【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち   作:DICHI

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【なんかタイトルと違う感じの本編構成になったけど・・・・まぁいっか】



久しぶりの最強カードの紹介!!

遊星「本当に久しぶりだな。何話ぶりなんだ?」

遊輝とアリアのデュエルを最後だから約10話ぶり・・・・デュエル構成自体は大丈夫だよ。番外編で作者なりにガチデッキを回す構成をしていたから。

遊星「もうすぐ禁止・制限も変わるのに大丈夫なのか?」

大丈夫。
ああそうそう、禁止・制限について作者なりの予想を聞きたいという方は活動報告で「聞きたい」と言ってきてください。とは言っても、作者は環境プレイヤーではないので、大雑把な予想しか出来ませんが。

遊星「だったら最初からするなよ」

意味ねぇじゃねぇか・・・・
最強カードの紹介行くぞ。今回は煉獄の騎士ヴァトライムス。煉獄の騎士って書いてテラナイトと読む。全く分からないね。

遊星「大雑把に言えばプトレマイオスを弱体化したようなものだな。★4でテラナイトモンスター2体を素材に特殊召喚できる」

こいつがフィールドにいる限り、フィールドの全てのモンスターは闇属性として扱われる。だから、今回は(というか小説の設定上)使っていないけど、テラナイトに超融合を入れて、スターヴ・ヴェノムを出すという戦法もあるよ。

遊星「もう一つはエクシーズ素材一つと手札を1枚捨てることで、エクストラデッキの《テラナイト》とついた光属性のエクシーズモンスターをエクシーズ召喚扱いでこのカードの上に重ねることができる」

おかげでテラナイト2枚でトライヴェールを出せるようになりましたし、闇属性メタのダイヤさんもメイン1に出せるようになりました。何よりもテラナイト2体素材で殴れる奴が出たというのが良いよね。

遊星「そうだな。第119話、デュエルスタート!」


第119話 混沌文化祭 最終日 それぞれのデート

龍可 side

 

 

「出し物は4時だな。んじゃあ、行ってくる」

 

「途中で変な事しないでよ、ヒータ!」

 

「ヒータって言うな!!」

 

「龍可ちゃんも気をつけてね」

 

「分かりました」

 

レミさん達に手を振って、私と火霊使い ヒータにコスプレした遊輝は手をつなぐ。

文化祭最終日、初日と2日目はなかなか濃い日程だったけど、最終日でようやく遊輝と二人でいられる時間を取る事が出来た。・・・・・遊輝が目立って仕方ないけど。私?普通のアカデミアの制服よ。

 

「んで、どこに行きたいんだ?」

 

「ん〜・・・・まずは出し物が一番出ている広場から行きましょう」

 

「そうだな・・・・何があるんだ?」

 

「最終日は・・・・ああ、射的があるわ。ピンボールもあるみたい」

 

「んじゃあ、そこから行ってみるか」

 

目的を決めて、まずは一番多くの出し物が出ている広場へと目指す。その間はずっと手を繋いで・・・・・

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「おっ、ここだな」

 

広場に入って、ガヤガヤと盛り上がり中で射的屋を見つけた。早速射的屋に入り、遊輝が二人分のお金を支払う。

 

「はい、二人分」

 

「あいよ・・・・お客さん、どうしたの?」

 

「うんまぁ・・・色々とあってこんな格好させられている」

 

「そうか・・・ほい、一人5発まで」

 

「さてと・・・・・じゃあ何狙おうかな?まずは・・・」

 

「う〜ん・・・・・あっ」

 

遊輝はすでに銃を構えて狙いの物を定めた様子、一発撃ったけど、狙った物の上を通過した。一方、私は中段の左側にあった1枚のカードを見つけた。それは前から「欲しいな」と思っていたカードで、なかなか手に入りにくいカード、ちょうど目に見えたのであのカードを狙ってみる。

 

「(えっと・・・確かコツは真ん中を狙わずに左上の角を狙って、右下から狙う、だったわね)」

 

前に遊輝から教えてもらった屋台の射撃で欲しいものを狙うコツ。それを実践するために、腕を前に出して、狙いたいカードよりもやや右下で構え、的の左上の角を狙う。

 

パンッ!ポトッ

 

「やった!」

 

「おぉ、おめでとう。はい、景品だよ」

 

