【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち 作:DICHI
【*・・・逃走中に参加してくださったメンバー(エキストラも含む)については顔見知りとさせてもらいます。また、今回、出演したキャラの口調に間違いなどがある場合は私のところにメッセージ、活動報告で指摘をお願いします】
【今回、コラボしてくださったほとんどの作品がすぴばるにあったものですが、現在すぴばるは閉鎖されたため、ハーメルン以外に投稿、タイトルを変えて投稿、今現在、投稿していない作品などがありますが、作者様の許可を頂いてないので詳しく紹介することは出来ません。後書きにコラボしてくれた作者様とタイトル(旧名あり)だけ紹介させていただきます。ご了承ください】
??? side
「奈美!!恵!!こっちだこっち!!」
「はいは〜い!」
「・・・・・・・ゆま遅い」
先に来ていたジャッカルさんを見つけて私と恵ちゃん、でもまだ私のお友達が来ていない。
私の名前は朝倉奈美、お父さんの朝倉輝、お母さんの朝倉歩の長女。私の隣にいるのがレイン恵、お父さんが私が生まれた時にすぐに拾ってきた私の儀妹なの。そして先に来ていた子がジャッカル岬さん、自慢のパワーデッキは私でもなかなか勝つことができない。あとはもう1人いるんだけど・・・・
「み、みなさ〜ん!!」
「あっ!ゆまが来たよ!」
「ま、待ってください!!」
コッ、
「あっ!」
バシャーーン!!!
「・・・・・・・」
「あ〜あ・・・・びしょ濡れだな」
最後に遅れてきたのが宮田ゆまちゃん。私のお父さんの親友、遊城十代さんの子供なんですが・・・・・あんな風に少し不憫なところがあります。そして一級フラグ建築士という免許を持つほどのフラグメーカーです。今のは足元を躓いてこけてしまい、しかもその転けた先が水溜まりだったので、ゆまちゃんがびしょ濡れになってしまった。
「はぅ・・・・ハックション!」
「・・・・手間がかかる」
「とりあえず身体拭いたらどうだ?タオル貸してやるよ」
「あ、ありがとうございますですぅ・・・」
ジャッカルさんがゆまちゃんにタオルを渡したその時・・・・
・・・ギュイン
「きゃあああ!!!」
ドスン!!!
「は、はうう・・・・・・」
「ゆ、ゆまちゃん!?大丈夫!?」
「い、いててて・・・・」
「・・・・龍可が空から落ちてきた?」
ゆまちゃんの上に何故かアカデミアの制服を着た龍可ちゃんが空から落ちてきた。
「あっ!?ご、ごめんなさい!!大丈夫ですか!?」
「と、とりあえず退いてくれないか?」
「は、はい!」
自分が何をしたのか分かった龍可ちゃんが誤ってゆまちゃんから離れた。ゆまちゃんは目が回っていた。
「は、はうう・・・・・」
「気絶しているだけだから大丈夫だろう・・・」
「それにしても龍可ちゃん、何でアカデミアの制服なんか着ているの?今日は休みだよ」
「あっえっと・・・・あっ!!奈美さん!!レインさん!!」
「・・・・?そうだけど」
「急に名前を言ってどうしたのよ?時々会っているでしょ?」
「え、えっと・・・私は確かに龍可何ですけど・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「・・・と、言うわけなんです」
話を聞いたところ、この龍可ちゃんは私たちが知っている龍可ちゃんじゃなくて、以前、異世界でゲームに参加した時に会った別の世界のライトロード使いの龍可ちゃんだ。そして、何でも文化祭の出し物の助っ人が足りないから異世界まで来て、助っ人を探しにきたみたいなの。
「わざわざ異世界まで探しに行くのか・・・」
「は、はうう・・・・」
「・・・・普通じゃない?」
「うん、普通だと思う」
「えっ?(な、何か・・・普通の反応だっ(汗))」
だって私たちの時だって異世界から人が来て一緒に文化祭を楽しんでいたし。
