【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち   作:DICHI

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Q,この質問いつまで続けるの?
A,楽しくなったから4.5章が終わるまで。それ以降は絶対にしない。

Q,投稿ペース早くない?
A,軽く現実逃避+土曜日から12連休だから

Q,アリアさんのイメージは?
A,性格は漫画版榊遊矢+自由奔放、イメージで近いのは「とある科学の超電磁砲」の主人公の一人、佐天涙子、髪を透き通った青の髪と水色の目に変更。



アリア「というわけで最強カードの紹介〜〜!!」←前の後書きと同じ衣装

遊輝「・・・・何でお前が仕切ってるの?」←上に同じく、猫のコスプレは外れた

アリア「作者に『仕切ってもいいよ!』って言われたから快く引き受けた!」

遊輝「アーハイソウデスカ」

アリア「何その棒読み」

遊輝「どうでも良いから早く終わってこの服から着替えたい・・・・」

アリア「・・・私の持っている服以外着れないようにしてあげてもいいわよ?」

遊輝「すみませんでした!」←土下座

アリア「というわけで最強カードの紹介〜〜。と行ってもデュエルはオマケ程度だから大したことないけど」

遊輝「門番相手に苦戦したらその先困るって・・・・今回はマジェスペクター・ユニコーン。1ヶ月前の改定でとうとう制限に掛けられたマジェスペクターの切り札だぜ」

アリア「切り札って言うけどマジェスペクターに入っていないデッキもあるわよ。効果は自分のPモンスターと相手のモンスター1体を強制脱出装置!相手ターンにも使えるし自身を対象にしても使えるよ!」

遊輝「そしてマジェスペクターの特徴である相手のカード効果の対象にならず、破壊されない。そもそもの問題でこいつを除去すること自体難しいのに、こんな耐性があるせいでこいつはさらに強いぜ」

アリア「サーチカード豊富なマジェスペクターだから1枚になっても苦労は感じないわ。と言うわけで二人でセリフ言うわよ!」

遊輝「お前一人で良いじゃねぇかよ・・・・ハァ、まぁいっか」

「「第130話、デュエルスタート!」」



第130話 潜入 閉鎖された魔法都市

遊輝 side

 

 

「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」

 

アリア LP 4000 門番 LP 4000

 

「先行はもらうわよ!私のターン!」

 

アリア 手札 6枚

 

鎖国状態の魔法都市、グリモワールに潜入するため、その第一関門の門番のデュエルが始まる。アリアのデッキはたくさんあるが基本的にポテンシャルが高いデッキだから大丈夫だと思うんだがな。

 

「魔法カード、テラ・フォーミング!フィールド魔法のマジェスティックPを持ってきて、そのまま発動!私の場の《マジェスペクター》モンスターの攻撃力と守備力は300ポイントアップする!」

 

辺り一帯が外壁と森の空間から緑色の空間に変わっていく。【マジェスペクター】か・・・・手札が良かったら完封ゲームだな。

 

「マジェスペクター・キャットを召喚!」

 

マジェスペクター・キャット 攻100→400

 

「マジェスペクター・キャットの効果発動!このカードを召喚・特殊召喚したターンのエンドフェイズにデッキから《マジェスペクター》カード1枚をサーチする!さらにフィールド魔法、マジェスティックPの効果発動!自分フィールドの風属性・魔法使い族モンスターを1体リリースして、デッキからレベル4以下の《マジェスペクター》モンスター1体を特殊召喚する!マジェスペクター・フォックスを守備表示で特殊召喚!」

 

マジェスペクター・フォックス 守1000→1300

 

「マジェスペクター・フォックスの効果発動!召喚・特殊召喚成功時にデッキから《マジェスペクター》罠カードを1枚サーチする!マジェスペクター・テンペストを加えるわよ!さらにライフを2000を払って魔法カード、同胞の絆を発動!」

 

アリア LP 4000→2000

 

「(あ〜、これ終わったくせぇ(汗))」

 

「自分フィールドのモンスター1体を選択して、そのモンスターと同じレベル・種族・属性の名前が違うモンスターを2種類、合計2枚特殊召喚する!マジェスペクター・クロウとマジェスペクター・フロッグをそれぞれ守備表示で特殊召喚!」

 

マジェスペクター・クロウ 守1500→1800

マジェスペクター・フロッグ 守500→800

 