「スゲェ・・・・・やるじゃん龍可、一発で当てるなんて」

 

「遊輝にコツを教えてもらったのがよかったのよ。それで、遊輝は?」

 

「いや〜・・・・落ちなかった。あれを狙っていたんだけどな・・・・」

 

「・・・・あ、あれ?あれは無理があるんじゃないかな(汗)」

 

遊輝が指を指した物、それは上段の真ん中にあった小型のタブレットだ。タブレット自体の重量は軽くても300〜400gぐらいあるから空気銃じゃ無理があるよ・・・(汗)

 

「やっぱ無理か・・・・あれタダで手に入ったらすごい嬉しいんだよな。あったら便利だし」

 

「確かにあれば嬉しいけど・・・そこまで必要な物なの?」

 

「いや、あれば嬉しい程度。買ってまで欲しいとは思わない」

 

だったらいいんじゃないんかな・・・(汗)。

パーーン!!!

 

「えっ!?」

 

「うっし!!」

 

「す、凄いですねスバルさん・・・」

 

「あっ!スバル!祈!」

 

そんな話をしていたら、隣のお客さんが遊輝の狙っていたタブレットを一撃で落とした。驚いた私たちがそっちに振り向くと地霊使い アウスの格好をしたスバルさんがガッツポーズをしていて、近くにいた祈が拍手をしていた。

 

「凄いねお客さん、はい、最新型のタブレット」

 

「やったぜ!これで顧客整理が簡単になるぜ!」

 

「お前、スゲェな・・・・」

 

「重いタブレットをたった一撃で落とすなんて・・・・」

 

「いや〜、運が良かった良かった。当たりどこが良かったんだろうな。あとは遊輝がずっと狙って重心がズレていたからだろうな」

 

「あっ!お前か!!俺の後ろでずーっと見ていたのは!!」

 

「だってこのタブレット、マジで欲しくてさ。お客さんの情報の整理とかに必要だったし」

 

和気藹々というより・・・・半分喧嘩腰の遊輝、スバルさんはそんな事気にせずにタブレットの入った箱を持っていたリュックサックに入れてしまう。

 

「というわけで俺と祈は別のところに行くぜ」

 

「くそ〜〜・・・・俺のタブレットが・・・・」

 

「じゃあな」

 

「ま、またお会いしましょう」

 

スバルさんと祈がそのまま手を振って別のところに行ってしまう。遊輝は未だに悔しそうな表情をしている。

 

「くぅ〜・・・・仕方ない、タブレットは最悪自分で買うか・・・」

 

「買うんだ・・・・(汗)」

 

「何かあそこまでやられると何が何でも手に入れたくなった。それより次どこ行く?」

 

「ん〜・・・・・ん?」

 

どうしようかな〜と悩んでいたところに1枚のポスターが見えた。それは「デュエル大会!」のポスター・・・・去年、私が出て優勝したあの大会のポスターだ。

 

「この大会・・・・今年もやるんだ・・・」

 

「へぇ〜・・・出たいの?」

 

「うん・・・」

 

「じゃあ行ってみるか。この様子から見て、参加出来るかは知らないけど」

 

「そうね・・・・」

 

去年出た時(遊輝が申し込んでくれたけど)は、人数制限なんて無かったんだけど今年はデュエル大会の後に催し物があるみたいで早く終わらさなければならずに人数制限がかけられている。申し込みは昨日からみたいで、昨日は私は一日中働いていたから、そんな事出来なかった。「とりあえず大会の申し込みをしているという所まで行ってみよう」。遊輝の言葉に頷いて私たちは大会の申し込みを行っている会場近くのテントまで行ってみる事にした。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「やっぱり無理だったか・・・・」

 

「残念だけど仕方ないわ」

 

結論から言うとやっぱり無理だった。

運動場のメイン会場近くのテントに行った時には既に受付を終えていた。今日の朝、始まった時にはまだ数人空いていたみたいだったけど、さすがに始まる30分前はもう無理。仕方ないので今回は観戦する事にした。

 

「あの子可愛い!!何処の生徒!?」

 

「あんな子、アカデミアにいたかな?」

 

「・・・・・・頼むからやめてくれないかな(涙)」

 

「ア、アハハハ・・・・・(汗)」

 

『お待たせしました!デュエル大会を開催します!』

 

《ワアアアアアア!!!!!!》

 