「それで、龍可は俺たちに助っ人を頼みたいと?」
「はい」
「・・・・・協力する」
「私も。何だか面白そうじゃない、モンスターのコスプレをしたカフェだなんて」
「決まりだな。ほら、ゆま!起きろ!」
「ふ、ふへぇ・・・お、おはようございますですぅ・・・」
「何寝ぼけたことを言ってるんだ。行くぞ」
「ふへぇ・・・どこにですか?」
「異世界だ」
「それじゃ、ちょっと動かないでください」
龍可ちゃんが右腕に付けてある腕時計みたいな物から白いボタンを押す。すると目の前に縦長の変な歪みが現れる。
「それじゃ、この中に入ってください」
龍可ちゃんが先にその中に入っていき、龍可ちゃんに続いて私たちも中に入っていった。
奈美 side out
??? side
「ロア〜〜!!ロア〜〜!!」
「蛍君!!こっちだよ!!」
先に走る僕の彼女を僕は追いかけていく。
僕は響蛍、デュエルアカデミアのオシリス・レッドの2年生だ。前に走っているのが僕の彼女のロア、僕とは同級生の関係だ。
「待ってロア!!そんなに急がなくてもパックは逃げないよ!!」
「新しいパックの発売日だよ!急がないとすぐに売り切れちゃうよ!」
今日は新作パックの発売日なので、僕たちは急いで購買まで走る。僕の住んでいるレッド寮はアカデミアまで結構な距離があるのでブルーやイエローの生徒と同じタイミングで出たら遅れてしまう。だから早めに出たんだけど・・・
「こっちこっち!!」
・・・・・ギュン!!!
「?・・・何だ?」
「蛍く〜ん!!どうしたの!?」
「・・・・気のせい「ウワアアアア!?!?!?」!?な、何!?」
「ど、どこから!?」
「お、落ちる〜〜〜!!!!!」
「「お、落ちる!?」」
ドーーーン!!!!!
僕とロアの間で空から何かが落ちてきた。衝撃が強すぎて周りが砂埃で見えない。
「ゴホッ・・・ゴホッ・・・・」
「ロ、ロア、大丈夫!?」
「だ、大丈夫だよ!け、蛍君は!?」
「ぼ、僕も大丈夫だよ!!」
「い、いててててて・・・・何で空から落ちるんだよ・・・」
「(あれ?この声聞いたことあるぞ?)」
砂埃の中から聞こえてくる1人の男の人の声、その声を聞いて僕は頭の中で巡らせる。どこかで聞いた人の声なので、でも・・・誰だっけな?
「んで・・・・ここ、何処だ?」
「や、やっと砂埃が晴れたよ・・・誰が落ちたの?」
「ん〜〜・・・・あっ!蛍さん!ロアさん!」
「!?ス、スバルさん!?」
「スバルさんだ!!」
砂埃が晴れたその中には、以前異世界のゲームに参加した時に出会った遊城スバルさんだ。十代の子孫で未来のデュエルアカデミアの中等部に通っていた人だ。
「久しぶりだな!蛍さん!ロアさん!」
「お久しぶりです!空から降ってきたので何事かと思いましたよ!」
「スバルさん、空を飛ぶ練習でもしていたのですか?」
「んな訳あるか!人間が空を飛べるか!」
「それにしても、どうしてここに?スバルさんはこことは違う世界でしょ?」
「えっとな・・・・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「・・・・という訳で文化祭手伝って欲しいんだ!」
スバルさんの話を纏めると、文化祭が行われるのだけどその時に人手が少なく、他に頼れる人たちもいなかったので異世界まで来て人を集めているらしい。
「う〜ん・・・・どうする?」
「私は別にいいよ!文化祭は楽しいし!未来のアカデミアがどんな物なのか見てみたい!」
「それは僕も思った・・・・じゃあ行ってみようか」
「うん!」
「2人とも行くんだな?じゃあそこで待ってくれ」
スバルさんは振り返って、右腕に付けてあった腕時計を押すと、僕たちの前に大きな穴が開いた。
「この中を通ったら俺の世界に行ける」
「へぇ〜、凄いね」
「俺がやったんじゃないけどな・・・行くぞ」
できた大きな穴にスバルさんが先に入り、その後に続いて僕たちも穴の中に入っていった。
