【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち   作:DICHI

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Q,話が短いけど?
A,プロローグだからね、仕方ないね。

Q,全体的にふざけてない?
A,リアルが忙しいし、半分番外編みたいなものなので、こう言う事でふざけて見たかった。てへぺろっ♪


・・・・・ごめんなさい、許してください、遊輝君が何でもしますk(ry


というわけで第4.5章、テレビアニメで言うところの映画みたいな感じです!!主人公、遠藤遊輝とアリア・リューベックが挑む魔法の国での大冒険!!《遊戯王5D's 転生者と未来のカードたち 2人の魔法使いの冒険》!!スタート!!



第4.5章 遊戯王5D's 転生者と未来のカードたち 2人の魔法使いの冒険
第128話 物語の始まり 魔法少女(笑)爆誕


遊輝 side

 

 

「んっま〜〜〜〜〜い!!!やっぱり遊輝ちゃんの作る角煮は世界一ね!!」

 

「・・・・・・ハァ」

 

12月24日・・・・・世間一般ではクリスマスイブ。本来なら今日でアカデミアが終わり、明日から冬休みでさらに明日のクリスマスには龍可とデートに行く予定だったのに、今日の夜にこいつが来たせいで全部の計画が全てパーになった。

精霊世界のダイヤの家、そのダイニングテーブルで右肘をついて右頬をつけてため息をする俺、右側に目線を向けると対面して満面の笑みで角煮を食べる女性・・・・・・アリア。

 

アリアは4月に俺に対して「精霊世界と人間世界の王になる」と宣戦布告をしてきた。俺はそれに警戒して、今まで一人でこいつのやる事を防いできた。最初はハッキングから始まり、強盗未遂やらその他もろもろ。俺はアリアにデュエルを挑んで止めようとするが、はっきり言って勝率は悪い。通算3割いっているかどうかのレベルだ。いや、こいつのデッキ、ポテンシャルが高いやつばっかり使うからどれだけ有利な盤面取ってもすぐに返されてしまうんだよ。

 

とまぁ、この8ヶ月で色々と止めるために戦ってきたんだが、ここ最近は何か様子がおかしい。犯罪レベルな事をするアリアに対して俺がデュエルに挑むんではなく、アリアが俺に対してデュエルを挑み、アリアが勝ったら俺に対して何かするようになってきた。最初は「飯を作れ!」だったんだがその内に「家に泊めろ!」「今日1日買い物に付き合って!」「遊輝ちゃんと呼ばせろ!」「ここ教えて!」とか・・・・・俺、こいつと敵対関係にあるはずなのに何かいつのまにか親友関係みたいな感じになっちゃってるし・・・・・・今日も今日とて突然現れてデュエルを叩きつけられて、毎度のごとく惨敗してこうやって飯をご馳走する羽目になった。

 

「んで、今日は何で来たんだ?用がないならサッサと帰って欲しいんだが」

 

「んまい!んまい!ハフハフ・・・・・もちろん今日も用があって来たんだよ!」

 

「ハァ・・・・・お前のせいで明日の計画がパーになったんだぞ」

 

「ごめんごめん!!それでね・・・・・・君はこの世界にある魔法都市のグリモワールって街、知っている?」

 

今まで口いっぱいに頬張って角煮を食べていたアリアが箸を置いて話し始めた。雰囲気はワハ〜〜とした雰囲気ではなく、あの本気な感じの雰囲気だ。

 

「・・・・・ダイヤ」

 

『ここから北東に1000km離れた街、エンディミオンに次ぐ第二の魔法都市で、教育の分野では常に一位を走っている街です。過去にエンディミオン軍に侵略されましたが、今では協定を結び平和に過ごしています』

 

「ふ〜ん・・・・・」

 

「でね、その魔法都市って他の街と違って王国制なのよ。今は確か・・・・・」

 

『王、正確には女王ですが魔導法士 ジュノンですね。100年前にハイロンから称号を授かって、女王になりましたからつい最近ですね』

 

さらっと100年って言うけど、人間だと一生分なんだぞ・・・・(汗)

 

「そうそう!それでね・・・・どうも最近その女王の様子がおかしくてね・・・」

 

「おかしい?」

 