司会者がステージ裏から出てきて、デュエル大会が始まる。今年の司会者はレミさんではなく、男子生徒のようだ。

 

『ではまず一回戦から行きましょう!1回戦は小等部の成田君と高等部の萩原さんです!』

 

「あっ、恭輔」

 

「出ていたんだ・・・・」

 

ステージ左側から恭輔が現れてデュエルディスクを展開する。相手は高等部の女性だ。

 

『それでは1回戦、お願いします!』

 

「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」

 

 

〜〜(1時間後)〜〜

 

 

『それでは決勝戦!!なんの因縁か、今年も小等部同士の対決となった!!小等部6年、成田君と同じく小等部6年、櫻井さんの対決だああ!!』

 

「そうなるわな・・・・あの2人に勝てる相手なんかアカデミアの中だと一握りだろ」

 

「そうね・・・・」

 

決勝戦は恭輔君と祈のデュエルとなった。最初のブロックに恭輔、最後のブロックに祈ちゃんがいたので、遊輝と二人してこの二人が勝ち上がるだろうなと予測していた。

 

『というわけで決勝戦!成田君と櫻井さんのデュエル!スタート!』

 

「デュエル‼︎」 「デュエル‼︎」

 

恭輔 LP 4000 祈 LP 4000

 

「先行は私です!私のターン!」

 

祈 LP 4000

 

「(・・・・・手札的には後攻の方が良かったけど、恭輔さんのデッキ相手に後攻は難しいですからね・・・)ジェムレシスを召喚」

 

ジェムレシス 攻1700

 

「ジェムレシスの効果でデッキからジェムナイト・オブシディアを手札に加えます。さらに魔法カード、吸光融合(アブソーブ・フュージョン)!デッキから《ジェムナイト》カードを手札に加えます!デッキからジェムナイト・フュージョンを手札に加えてそのまま発動!」

 

「早速ですか・・・」

 

「手札のジェムナイト・オブシディアとジェムナイト・サフィアで融合!ジェムナイト・アクアマリナを融合召喚!」

 

ジェムナイト・アクアマリナ 守2600

 

祈の後ろでジェムナイト・オブシディアとジェムナイト・サフィアが融合されて、ジェムナイト・アクアマリナが現れて膝を折る。

 

「ジェムナイト・オブシディアは手札から墓地へ送られた場合、墓地からLv4以下の通常モンスターを特殊召喚します!ジェムナイト・サフィアを守備表示で特殊召喚!」

 

ジェムナイト・サフィア 守2100

 

これでLv4が2体・・・・いつもだったらラヴァルバル・チェインなんだろうけど、あのカード、遊輝の元の世界で禁止になったから私たちにも使うなってお触れが出ちゃったし・・・

 

「(チェインを使えないのがすごく痛いですが・・・)墓地のジェムナイト・フュージョンの効果発動!ジェムナイト・オブシディアを除外して、このカードを手札に戻します!カードを1枚伏せてターンエンドです!」

 

 

祈 手札 3枚 LP 4000

【モンスターゾーン】

ジェムレシス 攻1700

ジェムナイト・アクアマリナ 守2600

ジェムナイト・サフィア 守2100

【魔法・罠ゾーン】

伏せカード 1枚

 

 

「ちょっと祈にしては動きすぎるような1ターン目ね・・・」

 

「問題は恭輔の手札だな。恭輔のデッキは特性上、モンスターの割合が少ないから」

 

「僕のターン!」

 

恭輔 手札 6枚

 

「(・・・・もう1枚《テラナイト》モンスターがいれば良かったですが仕方ありません。守りに徹しましょう)星因子ウヌクを召喚!」

 

星因子ウヌク 攻1800

 

「ウヌクの効果発動!チェーンで速攻魔法、天架ける星因子!自分フィールドの《テラナイト》モンスターを選択して、選択したモンスターと違う《テラナイト》モンスターを特殊召喚して、選択したモンスターをデッキに戻します!星因子アルタイルを特殊召喚!」

 

星因子アルタイル 攻1700

 

「ウヌクはデッキに戻り、ウヌクの効果発動!デッキから《テラナイト》モンスター1体を墓地に送ります!星因子デネブを墓地に送って、アルタイルの効果発動!墓地から《テラナイト》モンスターを守備表示で特殊召喚します!星因子デネブを特殊召喚!」

 

