【完結】 遊戯王 5D's 転生者と未来のカードたち   作:DICHI

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*注意・・・・今回の話の最後の方、遊輝君は彼女が危ない目にあったと思いこんでルチアーノに対し、暴言を吐きまくっています。ご注意ください。


今回は最強カードの紹介はないのでこちらで宣伝を。
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今回の話、短くなってしまったけど、どうしてもデュエルまで持っていくと長くなってしまうので、デュエルは切りました。


第101話 謎の転校生 ターゲットは龍可!?

龍亞 side

 

 

「おはようございます!」

 

『おはようございます!』

 

今日も一日、普段と変わらなくマリア先生の挨拶から始まる。隣の龍可と後ろにいる恭輔と祈も同じように挨拶をして先生にお辞儀をする。このままいつも通りに出席確認をすると思ったけど今日は違った。

 

「今日は皆に新しいお友達を紹介するわ。入ってきて」

 

マリア先生がそう話すと教室の入り口の扉が開いて一人の男が入ってきた。三つ編みをした長い髪の毛で顔が中性的な顔立ちをしている。

 

「今日からこのクラスに転校してきたルチアーノ君よ」

 

「「「「うわ〜〜・・・・カッコいい・・・」」」」

 

カッコいい・・・・・・かな?俺的には遊輝と同じ匂いがプンプンするんだけど・・・・(汗)

 

「なぁ龍可、あれってカッコいいのか?俺は遊輝と同じような感じがするんだけど」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

「?龍可?」

 

龍可に投げた言葉が帰ってこなかったので龍可の方に振り向くと少し顔を赤くしていた。ルチアーノの方を見るとまるで龍可を狙っているかのような目をしていた。

 

「(何だよこいつ・・・・龍可に目をつけて・・・・・龍可も龍可だよ、彼氏いるのに。彼氏も中性的な似たようなタイプだからか)」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「ハックション!!」

 

「何だお前、風邪か?」

 

「違うと思う・・・・・てか、何故か知らんけど誰かが俺を侮辱したようなことを言った気がする」

 

「はぁ?お前何言ってるんだ?」

 

「後ろ!!うるさいわよ!!」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

「皆はデュエルアカデミアイースト校で行われているジュムナエルグランプリは知ってるわよね?」

 

何だそれ?聞いた事ないぞ。

 

「恭輔、お前知っていた?」

 

「いえ・・・・僕もそんな大会があるとは知りませんでした」

 

「その出場すら難しい大会にルチアーノ君は優勝したのよ」

 

出場すら難しい大会っていう以前にどんな大会か教えてよマリア先生。

 

「解らない事があればどんどんルチアーノ君に聞いてね。ルチアーノ君の席はあそこよ」

 

マリア先生が指を指した席を見てルチアーノは「ありがとうございます」とお礼してから席に向かう。その途中も龍可にすれ違った時に振り向いて軽くウィンクする。その時にも龍可は若干顔を赤くした。

 

「・・・・・龍可?」

 

「はっ!?な、何!?」

 

「お前、彼氏いるんだろ?」

 

「わ、分かってるよ!!私は遊輝の事が好きだから!!」

 

「る、龍可さん、こ、声・・・・」

「えっ・・・・・」

 

立ち上がって声を張り上げた龍可に祈が周りを見ながら注意する。案の定、教室にいた全員が一斉に龍可に注目、一部の男子は「ヒューヒュー」と言ってからっている。それを見た龍可はさっきよりも顔を真っ赤にして静かに着席した。

 

 

龍亞 side out

 

 

遊輝 side 〜(翌日)〜

 

 

「転校生?」

 

「そう!!昨日入ってきたルチアーノって奴だけど何かムカつくやつでさ!!」

 

放課後の部活中、普通に練習していた俺たちの所に龍亞が一人だけやってきて愚痴を言い始めた。

 

「何か気取っていてさ、イチイチ格好つけてくるんだよ!!昨日、龍可がルチアーノにオーバーキル決めた時はせいせいしたよ!!」

 

「気にしすぎじゃない?」

 