「前までは社交的で色々な魔法都市と交流を図り、さらには自分が積み上げた魔法を後世に伝えようと見習い魔道士の育成にも力を入れていたわ。だけど1年前にグリモワールに巨大な外壁を作ったの」

 

「外壁?」

 

「そう、それもかなりのスピードでね。おかげで魔法都市グリモワールは今では鎖国状態、中で何がどんな風に行われているのか全く分からないわ」

 

「・・・・・・・・」

 

『その話は本当です、マスター。私も耳にしました。一部では女王の性格すら変わってしまったと上がっていますし・・・・』

 

「さらにさらに、耳にした程度のレベルだけど、魔法使いしかいないはずのグリモワールに最近は悪魔族系のモンスターが密かに王の住む城に出入りしているという噂もでているわ」

 

今まで社交的な女王が突如外壁を作って鎖国状態な上、悪魔族系のモンスターと交流か・・・・・・どう考えても怪しい匂いしかしねぇな。

 

「でねでね、こんな情報を手に入れたのよ・・・・・『女王、ジュノンは侵略戦争を行う。最初の侵略地はエンディミオン』って・・・・・」

 

「・・・・・信憑性は?」

 

「ここ1年の異変のことを考えると嘘とは言えないわね〜」

 

「・・・・・だろうな。んで、何が目的で俺とどう関係あるんだ?」

 

「勘のいい遊輝ちゃんなら分かるでしょ〜〜・・・・私の目的を邪魔する者は許さない、私はその計画をぶち壊す。遊輝ちゃんはその助太刀よ」

 

「・・・まぁ一応、無駄だと思うが言っといてやろう・・・・・俺は世界を手に入れるとか言う危ないことを言っている奴なんかに加担などしない」

 

「それが当然の反応だよね。でも、今日のデュエルの賭けで言ったでしょ・・・・・『この2週間、遊輝ちゃんは私の下っ端になってもらう』って」

 

「ッチ・・・・・嫌な思い出が蘇るぜ・・・」

 

そう・・・・・今日のデュエルの賭けは「俺が負けたらアリアの下で働く」と言うことだ。さすがに俺もこればかりは反論して、やらないと言った。しかしアリアは巧妙だった。俺の目の前に2・3枚の写真を落としたので、俺はそれを拾い上げて、見て、驚愕した。そこに写っていたのは誰にもバレないように遠く離れた場所で空を飛んでいた俺の姿だ。

 

『こんな写真、世間に公表しちゃったら遊輝ちゃんはどうなるかな〜?』

 

そう脅し文句をかけられて、俺は苦虫を噛んでデュエルに挑むしかなく、しかもアリアが使ったのはメタ中のメタの「結界ビート」。為すすべもなく、惨敗を喫してしまい、アリアの賭けを飲まなくちゃいけないようになった。

 

「それにしても不思議だね〜〜、何で空を飛べるようになったの?」

 

「企業秘密、第3者に口止めされているからな」

 

「あらそう・・・・・残念ね。私も飛べる事が出来たら良いなぁと思うのに」

 

「お前、変な能力使ってるんじゃねぇか。変な異次元空間で移動しているじゃねぇか」

 

「人間は欲望な生き物だからね〜〜。だから遊輝ちゃんに脅しをかけられるのよ。こんな姿見られたら政府機関に捕まって下手したら人体実験だよ」

 

「はいはい・・・・・分かったよ、ついて行けばいいんだろ」

 

「さっすが〜〜!!遊輝ちゃんは話の理解が早くて助かるよ!」

 

「うるせぇ、出発は?」

 

「明日ね。本当なら私のアレで行けば良いんだけど、生憎、魔力が枯渇気味でね」

 

「魔力?」

 

「あれ?言ってなかったけ?私、人間でもあり魔法使いでもあるわよ。遊輝ちゃんみたいな手品じゃなくて本物の・・・・」

 

「へいへい、そうですか」

 

「あれ?あっさり信用する?もっと疑うかと思った」

 

「つまんねえ態度で悪かったな。それに魔法使いは何十回と見たんだよ、この目で」

 

アリアに対して正面を向いて俺自身の右目を右目で指す。実際問題、春休みと夏休みの間に何十回どころか何百回あいつらにあったことやら・・・・

 

