【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち 作:DICHI
A,そんなわけありません。勝手な妄想で書きました。だからギャグが入る(笑)
Q,何でこんなに早いの?
A,再来週、実習で1週間潰れるため。
出来ればこの章の最終話の一つ前までは出したい。
アリア「いや〜〜、お化け屋敷巡り楽しかったね!次は何処のお化け屋敷に行く!?」
遊輝「・・・・モウイヤダ、モウイキタクナイ・・・・(ブルブル)」←Re.ゼロのレムのメイド服
アリア「ダメダメ、これは遊輝ちゃんのお仕置きだから。こんなのまだ序の口よ」
遊輝「イヤダ・・・・モウオバケハイヤダ・・・・・(ブルブル)」
アリア「どうせこの回は暇があるのでしょ?」
遊輝「お前、俺たち捕まっている身なんだぞ!?」
アリア「前回の後書きで撮影終わったとメタ発言したのは何処の誰?」
遊輝「ウッ・・・・・・・」
アリア「というわけで次は日本一と噂の○士急に行こう!!」
遊輝「(ビクッ!!!)あ、あれだけは絶対に嫌『魔法少女遊輝ちゃんはアリアさんと一緒にお化け屋敷に行く』・・・・嫌だああああ!!!!!」
アリア「さあ行くわよ!!目標はゴール達成!!あっ、第135話、始まるよ」
遊輝 side
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
ここはジュノンの部屋・・・・・なんだろうな。左右に分厚い書物が並んだ本棚があり、俺の目の前には大きな机と椅子がある。その机の後ろの壁には魔法陣みたいな模様を描いた絵がかけられている。
俺とアリアはラメイソンに潜入して重要書類を盗むというミッションに失敗、捕まってしまいこの部屋に連れ込まれた。周りには悪魔族モンスターや魔法使い族モンスター達がいて、少し大きめ椅子に座らされている俺とアリアの後ろで綺麗に並んでいる。横にはエリートや幹部の風格をした悪魔族や魔法使い族が俺たちの横で並んでいる。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「(どうしたのよ遊輝ちゃん、さっきからムッス〜とした表情をしているけど)」
無言を貫く俺にアリアは俺の顔を背後から覗き込むようにして言ってくる。実は俺はさっきから非常に不満を抱いている。もちろん捕まったことに対する失敗のアレコレもあるんだが、今はそんな事を考えていない。
「(・・・・・何で俺はアリアのお人形みたいな扱いを受けているんだよ)」
「(知らないわよ(汗)。椅子が一脚しかなかったみたいだし、魔法少女遊輝ちゃんの身長が小さいからよ)」
「(お前、捕まっているのによくそんなボケをかましている余裕があるな)」
「(お互い様でしょ)」
「(それもそうか)」
現在、俺はアリアの膝と膝の間・・・・股の間にある座面に座らされている。右足はアリアの右足と一緒に椅子の脚に拘束、左足も同様にアリアの左足と一緒に拘束されている。俺の手は後ろで拘束されているが、アリアは前かがみになって俺の胸のあたりで俺を抱きしめるように腕を回されて肘から拘束されている。つまり俺は今、アリアに抱きしめられている状態で、身体が凄い密着されて拘束をされている。
この部屋に連行される時に結ばれた腰の縄は片方は椅子の後ろにある地面の突起部分に結ばれて、もう片方は随分余裕があったせいか、俺とアリアを密着させて腰の辺りをもう一周半してから同じ突起部分に結んだ。もうちょっと考えて人を結べよな・・・・
霊力に関しては全く使えない。どうやらさっき捕獲された時の捕獲用ネットと同じ素材を使っているみたいだ。
不幸中の幸いなのは口や目など、頭に関しては何もしてこなかった。おかげでこの部屋の状況も観察できるし、こうやって二人でボソボソと会話をすることが出来る。
「(いや〜、一緒に寝ているときは気づかなかったけど遊輝ちゃんの抱き心地って意外といいわね〜、本当に人形を抱いているみたい)」
「(うるせぇ、俺はお前のおもちゃじゃねぇ)」
「(今現在の元凶を作った人が何言ってるのよ。捕まるし、アリアさんの服血まみれにするし、今日は最悪な日だけどこれだったら少しだけ許してあげる)」
「(まだ服のこと言うか)」
さっきからアリアの口から出てくる言葉は俺に対する抱き心地と服を血まみれにした事に対する怒りだ。抱き心地は知らないが、血まみれに関しては俺は何の悪さもしていない。
・・・・・・・バサッ!!!