蛍 side out
??? side
「暇だな・・・・」
「暇だね〜〜・・・・」
「暇ね・・・・・・」
アカデミアの東側にある崖、ここはこの島の釣りのポイントとしてそこそこ有名、俺たち兄弟で釣りをしにきたものの、今のところ何の成果も得ていない。
俺は空時ライ、訳あって家族全員でこの世界に転生してきた。父さんの空時レオと母さんの空時メリオルはI&I社の社員として働いているためこのデュエルアカデミアにはいない。俺の隣にいる男の子が空時アルフ、俺の双子の弟で、俺と違ってマイペースな奴だ。アルフの隣に座っている女の子が空時エルフィ、苗字は同じだけど義妹なので俺とアルフとは血縁関係を持っていない、だから俺の彼女だ。
「いつもなら一匹ぐらい釣れるんだけどな・・・」
「やっぱり餌がダメなのかな・・・」
「もうちょっと粘ってみようよ。タコぐらいなら釣れるかもよ」
せめてなんか釣れたら晩御飯の足しになるんだけどな・・・・・レッド寮の飯ももう一品付けてくれたら文句は言わないけど。
そう思いながらもう何回やったのか分からないキャスティングをしようとした時・・・・
・・・・ギュイン
「?何だ?今の音?」
「何か聞こえたね」
「・・・・気のせいじゃない?周りにそんな音が鳴るようなものはないよ」
・・・・ギュイン!!
「いや、気のせいじゃないだろ。今確実にこの近くで鳴ったぞ」
「何の音?機械音にしてはあまりにも不自然だし、第一この辺に機械はないから・・・」
・・・・ギュイン!!ピカーーン!!!
「な、何だ!?」
「せ、閃光!?」
先ほどから聞こえてくる音に俺たちが警戒をして振り向いた時、後ろで凄い閃光が放たれた。あまりに突然なことなので俺たちは目をつぶってしまう。閃光は数秒程度ですぐに終わり、目のクラクラが収まった俺は閃光があった方に目を向ける。
「着きましたか・・・ここ、何処でしょうか?」
そこには見慣れない制服のようなものを着た小学生っぽい男の子がいた。青色のブレザーで赤のネクタイをしていて黒のズボンを履いている。メガネをかけていて、茶髪の髪を前で分けている。
「・・・・あれ?この子、ひょっとして」
「?・・・・あっ!ライさん!アルフさん!エルフィさん!お久しぶりです!」
「・・・!!思い出した!!恭輔君だ!!」
全員で誰かと悩んでいた時、向こうから俺たちの名前を言ってきて、その声を聞いたアルフが一番に思い出し、俺とエルフィは「あ〜」って言いながら頷いた。この子は成田恭輔、以前に異世界のとあるゲームに家族全員で参加した時に知り合った子の1人だ。
「懐かしいね。あの時以来だね」
「皆さん元気そうで何よりです。お父さんとお母さんは?」
「父さんと母さんはここにはいないよ。2人とも仕事でここにいないんだ」
「そうですか」
「それにしても恭輔は何でここにいるんだ?こことは違う世界に住んでいるんだろ?」
「えっと・・・・実は・・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「・・・・というわけでこっちの世界に来て文化祭を手伝ってくれたら嬉しいのですが・・・」
恭輔の話を要約すると、恭輔たちの世界はもうすぐ文化祭が始まるんだが恭輔の師匠、遊輝のクラスで行う出し物で人がいなくて困っているらしい。本当なら知っている奴に頼みたかったけど、都合が悪かったみたいだから異世界に来て助っ人を呼ぼうとこの世界に来たらしい。
「何か・・・・凄いな。文化祭の助っ人を呼ぶために異世界から人を呼ぶなんて」
「ねぇどうする?私としては暇だから、言ったら暇つぶしになると思うんだけど」
「僕も良いよ。このまま魚釣りしても今日は当たる気配がないから」
「2人が行くんなら俺も行かないと。恭輔、俺たちが助っ人で手伝ってやるぜ」
「ありがとうございます!では、そこで動かないで待ってください」