「つう訳で、遊輝ちゃんのその空を飛ぶ能力で移動するわよ!私はこの箒を使って移動!」

 

アリアは自身の横に掛けておいた一本の箒を手にする。

 

「その箒って掃除用の箒じゃないの?ていうかマジでお前何者何だよ?」

 

「そんな事言えるわけ無いじゃない♪」

 

「ハァ?俺の素性を調べつくしている奴が言える台詞じゃねえよ・・・・だいたいお前、ここからグリモワールって1000kmあるんだろ?いくら飛んでいくって言ったって移動だけで何日かかると思ってるんだ」

 

「そうね・・・・どれだけ早くても3日目の夜でしょうね」

 

「・・・・・聞く耳ねぇのかよ。こんな時に限ってプラチナは仕事で出張だし」

 

『私には移動魔法何ていう高度な技術は持っていませんので無理です』

 

「だよな・・・・・ハァ、結局移動手段はあれしかねぇのか」

 

飛ぶこと自体構わないがそれを3日連続でフルスピードで飛ぶとなると俺としてもかなりの疲れが出てしまう。あんまり好ましくないので避けたかったが、どうにも他の移動手段がなさそうだ。プラチナがいれば1000kmなんて半日で着くんだけどな・・・・

 

「ご馳走様〜〜!!じゃあ先にお風呂入るね〜〜!!」

 

「テメェはもう少し他人の家に上がった時の礼儀という物を知れ」

 

「そんなもの、アリアさんには関係ありませ〜ん・・・・・ああそうそう、今回の計画、私は本気よ。遊輝ちゃんも本気でデッキを調整してよね・・・・・・ペンデュラム召喚も含めて」

 

「・・・・・分かった」

 

アリアが真面目にああ言った、という事は何かしらの情報でヤバイ相手がいるって事なんだろうな・・・・ってかあいつ、出発明日とか言ってなかった?

 

「(・・・・・徹夜で調整かよ(汗)」

 

そんな事思いつつ、アリアが使った食器類を台所に持って行って洗い始める。

 

「(う〜ん・・・・・ついていくこと自体に文句は無いし、ヤバイことしそうな奴らを止めること自体も寧ろ良いことなんだけど、問題は・・・・・龍可だよな(汗))」

 

マジ、どうやって説得しよう・・・・(汗)「ちょっと訳ありでしばらく精霊世界に行ってくる。そのあいだ帰ってこれない」何て言ったら「じゃあ私も!」とか言いそうだし・・・・かと言って何も言わずに暫く出かけたらあの時と同じ末路・・・・(ブルブル)

 

「(マジでどうしよう・・・(汗)とにかく、龍可に対して穏便に済ませないと・・・・)」

 

俺の頭の中はデッキ構築から離れて龍可への説得へと変わっていった・・・・

 

〜〜(翌日)〜〜

 

 

「ふわぁ〜〜〜・・・・ねっむ・・・・」

 

凄い重たい瞼を無理矢理上に上げて、目を擦る。洗面所の鏡を見たら寝癖が酷いことになってる。昨日は主に龍可の説得に対して・・・・何だよ、説得に4時間もかかるとは思わなかったぞ・・・(汗)

 

「とりあえず髪を整えて・・・・・・」

 

「フッフッフッフッ〜〜〜〜〜♪」

 

「・・・・・何だ、シャワーでも浴びているのか?」

 

洗面所に行ってみると風呂場から水が流れる音とともにアリアの鼻歌も聞こえてくる。まぁ、敵対しているとはいえ、あれでも一応女だからシャワーぐらい浴びてもおかしくはないか・・・・

 

「(デッキどうしようかな〜〜〜・・・・移動に時間がかかるし、野宿する先にでも考えるか。必要最低限+αだけ持って行っとこう)」

 

『マスター、おはようございます』

 

「フン?ああ、おはようダイヤ」

 

洗面所で寝癖がついた髪を直し終わり、歯磨きをしていると朝早くから起きていたダイヤが洗面所にやってくる。

 

『マスター、本当に行くのですか?』

 

「しゃあねぇだろ。あんな物突きつけられたら、それにもう着いて行くって言ってしまったんだ。訂正できねぇよ」

 

『・・・・分かりました』

 