「ていうか龍亞君がデュエルしたんじゃないの・・・・」

 

「(ルチアーノってことは・・・龍亞と龍可がライディングデュエルするところか・・・もうそこまで来たんだな。ていうか7月の期末テスト前に転校とか普通おかしいだろ)」

 

「ねぇ遊輝!!聞いてる!?」

 

「ん?」

「あぁ!!聞いてなかった!!俺、今すっごく大事なこと言ってたのに!!」

 

「大事なこと?」

 

「そのルチアーノってやつ、龍可に目をつけているんだよ!!」

 

「ふ〜ん」

 

「ふ〜んって・・・彼女取られそうなのに何でそんなに呑気なの!?」

 

「別に大したことしないだろ。幾ら何でも男友達1人や2人出来たところで俺には別に何のデメリットもないだろ」

 

「確かにそうね」

 

「それに龍可、俺に対してすごくヤンデレだし」

 

「いや、それは・・・・・あり得るわね」

 

否定しようとした奏が少し考えたところで肯定した。誰だって思うだろ?あの龍可の覇王モード、思い出したくもない覇王のあのO☆HA☆NA☆SHI・・・・(ブルブル)

 

「だから大丈夫。むしろ龍亞、お前の方がルチアーノに対して対抗意識を燃やしすぎだろ?」

 

「遊輝は呑気すぎるんだよ!!龍可はルチアーノの家に行っちゃったし!!ルチアーノがDボードとか言う変なものを渡すし!!」

 

「Dボード?何だそれ?」

 

「スケードボードみたいなやつでこうやって・・・・デュエルデスクに繋げることができるやつ!!」

 

部室の後ろにあった黒板に龍亞がチョークでDボードの図を描く。それをスバルは注意深く観察する。

 

「・・・・・これなら俺と遊星さんの力を合わせたら2・3日で出来るんじゃないか?」

 

「マジでスバル!?」

 

「ちょっとこれを携帯で撮って・・・・・悪い、俺先に帰るぞ」

「良いわよ」

 

「じゃあ龍亞、遊星さん所に行こうぜ」

 

鞄に荷物を詰めたスバルと一緒に龍亞は部室を出て行った。やれやれ・・・・うるさいやつがいなくなってようやくこっちに集中できる。

 

「ねぇ遊輝、本当に心配しないの?龍亞君が嘘付いているとは思わないし」

「大丈夫大丈夫、もし龍可に変なことしたら焼き殺して海の底に沈めるから」

 

「(・・・・・サラッととんでもない事言うわね(汗))」

 

遊輝 side out

 

龍亞 side

 

 

「という事なんだけど・・・・」

 

「なるほど、理屈上はできるな」

「ああ、作ってみるか」

 

「本当に!!ありがとう遊星!!スバル!!」

 

噴水広場にある遊星たちのガレージに来た俺たちはスバルが撮った写真をもとにより詳しくホワイトボードにルチアーノの家で見たものを描く。俺が描いていた絵にスバルが説明をして自分の考えを遊星とジャックに言うと遊星も乗り気になってくれた!

 

「まずは材料からか・・・・この設計図だと軽くて丈夫な一枚板が必要だな」

 

「この素材なんてどうですか?ちょうど昨日、知り合いの廃品業者から安く買い取ったんですけど・・・」

 

「・・・・そうだな、これなら作れるか。それにこのサイズだと3人分作れるな」

 

「へっ?3台?」

 

「あぁ、龍亞と祈と恭輔、3人分だ」

 

「龍可だけが貰ったんだろ?お前ら双子だけってのはズルいだろうからついでにもうあの2人の分も作ってやるってことさ」

 

「よっしゃ、じゃあ早速この板を3人分にして加工するか。ちょっと取ってくる」

 

遊星と軽く打ち合わせをしたスバルは鞄を持って一度自分の家に帰っていった。

 

「俺は・・・・この辺の部品が使えそうだからこの辺で回路から作るか」

 

遊星がガラクタにしか見えない材料置き場から幾つかのコードと工具箱を取り出して机に向かう。

 

「こいつとこいつとこいつを使って・・・・・・・・・」

 

「遊星?遊星〜〜」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

あ〜あ・・・・自分の世界に入り込んじゃった(汗)遊星もスバルも一回こういう事になったら誰の話も耳に聞かないんだから、俺も遊星に付き合わないと・・・・絶対にあんな奴に負けない!

