【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち   作:DICHI

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最強カードの紹介〜〜。

パール「は〜い♪」

最近デッキの創作意欲がヤバすぎる。《炎王Kozmo》を作った後に《帝》も作って、余っているカードで《EMオッドアイズ魔術師》を作っちゃった。《カエルバージェストマ》とか《ブラマジ》とか作りたい。

パール「またたくさん・・・・」

《カエルバージェストマ》は正直言って、組むか分からないけど、《ブラマジ》に関しては今の所持しているデッキの細かいパーツが揃って、金が出来れば作る予定。

パール「あの付録でついてくるカード、強いもんね・・・」

ちょうどブラマジを作ろうとした時にあんなカード出てくるんだからビックリだわ。最強カードの紹介に行くか。

パール「今回はインフェルニティ・デーモン。満足デッキの中枢を担う☆4のモンスターだよ」

手札0枚でドローした時、手札のこのカードを特殊召喚できて、さらに特殊召喚した時に手札が0枚だったらデッキから《インフェルニティ》カードをサーチできる!

パール「基本的にはガン・ネクロマンサー・バリア・ブレイク、デッキタイプによってはミラージュもあるかな?」

過去に2度の歴史を作ったインフェルニティの最重要モンスターだ!!

パール「第121話、デュエルスタート!」


第121話 絶望の町 クラッシュタウン

遊星 side

 

 

「・・・・・こっちか」

 

地図を見て俺は止めていたDホイールを再び走り出す。しばらく走っていると崖が見えて止める。Dホイールから降り、崖から見ると一つの町が見えた。街のポスターでよく見る西部劇の町をそのまま写し出しているみたいだ。

 

「・・・・・・・これは」

 

遠くで見た街から崖の方にちかづけて、見下ろすように見ると、墓場が見えた。十字の墓の近くにデュエルディスクが突き刺さっている。そこに3人組の男が走ってきた。

 

「た、助けてくれぇ!!」

 

その3人組の男は必死で崖を登ろうとしているが、全く足が上がる様子がない。そのうちの一人が俺に目掛けて何かを投げた。俺はその投げられた物を拾う。それは何気ない普通のペンダントだ。

 

「うわあああ!!!」

 

「!?」

 

突如、悲鳴が聞こえたので俺は崖の下を覗く。そこには2人の男がデュエリスクにカードをセットして、3人の首にセットされた何らかの機械から電撃が走り、気絶されられたところだ。

 

「ったく、仕事を増やすな」

 

「待て!」

 

「あ〜、何だ・・・・っていうか今の声は何処からだ?」

 

「ここだ!」

 

「おい、崖の上に誰かいるぞ」

 

「お前たち何をしている!?」

 

「見ての通りよ。仕事をサボっていた悪い子ちゃんにお仕置きをしたところさ」

 

「放せ」

 

「断る。見たところ、あんたデュエリストだな。この町ではデュエリストは大歓迎さ。デュエルの腕はいくらでも稼げるぜ!」

 

3人の気絶した男を担いで2人は笑いながらこの場所を去っていった。

 

「・・・俺はこの町に用があってきた。出稼ぎのためじゃない・・・・友を取り戻すために・・・・・」

 

遊星 side out

 

 

遊輝 side

 

 

「(・・・・こっそりついてきたけど、正解だったな。こんな面白い事逃すわけにはいかないだろ)」

 

いや〜、鬼柳さんのところだけはどうしても見たいから付いてきたよ。

昨日、遊星が手紙を貰って何か驚いたような顔をしていたからこっそりと覗き見をしたらクラッシュタウンに来て、鬼柳を助けてくれという内容だった。だからこうやってこっそりと付いてきたんだ。ん?アカデミア?今日から3日間アカデミアデュエル大会だから授業がない。よってサボっても大丈夫だ。

 

 

(*良い子のみんなへ・・・・学校を休むこと自体は悪くないよ。でも遊輝君みたいな不良っぽい少年の考え方になってはダメだぞ)

 

 

・・・・・今、暴言を吐かれた気がするがまあいい。

 

「とりあえず・・・・・どこで身を潜める「あ、あの・・・」うん?」

 

「あ、あなた・・・・遠藤遊輝さんですよね!?」

 

「?そうだけど・・・・」

 

「や、やっぱり!!本物だ!!サインください!!」

 

「はっ?」

 

「僕、SECRETのファンなんです!!」

 

