 10→11 甚兵衛 SPC 2→3
「スタンバイフェイズ、リバースカードオープン!速攻魔法、SPー禁じられた聖杯!SPCを1つ取り除いて、ライトニング・エンジェル・ドラゴンの効果をエンドフェイズまで無効にする!」
甚兵衛 SPC 3→2
相手が発動した禁じられた聖杯によってライトニング・エンジェルの上に聖杯を持った天使が現れて、聖杯の中に入った液体がライトニング・エンジェルに向かっておちてくる。
これは・・・・恐らくこのターン、罠カードを打ちたいのね。
「(それにしても何か引っかかるわね・・・・単純に効果ダメージを与えるだけならわざわざ手をつなぐ魔人とか出さなくてもいいはず・・・・まさかターンを稼いでいる?)」
私の頭の中には何かが引っかかり出した。どうも二人目のDホイーラーの戦法がチーム太陽の効果ダメージによる勝利に結びつかない。もちろんそのようなカードがないのは分かるけど、この破壊されやすい状況で手をつなぐ魔人を出すことがどうしても引っかかる。
「(・・・・もしかして何かモンスターを生き残ることに意味がある?それだったらそれなりに鉄壁を引くこともわかるわね。となると・・・・)」
そう思って私は手札にある1枚のカードを手に取る。本当ならこのカードはSPCをあまり使わない私のデッキの中で唯一、相手のモンスターを一層できるカード。しかし、今は自分の被害の方が大きい。
「(・・・・でももし、モンスターを守るためなら戦闘でやるよりも効果破壊の方が有効かもしれない。よし・・・・)SPージ・エンド・オブ・ストームを発動!SPCが10個以上ある時、フィールドのモンスターを全て破壊してその後、お互いのプレイヤーはコントロールしていたモンスターの数×300ポイントのダメージを受ける!」
「させるか!リバースカードオープン!永続罠、スクラム・フォース!」
「!?し、しまった!!」
「これで俺の場の守備表示のモンスターは破壊されない!!」
私が発動したジ・エンド・オブ・ストームにより、フィールドに大きな爆発が起きる。これにより、お互いのフィールドのモンスターは全て破壊された。しかし、相手はスクラム・フォースを発動したことによりジ・エンド・オブ・ストームの破壊から免れた。
「グウウウウ!!!!!!!」
奏 LP 1700→800
ジ・エンド・オブ・ストームの爆風に巻き込まれてDホイールのバランスを崩してスピンしてしまう。壁に当たりそうなところで体制を持ち直し、追い抜かれてしまった相手を追いかける。
「(やっぱりモンスターを守ってターンを稼ごうとしているわね・・・・とはいえ今の行動は焦ったわね・・・・・・仕方ない。ここは次のスバルのためにSPCも温存しておこう)奇跡の代行者 ジュピターを召喚!」
奇跡の代行者 ジュピター 攻1800
「これでターンエンド!」
奏 手札 1枚 LP 800
【モンスターゾーン】
奇跡の代行者 ジュピター 攻1800
【魔法・罠ゾーン】
伏せカード 2枚
「俺のターン!ドロー!」
甚兵衛 手札 3枚
奏 SPC 11→12 甚兵衛 SPC 2→3
「プリヴェント・ラットを守備表示で召喚!」
プリヴェント・ラット 守2000
手をつなぐ魔人 守1900→3900
フィールドに青い甲羅を背にした亀みたいなモンスターが現れる。そのモンスターと手をつなぐ魔人が手をつないで、手をつなぐ魔人の守備力はさらに上がる。
「カードを1枚伏せて、SPースピードストーム!SPCが3つ以上ある場合、相手に1000ポイントのダメージを与える!」
奏 LP 800→0
WIN 甚兵衛 LOS 奏
奏 side out
遊輝 side
『決まったああ!!チーム太陽、セカンドホイーラーの谷川甚兵衛がチームSECRETの水野奏をくだした!!チームSECRETは二人目の遊城スバルにバトンが移る!!』
「奏のやつ、やけに急いでいる様子だったけど何だったんだ?」
「た、確かに・・・・最後2ターンは奏さんらしくありませんね」
「奏っちが帰ってきたわよ!」
このデュエルで負けた奏がコースからピットに入ってきた。Dホイールを止めて、茜や恭輔、祈達が次のスバルのための準備を始める。