「(・・・・何の音だ?)」
「(・・・・後ろの悪魔達が一斉に敬礼をしているわよ。ジュノンが来たのでしょうね)」
「(あ〜あ、処刑宣告確定の裁判が始まるのか。堅苦して嫌だな〜〜)」
「(まだ処刑って決まったわけじゃないでしょ。あいつらの話だと拷問か奴隷かもしれないじゃない)」
「(実質処刑だろ)」
「(生きていれば逃げれるチャンスはあるわ)」
「(そんなチャンスいつ来るんだよ)」
「(・・・・今でしょ)」
「(古いネタを言うな)」
そんな事を話していたら横の扉が開いてジュノンが現れる。そのままゆっくりと歩いて目の前の椅子に座り、右手に持っている紫の水晶玉は机の上に大事そうに置いた。ジュノンの後ろにいた一人の魔法使いはジュノンの左斜め後ろに立ち、丸めた紙を広げる。
「これより、2人の悪の魔法使いの弾丸裁判を始める。この2人の魔法使いの罪はスパイ罪、テロ未遂、国家反逆罪、グリモワールへの潜入、ラメイソンへの不法侵入等10つの罪に問われています」
「(おいこらそこの判事、罪状を飛ばすな。お前判事失格だろ)」
「被告人、これらの罪に対する異議はありますか?」
「別に無いわよ〜。ただ私たちは侵略戦争を止めに来ただけだし〜」
「なっ!?貴様!?その情報をどこから!!」
ザワッ、ザワッ・・・・・
あ〜あ・・・・アリアが爆弾発言したせいで余計にざわめきだしたし・・・・こいつには場の空気を読むということは出来ないのか・・・
「ジュノン様!!この二人の魔法少女を生かすことは出来ません!!すぐに処刑を「待ちなさい」は、ハッ!」
「まず第一に、前に座っている魔法使いよ」
「ん?俺のことか?」
「そなたは何故、人間なのに魔法使いに化けている?」
「ん〜、まぁ俺の後ろのいる奴に手伝えと言われて、そいつが変装してろって言われたから」
「そう、なら2つ目・・・・・・・
・・・・・そなたは何故、男なのに女物の服を着ている?」
『・・・・・・・えっ!?男!?』
「ジュノオオオオオオン!!!!!!あんた最高やあああああ!!!!!!この格好で初見で俺を男として見たのはあんたが初めてだああああ!!!!!」
「うわ〜・・・・魔法少女遊輝ちゃんが泣いている(汗)ていうか暴れない!私も一緒に拘束されているのよ!!」
周りにいた悪魔族や魔法使い族が一層ざわめき出して、アリアは俺を見て少し呆れているがそんな事は関係ない!!俺は今、猛烈に感動をして、ジュノンに対する好感度がググ〜〜ンと上がっている!!!