町外れ・・・・・町がギリギリ見える砂漠地帯で、今後の予定を止めてあるDホイールに乗って考えていたら、突然龍亞ぐらいの小さな少年がやってきて色紙とサインペンを渡された。

 

「え、えっと・・・・ま、まぁ良いか。(サインなんて書いた事ないんだけど)。えっと君の名前は?」

 

「僕はウェストです!」

 

とりあえず色紙の上からサインっぽく自分の名前と少年の名前を書いて、その少年に色紙とサインペンを返した。その子は俺が色紙を見て嬉しそうな表情をしている。

 

「ありがとうございます!!一生の宝物です!」

 

「そ、そうか・・・(汗)」

 

「あとは鬼柳さんから貰えたら嬉しいんだけど・・・」

 

「?鬼柳さんの事を知ってるのか?」

 

「もちろんですよ!サテライトを統一した伝説のチーム、チームサティスファクションのリーダーなんですから!!でも・・・・」

 

「でも?」

 

「僕が知ってる鬼柳さんとは全く雰囲気が・・・」

 

「(・・・・ちょうど良い)。えっと・・・ウェスト君だったかな?ちょっとお願いがあるんだけど・・・」

 

「?」

 

「俺、ちょっとその鬼柳って人を助けたい人を影から助太刀しようと思っているんだけどしばらくの間、君の家で身を隠してもらえないかな?」

 

「えっ!?遊輝さんが僕の家に!?良いですよ!!案内します!!」

 

喜びを爆発させたウェストはルンルン気分で歩いていく。俺はDホイールから一度降りて、Dホイールを押してウェストについて行く。

 

〜〜(数分後)〜〜

 

「ここが僕たちの秘密基地だよ!!ここなら誰にも見つからないよ!!」

 

「そうか。そっちの方が助かるな」

 

ウェストに案内されたのは町外れ・・・・山の麓近くに建てられた木の建物だ。俺はDホイールを見えないように陰に置いて、この建物の中に入る。

 

「ただいま〜、ニコお姉ちゃんいる?」

 

「ウェスト、お帰りなさ・・・・その人は?」

 

「知らないの!?遠藤遊輝さんだよ!!SECRETのギターとヴォーカルを務めている!!」

 

「私、そういう事に興味はないから・・・」

 

「そんな!!ニコお姉ちゃんも一度SECRETのライブを見た方が良いよ!!あんなに感動するものはないよ!!」

 

「あはは、ありがとうなウェスト。でも、人に趣味を押し付けるのは良くないぞ。改めて、俺は遠藤遊輝。ちょっと訳あってしばらくの間、ここに身を隠して欲しいのだけど・・・」

 

「ウェスト、あなたね・・・・」

 

「良いじゃない!!有名人が僕たちの家に泊まるなんて一生に一度あるかないかだよ!!」

 

「ハァ・・・・悪い人じゃないみたいだし、こんな所で良かったらどうぞ」

 

「ありがとうございます」

ニコっていう子にも許可を貰ったので、とりあえず部屋の隅にでもカバンを置く。

 

「じゃあウェスト君・・・・とりあえずその鬼柳さんについて話してくれないか?」

 

「・・・・・その前にこの町のことを話すよ。この町にあるこの裏山の鉱山、ここにはダインと呼ばれるDホイールに必要な鉱石が眠ってある」

 

「ほうほう・・・・ダインは俺の親友から聞いたな」

 

「そのダインが見つかってから、この町にはならず者が流れ着いたのさ。そのおかげで数十年前にはなかったあんな立派な町が建てられた」

 

「でも・・・・次第に派閥争いが始まって」

 

「派閥争い?」

 

「ラモングループとマルコムファミリー、この2つのグループが鉱山の所有権を巡って争い出したの。最初はただのデュエル抗争に過ぎなかったけど次第に大きくなっていって、今では・・・・・」

 

「今では?」

 

「この続きは話を聞くより実際に見た方が良いです。もうすぐその時間です」

 

「時間?」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「ここなら誰にも見つからずに見ることができるよ」

 

ウェストの秘密基地から少し歩いてクラッシュタウンの中心部からほど近い家。ウェスト曰く、「ここは空き家で滅多に人がいない」らしい。そこからクラッシュタウンの中心部が一望できた。クラッシュタウンの中心部はクロスロードとなっている。

 

「・・・来たわね」

 