星因子デネブ 守1000

 

「デネブの効果でデッキから《テラナイト》モンスターをサーチします!2枚目のアルタイルを手札に加えます!」

 

「(確か「天架ける星因子」は、自身の効果で特殊召喚したモンスターがフィールドにいる限り、《テラナイト》モンスターしか特殊召喚出来ない・・・・どうするつもりって言ってもエクシーズモンスターだよね)」

 

「僕はLv4のアルタイルとデネブでオーバーレイ!」

 

☆4 × ☆4 = ★4

 

「2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!流れる星の河の守護者!星輝士ミルキー・ウェイ!」

 

星輝士ミルキー・ウェイ 守3000

 

ブラックホールの中から青白い鎧を身につけて、右手に大きな十字の模様が入った青白い盾を持った中世の兵士のようなモンスターが現れる。背中には青白く光ったマントが羽織られており、左手には天の川のような星の道が流れている。

 

「(ミ、ミルキー・ウェイ?聞いた事がありませんね・・・)」

 

「ミルキー・ウェイは魔法・罠・モンスター効果でフィールドから離れる代わりに、オーバーレイ・ユニットを取り除くことでフィールドから離れません!」

 

「!?(フィールドから離れないって強くないですか!?)」

 

「カードを3枚伏せてターンエンドです!」

 

 

恭輔 手札 2枚 LP 4000

【モンスターゾーン】

星輝士ミルキー・ウェイ 守3000

【魔法・罠ゾーン】

伏せカード 3枚

 

 

「わ、私のターン!」

 

祈 手札 4枚

 

「(・・・除去できないなら、素直に攻撃して倒すのみ!)魔法カード、ジェムナイト・フュージョン!フィールドのジェムレシスとジェムナイト・サフィアで融合!ジェムナイト・ジルコニアを融合召喚!」

 

ジェムナイト・ジルコニア 攻2900

 

「さらに永続魔法、ブリリアント・フュージョン!デッキからジェムナイト・ラズリー、ジェムナイト・ガネット、ジェムナイト・ルマリンの3体で融合!光渦巻きて新たな輝きとともに一つにならん! 融合召喚!輝きの淑女!ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ!!」

 

ジェムナイトレディ・ブリリアント・ダイヤ 攻/守 3400/2000→0/0

 

ブリリアント・フュージョンによってラズリー・ガネット・ルマリンの3体が融合されてブリリアント・ダイヤが出たところで、恭輔の伏せカード1枚が発動された。

 

「リバースカードオープン!強制脱出装置!ブリリアント・ダイヤは手札に戻っていただきます!」

 

「あっ!?」

 

恭輔が発動した伏せカードによって飛び出した機械にブリリアント・ダイヤが吸い込まれてしまいそのまま上空へと打ち上げられてしまった。

 

「さすがにそのモンスターを通すわけにはいきませんよ。そのモンスター出されたら負けてしまいますからね」

 

「くっ・・・・墓地に送られたジェムナイト・ラズリーの効果!墓地から通常モンスターを手札に加えます!ジェムナイト・ルマリンを手札に加えて、墓地のジェムナイト・フュージョンの効果発動!墓地からジェムナイト・ガネットを除外してこのカードを手札に加えます!」

 

これでジェムナイト・ルマリンとジェムナイト・フュージョン、ジェムナイト・アクアマリナで融合・・・・ってところかな?でもそれだけだとミルキー・ウェイを突破することはまだ無理ね・・・

 

「ジェムナイト・マジシャンを召喚!」

 

ジェムナイト・マジシャン 攻1000

 

ピンク色のストレートの髪をした少女の魔法使いが祈のフィールドに現れる。服はブラック・マジシャン・ガールをモチーフにした露出の多い衣装で服の色はピンク、スカートやマントのヒラヒラとした部分は黄色で構成されている。胸には透明な水晶が刻まれている。

 

「(あれって確か・・・・異世界から来た人にに貰ったっていう・・)」

 

「ジェムナイト・マジシャンの効果発動!手札のジェムナイト・フュージョンを墓地に送って、除外されている《ジェムナイト》融合モンスターによって決められている融合素材モンスターをデッキに戻すことで、その融合モンスターを融合召喚する!」

 

「!?」

 

「私は除外されているジェムナイト・オブシディアとジェムナイト・ガネットで融合!ジェムナイト・ルビーズを融合召喚!」

 