「スバル!!相手にターンを稼がないようにさせて!!それとすぐにモンスターを全滅させて!!」
「はぁ?どういう事だ?」
「分からない!!でも、チーム太陽の狙いは恐らくターンを稼ぐことだわ!」
「ふ〜ん・・・・分かった。できる限りやってみせる」
「準備OK!」
「Go!」
全ての準備を終えた事を確認した茜がフラッグを持ったレミに伝えて、レミはフラッグを下から上に上げる。それを見たスバルはスロットルを回してピットからレーンに出た。
『チームSECRET、セカンドホイーラーは遊城スバル!!アカデミアの英雄、遊城十代の子孫はWRGPの初陣でどんなデュエルを見せるのか!?』
『負けるなよ!!チキンなチームになんかぶっ倒せ!!』
「おかしい・・・・何でこんな事を・・・」
一方、負けた奏は未だにDホイールに跨いだまま、チーム太陽の戦術について考えている。
「(大分近づいたな・・・・ヒントをやろうか・・・)」
そう思った俺はピットの監督席から立ち上がった奏のところまで行く。
「お疲れさん、まあまあの出来だよ」
「遊輝・・・・・チーム太陽は何を・・・」
「ヒントを教えてやろう。奏の考えは正しい。あと・・・6ターンだ」
「あと6ターン?どういうことよ?」
「そっから先は自分で考えろ」
「ちょっ!?遊輝!?」
ヒントだけを奏に教えた俺は再び監督席に戻り、イヤホンをつけて音楽を流す。
「(・・・・あっ、電池ねぇ。バッテリーバッテリー)」
「(・・・・あと6ターン?)」
「奏?どこにいくの?」
「・・・ごめん、ちょっと控え室に戻るわ」
Dホイールから降りた奏はレミに自身のDホイールを預けてピットから控え室に戻って行った。さてと、スバルの状況は?
『セカンドホイーラーの遊城スバルが甚兵衛に追いついた!!さぁどんなデュエルを見せてくれるのだ!?』
「あの時のメカニックか・・・・」
「ヘヘっ、楽しいデュエルをしようぜ!」
「・・・・・ああ」
「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」
スバル LP 4000 甚兵衛 LP 4000
「俺のターン!ドロー!」
スバル 手札 6枚
スバル SPC 12 甚兵衛 SPC 3→4
「(奏の伏せカードは・・・・・ああ、攻撃の無力化と透破抜きか。そりゃ使い道なかったな、まぁ問題ない。奏がSPCを貯めてくれたおかげで1ターン目から動けそうだ)SPー増援!SPCを3つ取り除いて、デッキからLv4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える!」
スバル SPC 12→9
「俺はE・HERO エアーマンをくわえてそのまま召喚!」
E・HERO エアーマン 攻1800
「エアーマンの効果発動!デッキから《HERO》モンスター1体を手札に加える!俺はE・HERO シャドー・ミストを手札に加える!そしてSPースピード・フュージョン!SPCが4つ以上ある場合、融合召喚を行える!フィールドのエアーマンと手札のシャドー・ミストで融合!E・HERO Great TORNADOを融合召喚!」
E・HERO Great TORNADO 攻2800
エアーマンとシャドー・ミストが融合されて、フィールドに竜巻が巻き起こってその中心からGreat TORNADOがフィールドに現れた。
「Great TORNADOの効果発動!融合召喚成功時、相手フィールド上の全てのモンスターの攻撃力と守備力を半分にする!」
「な、何だと!?」
「タウン・バースト!」
Great TORNADOがマントを大きくはらうと俺たちのフィールドを中心に再び竜巻が巻き起こり、相手のモンスター全員を巻き込んだ。竜巻から逃れた相手モンスターたちは疲労困憊の様子が見れる。
キーメイス 守300→150
手をつなぐ魔人 守3900→1950
プリヴェント・ラット 守2000→1000
「ぐっ・・・ク、クソ・・・・レアカードめ・・・」
「さらに墓地に送られたシャドー・ミストの効果発動!デッキから《HERO》モンスター1体を手札に加える!俺はE・HERO バブルマンを手札に加えるぜ!これでバトル!Great TORNADOで手をつなぐ魔人に攻撃!スーパーセル!!」
