【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち   作:DICHI

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というわけで今年最後の投稿かな?次は一種の区切り、遊輝vsルチアーノの2戦目ですからこの話はクッションとしました。

遊輝君の相手、誰にしようかな〜と思ったけどやっぱり怨みを買ったルチアーノがベストだろうね。


というわけで今年1年もお疲れ様でした。来年は今年のように順調に投稿出来るとは思ってませんが、来年もよろしくお願いします。


・・・・あっ、しれっと番外編も投稿しているのでそちらもお願いします。


第145話 恐怖のバトル・ロイヤル

遊輝 side

「恭輔君が帰ってきたよ!!」

 

ブオオオ・・・・

 

大歓声の上がるスタジアムの中、ピットで恭輔を待っていると奏が指を指してコースから恭輔がこっちに帰って来る。

 

「っと、どうでしたか?」

 

「よくやった恭輔。100点満点だ」

 

「ありがとうございます、師匠」

 

「恭輔!!!!お前すげぇな!!!!」

 

「うわっ!!!」

 

ドン!!!!

 

「ちょっ!?ス、スバル!?」

 

チームカタストロフ勝利の立役者、恭輔がピットに帰って来て俺は恭輔とグータッチをするが、すぐにスバルが俺の後ろから飛んで恭輔に抱きついた。恭輔はまだDボードと足をつないでいるのでスバルを止められることができずに後ろに倒れてしまう。

 

「い、いたたた・・・・」

 

「スバル!!」

 

「わ、悪い・・・・嬉しくて」

 

「でも凄いよ恭輔っち!!3人抜きをやるなんて!!」

 

「ほんと、遊輝が恭輔をファーストDホイーラーとして送った時はどうなるかと思ったよ」

 

「だから言っただろ?作戦だって」

 

3戦目に入った時に俺が後ろでもしもの時に備えて準備をしていて、奏が落ち着いて質問をしてきたので恭輔をファーストDホイーラーにした理由を答えた。理由を聞いた奏と祈は少し納得した表情をしていたが、それ以外の奴らはまぁ・・・・・うん、言うこと聞いてくれなかった。

 

「とりあえず無事に予選を突破することができ『ここでスタジアムにいる来場の皆様に緊急速報です』ん?」

 

皆で勝利の美酒を味わっていたところ、突然スタジアム全体にアナウンスが流れ始めた。

 

『ただいま、シティ全域で行われているデュエルで大量の乱入者が現れ、事故が起きている模様です。スタジアムにいる方々はスタジアムに席を立たず、しばらくスタジアム内で待機してください。繰り返します・・・・』

 

アナウンスの情報が流れ、スタジアムのビジョンにはアナウンスされた様子が映し出されていた。シティのコースに大量のゴーストが一般のDホイーラーをデュエルで襲う様子が見られる。

 

「ちょっ!?ゴースト!?」

 

「何だあの大量な人数は!?」

 

「まっずいな・・・・あんな奴ら暴れたら大惨事だぞ・・・」

 

プルプル・・・

 

「ん?・・・・遊星か。もしもし」

 

『遊輝、映像見たな』

 

「ああ、んで?どうするんだ?」

 

『決まっている。今から止めに行く』

 

「そうこなくっちゃ、俺も手伝うよ。他の奴らも誘おうか?」

 

『頼む。今見えているだけでも結構な人数だから助っ人は何人でもいたら嬉しい』

 

「わかった」

 

遊星との電話を終わらせて携帯を切る。携帯をポケットに入れて顔を上げると全員締まった顔をしていた。

 

「・・・・まぁ大体察した通りだ。止めに行くぞ」

 

「そうこなくっちゃ!」

 

「私も行くわよ!」

 

「悪いがこれは戦争だ。能力のない茜と祈、恭輔、それと怪我人のスバルは来るな」

 

「えぇ!?俺も行くぞ!?」

 

「お前は1週間絶対安静だって言われているだろ!ここで下手な怪我して今後出場出来ないとかなったらシャレにならねぇぞ!」

 

「うっ・・・・」

 

「というわけだ・・・・今から行くのは戦争だ。全員、怪我だけはするなよ」

 

「分かってるわよ!」

 

「行くぞ!!」

 