「チェーン1、マジェスペクター・クロウ、チェーン2、マジェスペクター・フロッグで効果発動!マジェスペクター・フロッグの効果でデッキから《マジェスペクター》魔法・罠カードを1枚デッキからフィールドにセットする!マジェスペクター・スーパーセルをセット!さらにマジェスペクター・クロウの効果でデッキから《マジェスペクター》魔法カードを1枚サーチする!マジェスペクター・ソニックを手札に!」

 

相変わらず回ったときの【マジェスペクター】って手札が減らないよな・・・・パーミッションのデッキにサーチを付けたらダメだって(汗)

 

「カードを2枚伏せてターンエンド!エンドフェイズ時、キャットの効果でデッキからマジェスペクター・ラクーンを手札に加える!」

 

 

アリア 手札 4枚 LP 2000

【モンスターゾーン】

マジェスペクター・フォックス 守1300

マジェスペクター・クロウ 守1800

マジェスペクター・フロッグ 守800

【魔法・罠ゾーン】

マジェスティックP (フィールド)

伏せカード 3枚

 

 

「我のターン・・・・・」

 

門番 手札 6枚

 

門番が自分のターンを宣言すると空から1枚の石板が降ってくる。アニメのジャックの時もそうだけどさ・・・・何でカードが巨大な石板になって、しかもそれが空から降ってくるのよ(汗)

 

「我は魔法カード、グリモの魔導書。デッキからグリモの魔導書以外の《魔導書》カードを手札に加える。我は魔導書士 バテルを加えてそのまま召喚」

 

魔導書士 バテル 攻500

 

「バテルの効果発動。召喚時にデッキから《魔導書》魔法カードを手札に加える」

 

「カウンター罠、マジェスペクター・テンペスト!自分フィールドの風属性・魔法使い族モンスター1体をリリースして、効果モンスターの効果を無効にして破壊する!マジェスペクター・フォックスをリリースして、魔導書士 バテルを破壊!」

 

フィールドにいたフォックスが上空の雲によって発生した暴風雨の中心に駆け上がり、バテルに向かって暴風雨ごと突進する。暴風雨に巻き込まれたバテルはそのまま上空彼方へと飛んでいってしまった。

 

「我は手札から魔導書院ラメイソン・トーラの魔導書・セフェルの魔導書、以上3枚の魔導書を見せて魔導法士ジュノンを特殊召喚」

 

魔導法士ジュノン 攻2500

 

相手が3枚の石板のカードを反転させてアリアに見せる。そして、相手の見せてない石板のうち1枚が白く輝いて、魔導法士ジュノンが姿を現わす。

 

「(・・・・・・ジュノンの目ってあんな死んだ魚のような目をしていたか?オマケに髪の色も服も違うし)」

 

俺の知っているジュノンは髪の色がピンク色なんだが、門番が出したジュノンは髪は紫色に変わり、服も白を基調とした服から黒のマント見たいな物で身体を覆っており、何よりも目に正気がない。

 

「魔法カード、セフェルの魔導書。自分フィールドに魔法使い族モンスターがいる場合、手札の他の《魔導書》を見せることで、墓地の《魔道書》と同じ効果を得る。我はトーラの魔導書を見せて、墓地のグリモの魔道書を選択。この効果により我はデッキからヒュグロの魔道書を手札に加える。そのままヒュグロの魔道書を発動、魔導法士ジュノンの攻撃力は1000ポイントアップする」

魔導法士ジュノン 攻2500→3500

 

「さらに魔導法士ジュノンの効果。墓地のセフェルの魔導書をゲームから除外して、お前の伏せてあるマジェスペクター・スーパーセルを破壊する」

 

ジュノンがマントから左手を出して、隠し持っていた杖をアリアの伏せカードに向けられて、そこから電気の魔法が放たれてマジェスペクター・スーパーセルを破壊した。

 

「バトルに入る。我は魔導法士ジュノンでマジェスペクター・クロウに攻撃」

 

「(・・・・どうせ破壊されるなら使わせるか)リバースカードオープン!速攻魔法、マジェスペクター・サイクロン!自分フィールドの風属性・魔法使い族モンスター1体をリリースして、相手フィールドのモンスター1体を破壊する!マジェスペクター・クロウをリリース!」

 

「手札から速攻魔法、トーラの魔導書。我は魔導法士ジュノンを選択して魔法カードを選択。このターン、我が選択した魔法使い族モンスターは我が選択したカードの効果を受けない」