Great TORNADOが手をつなぐ魔人の目の前まで走り、上昇気流を起こして手をつなぐ魔人を遥か上空へと飛ばして行った。
「て、手をつなぐ魔人!!」
「さらに奇跡の代行者 ジュピターでプリヴェント・ラットを攻撃!」
「ぐうぅ!!!」
「(SPCは・・・・・残しておくか)カードを1枚伏せてターンエンド!」
スバル 手札 4枚 LP 4000 SPC 9
【モンスターゾーン】
奇跡の代行者 ジュピター 攻1800
E・HERO Great TORNADO 攻2800
【魔法・罠ゾーン】
伏せカード 3枚
「俺のターン!ドロー!」
甚兵衛 手札 1枚
スバル SPC 9→10 甚兵衛 SPC 4→5
「スタンバイフェイズ、墓地のSPースピードストームの効果発動!SPCを3つ取り除くことで墓地のこのカードを手札に戻す!」
甚兵衛 SPC 5→2
「(・・・・あと4ターン・・・・ここはもう太郎にかけるしかない)ジャグラーを守備表示で召喚!」
ジャグラー 守800
「カードを1枚伏せてターンエンド!」
甚兵衛 手札 0枚 LP 4000 SPC 2
【モンスターゾーン】
キーメイス 守150
ジャグラー 守800
【魔法・罠ゾーン】
スクラム・フォース
伏せカード 4枚
「(スバル優勢だな・・・このまま)「っち、遊輝っち」うん?」
音楽を流しながらスバルの様子を見ていたところにピット作業を終えた茜たちが俺のところに来た。
「大分スバルっち優勢ね」
「ああ、二人目の様子を見る限り、大将に全てを任せるようだな。スピードストームを伏せたあたり、スバルに勝つことは困難と判断したんだろう」
「しかしこっちにはまだ師匠がいます。そう安安と」
「そ、それにしても・・・次が15ターン目ですか。なかなか長いですね」
「確かに・・・最近、こんな長いデュエルをしていませんからね」
どうやら茜や恭輔、祈の様子を見るとチーム太陽の守備戦術によって長いと感じているだけみたいだ。それはお客さんも同じようで・・・・
『いい加減にしろよ!!金返せ!!』
『早く引っ込め!!こんなデュエルを決勝の舞台でするな!!』
相変わらずお客さんはチーム太陽に対するブーイングの嵐。全くもってこっちも不愉快である。
「俺のターン!ドロー!」
っと、スバルのターンが始まったな。
スバル 手札 5枚
スバル SPC 9→10 甚兵衛 SPC 2→3
「(SPCが10個溜まったけど・・・俺のデッキの特性上、あんまり使いたくないな・・・・)リバースカードオープン!永続罠、リビングデッドの呼び声!墓地からエアーマンを特殊召喚!エアーマンの効果発動!デッキからE・HERO オーシャンを手札に加えて、召喚!」
E・HERO オーシャン 攻1500
「これでバトルだ!エアーマンでジャグラーを攻撃!」
「リバースカードオープン!永続罠、光の護封壁!!」
「ひ、光の護封壁?」
「発動時に俺は1000の倍数のライフポイントを支払う!俺は2000ポイント支払う!ぐうぅ!!!」
甚兵衛 LP 4000→2000
「そして相手はこのカードのコストで支払った攻撃力以下のモンスターを攻撃することは出来ない!」
「チッ!ならチェーンだ!速攻魔法、SPーサイクロン!SPCを2つ取り除いて光の護封壁を破壊する!」
スバル SPC 10→8
相手が自身のライフを犠牲にして発動した光の護封壁だったが、すぐにスバルにカウンターされて不発に終わってしまう。
「バトル続行だ!!エアーマンでジャグラーに攻撃!!」
「攻撃宣言時、リバースカードオープン!罠カード、バースト・リバース!ライフを2000ポイント払って、墓地からモンスターを裏側守備表示で特殊召喚する!」
「なっ!?そんなことしたらお前のライフは!?」
甚兵衛 LP 2000→0
「俺はこの効果でプリヴェント・ラットを裏側守備表示で特殊召喚!モンスターの数が変わったことにより、バトルの巻き戻しが発生!だがその前に俺のライフが0になった!よってこのバトルは中断だ!!」
WIN スバル LOS 甚兵衛