ニコって子のつぶやきで左右からそれぞれ団体さんが現る。一つのグループは青いバンダナ、もう一つのグループは赤いバンダナを巻いている。

 

「青い方がラモングループ、痩せこけた男がリーダーのラモン、赤い方がマルコムファミリー、あのハゲた人がリーダーのマルコムよ」

 

「お互い、この夕方時にそれぞれが雇ったデュエリストを出し合ってデュエルをするのよ」

 

「ほうほう・・・・・」

 

「頼むぜ先生、今日のデュエルに勝てばあんたが欲しい分だけの金をくれてやるぜ」

 

マルコムというボスから肩を叩かれた一人のデュエリストが前に出る。

 

「俺に倒される死神って野郎はどいつだ?」

 

「相変わらずマルコムに雇われた奴は口が達者だな。それだからいつまでも勝てねぇんだよ!」

 

『ヴェーーハッハッハッ!!!!!』

 

「うるせぇ!!今日はいつもと違うんだ!!さっさとインチキデュエリストを出しやがれ!!」

 

「そう慌てるなよ。先生、今日もサクッとお願いします」

 

・・・・♪♪♪〜〜♪♪♪〜〜

 

「(・・・・・ハーモニカうめぇ(汗))」

 

ラモンからの「先生お願いいたします」と言われたその一言の次に、遠くからハーモニカの音が聴こえてきて、俺が最初に感じた率直な感想がこれだ。

いやだって・・・・俺もライブの時にやったけど、あれ難しいんだよ。何であんな綺麗な音色が出せるんかな・・・・・そんなことを思って、夕陽の向こうから鬼柳さんが見えてきた。

 

「先生、今日もサクッとお願いいたします」

 

「(・・・・・目が死んでやがる)」

 

鬼柳さんを最初に見たときの感想だ。身体からも正気がほとんど感じられない。まるで今の自分に絶望しているみたいだ。

 

「・・・・来たわよ。地獄への使者が」

 

ニコがそう言って指を差した方向から、2人組のタキシードを着た男が乗った馬車が現れる。

鬼柳さんと相手との間に一瞬の間があり、風が吹いた瞬間、お互いにピストルのようなデュエルディスクを展開して手札を5枚ドローする。鬼柳さんの方が早い。

 

「・・・・俺の先行だな」

 

「チッ・・・・・」

 

「デュエル・・・・」 「デュエル‼︎」

 

鬼柳 LP 4000 用心棒 LP 4000

 

「俺のターン・・・・」

 

鬼柳 手札 6枚

 

「(・・・俺の手札にはイリーガル・キーパーと手札抹殺がある。次のターン、このコンボであの死神野郎を地獄送りにしてやるぜ!)」

 

「魔法カード、おろかな埋葬。デッキからヘルウェイ・パトロールを墓地に送る。さらに永続魔法、インフェルニティ・ガン、この効果で手札のインフェルニティ・ネクロマンサーを墓地に送る」

 

・・・・・あれ?1ターン目から凄いソリティアゲーをしているぞ?こんなことアニメではしていなかったけど・・・・

 

「インフェルニティ・ビートルを召喚」

 

インフェルニティ・ビートル 攻1200

 

「魔法カード、ワン・フォー・ワン。手札のインフェルニティ・デーモンを捨てることでデッキからインフェルニティ・ミラージュを特殊召喚」

 

インフェルニティ・ミラージュ 攻0

 

「(手札0・・・・これじゃ必殺のデスコンボが使えねぇじゃねえか・・・)」

 

「・・・・・・・」

 

手札0枚・・・・・鬼柳さんのハンドレスコンボが始まるぞ・・・・

 

「インフェルニティ・ビートルの効果発動。手札が0枚の時、このカードをリリースして、デッキからインフェルニティ・ビートル2体を特殊召喚。さらにインフェルニティ・ミラージュの効果、手札が0枚の時、このカードをリリースして墓地の《インフェルニティ》モンスター2体を特殊召喚する。インフェルニティ・デーモンとインフェルニティ・ネクロマンサーを特殊召喚・・・・」

 

インフェルニティ・デーモン 攻1800

インフェルニティ・ネクロマンサー 守2000

 

「い、一気に4体のモンスターを特殊召喚だぁ!?」

 