恭輔は頭を下げてお辞儀をした後、後ろに振り返って右腕に装着した腕時計みたいな機械のボタンを押した。すると俺たちの目の前の空間が歪んで縦長に出来た大きな穴が開いた。
「ではこの中に入ってください。ここを通れば僕の世界に行けます」
恭輔が先に穴の中に入って、その後に続いてエルフィ、アルフ、そして俺という順番で穴の中に入っていった。
ライ side out
??? side
「・・・・・希望王ホープでガスタの巫女 ウィンダに攻撃!」
希望王ホープが自身の持っている剣で私のモンスターを破壊した。
「破壊されたガスタの巫女 ウィンダの効果発動!このカードが相手モンスターの攻撃によって破壊された時、デッキから《ガスタ》と名のついたモンスター特殊召喚できる!ガスタ・ガルドを特殊召喚!」
破壊された巫女姿のモンスターの後ろに風が吹き抜けて、小さな小鳥が現れた。
「私はこれでターンエンドよ!春香さん、私のエースモンスターをどうやって倒すのか見せてもらえるかしら!?」
「もちろんよ!」
「(2人とも調子がいいな)」
私の名前は天海春香、765プロに所属しているアイドルデュエリスト。私の相手をしてくれているのが鹿目まどかちゃん。MAGICAプロのアイドルデュエリストで過去にちょっといざこざがあって無期限の活動休止を発表したけど、今ではこうして活躍している。私たちのデュエルを見守っているのが私のプロデューサーのライトニングさん、デュエルの腕前は私たちよりもずば抜けているわ。
「私のターン、ドロー!さぁ私のモン《ピカーーン!!!!》!?」
「な、何だ!?」
私が手札のモンスターを召喚しようとした時、私とまどかちゃんの間で突然閃光が放たれた。私もまどかちゃんも突然すぎて何が起きたのかわからずにただ目を眩ますだけだった。やがて閃光が収まり、目が慣れたので辺りを見渡した。
「2人とも大丈夫か?」
「私は大丈夫です」
「私も大丈夫です」
「そうか・・・・・あの光は何だったんだ?」
「すんだことだからもう忘れましょう。春香さん、デュエルを続けましょう」
「そうね、私は「うわあああああ!?!?!?」!?こ、今度はな、何!?」
何事もなかったのでデュエルを再開しようとしたら今度は悲鳴みたいな声が聞こえた。私たち全員で辺りを見渡すけど、私たち以外の人が見えない。
「い、今の声は何処から」
「わ、分からない・・・」
「(・・・まさか・・・・!!)2人とも!!上!!」
「「う、上!?」」
「うわあああああ!?!?!?」
ドーーーーン!!!!
ライトさんの一言で私たちは上を向いた。目に映ったのは1人の女の子が悲鳴を挙げながら地面に向かって落ちてきて、激突した。
「えっ!?えっ!?」
「だ、大丈夫ですか!?」
一大事と思った私たち全員はデュエルを中断してその女の子の元に走る。
「だ、大丈夫か!?」
「結構な高さから落ちましたけど・・・」
「い、いててて・・・・な、何とか・・・」
「見た感じ、怪我した様子はないけど・・・」
「ア、アハハ・・・・ぶ、無事で良かったよ」
「あなた・・・・どうやってここに?」
「えっと・・・自己紹介から始めた方がいいかな?私は栗城茜」
「私は天海春香」
「私は鹿目まどか」
「私はライトニング、春香ちゃんのマネージャーだよ」
「?マネージャー?春香っちって芸能人?」
「「(は、春香っち!?))」」
「あっ、えっと・・・・私、アイドル活動をしているの」
「アイドル!?凄いね!!あんな重たそうな服を着て踊れるんでしょ!?」
「えっ?私、踊ったりしないんだけど・・・」
「あれ?アイドルって重たそうなフリルのドレスを着て歌を歌って踊るのでしょ?」
ど、どんな偏見を持ってるのこの子(汗)。確かにそんなアイドルも多少は存在するけど・・・・
「茜さんってすごく芸能界に詳しそうな雰囲気を出しているんだけど、もしかしてテレビに出たことあるの?」