『チーム太陽、セカンドホイーラーの谷川甚兵衛は自らのライフを犠牲にスバルの猛攻を耐え抜き、ラストホイーラーにバトンを繋げた!!果たしてチーム太陽のラストホイーラー、山下太郎はチームSECRETの二人のDホイーラーを倒すことは出来るのか!?』
『ようやく分かったか!!』
『これに懲りてロック戦術なんてするな!!』
「自らのライフを犠牲にしてまでモンスターを守った?」
「な、何故そのようなことを・・・・光の護封壁は分かりますが、あの場面でのバースト・リバースはあまり効果がないような・・・・」
ピット席でデュエルを見ていた恭輔や祈たちはチーム太陽のDホイーラーの戦術が分からないようだ。まぁでも・・・そうだよな。守備戦術で自分のライフを犠牲にするなんてことはあんまりしない戦法だし。
『さあチーム太陽、ラストホイーラーの山下太郎がコースに現れた!!果たしてどのようなデュエルを見せてくれるのか!?』
「さてはて、どうな「遊輝!!!あなたとんでもない事を私たちに隠していない!?」!?!?う、うるせぇな!!いきなり耳元で騒ぐな!!」
チーム太陽のラストホイーラーがピットから出て行ったところで突然、奏が耳元で大声で喋り出した。
「っていうかお前、いつの間に戻ったんだよ?」
「そんな事どうでもいいわ!!恭輔君!!電子ボード貸して!!」
「えっ?は、はい。えっと・・・」
奏の気迫に押された恭輔はすぐに電子ボードを取って奏に渡した。それを受け取った奏はすぐに電子ボードを打ち込む。
「どうしたのよ奏、そんなに慌てて」
「慌てるわよ!!チーム太陽の本当の戦法が分かったのよ!!」
「本当の戦法?」
「ええ!!あんなカード出されたら私たち負けてしまうわ!!」
「ま、負け!?ど、どういうことよ!?」
「ほう、気づいたんだ」
「気づいたじゃないわよ!!なんでこんな大事な事を教えてくれなかったのよ!?」
「お、落ち着いて奏!!どういう事なの!?」
奏が電子ボードを片手に俺にすごい激怒してくるがそれを響がなだめる。それでもまだ慌ている様子の奏は電子ボードを打ちながら話し始めた。
「チーム太陽の本当の戦法はLv1の通常モンスターを自分のターンで10ターン守ることだわ!!」
「れ、Lv1のモンスターを・・・自分のターンで10ターン・・・・?」
「・・・・!?ま、まさか!?」
「そうよ!!その条件で出せるモンスターが1体だけいたわ!!」
「・・・・眠れる巨人 ズシン」
「!?ズ、ズシン!?」
俺が口でボソッと言った、その一言でピットにいた奏以外のチームメンバー全員が驚愕の声をあげた。
「そうだ。チーム太陽の表面上の戦術は手をつなぐ魔人とスクラム・フォースにより守備モンスターを固めて、スピード・ワールド2の効果ダメージによるバーン戦法。だが、本当の狙いは1ターン目に出したキーメイスを10ターン守り抜き、切り札のズシンを出すためのビートダウン戦法だ」
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ!?ズシンって確かにノーマルカードですけど、その性能は神のカードである三幻神に匹敵する強さですよね!?」
「そんなカードを相手は出そうとしているの!?」
「だから早くスバルに教えるのよ!!キーメイスを破壊しないとまずいわ!!」
電子ボードを打ち込んだ奏はピット席からその電子ボードをコースに出す。そして、スタート地点に帰ってきたスバルに祈はフラッグを振って教える。そして、それを見た観客たちはざわつき始めた。
文「いいですね〜。こんなスリリングな展開は記者として見逃させないですよ」
遊輝「テメェは見た事を嘘八百にしてデタラメに書くじゃねぇか」
文「何言ってるのですか!部数を増やすためなら何でもしますよ!」
遊輝「そうやってデタラメな記事ばかり書くから買ってくれる人がいないんだろうが!」
文「何を言いますか!幻想郷に帰ってからは部数が伸びていますよ!」
遊輝「うっそだ〜」
文「真実ですよ!」
遊輝「まあどうでもいいや。次回はチーム太陽戦の終盤。さあみんな、あのカードを持って高らかにコールをする準備を!」
文「【奇跡の召喚 ズシンvsガガガ】。次回もよろしくお願いします」