 

 

〜〜(2日後)〜〜

 

 

「へぇ・・・・・こんなスケートボードで僕たちもライディングデュエル出来るとは思えませんね」

 

「た、確かに・・・・・」

 

「というわけで、まずはこのDボードに慣れるところから始めようぜ!!」

 

遊星とスバルが試行錯誤をしながら徹夜で作り、今朝出来た3台のDボード、それを見た俺は直ぐに恭輔と祈をハイウェイ近くの空いた広場まで呼んで、3人で練習を始める。ヘルメットをつけて、ゴムの緩みを確認して・・・・っと、

 

「まずは俺から行くぜ!!そりゃ!!」

 

足で軽くスピードをつけて目の前にある階段のスロープに向けてジャンプ、空中でバランスを取りながらスロープに着地、そのままスロープを下りていって終わりに近づいたところでもう一回ジャンプをして着地する。

 

「よっと!!」

 

「う、上手いですね・・・・(汗)」

 

「遊輝とのアクションデュエルの時に鍛えられているんだからこれくらい出来ないと」

 

「わ、私、そんなアクロバティックな事出来ません・・・・」

 

「いやいや、さすがにこんなところまで目指さなくても普通にスケボーで乗れたらいいと思うよ(汗)。俺もこれを繋いでスケボーなんてやった事ないし」

 

そう言って、Dボードの若干膨らんでいるボタンを足で軽く押す。するとボードの後ろについてあったエンジンの所からコードみたいな物が飛び出す。俺はそれを自分のデュエルデスクに接続する。

 

「俺はこいつを使って慣れるところから、恭輔たちはDボードで乗る体感から始めようぜ」

 

「は、はい」

 

「きょ、今日の龍亞さん、やけに頼もしい・・・・(汗)」

 

「よっぽどあのルチアーノって人が気に入らないんでしょうね・・・・」

 

「さあさあ!!!早く練習するよ!!」

 

後ろで何か言っている恭輔と祈を置いといて俺は先に後ろのエンジンみたいなものを起動させて走る。Dボードに慣れるため、そのままこの周りを何周か周り、感覚を覚えていく。

 

「わわわわわ!!!!」

 

ドテッ!!

 

「い、いてててて・・・・」

 

「大丈夫か恭輔?」

 

「は、はい、何とか」

 

「祈の方はどうだ?」

 

「ま、まだまだ全然・・・・」

 

「やっぱりスケボー感覚でやるところから始めないと難しいかな・・・・・」

 

「あ、あれ?向こうから誰か来ますよ?」

 

祈が指を指した方に振り向くと、スケボーに乗った誰かがこっちにやってくる。ヘルメットを被って顔が良く分からなかったけど、段々と近づいてきて誰が来たのか分かった。

 

「みんなで何してるのよ?」

 

「龍可さんじゃないですか。どうしてここに?」

 

「今朝、遊星から聞いたのよ。皆がここにいるって、私も練習に参加していい?」

 

「でもお前、今日ルチアーノの家に行くんじゃ・・・・」

 

「龍亞はルチアーノ君に勝ちたいんでしょ?だったら私も応援するよ。それに、私は遊輝一筋だし」

 

「(さらっとそういう事を言えるのが凄いですね)」

 

「そ、そうか・・・・だったら皆で頑張ろうぜ!」

 

「「「はい!」」」

 

途中から龍可も加わって・・・・とにかくスケボーを乗ったことのある俺とルチアーノから教えてもらった龍可を中心に恭輔と祈がのレベルに合わせて少しずつDボードに慣れていく。1時間もすれば全員、Dボードに慣れて普通に乗りこなす事ができた。

 

「ふぅ〜〜・・・・さすがに疲れてきたわね」

 

「次の練習を軽くしたら休憩に入ろうぜ」

 