そう言って、俺たちはピットの倉庫に置いてあったDホイールまで走り、そのまま起動してピットからスタジアムのコース、そしてそのまま外につながっているゲートに入る。

 

「もうすぐレーンに入るぞ!」

 

「遊輝!!!」

 

「!!遊星!!ジャック!!クロウ!!」

 

そのままスタジアムを出て、走っていると横から遊星達がこっちにやってきて、さらに後ろからはシェリーさんとミゾグチさん、ブルーノがやってきた。

 

「ゴーストはシティ全体に広がっている!!ここは2・3人のグループに分かれていこう!!」

 

「分かっ・・・・?」

 

「?どうしたの遊輝!!」

 

「・・・・悪い、先に行ってくれ」

 

「ハッ?何言ってるのよ」

 

「いいから、俺もあとで追いかける」

 

「?・・・まぁいいわ」

 

先に遊星達やレミ達を行かせて、俺は急ブレーキをかける。Dホイールを90度横に回転させてブレーキをかけて今走ってきた道を見る。その方向には1台のDホイールがこっちに走ってきて、俺の前でブレーキをかけて90度回転する。そのDホイールのDホイーラーがヘルメットを取り、顔を見せる。

 

「おいっす!」

 

「・・・・何しにきた?」

 

そのDホイーラーは・・・・・・アリアだ。アリアはDホイールから降りて俺の方に近づく。

 

「言ったでしょ・・・イリアステルは私の敵でもあるのよ」

 

「勝手に一人でやっとけよ。お前の力ならあんな奴らデコピンで倒せるだろ」

 

「そういうあんたも出来るでしょ。それにこういう時は私達のタッグでやるのが効率が良いでしょ♪律儀に待ってくれたしね」

 

「・・・・足引っ張るなよ」

 

「それはこっちのセリフよ、魔法少女遊輝ちゃん」

 

「だから魔法少女って言うな!!・・・・行くぞ」

 

「Aレーン行くわよ。そこには誰も行ってないから」

 

「分かった!」

 

アリアが再びDホイールの乗り込んでヘルメットを被る。そしてアリアがDホイールを動かしてさっき皆が走った方向とは別の道を走って行く。

 

 

遊輝 side out

 

 

龍亞 side

 

 

「お〜い!!恭輔!!」

 

「龍亞さん!!龍可さん!!」

 

何とか観客席から脱出して恭輔たちのいるピットのところまでやってこれたよ。この間に何人のスタッフの目をごまかしたのだろうか・・・

 

「ハァ・・・ハァ・・・・る、龍亞、いきなり走らないでよね・・・・・」

 

「遊輝達は!?」

 

「行ったよ。ゴーストを止めにね」

 

「ちきしょう・・・・こんな時に怪我をするなんて・・・やっぱ俺も!!」

 

「ス、スバルさんはダメです!!怪我が完治していませんので!!」

 

「お、おう・・・・(汗)」

 

スタジアムの映像で皆がDホイールに乗ってゴーストの反乱を抑えているのが映っている。それを見て何も出来ずにいるスバルさんはDホイールに乗ろうとしたけど、祈の気迫に圧倒されてDホイールの倉庫から離れて行った。

 

「それにしても私も行きたかったな・・・・何も出来ないってところがやっぱり悔しいよ」

 

「仕方ないです。向こうは何をしてくるのか分からないのですから、師匠達も僕たちに怪我をしてほしくない思いでしょうから」

 

「あ〜あ、精霊だけ見えてもやっぱりダメか」

 

『おや?ビジョンに何か映ってますね?』

 

ゴーストしか映っていないビジョンにMCが何か気づく。そのビジョンの端っこの方をよ〜く見ると、後ろから3台のDホイールがゴーストを凄いスピードで追いかけてくるのが見えた。

 

「・・・・あっ!!遊星!!後ろにいるのはえっと・・・・」

 

「シェリーって言う人とミゾグチって言う人ね。3人とも、もう追いついたのね」

 

「見ろよ!!こっちでジャックさんとクロウさんが戦っているぞ!!」

 

『行くぞ!琰魔竜 レッド・デーモンの効果発動!このカード以外の表側攻撃表示モンスターを全て破壊する!真紅の地獄炎(クリムゾン・ヘル・バーン)!レッド・デーモンでダイレクトアタック!」