ダイヤに確認をした後、口をゆすいで洗面所から出る。そのままキッチンへと行き、冷蔵庫を漁って簡単な朝飯を作る。こういう時こそあれだよな・・・・フレークとかの方が便利だよな。残念ながら精霊世界にはフレークというものは存在しない。そんなつまらない事を考えつつも朝飯を作っていく。

 

「う〜〜ん!!!朝からシャワーは気持ちいいわね!!あっ、おはよう遊輝ちゃん!!」

 

「声デケェぞ・・・・迷惑だからボリューム下げろや」

 

シャワーを浴び終えてタオルで髪の毛を拭きながらTシャツとズボン姿のアリアがリビングに入ってくる。

 

「そんな事気にしない気にしない♪いっただきま〜す!!」

 

ガチャガチャガチャ!!!

 

「ガッツいて食うな!!」

 

椅子に座って手を合わせた途端に茶碗を片手に持ちそれを箸で流し込むかのごとく、勢いよく食べていく。その間にもダイヤ達がリビングにやってきて朝飯を食べ始める。

 

 

〜〜(数時間後)〜〜

 

 

「よし、片付け終わった、掃除終わった、準備も終わった。これで行けるぞ」

 

食器を洗い終わり、その後の掃除も簡単に済ませて全ての準備が終わった。俺の出掛ける用意も終わり、後はアリアを待つだけだ。

 

「今は・・・・もう11時か、思ったより時間がかかってしまったな・・・・」

 

「終わった〜〜?」

 

「あぁ、準備も全て終わった」

 

「こっちも終わったよ」

 

アリアの方も準備が終わってリビングに入ってくる。そして左手に何かを持ったまま俺に近づいてきた。

 

「じゃあこのブレスレットを付けてもらうわよ」

 

アリアが俺の右腕を掴んでブレスレットを付けてくる。そのブレスレットには赤いキラキラと輝くものがある。

 

「何だこいつ?」

 

「私の魔法道具の一つ、遊輝ちゃんの考え方でいくと携帯だと思えば良いよ。精霊世界だと携帯とかスマフォは使えないでしょ?それがあればお互い離れあっても話し合うことができて尚且つお互いの位置情報を知ることができるわ」

 

「ふ〜ん・・・・・・」

 

アリアの説明を聞きながらジロジロと無理矢理付けされられたブレスレットを見る。アリアの方をよく見ると、アリアにもオレンジ色のキラキラと光るブレスレットが付けられていた。あいつが付けたんだから碌な物じゃないと思ったけど、今回は大真面目に役に立ちそうな物らしい。

 

「まぁ準備はこんな所かな」

 

「何言っているのよ、まだあるわよ」

 

「まだ?荷物も持ったし、これ以上何するんだよ?」

 

俺のそんな疑問を聞かず、アリアは一度リビングから出て行く。数分後、リビングに戻ったアリアの両手にはそこそこ大きなキャリーバッグが2つあった。

 

「何だそれ?」

 

「という訳で、お着替えしよう!」

 

「(・・・・・・・・ハッ?お着替え?)」

 

そんな思考回路も思いつく前にアリアはキャリーバッグを2つ取り出してその内の一つを開ける。その中には確かに奇抜な、人間世界では絶対にありえなそうな配色と形をしている服が詰められている。

 

「何・・・・してるんだお前?」

 

「何ってこれから行くのは鎖国状態の魔法の国よ?人間が入った何てバレたら私たち捕まって一生牢獄生活だよ」

 

「いや・・・・まぁ確かにそうかもしれないけど・・・・」

 

「私はどうしようかな〜〜♪♪とりあえずこのフードは顔隠しで使うからフードに似合う服を選ばないと♪」

 

何にも反論できずに口ごもっている俺をよそにしてルンルン気分でキャリーバッグの中を漁るアリア、いつのまにかもう一つのキャリーバッグも開けてあり、その中には服以外の小物、手袋や魔法使いの帽子、さらに俺にはよく分からない小物類が綺麗に入っていた。そしていくつかの服や小物類を手に取ると、リビングの隣にある小さな部屋(倉庫部屋)に入った。

 

「服はこれにして〜〜〜♪帽子はこれにして〜〜〜♪あとは手袋と遊輝ちゃんとお揃いの色違いのブレスレットを似合うようにして〜〜〜♪ジャジャ〜〜〜ン!!!!」

 