「お、おい・・・・あんな美貌な少女が男だと!?」
「し、信じらねぇ・・・・本当に中性的な男っているんだな」
「お、俺、あいつにしれっと告白しようとしていたんだが・・・・」
「何を言うか!そんな事言ったら俺はこっそりとあの子を家に持ち帰ろうとしていたんだぞ!!」
「んだと〜〜!!!!」
「・・・・・後ろから問題発言が聴こえるわよ、おたくの部下は大丈夫なのかしら?(汗)」
「・・・・!!せ、静粛に!!静粛に!!」
ポカーンとしていた判事がアリアの一言でハッとしてすぐに後ろでざわついている悪魔族や魔法使い族のモンスター達を静かにする。
「(・・・・もう死んでもいいや(涙))」
「(こらこら、何言ってるのよ(汗))」
「もう一度聴く、そなたは何故男なのに女物の服を着ている?」
「私が代わりに答えるわよ。結論から言ったら私の趣味♪」
「・・・・・良い趣味だな〜」
「俺、あの小さな魔法少女を奴隷にしたいと思ったけど、大きい魔法少女でも悪くはないな」
「何を言うか!あの子は俺が取るって最初に言ったぞ!」
「何だと!?お前一人の物にしてたまるか!!」
「うるせぇ!!俺の方が立場上だろ!!嫌だったら力づくで奪え!!」
「やってやろうじゃねぇか筋肉バカ!!」
「静粛に!!静粛に!!」
「うるせぇ判事!!お前は黙ってろ!!」
「なっ!!貴様、神聖な裁判の時に何を言うか!!」
「(・・・・捕まった俺が言うのもアレだけどさ〜、この裁判大丈夫なのか?(汗))」
「(・・・・多分、もう機能していないわね(汗))」
「(ジュノンも大変だな〜〜(汗)。脳筋の悪魔族なんか部下にするから)」
「(ジュノンに敵対しているけどその考えには同意するわ(汗))」
裁判を進めて今日中に判決を出す予定だったのだろうが、いつの間にか後ろの悪魔族と魔法使い族による俺とアリアの所有権争いが始まってしまった。判事が止めようとするが逆に火に油を注いだみたいで言い争いが発展、一部の者が暴動を起こしている。後ろからドゴッ!!バキッ!!ボキッ!!と殴るような音が聞こえてくるからだ。本当ならこの混乱状態の中、どさくさに紛れて逃げたいんだけど、拘束されて魔力や霊力を使う事が出来ず身動きが取れない上、ジュノンや少数部隊がずっとこっちを見ているので下手な動きをすることが出来ない。つまりこの争いが終わるまでこの拘束状態のまま、暇を持て余す。
「(なぁアリア、マジで脱出できないのか?)」
「(無理無理。ダメ元でさっき試したけど、本当に魔力が出ないから拘束が解けないわよ。それに今の私たちには魔法道具にデュエルディスク、デッキも没収されているしね)」
「(そこは武闘で戦えばいいだろ)」
「(アリアさんはそんな武闘なことなんてしていないから無理ね)」
「(役立たずだな〜)」
「・・・・・・・・・・・・」
「痛い痛い痛い!!!!!!二の腕をつねるな!!」
アリアは肘から手首にかけて拘束されて、肝心の手は俺の二の腕で拘束されている。アリアはそれを利用して無言で動かせる範囲内で俺の両方の二の腕をつねってくる。
「・・・・・・・・」
「わ、わかった!!分かったから!!役立たずと言ってすみませんでした!!それと今回の原因を作ったのは全部俺です!!誠に申し訳ありませんでした!!」
「(・・・主語が違う。俺じゃなくて魔法少女遊輝ちゃんよ)」
「痛い痛い痛い!!!!こ、今回の原因を作ったのは全部ま、魔法少女遊輝ちゃんです!!誠に申し訳ありませんでした!!」
「(よろしい)」
「・・・・・第一部隊、今日の裁判は中止にします。悪しき魔法使い達を牢獄に」
「ハッ!!」
アリアがつねりをやめるのと同時タイミングで、ほとぼりが冷める様子が無いと判断したジュノンは今日の裁判はこれで中止にした。俺たちの横にいた少数部隊は椅子の後ろにある地面からの突起から縄を解いて、その縄を持ったまま残りの悪魔族モンスターが俺とアリアが座った椅子を持ち上げてローラーがついた移動式の台の上に置いた。