「うんうん、私はファッションモデルをやってるの。その関係で少しだけ知っているんだ」
「「ファ、ファッションモデル!?」」
ファッションモデルって雑誌とか載っている新しい服を着ているあのファッションモデル!?で、でも、それなら・・・・
「あなた・・・本当にファッションモデル?私の知っている限り、栗城茜っていうファッションモデルを聞いたことがないが・・・」
「あっ、えっと・・・・実は私、この世界とは別の異世界から来たの」
「別の異世界?」
「えっと・・・・・何て説明すればいいのかな?」
「あっ、大丈夫よ。前に別の異世界の人と会ったことがあるの」
「えっ?」
異世界から着たデュエリスト・・・・今でも覚えているな、あのデュエルは本当に楽しかった。そう思ったらまた会いたくなってきたな・・・・
「それなら話が早い!!私、今回はお願いがあって別の異世界から来たの!」
「「「お願い?」」」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「・・・というわけで来たの、出来れば春香っちやまどかっち、ライトニングっちに手伝って欲しいな〜って」
茜さんの話を纏めると、何でも茜さんの通っている学校がもうすぐ文化祭が始まる。だけど、茜さんのクラスの出し物で茜さんが当番の日に働き手が少ない。他の人たちも都合が悪いので、こうやって異世界まで来て助っ人を探しにきたみたい。
「す、凄い大胆な行動力をするな、茜さん・・・(汗)」
「私以外にも私の仲間全員が異世界に行ったよ」
な、仲間全員って・・・(汗)しかもこの様子だと単独行動みたいだし・・・・この行動力は凄いわね・・・
「・・・・・行ってみたいな」
「まどかちゃん?」
「文化祭・・・・仕事が忙しくて楽しんだって思い出があんまり無いから」
「・・・・・・・・・」
そうね・・・・私もアイドルの仕事があって文化祭の日にはほとんど仕事を入れて全然行けなかったな・・・・
「私も・・・・行こうかな?」
「ちょっと待てよ!?簡単に行きたいって言うけど、明日の仕事はどうするんだ!?明日は生放送の収録日だぞ!?」
「あっ、大丈夫ですよ!帰る日はこの世界と同じ日に戻る設定なので!」
「えっ?・・・・そうなの?」
「はい!」
「ライトさん・・・・私、行きたいです!文化祭を楽しみたいです!」
「私も行きたいですライトニングさん!」
私とまどかちゃんはライトさんに頼み込み、私たちの意見を聞いて、腕を組んで考える。こんな経験、逃したらもう二度と来ないかもしれない。
「・・・・ハァ、しょうがない」
「!!そ、それじゃ・・・」
「ああ、その代わり、私も行くよ。マネージャーとして、アイドルを見守る義務があるから」
「は、はい!ありがとうございます!」
「決まりだね!じゃあそこで動かないでね!」
茜さんが振り返って右腕に付けてあった腕時計を押すと、私たちの目の前に縦長の穴が開いた。その中は緑色の空間でウネウネしていた。
「じゃあこの中に入って!」
茜さんが先にその穴の中に入って行き、私たちも茜さんに次いでその穴の中に入っていった。
春香 side out
???
「あ〜あ、退屈だな」
家のソファでゴロンと寝転がって、私が大声で独り言を言っても誰も返事を返してくれない、当たり前だ。今この家にいるのは私だけだから。
私はナハトヴァール、私の主、八神はやてが所有する『夜天の滅輝士 ナハトヴァール』というカードの精霊だ。普段は精霊状態で主を見守るのだが、今日は友達と買い物に出掛けにいったため、1人の時間を優先しようと家に残って実体化した。しかし、1人だと何もやることがないことに主が出かけた後に気がついた。
「何か面白いことが起きないかな・・・こう、ドーーンと派手に家が壊れた!!みたいな・・・・起きるわけないか・・・・」
物騒なことを呟いたその時・・・・
・・・・ドーーーン!!!!!