 

マジェスペクター・クロウがジュノンの攻撃を受ける前に下からサイクロンが現れて、その風に乗ったクロウがジュノンに向かって突進したが、ジュノンの下から魔法陣が現れて、ジュノンはその魔法陣によってサイクロンから免れた。

 

「モンスターが変わったことで攻撃対象を変更する。魔導法士ジュノンでマジェスペクター・フロッグを攻撃!」

 

ジュノンの右手から黒く満ちたエネルギーが溜められて、フロッグに向かって放たれる。フロッグは何もせずにその攻撃を受けて破壊されてしまう。

 

「この瞬間、ヒュグロの魔道書の効果発動。

この効果を受けたモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した場合、デッキから《魔導書》魔法カードを手札に加える。グリモの魔導書を手札に加え、バトルフェイズは終了する。フィールド魔法、魔導書院ラメイソンを発動。新たなフィールド魔法が貼られたため、お前のフィールド魔法は破壊される」

 

俺たちの周りを覆っていた緑色の空間にヒビが入って、そこからピキピキと音がして空間が破壊される。代わりに出てきたのは真ん中に大きな塔みたいな建物がそびえ立つ巨大な都市だ。

 

「カードを1枚伏せてターンエンド。エンドフェイズに魔導法士ジュノンの攻撃力は元に戻る」

 

門番 手札 1枚(グリモ) LP 4000

【モンスターゾーン】

魔導法士ジュノン 攻3500→2500

【魔法・罠ゾーン】

魔導書院ラメイソン (フィールド)

伏せカード 1枚

 

 

「私のターン!ドロー!」

 

アリア 手札 5枚

 

「(・・・良いカードよ!)レフト・Pゾーンにスケール7のエキセントリック・デーモンをセット!」

 

「?」

 

レフトPゾーン?ああそう言えば漫画版は右と左って言っていたな・・・・俺も次からそうしようかな?色で言うのテンポ悪いし・・・一方、聞きなれない単語を聞いた相手は首を少し傾げた。

 

「そしてエキセントリックデーモンのペンデュラム効果!このカードとフィールドの魔法・罠カード1枚を選択して破壊する!私が選択するのはその伏せカードよ!」

 

Pゾーンにセットされていたエキセントリック・デーモンが相手の伏せカードを超念力で自分のところに吸い込んで、そのまま爆発した。伏せたカードは・・・ゲーテか、これまた厄介なカードだな。

 

「次にレフト・Pゾーンにスケール2のマジェスペクター・キャット!ライト・Pゾーンにスケール5の竜剣士ラスターPをセッティング!竜剣士ラスターPのペンデュラム効果!もう片方のPゾーンのカードを破壊してデッキから同名ペンデュラムモンスターをサーチする!」

 

PゾーンにいたラスターPが反対側のPゾーンにいたマジェスペクター・キャットに近づいて、自身の剣で切りつける。マジェスペクター・キャットは破壊されたがその魂がアリアのデッキに移動して、アリアのデッキの束から1枚のカードが飛び出た。

 

「さっき手札に加えたマジェスペクター・キャットをレフト・Pゾーンにセッティング!これでレベル3と4のモンスターが同時に召喚可能!」

 

「???」

 

「Here we go!!It"s show time!!振れろ!輝きしペンデュラム!長き封印から目覚め私に栄光よ!ペンデュラム召喚!現れよ!私のモンスターたち!エクストラデッキからマジェスペクター・キャット!マジェスペクター・フォックス!マジェスペクター・クロウ!マジェスペクター・フロッグ!そして手札からマジェスペクター・ラクーン!」

 

再びセットされたキャットとラスターPの間の上空に円形の穴が開いてそこから5つの緑色の光が中から飛び出した。現れたのは前のターンに全滅したマジェスペクター達と手札に加えていたマジェスペクター・ラクーン、下級マジェスペクター軍団だ。一方、相手の方はと言うと何が起こったのか全く理解しておらず、少しあたふたし始めた。

 