「(・・・・こう言う時ってさ、一回縄を解いて歩かせるのが普通じゃない?)」
「(常識なんてアテにしないほうが良いわよ)」
「(そうっすか・・・・にしても痛かった・・・・絶対二の腕の皮膚が赤くなってるだろ・・・・・あっ)」
「(?どうしたの?)」
「(ジュノンに何で俺が男って分かったのか聞くの忘れた)」
「(どうでもいいわ)」
そう話しながら少数部隊が台に付いている後ろの持ち手を持って、俺たちを乗せた台を移動させて、この部屋から出る。そのまま台に乗って移動、エレベーターらしきものに乗って一番上らしきところまで移動して、そのフロアの唯一の部屋・・・・・牢獄に連れ込まれる。
「大人しくしておけよ」
部屋についたところで少数部隊が俺たちを囲むようにして、俺とアリアに付けられた拘束を全て外してくれた。その代わり、お互いの右腕と右足に手錠と足枷が付けられて、それぞれが牢獄の壁と鎖で繋がれてしまう。
「その鎖がある限り、お前たちは魔力を行使できない」
「命拾いしたな。裁判はまた後日だ」
そう言って少数部隊は部屋から出て行って、外から鍵を掛ける。見張りを一人残して残りは全員エレベーターらしきものに乗って下に下りていった。
「ふわぁ〜〜、ようやく解放されたよ〜〜。肩は凝るし、手首に縄の跡ができるし最悪だわ〜〜」
「いてて・・・やっぱり二の腕が赤くなってるじゃねぇか・・・ちょっとは加減してくれよ」
「遊輝ちゃんが全部悪い」
ようやく堅苦しい場所から解放されてアリアは肩を回したり、首を回したりとストレッチをする。俺はアリアにつねられた両方の二の腕を見る。案の定、赤〜い跡が出来ていた。マリシャス・エッジとのデュエルでできた傷は血は固まって止まっているから暫くは大丈夫だろう。
「さてと・・・・・どうやって抜け出そうか」
「それとデッキとか返して貰わないとな」
「それは大丈夫よ」
アリアは胸のあたりから服の中に手を突っ込んで、何かの紙とCPUみたいなチップ、そしてスマートフォンみたいな物を取り出した。そして、アリアに手招きされて扉とは反対側・・・・この牢獄で唯一の外と繋がる小さな窓の下に座る。ジャリジャリと音はするが、どうやら鎖の範囲はこの牢獄内だったら余裕で行けそうだ。
「(ラメイソンの地図と重要機密の入ったCPU、それを使えるようにするタブレットみたいなものね)」
「(ようそんな物隠し持ってたな〜〜)」
「(こう言うことは手馴れているからね。さてと、まずはラメイソンの構造を叩き込みましょう。ここが私たちのいる場所ね。んで、恐らく私たちの道具やデッキはここに保管されているはずよ)」
「(ほうほう・・・書庫の下の階の保管庫か)」
「(そうそう、それで1階に地下に行く階段があったでしょ?あそこがこれ、大量の部屋があるの。多分、ここに男の魔法使い達が捕まっていると思うわ)」
「(ふむ・・・・地下にいるのか。出口には近いから一回解放すればすぐに脱出できそうだな)」
「(そうね。恐らく私たちが上で暴れたらそれに合わせて何人かが反乱を起こすでしょうね。さっきいたジュノンの部屋はこの階、あの部屋、まだ奥の部屋に繋がっているみたいよ)」
「(ふ〜ん、ジュノンのプライベート空間ってところか?)」
「(この牢獄から下に行く方法はあのエレベーターのみよ。あのエレベーター、この牢獄の直通エレベーターね)」
「(ふむ、そこはまぁ何とかなるだろ)」
「(とりあえず今日のところは大人しくしておきましょう。体力回復とこの牢獄からの脱出方法、最悪この鎖を外す方法を考えよう。これを外せたら私の能力を使って保管庫に侵入してそのまま戦争よ)」