扉をバンと勢いおく開けた音が聞こえた。そっちの方に目を向けるとチェック柄のオレンジのスカート、下の方はレイヤードのフリルとなっている、そこから伸びる同じオレンジのサスペンダー。上着は白色のブラウスを着ていて首にはオレンジ色のリボンが巻かれている。その上からオレンジ色のベストを着て、さらにその上から白色のフード付きマントを羽織って、フードは被らずに魔法使い特有の三角帽子を被っていた。また、両手には布製のシルクっぽい白い手袋をはめていた。

 

「どう〜〜?似合う〜〜?」

 

「あ〜、うん・・・・まぁ似合うのは似合うぞ。髪の毛の色とオレンジが似合わなさすぎるけど、あと、重ね着しすぎじゃねえか?」

 

「ひっど〜〜い!!これでも昨日の夜から一生懸命頑張ったんだから!!」

 

「(違うところで頑張れよ・・・・(汗))」

 

確かにアリアは最初に見た時からスタイルはいいなぁとは思っていたけど、それ以上にあの透き通るような青い髪の存在感が凄すぎる。正直言って、オレンジ色を基調とした服とはミスマッチのような気がして仕方ない。

 

「じゃあアリアさんはこれで終わり!!」

 

「はいはい・・・じゃあ行くか」

 

「何言ってるのよ!?次は遊輝ちゃんが着替える番だよ!!」

 

「・・・・・・ハッ?」

 

「だ・か・ら!!遊輝ちゃんも着替えないと!!そんな格好で行ったら捕まっちゃうって言ったでしょ?私の服を貸してあげるから遊輝ちゃんも着替えるのよ!」

 

「・・・・・イヤイヤイヤイヤイヤ!!!!!絶対に嫌だぞ!?お前、女物の服しかねぇじゃねぇか!?」

 

「何当たり前の事を言ってるのよ。アリアさんは可憐な女性なんだから女性物の服を持っているのが普通でしょ?」

 

「絶対に嫌だぞ!?何で男の俺が女物の服を着なきゃいけないんだよ!?」

 

「えっ?だって遊輝ちゃん、女物の服が一番似合うじゃない。女装モデルやってるんでしょ?」

 

「何でお前がそんな事を知ってるんだよ!?」

 

「えっ!?マジで!?私冗談で言ったんだけど!?」

 

「えっ!?!?あっ!?ち、違う!?今のは違う!!!」

 

ボロが出てしまい、慌てて否定しようとしたが時すでに遅し。アリアが妖しい笑みを浮かべて両手に服を持って着て俺に近づいてくる。身の危険を感じた俺は身体を反転してダッシュでリビングを出ようとしたが、突然右腕が思いっきり引っ張られるような感覚を覚え、滑って転けてしまった。

 

「あいてっ!?」

 

「あ〜、言い忘れていたわ。そのブレスレットが付けてある限り、私がこのブレスレットに吹き込めば、遊輝ちゃんは私の命令を絶対に守らなきゃいけないのよ」

 

「な、何だって!?!?」

 

「今のは『止まれ』って命令したのよ♪じゃあ次は『私のところまで歩いて』」

 

ピキーーン!!

 

「ちょっ!?ま、マジ!?身体が言うこと聞かない!?」

 

「へっへ〜ん、凄いでしょ〜〜。これがあれば遊輝ちゃんの行動は私が思うがままに操れるのよ♪私の魔法道具の一つよ♪」

 

「お、お前!!ハメやがったな!?」

 

「だって遊輝ちゃんは2週間、私の下っ端でしょ?下っ端は上司の命令には絶対服従してもらわなくちゃ♪」

 

アリアがブレスレットに言葉を吹き込むと、俺の身体がピキーーンと直立不動に立って、そこからロボットのようにぎこちなさそうに歩いて行く。その間に色々と愚痴を言うが、何も出来ずに服を持っているアリアの目の前まで来てしまう。

 

「さぁ♪遊輝ちゃんはどんな服が似合うかな〜〜?」

 

「嫌だ!!!絶対に嫌だ!!!」

 

「んもう・・・うるさいわね・・・『口を閉じる』ついでに『気をつけ』」

 