ジェムナイト・ルビーズ 攻2500

 

ジェムナイト・マジシャンがジェムナイト・フュージョンのカードを杖に飲み込んで、杖から放たれた魔法により、祈の上空に歪みが現れて、そこから除外されていたオブシディアとガネットの2体が融合されて、ジェムナイト・ルビーズが現れた。

 

「ジェムナイト・ルビーズの効果発動!自分フィールドの《ジェム》モンスターをリリースして、このターンの終了時までリリースしたモンスターの攻撃力分、攻撃力がアップします!ジェムナイト・マジシャンをリリース!」

 

ジェムナイト・ルビーズがジェムナイト・マジシャンを胸に取り込み、ジェムナイト・マジシャンの胸に刻まれていた水晶がジェムナイト・ルビーズに取り込まれる。

 

ジェムナイト・ルビーズ 攻2500→3500

 

「さらに墓地のジェムナイト・フュージョンの効果!墓地のジェムナイト・ラブリーを除外して手札に加えて、発動!手札のジェムナイト・ルマリンとフィールドのジェムナイト・アクアマリナで融合!ジェムナイト・プリズムオーラを融合召喚!」

 

ジェムナイト・プリズムオーラ 攻2450

 

「融合素材にされたアクアマリナの効果発動!相手フィールドのカード1枚を手札に戻します!私は左側の伏せカードを選択!」

 

「チェーンでその伏せカードオープン!強制脱出装置!」

 

「!?に、2枚目!?」

 

「効果でジェムナイト・プリズムオーラを手札に戻します!」

 

2枚目の強制脱出装置が起動、プリズムオーラが吸い込まれていき上空へと打ち上げられてしまった。プリズムオーラを選択したってことはあの最後の伏せカードを除去されるのが嫌だったのかな?

 

「・・・・仕方ありません。バトルです!ジェムナイト・ルビーズで星輝士ミルキー・ウェイに攻撃!ジェムナイト・ルビーズは貫通能力を得ています!」

 

ジェムナイト・ルビーズが持っている杖が赤く燃え上り、そこから大きな波動の弾が放たれてミルキー・ウェイの巨大な盾を貫通、その反動が恭輔にダメージとして与えられた。

 

ジェムナイト・ルビーズ 攻3500

星輝士ミルキー・ウェイ 守3000

 

恭輔 LP 4000→3500

 

「星輝士ミルキー・ウェイの効果発動!このカードがフィールドから墓地へ送られた場合、デッキから《テラナイト》モンスター1体を特殊召喚できます!星因子ウヌクを守備表示で特殊召喚!ウヌクの効果でデッキから星因子シャムを墓地に送ります!」

 

ミルキー・ウェイが破壊されて残った天の川が上空へと繋がって、そこからウヌクが現れる。

 

「(リクルート能力がありましたか・・・)ジェムナイト・ジルコニアで星因子ウヌクに攻撃!」

 

ジルコニアの巨大な両腕がハンマーの容量でウヌクを押しつぶした。

 

「(・・・私の伏せカードはブリリアント・スパーク。これにかけるしかありません)ターンエンドです。エンドフェイズにジェムナイト・ルビーズの攻撃力は元に戻ります」

 

「エンドフェイズ、リバースカードオープン!永続罠、リビングデットの呼び声!墓地から星因子アルタイルを特殊召喚!アルタイルの効果発動!墓地から星因子デネブを守備表示で特殊召喚!デネブの効果でデッキから星因子ベガを手札に加えます!」

 

相変わらず相手ターンに展開するわね・・・(汗)。なんであんなことを平気でするのよ・・・

 

 

祈 手札 1枚 LP 4000

【モンスターゾーン】

ジェムナイト・ジルコニア 攻2900

ジェムナイト・ルビーズ 攻3500→2500

【魔法・罠ゾーン】

伏せカード 1枚

 

 

「僕のターン!」

 

恭輔 手札 4枚

 

「まずはLv4のアルタイルとデネブでオーバーレイ!」

 

☆4 × ☆4 = ★4

 

「2体のモンスターでオーバーレイ・ネットワークを構築!エクシーズ召喚!星の光を守りし影武者!煉獄の騎士(テラナイト)ヴァトライムス!」

 

煉獄の騎士ヴァトライムス 攻2600

 