「(能力使えたらなぁ〜、こんな鎖すぐに溶かすんだけど)」
「(牢獄の中で魔法とか能力を使われたら意味ないじゃない。次はこれね、どんな情報が入っているのかな〜)」
地図を丸めてスカートのポケットに直したアリアは次にCPUをタブレットの中に入れて、タブレットを起動する。タブレットはCPUが入っていることを認識して勝手にあるページへと向かった。
「(・・・・・これは?)」
「(・・・・誰かの日記かしら?ちょっと読んでみましょう)」
〜〜〜〜〜
○月☆日
私が王になって次の年で100年になる。
この町は私が王になる前よりも発展した。しかし、ここで満足をしていてはならない。この町のさらなる発展と未来ある子供達のために私は全力で力を尽くさなければならない。
〜〜〜〜〜
「(・・・・これ、ジュノンの日記だな)」
「(そうね・・・・日記の日にちをみたら外壁が作られる2ヶ月前ね。もう少し読み進んでみましょう)」
〜〜〜〜〜
○月×日
私は今、すごく思い詰めている。
それは今のグリモワールの政治体制だ。今のこの町は王国制のシステムを取っている。しかしそれでは民の考えを深く取り入れることは出来ない。現状、表向きでは喜んでいる民も内に秘めている物に今の政治への不満があるかもしれない。それは昨日、たまたま通った店の中で二人組みの男がそのような話をしていたからだ。果たして、本当にこのままでいいのだろうか?
○月□日
今日、関係者全員を集めたいつもの定例会の最後に私が秘めていた王国制の廃止について議題の案を発表した。しかし、関係者たち全員からこの話を聞いた途端に猛反発を食らってしまった。
「今の政治体制のどこに問題点があるのか?」
「現状でも民は十分に満足をしています。それは10年前の国民アンケートでも反映されています」
結局この話は無かったことになってしまった。これは、本当にこの国のためになるのか?私の心の中は常に不安な気持ちで揺れ動いている。
〜〜〜〜〜
「(なるほどねぇ・・・・王国制の政治体制から民主主義の政治体制に移行したかったけど、全員に反対されたみたいね)」
「(大方、この辺の関係者っていうのは自分の身分に危険を感じて反対したんだろうな。こういう政治関係の役柄をつく奴は皆変なプライドと役職への強いこだわりを持っているからな)」
「(政治家の腐った考えね。だから政治家やお金持ちは嫌いだよ)」
〜〜〜〜〜
*月○日
○○○がやってきた。そいつは昔からの私の研究仲間であり、心を通わせている友人の一人である。今日はそいつといっぱい話しをして、私のこの半月ほど思い詰めた考えを話した。そいつは私の話・愚痴について何一つ文句や不満を言わずに聞き入れてくれた。私の話が終わるとそいつは「任せてください。私に考えがあります」と言って別れた。
〜〜〜〜〜
「(・・・・名前が消されているだと?)」
「(何かあったのかしら?)」
「(次は・・・・外壁が作られるちょうど1ヶ月前・・・・ジュノンが引きこもる前日か)」
〜〜〜〜〜
*月×日
あれから数日後、○○○が私の仕事部屋に入ってきた。「政治体制に対する不満の解決策とは言いませんが、この水晶玉をお渡しします。きっと、ジュノン様の悩みを解決してくれるでしょう」。そう言って水晶玉を置いていった。その水晶玉は何の変哲もない無色の透き通った水晶玉だ。だが、私の友人から頂いた物なので大切に所持しておこう。
〜〜〜〜〜
「(な〜るほど、その友人って奴がジュノンが大事そうにしていた水晶玉を持ってきたのか。しかし無色だったか?俺たちが見たときは紫に染まっていただろ?)」
「(何と無くジュノンの事が分かってきたわね。次が最後、ジュノンが部屋に引き篭った日だわ)」
〜〜〜〜〜
*月□日
今朝、起きた時に水晶玉が光強く輝いた。何があったのか近寄って見たが・・・・・・・・・・・・・・