「!?!?な、何だ!?本当に爆発した!?」
突然、何処かに何かが落ちる音が聞こえ慌てて身体を起こすナハト。すぐに立ち上がり家の中を捜索する。
「・・・・何も起きてねぇ。じゃあ外か?」
家の中は無事であることを確認した後、靴を履いて外に出ようと玄関の扉を開いた。
「にしても今のお・・・!!!」
「だ、誰か、助けて〜〜・・・・」
玄関の扉を開いてナハトの目に入ったのは頭が地面に突き刺さった男の人を見つけた。
「お、おい・・・大丈夫か?」
「!!た、助けて!!」
「分かった分かった・・・今助けるから」
私は地面に突き刺さっている男の腰周りを手に持ち、力任せに上に引っ張る。浅くはまっていたので簡単に引っこ抜くことができた。その男は黒髪のショートヘアで頭に赤のカチューシャをしていて、いわゆる女顔だった。しかし、声が低いのと服装的に男何だろう。
「ご、ごめん・・・水道貸してくれない?目に土が」
「分かった、家の中に入ってくれ」
顔が泥だらけの男は目を閉じて擦りながら言ってきたので、ひとまず家の中に案内して洗面所を貸してあげる。
〜〜(数分後)〜〜
「いや〜、本当に助かった。あのまま地面に突き刺さったままかと思った」
「ビックリしたよ・・・凄い音が鳴ったと思って外に出たらお前が刺さっているんだから」
洗面所で顔を洗った男をそのままリビングに案内した。
「にしても、お前どうして私の家であんな状態になっていたの」
「えっと・・・・・」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「・・・・と、言うわけなんですよ」
話を要約するとこの男は遠藤遊輝、こことは違う別の異世界から来た人らしい。そして遊輝の通っている学校がもうすぐ文化祭が行われるのだが、遊輝の出し物は遊輝が当番の日は人数不足らしい。他にアテがいないから、異世界まで旅立って助っ人を探しに来たということだ。
「お前行動力があるな」
「褒め言葉として受け取っておくよ。で、俺はあなたに助っ人を頼みたいんですが」
「いいわよ、私も丁度暇を持て余していたところよ。文化祭なんて楽しそうじゃない」
「決定だな」
椅子から遊輝が立ち上がり、誰もいないソファの方を向いて右腕の腕時計みたいなものを押す。そうすると私の目の前の空間が歪んでいき、大きな縦長の穴が開いた。
「それじゃこの中に入ってくれ」
遊輝が先に中に入り、私は遊輝の後を追うように大きな穴に入っていった。
ナハト side out
今回は
ゼクスユイさんの【遊戯王5D's 〜娘たちの物語】
祝札さんの【遊戯王GX SDⅡ アナザー・ワールド】
カイナさんの【遊戯王GX~パラレル・トラベラー~】
イブニングゼロさんの【遊戯王Phantasm M@ster~アイドルと星の姫巫女伝説~】
ドロイデンさんの【遊戯王ARC-Ⅴ 夜天の来訪者】
以上の作者様方のキャラを借りました。
参加してくださった作者様方、ありがとうございます。
文「今回は私、清く正しい射命丸文と」
フラン「フランでお送りするよ!」
文「これにて全員が異世界の人たちを助っ人として呼ぶことが出来ました。こうして見ると色んな人達がいますね」
フラン「アイドルやっている子、小学生なのにバイトしている子、ガラクタを拾っている兄弟、しまいにはモンスターの精霊?」
文「世の中には本当に色んな人がいます」
フラン「フランも文化祭?行ってみたいな」
文「幻想郷にはまずあんな大きな寺子屋みたいなところありませんよ。人里でお祭りをやるくらいですけど、妖怪の私たちは関わることが出来ませんしね」
フラン「つまんな〜い」
文「では、次回は招待した皆さまの顔合わせ、そして軽音部の初の2 Days公演の初日です」
フラン「ちなみにセットリストは初日と2日目で違うよ!【混沌文化祭 LIVE FES in Fantasy World Day 1】」
文「Fantasy Worldというのはツアータイトルみたいなもので、作者の訳し方だと【理想郷】だそうです」
フラン「次回もよろしくお願いします」