「チェーン1、マジェスペクター・キャット、チェーン2、マジェスペクター・ラクーン、チェーン3、マジェスペクター・フォックス、チェーン4、マジェスペクター・クロウ、チェーン5、マジェスペクター・フロッグの順番で効果発動!フロッグの効果でデッキからマジェスペクター・トルネードをセット!クロウの効果でマジェスペクター・サイクロンを手札に!フォックスの効果でデッキからマジェスペクター・テンペストを手札に!ラクーンは特殊召喚時にデッキから《マジェスペクター》モンスターをサーチする!マジェスペクター・ユニコーンをサーチ!そしてマジェスペクター・キャットの効果でエンドフェイズに《マジェスペクター》カードを手札に加える!」

 

アリア 手札 1枚→4枚

 

やっぱりブン回った時の【マジェスペクター】は頭おかしいよな(汗)。パーミッション軍団なのに手札が一向に減らない。しかもラクーンで手札に加えたのはぶっ壊れカードだし・・・・

 

「フロッグをリリース!マジェスペクター・ユニコーンをアドバンス召喚!」

 

マジェスペクター・ユニコーン 攻2000

 

フロッグが消えて、そこからユニコーンから現れた。・・・・・カエルからペガサス(ユニコーン?どっちでもいいや)に変わるなんて何か嫌だな・・・・・

 

「マジェスペクター・ユニコーンの効果発動!自分フィールドのPモンスター1体と相手フィールドのモンスター1体を手札に戻す!私はクロウとジュノンを選択!」

 

ユニコーンを後ろ体重になって両方の前足を挙げながら遠吠えをする。クロウとジュノンを中心とした竜巻が巻き起こり、2体のモンスターは上空へと吹っ飛ばされて行った。にしてもクロウを戻すんだな・・・・ランク3の方が出したい奴でもあったのか?

 

「Lv3のラクーンとキャットでオーバーレイ!」

 

☆3 × ☆3 = ★3

 

「2体の風属性モンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!トーテムバード!」

 

トーテムバード 攻1900

 

ブラックホールにキャットとラクーンが吸い込まれていき、現れたのはくろいろのトーテムポールでその上に同じく黒色に染まったカラスみたいな鳥型のモンスターだ。

トーテムバードね・・・・・完全に積みに入ったな。

 

「バトル!全てのモンスターでダイレクトアタック!」

 

門番 LP 4000→0

 

 

WIN アリア LOS 門番

 

 

アリアがデュエルに勝利した後、門番の役割をしていた魔法使いの映像が消えて、門の上にあった魔法陣の色が失われる。そしてゴゴゴと地面が唸りをあげて、俺たちの目の前にある巨大な門はゆっくりと開いていった。

 

「これで入ることは出来るけど、マジで追って対策はどうするんだ?」

 

「これを付けてもらうわよ」

 

デュエルディスクをカバンに直したアリアはデュエルディスクの代わりに2つのバッジを取り出した。一つは自分自身の右胸にあるポケットに、もう一つは俺に近ついて俺の右胸のポケットに取り付けた。

 

「何だこれ?」

 

「簡単にいったら魔力版ジャミングシステム。これがあれば魔力による追跡はなくなるわ。あとはずっとフードを被って顔を見せないようにして」

 

「・・・・気持ち程度にしかならないと思うけどなぁ」

 

そう思いつつも、マントについてあるフードを被る。今回は三角帽子を被ってないので普通に被れる。

 

「じゃあ入るわよ」

 

「OK」

 

お互いにフードを被ったのを確認して急いで城壁の中へと入っていく。いよいよ、閉鎖しれた魔法の国へと侵入だ。

 

「中から見たバリアはこんな感じね・・・・」

 

「ふむ・・・・マジックミラーの原理を使っているのか?」

 

門の中に入り、とりあえず近くにあった小さな路地へと入る。外から見えたあの緑色のバリアは内側から顔を上げてみると、驚くことにバリアなんて存在しないと思わせるくらいに晴天の空が俺の目に映った。これなら中の住民たちに気づかれることは無さそうだな。

 

「まずは情報収集ね。今現在のこの町の情勢を知らないと何も始まらないわ。ここは一緒に行動しましょう」

 

「そうだな。何処に何があるか全く分からないし、まずはこの町の繁華街に行こうか。人が多いし、情勢も分かりやすい」

 

「そうね」

 

まずはこの町の地理的情報・情勢などを頭に叩き込む必要があるため、ここは別れずに共に行動することを決めた。その事を決めた俺たちは路地裏から出て、さらにフードを深く被り、町の中心的な場所へと目指す。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