 

『グワアアア!!!!!』

 

ゴースト LP 2100→0

 

『俺のターン!ドロー!BFー疾風のゲイルを召喚!さらに手札の黒槍のブラストと突風のオロシ、砂塵のハルマッタンを特殊召喚!』

 

次々と遊星やジャック、クロウが次々とゴーストを倒していき、次のゴーストの群れに向かって行く。そして場面が変わり、今度はレミさん達のDホイールが見えた。

 

『エターナル・マジシャンの効果発動!シンクロ素材にしたチューナー以外の数まで相手の手札・フィールド・墓地のカードをゲームから除外する!私が素材にしたのは3体!合計9枚のカードをゲームから除外してもらうわよ!』

 

『トライデント・ドラキオンのダイレクトアタック3連打!!』

 

『マスター・ヒュペリオンと堕天使クリスティア・輝く聖皇 アリエースでそれぞれにダイレクトアタック!!』

 

「うっわ・・・・オーバーキルも良いところだぞ・・・・・」

 

「や、やりすぎですね」

 

「あっ、師匠が映って・・・・?師匠の隣にいるあのDホイールはなんでしょうか?」

 

「「「「「えっ?」」」」」

 

恭輔がビジョンに映っている3台ほどのゴーストのDホイールとそれを追いかける2台のDホイールに指を指す。後ろの2台のうち、1台は遊輝のDホイールだとすぐに分かったが、もう1台のDホイールは全く見慣れないものだった。

 

「?何だ?あんなDホイール見たことないぞ」

 

「あっ、アップになりましたよ・・・・」

 

『・・・・・わね遊輝ちゃん!!!』

 

『んだとこのコスプレ魔女め!!!俺のターン!!手札からゴブリンドバーグを召喚!!』

 

『リバースカードオープン、激流葬』

 

『あんたのせいでこっちまで被害が及ぶじゃない!!リバースカードオープン!!トラップ・スタン!!』

 

『うるせぇ!!ゴブリンドバーグの効果で手札の終末の騎士を特殊召喚!!Lv4の・・・』

 

「・・・・・あれ、女?」

 

「た、多分・・・・声的にそうかと・・・」

 

「凄い師匠と息ピッタリですよ。喧嘩するほど仲が良いというお手本みたいに」

 

『・・・バトル!!ホープ・ザ・ライトニングで攻撃!!』

 

『グ、グワアアアア!!!!!!』

 

ゴースト LP 2000→0

 

『カードを2枚セットしてターンエンド!』

 

『私のターン!ドロー!魔界発現世行きデスガイドを召喚!効果でデッキから彼岸の悪鬼 ガトルホッグを特殊召喚!Lv3のデスガイドとガトルホッグでオーバーレイ!!』

 

「・・・・・あいつ強そうだな」

 

「なんか分かる。遊輝っちと違った威圧感があるわよね」

 

「いや、でも本当に息ピッタリだよな・・・遊輝の知り(ビクッ!!!)」

 

「・・・・・・・・・・(ニコニコ♪)」

 

遊輝が分からない女性とコンビを組んでゴーストを倒している映像をしばらく見ていたら、後ろからとんでもない殺気を感じて振り返る。そこにはベリーウルトラハイパーな笑顔をした龍可(目が笑ってない)がいた。

 

「・・・・・・・・・・(ニコニコ♪)」

 

「ど、どうしたの龍可・・・・そ、そんな殺気を出して(ブルブル)」

 

「ん〜?別に私は殺気なんか出していないわよ?(ニコニコ♪)」

 

「「「「((((ど、どこからどう見ても殺気を出しているじゃん(でしょ)!!))))」」」」

 

「ウフフ・・・・あの女性は誰かしらね、遊輝(ニコニコ♪)」

 

龍可の笑顔がさらに化け物ように俺の目は映る。それを見て、俺たちはそ〜と龍可から離れていった。

 

 

龍亞 side out

 

 

遊輝 side

 

 

「!?!?」

 

「?どうしたのよ?突然震え出して」

 

「い、いや・・・・何でもない(ガクブル)」

 

い、今、とんでもない殺気を感じたんだけど・・・・き、気のせいだよな?