再びアルタイルとウヌクの2体が吸い込まれていき、今度は下半身が黒色の馬で上半身が甲冑を着たケンタウロスみたいなモンスターが現れる。顔は白い仮面を被っているので素顔が見えない。それにしてもあのモンスター・・・・・・何処となくプトレマイオスの面影があるのだけど(汗)

 

「ヴァトライムスがフィールドにいる限り、全てのモンスターは闇属性になりますが今は関係ありません!ヴァトライムスの効果発動!オーバーレイ・ユニットと手札を1枚捨てることで、エクストラデッキの《テラナイト》と名のついた光属性のエクシーズモンスターをこのカードの上にエクシーズ召喚扱いで特殊召喚します!」

 

「なっ!?」

 

ちょ、ちょっと!?言っていることがプトレマイオスとあんまり変わってないわよ!?

 

煉獄の騎士ヴァトライムス OVR 2→1

恭輔 手札 4枚→3枚

 

★4→★4

 

「僕は煉獄の騎士(テラナイト)ヴァトライムスでオーバーレイ・ネットワークを再構築!エクシーズ召喚!星の彼方から舞い降りよ!星輝士トライヴェール!」

 

星輝士トライヴェール 攻2100

 

上空に光の穴が出現して、その穴からヴァトライムスに掛けて光の道が現れる。ヴァトライムスはその道を駆け抜けていき、出来た大きな光の穴に入っていく。すると大きな光の爆発が起きて、その中からトライヴェールが姿を現した。

 

「!?し、しまった!!」

 

「この効果を使ったターン、僕はこの後エクシーズ召喚が出来ません!トライヴェールの効果発動!エクシーズ召喚に成功した時、このカード以外のフィールドのカードを全て手札に戻します!デルタ・オブ・ツイスター!」

 

姿を現したトライヴェールが手にしている三角形の模型を上空へと飛ばし、その三角形が回転を始めてフィールドに竜巻が巻き起こる。トライヴェール以外の全てのカードはその竜巻に飲み込まれて空高くへと飛んでいってしまった。

 

「くっ・・・・」

 

「ゴブリンドバーグを召喚!」

 

ゴブリンドバーグ 攻1400

 

「ゴブリンドバーグの効果発動!手札から星因子ベガを特殊召喚して、このカードを守備表示にします!」

 

星因子ベガ 攻1200

ゴブリンドバーグ 攻1400→守0

 

「星因子ベガの効果発動!手札から《テラナイト》モンスターを特殊召喚します!星因子アルタイルを特殊召喚!効果発動!墓地から星因子デネブを特殊召喚!デネブの効果でデッキから星因子アルタイルを手札に加えます!」

 

相変わらず流れるような動きね・・・・・ここまで来れば恭輔の勝ちは確定ね。

 

「バトル!全てのモンスターででダイレクトアタック!スターオーバー・ザ・ドライブ!」

 

祈 LP 4000→0

 

WIN 恭輔 LOS 祈

 

 

 

『決着!!優勝は成田君!!』

 

《ワアアアアアア!!!!!》

 

「やっぱり恭輔は強いな」

 

「祈、何も出来てなかったよ・・・・」

 

テラナイトモンスター2体で一気にトライヴェールを出せたり、守備力3000のモンスターが並んだりって、恭輔のデッキ、今まで以上に展開力と防御力が増したわね・・・・

 

『優勝した成田君には優勝商品として最新パックを15パックプレゼントします!』

 

「ありがとうございます」

 

「・・・・去年よりショぼくないか?」

 

「・・・・人によるでしょうね」

 

「残念だったら祈」

 

「うぅ・・・・強かったです・・・」

 

ステージ端の右側からスバルと祈がやってきて、私たちの隣に座った。

 

「恭輔強いな・・・・相変わらず流れるような展開だな」

 

「お、おまけにデッキのモンスターは必要最低限にしてありますから伏せカードも多いですし・・・」

 

「そこが【テラナイト】の強いところだよ」

 

「おおい師匠!!」

 

「あっ、優勝者が帰ってきましたよ」

 

ステージの左側から降りてきた恭輔が私たちの所にやってきた。

 

「おっ、恭輔。優勝おめでとう」

 

「ありがとうございます!これからこのパック開けていくのですが、皆さんで一緒に開けませんか?ちょうどお昼頃ですのでお昼ご飯も一緒に」

 