この魔法都市、グリモワールは中心にカード化されている魔導書院ラメイソンを中心に円形状の町となっており、建物は石や土で作ったビル状の建物やコンクリート状の建物など、意外と近代的な建物が多い。しかし、それはラメイソンから半径100mぐらいのところで、その地域は俺たちの世界でいう政府関連施設を中心としたビジネスマン街みたいな物。人々が住む住宅エリアは一軒家や、2・3階建の建物などの低い建物が多く、周りは木々で覆われている。だけど・・・

「・・・・・それなりに活気がある、とはいえ」

 

「店の商品が少ないわね・・・・夕方頃だっていうのに、異常ね」

 

「ここが一番の繁華街のはずだろ・・・・」

 

「おかしいわね・・・・・前までならこの市場ももっと活気があったし、この町の人たちも和気藹々としていたけど」

 

「前?」

 

「私、一度この町に来ているのよ。もちろん外壁が作られる前だけど」

 

「ふ〜ん」

 

体感3〜4時間くらいかな・・・・町の中心部を回った俺とアリアは今は町の繁華街らしき場所にたどり着くことが出来て、そこにある市場を見て回っている。

しかし、景色が異様だ。まず、周りの木々に葉っぱがない。というか大木が枯れ果てている。そして市場の店自体の商品、特に食べ物に関してはかなり少ない。その他の日常雑貨やアリア曰くの魔法道具も少なく、経営が成り立つのか心配されるほど。この市場にいる人たちもあまり覇気というものを感じられず、話し声一つも聞こえてこない。そして何より・・・・・

 

「・・・・男の人を見かけないっていうのはいくら何でもおかしくないか?」

 

「そうね・・・・こういう市場なら男の人が店主っていうのがよくあることなんだけど」

 

不自然なくらいに男の人を見かけない。男の子なら母親に連れられて一緒に来ているという場面を何度か目にしたが、繁華街に来るまで、繁華街に来た後、いずれも男性というのをまだ目にしていない。

 

「これはかなりマズイ状態ね・・・・このままいけば下手したらこの町の住民たちは餓死するわ」

 

「あんな外壁を作って、食料を調達しないなんて自分で自分の首を絞めているもんだぜ・・・」

 

・・・・ガラガラ

 

「?何の音なの?」

 

ガラガラガラガラ!!!!

 

「マズイわ!!隠れないと!!」

 

「あんた達!!何突っ立っているのよ!!こっちに来なさい!!」

 

「えっ!?は、はい!!」

 

突然、後ろから何かが引きずる音が聞こえ、それを聞いた町の住民達は一斉に建物の中へと入っていく。俺とアリアも近くにいた商人のおばちゃんに連れられて近くの建物の中へと入っていった。

 

ガラガラガラガラガラガラ!!!!

 

「で、出たわよ・・・・」

 

「ん?・・・・!?!?!?ガ、ガイコツウゥゥ!?!?」

 

「あれは・・・・ワイトキングとワイト達!?」

 

建物の影に隠れてそっと外を見ると、ガイコツの軍団が町の繁華街を馬車に乗って走っていた。ガイコツ軍団は何かを探すようにキョロキョロと建物を注意深く見ている。

 

「何でアンデット族のモンスターがグリモワールに!?」

 

「(・・・この声、何処かで聞いたことが・・・)」

 

「ちょっと!?何でって聞いてるんだけど!?」

 

「えっ!?あ、ああ・・・・あのワイト達はこの町の外壁が完成した時と同時期にやって来たんだ・・・誰が何のために呼んだのかさっぱりで、週に2〜3回ああやってここにやって来ては誰かを捕まえてどこかにつれて行くんだよ・・・」

 

「どこって・・・・マズイでしょ」

 

「ガ、ガガガガ、ガイコツ・・・・(ブルブル)」

 

「こら遊輝ちゃん!!勇敢な魔法少女がガイコツを怖がってどうするのよ!!」

 

「こ、怖いもんは怖いんだよ!!」

 

「そんな事より今町の人が困ってるんだから魔法少女遊輝ちゃんの出番よ!」

 

「嫌だ!!アリアがいけ!!」

 

「上司に向かって命令する立場?私はさっきやったのよ。『魔法少女遊輝ちゃんは勇敢にガイコツに挑む』」

 

「ちょっ!?お前!?」

 

「さあ行きなさい魔法少女遊輝ちゃん!!箒さん!!頼んだよ!!」

 