「インフェルニティ・デーモンの効果発動。手札0枚でこのカードを特殊召喚に成功した時、デッキから《インフェルニティ》カードを手札に加える。俺は2枚目のインフェルニティ・デーモンを手札に加える。墓地のヘルウェイ・パトロールの効果発動。このカードを墓地から除外して、手札の攻撃力2000以下の悪魔族モンスターを特殊召喚する。インフェルニティ・デーモンを特殊召喚。インフェルニティ・デーモンの効果。俺はインフェルニティ・バーストを手札に加える」

 

インフェルニティ・バーストだと!?まさか・・・・

 

「魔法カード、インフェルニティ・バースト。手札が0枚の時、俺の場の《インフェルニティ》モンスターの数×800ポイントのダメージを与える」

 

「な、なんだと!?!?」

 

「俺の場には5体のインフェルニティモンスター・・・・・4000のダメージを与える」

 

5体のインフェルニティモンスターから放たれた5つの正気弾が鬼柳の対戦相手に襲いかかる。

 

「(こ、これが・・・・これが死神の力・・・・)」

 

用心棒 LP 4000→0

 

WIN 鬼柳 LOS 用心棒

 

 

 

「せ、先行1ターンキル・・・・・」

 

あまりのコンボの酷さにウェストやニコだけでなく、町にいた奴らまでもが一瞬絶句してしまった。そりゃ・・・・・あれだけ展開してインフェルニティ・バーストなんてやったら・・・・・

 

「や、やめろ・・・・やめてくれええええ!!!!!!」

 

デュエルに負けたデュエリストが突然走り出す。それを追いかけるように馬車が走り出し、馬を操っていない男が華麗な縄捌きで男を捕らえ、後ろにあった棺桶の中に封じ込めてしまい、鉱山の方へと走り去ってしまった。

 

「これがこの町のルール・・・・・デュエルはこの夕方から夕陽が沈む前にしか出来ず、デュエルに負けたデュエリストは勝った方のグループが所有している鉱山に労働者として送り込まれる。一生ね・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

「先生、今日はまた派手にやってくれたじゃないですか。これで50人抜きですぜ」

 

「く、くそぉ!!」

 

「どうだマルコム・・・・まだ日没までには時間がある・・・今度はお前か?」

 

「ちくしょう!!覚えていろよラモン!!」

 

負けたマルコムのグループは地団駄を踏んで去っていった。勝った方のラモングループは派手に笑いながら余裕そうな素振りで帰っていった。

 

「・・・・これがこの町が絶望と言われる理由よ」

 

「鬼柳さんは・・・・僕の憧れの人だった。でも、この町にいる鬼柳さんは違う・・・・まるで自分の死に場所を探しているように感じて・・・・・」

 

「・・・・そうだな」

 

「だけど、鬼柳さんを倒すデュエリストは今の所現れてないわ。・・・・・私たちのお父さんも鬼柳さんに負けてあの鉱山に送り込まれてしまった・・・・」

 

「・・・・・・・・」

 

「・・・・遊輝さんはどうするの?」

 

「・・・・恐らく、俺の知っている奴が明日鬼柳とデュエルすると思う。タイミングが良ければそのデュエル後に助太刀、タイミングが悪かったらあの馬車を追いかけて鉱山で救出・・・・だな」

 

「でも、あの鉱山に行ってしまったら・・・」

 

「心配するな・・・・こう見えても俺は強いぞ」

 

恐らく、明日はあのリアリスト野郎が現れる。鬼柳や遊星を助けながらあのリアリストを排除するのは難しいだろう・・・・あのリアリストのことだ、二人を人質とするかもしれない。

 

「(・・・・勝負は明日の夜から明後日の朝、あのリアリスト野郎が鉱山に現れるまでだな)」




アリス「・・・・何あの魔法カード」

魔理沙「禁止不可避だぜ」

遊輝「今後使うことはないので・・・・あれがアニメに出たっていうのが恐ろしいな」

魔理沙「インフェルニティの展開力なら余裕で4000バーン、それを2発打てば勝ちか・・・」

アリス「バリアを持ってくるところをこのカードに変えたらいいだけだもんね」

遊輝「作者も過去回を見て、こんなカードを発見して驚いたもんな・・・・・」

魔理沙「次回は遊星ってやつと鬼柳ってやつのデュエルだぜ。と言っても、大元を変えずに多少弄る予定だからあまり変わらないデュエルになると思うぜ」

アリス「【遊星vs鬼柳 仕組まれたデュエル】次回もよろしくね」

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