「俺は構わないけど、他のやつは?」

 

「私も大丈夫」

 

「俺も」

 

「わ、私もです」

 

「それじゃ・・・あそこのお店に行きましょう」

 

恭輔の指差したお店を目指して、私たちは立ち上がり、さっきのデュエルについて色々と語り合う。

 

 

〜〜(数時間後)〜〜

 

 

・・・ガヤガヤ

 

現在、午後4時ちょっと前。

お昼前に行われたデュエル大会と同じステージ、観客席には沢山の人がいる。私と一緒にいた遊輝は離れて、代わりに龍亞と祈、恭輔、あとは天平とパティも一緒にいる。

 

「軽音部が出し物をするなんて珍しいね」

 

「何するのかな・・・・ああやって機材を並べてはいるからまたライブかな?」

 

「流石に同じようなライブではないでしょ。ちょっと変わったことをするって言っていたし」

 

パティの考えをすぐに否定した龍亞。「酷いよ〜」とパティは祈に慰めを求めた。

4時からはこのステージで軽音部が20分間、出し物をすると発表された。内容は分かってないけど、ちょっと変わったことをするみたい。軽音部がライブ以外で出し物をするのは始めてなので、皆期待を込めてこのステージに着た。

 

そんなこんな思っていると、いつの間にか4時になったみたいで、先に遊輝やレミさん、スバルさんに茜さんの4人が出てきた。スバルさんはドラムの前に座ったけど、いつもキーボードを担当している響さんではなく、レミさんがキーボードの前に立ち、代わりに遊輝がベース、茜さんがギターを手にした。そして、その4人から遅れて響さんと奏さんがヘッドセットマイクを付けている。

 

「こんにちは〜〜」

 

『こんにちは〜〜!!』

 

『どうしたのその格好!?』

 

「ん〜、まぁ色々あってね(汗)。そこら辺は内緒」

 

『えぇ〜』

 

「えぇじゃないよ。さっさと始めないと時間がないんだから(汗)」

 

「というわけでえぇ、・・・軽音部の出し物はいつもだったらライブで終わりなんだけど、今年は大きくなってしまってね、あれを出し物とは言わないのでちょっと変わったことをしてみます」

 

「実は軽音部で、○天堂の『Spl○○oon』というゲームが大流行りでね」

 

『知ってる!!』

 

『イカゲーでしょ!』

 

「そうそう、だから、せっかくだしそのゲームにあるアイドル、『シオカラーズ』の曲を私と奏の幼地味でカバーしようと思います!」

 

『ワアアアアアア!!!!』

 

「この頭につけるタイプのマイクを使っているんだから、ちゃんと踊るよ。後ろの演奏組は今回はサポートってわけね」

 

「というわけで一曲目行くよ!【キミ色に染めて】」

 

♪♪♪〜〜♪♪♪〜〜♪♪♪〜〜

 

レミさんのキーボードから始まったメロディ、それに合わせて響さんと奏さんが両手を上に上げて、叩いて観客に求める。私たちもそのリズムに合わせて手を叩き始めた。

 

♪♪♪〜〜♪♪♪〜〜♪♪♪〜〜

 

イントロからAメロに入ると、響さんと奏さんが歌いながら息のあったダンスを披露する。元々ある踊りをコピーしているだけだけど、皆軽音部のメンバーがこんなことをするんだと驚いたり、歓声が上がったりしている。

 

 

 

1 キミ色に染めて

 

2 イマ・ヌラネバー

 

3 ハイカラシンカ

 

4 マリタイム・メモリー

 

5 シオカラ節

 

 

 

♪♪、♪♪♪〜〜〜〜〜〜!!!!

 

《イエエエエエエエエエエ!!!!!!》

 

「どうもありがとう!!」

 

「ありがとうございました!」

 

響さんと奏さんが観客に手を振りながら挨拶をする。先に奏さんがステージ裏へと下がっていき、それを見て慌てて響さんもステージ裏へと下がっていった。

 

「凄いですね・・・・ダンスするとは思いませんでした」

 

「それよりもさ、軽音部ってよっぽどあのイカゲーにハマっていたんだな」

 

「「「「う、うん・・・(汗)」」」」

 

軽音部の部室に色んなゲーム機が置いてあるのは知っていて、イカゲーにハマっているっていうのは前々から聞いていたけど、あそこまでハマっているとは誰もが思っていなかったので、皆ビックリした。