「ちょ!?ま、待て!!ああああ!!!」

 

アリアがブレスレットで吹き込んで、俺の身体が外に向かおうとしていたところで、手にしていた箒が勝手に飛び上がり俺は建物の外に放り出されてしまい、さらに箒が勝手に止まったことで俺はお尻から地面に着地してしまい、お尻に痛みを感じる。さらに飛ばされた時に被っていたフードが外れ、顔が見える状態になってしまった。

 

「い、いたたたた・・・・」

 

「ケケケ・・・・ん?」

 

「おう〜〜!!!良い女じゃねぇか!!」

 

「(ブチッ!!)俺は男だああああ!!!!!!ボルケーンエルプティション!!!!」

・・・・バアアアアアアアン!!!!!!!!

 

女と言われて、ブチギレだ俺は怒りに身を任せてシークレットシグナーの能力をフル解放。俺の辺り一辺に巨大な火山の噴火口みたいな物を作り、俺の中心から火山が噴火するような爆発をする。その爆発に巻き込まれたガイコツの群衆は一気に骨まで灰になっていった。だが、馬車に乗ったガイコツの王だけが謎のバリアを張ってこの攻撃を耐えた。

 

「ケケケッ!?何てパワーだ!?この町にこんなパワーのある炎系の魔法少女なんていたか!?」

 

「ハァ・・・・ハァ・・・・ハァ・・・・・・」

 

全ての怒りが噴出・・・・・したわけではないが、8割方を俺のシグナーの能力で噴出させて、ガイコツ軍団は全て灰になって、結局生き残ったのはあのガイコツの王だけだ。何故か周りの建物とか被害が全く無いのが気になるけど・・・・・

 

「ケケケケケケッ、こりゃあの方に献上すれば莫大な戦力アップだぜ。おまけに俺っ娘の可愛い魔法少女となると奴隷としても高く売れるぜ」

 

「ハァ・・・・ハァ・・・・だ、だから俺は(ツーツー)ん?何だよ?」

 

あの頭逝ってるガイコツ野郎に特大のサン・フレアをぶち込んでやろうと思ったら突然ブレスレットが光り出した。

 

「なんだアリア?」

 

『遊輝ちゃん!!何バカなことをしているのよ!!おかげで防御魔法をフルに使ってアリアさんの魔力が切れたじゃない!!』

 

「知るか!!俺のことを女とか言ってきたあいつらが悪い!!」

 

『後でお仕置きだからね!それよりもほら魔法少女遊輝ちゃん!!魔法少女っぽく、カッコよく敵を倒してよね!』

 

「クッソ〜・・・・アリアめ、後で覚えていろよ・・・・」

 

ブレスレットの通信が切れて、ツーツーという音がなる。俺はガイコツによる恐怖とアリアに対する怒りで脳内の意識は大分持っていかれているが、リュックサックからデュエルディスクを取り出してガイコツ軍団の王、ワイトキングに対峙する。ワイトキングも自身左腕を突き出して、デュエルディスクみたいな物が空間の物質が蓄積されて現れる。

 

「行くぞ!」

 

「ケケケケケケケッ!!!!!」

 

「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」




遊輝「ガ、ガガガガガイコツ・・・・・・・(ブルブル)」←魔法少女(このすば・めぐみんの赤)

アリア「たかがガイコツだよ。しかもアンデット族モンスターのマスコット的存在のワイト一族だし」←魔法少女(このすば・めぐみんの黄)

遊輝「それでも俺はダメなんだって!(ブルブル)」

アリア「・・・・ますます男の子か怪しいわね。料理出来るし、家事出来るし、裁縫なんかもちゃっかりマスターしちゃってるし、もう本当に魔法少女で良いんじゃない?オカルト嫌いな魔法少女ならそこら中にいっぱいいるから」

遊輝「嫌だ!!」

アリア「遊輝ちゃんは2択しかないんだから。オカルトを克服するか、克服せずに魔法少女遊輝ちゃんとなるか」

遊輝「第3の選択肢!逃げる!」←逃げた

アリア「・・・・・・『魔法少女遊輝ちゃんは逃げるのをやめて、アリアさんの所に戻る』」

ギギギギ!!!!

遊輝「わあわあわあ!?!?!?」

アリア「お仕置きはまた後でしよう。っていうことで次回もよろしくね♪」

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