「そうですね」

 

「あ、あれ・・・・向こうからまた誰か来てますよ?」

 

「えっ?」

 

祈が指した方向に全員で向くと誰かが猛スピードでこっちにやってくる。そいつはフードを被っていて顔が見えなかったけど、すれ違い様に一瞬だけこっちを見た。

 

『ENEMY!ENEMY!Duel Mode Auto Pilot Stand by!』

 

「えっ!?デュ、デュエルモード!?キャアア!!」

 

「る、龍可!?」

 

それと同時にDボードに龍可のデュエルデスクがデュエルモードに強制起動する。Dボードは龍可を乗せたまま去っていたいた奴についていくかのように動き始め、慌てて俺たちも龍可を追いかける。

 

「だ、誰なの!?」

 

「フフフ・・・・・・」

 

「おい!!お前誰だ!?」

 

ガバッ!!

 

「なっ!?ル、ルチアーノ!?」

 

「キヒャッヒャッヒャ!!!まんまと引っかかってくれたね!!そのDボードには僕がボタンを押すだけで強制デュエルモードになるように設定していたんだよね!!」

 

「な、何だと!?」

 

「これから君には地獄を味あわせて《ブオオオオ!!!!!!!》!?誰だ!?」

 

「龍可!!龍亞!!恭輔!!祈!!大丈夫か!?」

 

「し、師匠!?」

 

後ろから爆音みたいなエンジン音が聞こえたと思ったら一瞬で俺たちの横をすり抜けていく1台のDホイール・・・・・・遊輝だ。

 

「スバル!!」

 

「大丈夫だ!!強制デュエルモードになるシステムを解除したぜ!!」

 

「よし・・・お前ら!!そこで止まれ!!龍可の強制デュエルモードは解除したから!!」

 

「な、何だと!?」

 

「急げ!!あとは俺が全部片付ける!!」

 

「わ、分かりました師匠!!」

 

Dホイールの画面を見ながら遊輝は大きく叫んだ。恭輔から順々にDボードのエンジンを止めていく。遊輝はさらに加速をしていってルチアーノの隣に並走する。

 

「おい!!!人の彼女に何て事しやがるんだこの女顔!!」

 

「お、女顔だと!?」

 

「ちょっと遠くで見舞っていたら危険な目に会わせやがって!!女顔のくせにチャラチャラするなボケ!!」

 

「なっ!?」

 

「しかも自分は何でも出来るみたいな空気を出して!!お前、本当は一人で何も出来ないボンボンだろ!?ああ!?」

 

「さ、さっきから言いたい放題言いやがって・・・・僕を侮辱するとどうなるか教えてやる!!」

 

そう言ってルチアーノの方はDボードをさらに加速、遊輝もDホイールを加速していった。

 

「「ライディングデュエル!アクセラレーション!」」




文「・・・・・・・・・・」

魔理沙「・・・・・・・・・・・」

龍亞「・・・・・・・・・・・・・」

遊輝「な、何だよお前ら!?何か言えよ!!」

「「「絶対に遊輝(さん)の方が女顔ですよ(だぜ)(だろ)」」」

遊輝「ひっでぇ!!!こいつら人のコンプレックスをえぐりこんできたよ!!」

魔理沙「絶対そうだろ。確かにルチアーノって奴も中性的な顔だけど、あれはまだ男って言われても納得できるぜ」

文「その点、遊輝さんは男っぽい口調はしているものの、その赤いカチューシャと目、その格好の地点で女性と思われる可能性がまだ高いです」

龍亞「それに家事スキル完璧だし、ルチアーノはそんな事なかったぞ」

魔理沙「まぁ、私たちの結論として・・・・」

「「「遊輝(さん)の方がよっぽど女らしい(ぜ)」」」

グサッ!!!!

遊輝「俺だって・・・・俺だって身体鍛えたりして男らしくしているよ・・・・」

文「次回はそんな中性的な2人のライディングデュエルから」

龍亞「【スキエルVSガガガ 輝け!ビヨンド・ザ・ホープ!】」

魔理沙「次回もよろしくだぜ!」

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