 

「ねぇねぇ、この後どうする?」

 

「あと1時間で文化祭も終わりますしね・・・」

 

「じゃあ最後のさ、キャンプファイアーみたいなやつ見に行こうぜ!」

 

「良いですね。行きましょう」

 

最後の予定も決まり、私たち6人でキャンプファイアーが行われる場所まで移動する。




紫「へぇ〜、ダンスなんかするんだね」

恭輔「もともと、運動が苦手な奏さんが体力をつけるために取り入れただけなんですけどね」

藍「なかなか実物だったぞ。ところであの格好は何だったんだ?」

祈「い、色々とありまして・・・・(汗)」

恭輔「それじゃ、今回のオリカの紹介に行きましょう。今回はドロイデンさんと龍南さんの2人から頂きました」

紫「まずは恭輔君の方から、ドロイデンさんから頂いたオリカよ」



星輝士 ミルキー・ウェイ ★4
光属性 戦士族 攻1000 守3000
☆4「テラナイト」モンスター×2
①このカードが魔法・罠・効果モンスターの効果でフィールドから離れる代わりに、このカードのエクシーズ素材を一つ取り除く。
②このモンスターがフィールドから墓地に送られた場合、デッキから「テラナイト」モンスター1体を特殊召喚する。



藍「こちらは原案から作者が少し変えさせてもらいました」



原案


星輝士 ミルキー・ウェイ ★4
光属性 戦士族 攻1000 守3000
☆4「テラナイト」モンスター×3
①このカードがエクシーズ召喚に成功した場合、墓地の光属性レベル4モンスターを1体手札に戻す。
②相手モンスターの攻撃宣言時、このカードのエクシーズ素材を一つ使うことで、そのモンスターの攻撃対象を別のモンスターへ変更する。
③このカードにエクシーズ素材が存在する限り、このカードは魔法・罠・効果モンスターの効果でフィールドから離れない。



祈「だ、大分強化しましたね・・・」

恭輔「えっとですね、作者がこれを貰ったとき、「これは先行1ターン目で出すべきモンスターだな・・・」と直感的に思ったそうです。理由はステータス」

紫「守備力3000はけっこう大きいわね。しかも何が何でも場を離れない」

恭輔「先行1ターン目に固めてこそ、このモンスターは輝くだろうと思い、素材を軽くして尚且つ回収効果を墓地に送られた場合にしました」

祈「そ、素材を取り除いて攻撃対象を変更するのは?」

恭輔「先行1ターン目にこのモンスターしか立たないというのが現状でしてね・・・・それとエクシーズ素材を持っている限り場から離れないというのはちょっとやりすぎ感があったので・・・・」

紫「②の効果をなくして、①の効果に制限をつけたのね」

藍「それでも最初に出すなら十分すぎるモンスターだな・・・・」

恭輔「何気に天架ける星因子と相性がいいですからね」

祈「つ、次は龍南さんから私に、ジェムナイト・マジシャンです」




ジェムナイト・マジシャン ☆3
光属性 魔法使い族 攻1000 守1000
①1ターンに1度、手札の「ジェムナイト・フュージョン」を1枚を捨てることで、除外されている「ジェムナイト」と名のついた融合モンスターカードによって決められた自分の融合素材モンスターをデッキに戻し、その融合モンスター1体をエクストラデッキから融合召喚する。
②このカード以外の「ジェムナイト」と名のついたモンスターが自分の場に存在する限り、相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。



紫「こっちはすでに向こうの小説で使われたんだよね?」

祈「は、はい。ですからこれはオリジナルそのままで」

恭輔「効果は簡単に言えばジェムナイト版の平行世界融合です」

藍「ジェムナイトは特性上、よくモンスターが除外されるから、このカードとジェムナイト・フュージョンがあれば除外ゾーンのカードで融合出来るのは強みだな」

祈「あ、あとはデッキに戻ってくれる。これが意外とありがたい時があります」

紫「モンスターが増えるからね・・・後半の持久力という面でも良いモンスターね」

恭輔「えっと、今回で文化祭は終わり、次回は作者の予定だと茜さんとジャックさん、奏さんとクロウさんのデュエルを行われる予定です」

祈「タ、タイトルはまだ未定です。ご了承ください」

紫「次回もよろしくね」

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