〜〜〜〜〜
「(・・・・・途中で終わった)」
「(何と無く読めてきたわね、ジュノンの性格が変わってしまった原因が)」
「(あぁ、どうやらこのジュノンの友人って奴が何か関係を持ってそうだな。そんでもってジュノンを操っている道具があの水晶玉みたいだな)」
「(なら話は簡単だわ。その水晶玉を奪うか割って使えないようにすれば良いんだわ)」
「おい、お前らそこで何をしている?」
奥の壁でコソコソとしていたら、見張りが扉越しに牢獄を覗いてきた。アリアは咄嗟の判断でタブレットを服の背中側に入れた。
「別に〜〜?どうやって脱走するか考えていただけよ」
「ハッ、魔力を行使できない魔法少女2人が何を言ってるんだ」
「いやだから俺は男だって・・・・ジュノンも言っていただろ(汗)」
「じゃあ男である証拠を見せてみろよ」
「はっ?証拠?」
「そうだ・・・・・男の証だ」
「/////お前は何を言ってやがるんだああああああ!!!!!この小説にR18をつけたいんかああああ!!!!」
「遊輝ちゃん遊輝ちゃん、メタ発言はダメだよ。そこの見張りも大分アウトな発言をしたけど」
「ふん、証拠を見せられないようならお前は女だな」
「(・・・・多分、遊輝ちゃんが男って言うのが信じられないんだろうな(汗))」
その見張りは最後にそう言い放って反転してしまった。何だよ!?お前は俺に何を求めていたんだよ!!いや、何と無く察したけど同じ部屋に女がいるのにそんな事出来るかって話だろ!!
「それよりも見張りさ〜ん、今何時〜〜?」
さすがに今の話題はまずいと思ったのか、はたまた気分なのかアリアは扉の鉄柱に両手で持って、牢獄の外にいる見張りに話し掛け始めた。
「お前らに教える義理がない。窓から見える太陽と月で把握しろ」
「良いじゃない、時間だけだよ。別に脱出方法を教えろとは言ってないし」
「何でお前はそんなに馴れ馴れしい態度を取るんだよ」
「こういうスキンシップは大事だよ」
「そうっすか・・・・(汗)」
「ふん・・・・19時前だ。もう直ぐ飯が来る」
「わあああ!!ありがとう!!」
もうそんな時間か・・・・乗り込む時間が遅かったからな・・・家に12時頃出たはずだけど、なんかアリアの(表面上)親友らしき人と話をしていたせいでラメイソンの入り口についたのはもう15時回っていたもんな・・・・そんな事を思っていたらエレベーターの扉が開いて、中からさっきの少数部隊とは違う服装をした少し幼い印象のある魔法使いがやってきた。
「見張りの交代のお知らせと牢獄の者のご飯を持ってきました」
「うむ、ご苦労。では任務を引き続き頼むぞ」
「ハッ」
形だけの挨拶を終えた後、俺たちを見張っていた少数部隊の人はエレベーターに乗ってそのまま下に降りていった。一方、そのご飯を持ってきた者は扉の横にある小さな荷物通しから細長いコッペパン4つと牛乳瓶2本を牢獄に通した。
「はい、これご飯」
「しょっぼ!?」
「お前さ〜・・・ちょっとは自分の立場ってものをわきまえろよ。俺たち、裁判かけられている犯罪者の身だぜ」
「だからってパン2つと牛乳1本は酷いでしょ〜」
「・・・リア、アリアさん!」
「うん?」
「私だよ・・・・ウィンだよ」
「・・・!?ウィン!?」
見張り人が名前を言った途端、アリアが驚いた表情で扉に飛びついた。その見張り人の服はさっきは遠くてよく分からなかったけど、緑色のポニーテールで、茶色い服を上に来ていた。
「ウィン!!本当にウィン!?久しぶり!!」
「久しぶりねアリアさん!!侵入者って聞いたときはビックリしたよ!!」
「誰だこいつ?」
「風霊使い ウィン。私の昔の弟子よ」
そう行って扉越しにアリアは教えてくれた。あ〜・・・・あの時の老婆が言ってたアリアの弟子か。
「初めまして。ウィンと呼んでください」