 

「ワタシノターン。A・O・J サイクルリローダーヲショウカン」

 

「おっと!リバースカードオープン!強制脱出装置!」

 

「グッ・・・・ターンエンド」

 

「俺のターン!ドロー!バトル!No,38 タイタニック・ギャラクシーでダイレクトアタック!!」

 

「ガアアアア!!!!!」

 

ゴースト LP 500→0

 

このレーンにいる最後のゴーストを倒して一度、俺とアリアはDホイールを止める。全てのゴーストがいなくなったことでバトル・ロイヤルモードが一度解除されるのでこの間にデッキやライフなどをリセットさせる。

 

「さて、次はどこを止めに行きましょうかね。遊輝ちゃん」

 

「全く・・・・ここは遊星たち、ここはクロウ、ここはレミ・・・・となるとこの辺か」

 

「ふむ・・・じゃあここら辺でも・・・・?」

 

「どうした?」

 

「いや、後ろからなんか来ているわよ」

 

「後ろ?」

 

アリアが後ろに指を指すので何事かと思い、そっちの方に顔を向ける。パッと見た感じ、何もないんだが遠目でよ〜く見ると何かが音を立ててこっちに近づいて来ている。

 

「・・・・何だあれ?ゴーストのDホイールにしてはやけに小さいな」

 

「双眼鏡、双眼鏡っと・・・・・あ〜、なるへそ」

 

「ちょっと貸してくれ」

 

アリアがカバンの中から双眼鏡を出して何が迫ってくるのか見ているのでちょっと貸してもらい俺も覗く。

 

「・・・・はは〜ん、な〜るほど、ね・・・」

 

双眼鏡を除いて、何が俺たちの方向に迫ってくるのかすぐに分かった。それは青いDボードに乗った、赤い髪をした少年・・・・・イリアステルの三皇帝、ルチアーノだ。ルチアーノはこっちに近づき、俺たちの前でDボードのブレーキをかける」

 

ギギギ!!!!!

 

「・・・・・・」

 

「何だ女顔、こっちは忙しいんだ。お前らがこんなふざけたことをしてくれたおかげでな」

 

「・・・・・僕はお前を倒す、あの日、僕を侮辱した君を!!!コテンパンにするまで!!!」

 

「おうおう、逆恨みかよ」

 

「あんた、凄い怨みを売りつけたわね」

 

「別に対したことじゃないけどな・・・・・まぁここでお前を止めたらこの騒動は終わるんだ。やってやるよ」

 

「面白そうだから私は後ろから追いかけて見学するわよ」

 

Dホイールのエンジンを起動させてデッキをオートシャッフルさせる。ルチアーノは俺と同じラインに並び、アリアは俺の後ろに移動する。

 

「シグナル起動させるわよ。赤から青になったらスタートだからね」

 

アリアが後ろでDホイールを操作、すると俺たちの目の前に電子のシグナルが現れる。カウントがゆっくりと進み、俺はアクセルを回す右手が、ルチアーノは左足に力が入る。

 

『5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・Go』

 

「「ライディングデュエル!!アクセラレーション!!」」

 

数字が0になった瞬間にシグナルが赤から青へと変わり、俺とルチアーノはアクセルをフルスロットルにしてレーンを走り抜ける




遊輝「・・・・・・何でお前来た?」

アリア「まぁまぁ良いじゃない♪久しぶりに二人で後書きを話せるし」

遊輝「6話前までずっと一緒だったじゃねぇか」

アリア「6話前とかいうメタ発言はダメだよ」

遊輝「にしてもここの最終話も結局お前かよ・・・・せめて年末年始くらいは普通に過ごさせてくれ・・・」

アリア「良いじゃん良いじゃん♪というわけで角煮よろしく!」

遊輝「ハァ・・・・・」

アリア「というわけで次回は遊輝ちゃんとルチアーノのデュエルだよ。構成自体は練り終わってるいるけど、これを前後編に分けようか一括にしようかで悩んでいるからタイトルは変わるかもしれないわ」

遊輝「【遊輝vsルチアーノ 空の機皇帝の逆襲 前編】。今年1年もこの小説を読んでいただきありがとうございました。来年もよろしくお願いします」

アリア「ではみなさん、良いお年を〜」

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