「ちょっ!?なんん!?!?んんん!?!?!?」

 

「ついでだから遊輝ちゃんの身体の寸法測るわよ〜〜」

 

「んんん!?!?んんんんん!?!?!?(何だって!?!?やめろおおお!!!!)」

 

「じゃないとどんなサイズか分からないし、えっと・・・身長148cm・・・ちっちゃ、私が思っていたよりも小さいわね・・・腰回りはっと・・・」

 

「んんんんん!!!!!!!!!」

 

 

〜〜〜(数分後)〜〜〜

 

 

「・・・・よし、『喋ってよし』『動いてよし』」

 

「ぷはぁ!!!ハァ・・・ハァ・・・・」

 

あれから数分間、アリアに身体のあらゆる寸法を測られてしまい、羞恥で何も話せずにいた。

 

「ハァ・・・ハァ・・・///お、お前なんて事しやがる!!!」

 

「服の寸法ぐらい測らないと服が着れないでしょ〜〜」

 

「///絶対に着ないぞ!!!女物の服なん『服脱いで』ってちょ!?」

 

「ピッタリな魔法少女の服があったから今からそれに着替えよう!!」

 

「///ちょっ!?ま、待て!?止まれ!!!アアアアア!!!!!!!!」

 

 

〜〜(またまた数分後)〜〜〜

 

 

「/////////////」

 

「Wow・・・・・・本当に冗談半分だったけど、笑えないくらいマジで凄いわね。化粧して良かった」

 

身体の言うことが効かず、アリアに服を脱がされてそのまま服を着せられてしまった。青と白を基調にほぼアリアと同じような服で、ベストが両肩くらいまでのフード付きケープになっている。帽子も魔法使いの三角帽子だ。

 

「じゃあ着替えも終わったし、グリモワールまで行こうか」

 

「//////////も、もう嫌だ・・・・・」

 

「遊輝ちゃん、私の言うことは聞いてもらうわよ」

 

「////ううう・・・・何で昨日のデュエル負けたんだよ・・・」

 

「遊輝ちゃんが対策してなかったのが悪い。遊輝ちゃんも魔法使いになったんだから魔法使いらしく飛んでもらうか」

 

「////ええい、クソ・・・・もうヤケクソじゃ」

 

アリアから渡された予備らしき箒を手にする。そのままアリアはキャリーバックを占めて、謎の空間にへとポイっと捨てるような感覚で入れた。

 

「じゃあ魔法使い遊輝ちゃん、私たちの目的はただ一つ・・・・・・侵略計画をぶち壊すことよ」

 

「・・・・・・分かった」

 

「よし・・・じゃあ行くわよ」

 

アリアはカバンを肩に掛けて、俺はリュックサックを背中に背負って、片手に箒を持ち、帽子を被る。そのまま玄関の扉を開け、庭の方に移動する。

 

「先導は私がするわよ!付いて来なさいよ!」

 

アリアは箒をまたいでそのまま空へと飛んで行く。俺も箒をまたいで、自分自身の霊力で空へと飛び、アリアを追いかける。

 

 

 

 

 

 

「(・・・・俺、自分自身で飛べるんだから箒で飛ぶ意味が分からないんだけど(汗))」




遊輝「////クソゥ・・・・・デュエルに負けなかったら・・・・」←魔法少女の格好

アリア「いや〜、びっくり。女顔の男の娘とは会った時に思ったけど本当に似合うとは本気で思わなかった」←同じく

遊輝「////ていうかこのブレスレットを外せば万事解決するのに・・・・」

アリア「無駄無駄、ちゃんと外れないようにしてあるから」

遊輝「////ハァ・・・・・」

アリア「というわけでこの章での私たちの普段着はこれね♪」

遊輝「////・・・・・もう嫌だ」


【*一応、モデルは魔法使いプリキュアの魔法世界の制服。ていうか他の魔法使いの服をネットサーフィンしても遊輝ちゃんに似合うのがなかった。これも似合うとは正直思ってないby作者】



アリア「あと、この章では前書き、後書きに出てくるのも私たち2人だけだよ!そこはもう徹底するからね。じゃあ魔法少女遊輝ちゃん、『締めの挨拶を言いなさい』」

遊輝「////クソッ・・・覚えていろよ。次回もよろしくお願いします」

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