「俺は遊輝だ」
「遊輝さんですね。それにしてもアリアさん、災難でしたね」
「それよりもだよ!!何であんたここにいるの!?さっき見た限りだとここにいるのはジュノンの側近の魔法使いか悪魔族しかいないはずだよ!?」
「私は・・・・・・・」
アリアが何でここにいるか聞こうとしたら、ウィンは突然どもってしまい、表情が暗くなって下に俯いてしまう。
「どうした?言いたくないのか?」
「・・・・ごめんなさい、今は訳あって、ここで捕虜として働いてます」
「捕虜って・・・・あんたみたいな良い子が何をしたって言うのよ」
「この町に悪魔族とアンデット族のモンスターが侵入した時に、私達魔法使い族の中でも反対運動を起こして抵抗したグループがいて、私もそれに加担したのですが・・・・」
「なるほど・・・・もう大体察した。それ以上の事は言わなくていいよ」
「すみません遊輝さん・・・・」
恐らく返り討ちにあって捕虜にされてしまったんだろうな・・・・・暗い過去だからあまり掘り下げないであげよう。
「でもアリアさんがラメイソンに侵入したって聞いた時はビックリしましたよ。まさか帰ってくるなんて思ってませんでした」
「どうもね・・・・あの時、私はこの町の居心地が悪くて」
「すみません・・・・私が弟子にしてくれって頼んだのに、勝手に離れてしまって・・・」
「良いのよ。あんたの人生なんだからあんたの自由に生きたらいいわ」
「ですから!!ここで恩返しをしたいです!!私に出来ることがあれば何でも言ってください!!」
「そうね・・・・」
そう言ってアリアは腕を組んで考える。数分後、考えが思いついたアリアはもう一度扉に近づく。
「それじゃ知っている限りでいいわ。ウィン、あんたの知っている限りでジュノンに親しい魔法使いって誰がいるか教えてくれる?」
「ジュノン様にですか?私が知る限りでは・・・・トリス様とラモール様とディアール様・・・・・ぐらいですね」
「昔からの交友関係は変わってないみたいね・・・・」
「そうですね・・・・あとは私の耳には・・・」
「十分だよ、ありがとう。あともう一つ、出来たらでいいけどこの手錠と足枷の鍵を持ってきてほしいの」
「それなら任せてください。3時間後に私が10分間の休憩のために下に向かうので、その時に守護室から盗んできます。何だったらここの牢獄の鍵も」
「それは大丈夫、むしろ盗らなくていいわ。それを取ったら脱走したことが早くにバレちゃうから」
「分かりました。では3時間後、手錠と足枷の鍵を持ってきます」
「任せたわよ。昔教えた盗っ人技術を存分に発揮してくるのよ」
「はい」
「お前は弟子に何を教えているんだよ」
「生きるのに必要な事全て」
「カッコいいように聞こえるけど、犯罪を教えたら台無しだぞ」
全く・・・・・お前は魔法使いとして有名になったから弟子にしたいって言う奴がいるのに、そんな事していたらそりゃ離れるわ。
「う〜ん!!じゃあやること決まったし、ご飯食べよう!!」
この後の予定を決めたことでアリアはう〜〜んと腕を伸ばして、晩飯と言われて出されたパンを食べ始める。俺もやる事が無くなったのでパンを口に入れて牛乳で流し込むように食べる。
「ん〜〜、悪くはないけど魔法少女遊輝ちゃんの作った豪勢な食事を食べた後だから不味いね」
「一言余計だ」
アリア「いや〜、ゴール出来て良かったね♪さすが日本一を謳っているだけあるよ。あそこのお化け屋敷は怖かった」
遊輝「・・・・・・・・・・・・・・」←魂が抜けている
アリア「情けないよね〜〜、男が女の子の背中にブルブルと隠れながら歩いていたわよ。しかも気絶したところは入ってすぐ。その後は私が引きずったわ」
遊輝「・・・・・・・・・・・・・」
アリア「・・・・こりゃ起きないわね。仕方ない、また新しくお仕置きを考えるか。それじゃまたね〜」