ボクは仗助、 君、億泰   作:ふらんすぱん

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眠いので推敲一回だけ、二回目はまた今度


告白の夜2

 空を飛んできたこと以外は、品行方正であった姉に叱られ、ファリンの背筋が引き伸ばされる。

 あの後、ノエルは何事もなかったように二階に戻っていった。 

 去り際のファリンへの耳打ちが、更に彼女への圧力になったみたいだ。

 紅茶とクッキーのお代わりを持ってきて、私とすずかより、気持ち億泰と仗助のそばに控えている。

 億泰と仗助はお代わりのクッキーを平らげ、ようやく満足したのか、興味を団子から、月村邸の広く大きな庭に移している。

 意地汚いという同級生の男子から受け取るにはあまりにも不名誉な称号を与えられた友人の肩を、慰める意図を込めて軽くさする。

 猫たちも主人の異変に気付いたのか、すずかの足もとにすり寄ってくる。

 一方で、そんなすずかの事などこれっぽっちも気にしない二人に、一言もの申そうかと、歩みを向ける。

 私が近づく前に億泰が、

 

「ファリン姉ちゃん、ちょっとお手洗いに行ってくるよ」

 

 ファリンに断わりを入れる。

 億泰が席を立とうとするのだが、

 

「ああっ、ええっと、ごめんね。悪いんだけど一人づつじゃなくて、二人いっぺんに行ってもらえるかな? じゃないと、監視が、ではなくて、うんと、そう一人にして迷子にでもなったら大変でしょう。だ、だから……」

 

 ファリンは両手をせわしなく動かし何かを伝えようとするのだけど、うまく言葉にできないのか、口ごもってしまう。

 そんなファリンに笑顔を向けて、仗助が提案する。

 

「大丈夫です。僕と億泰は大親友なので、一人を残して逃げたりしません。だから、片方が人質になるので、それで許してくれませんか?」

 

 何やら物騒な言葉が、彼の口から飛び出したのだが、ファリンは気にしない。

 それどころか、安心したように、

 

「そ、そうですか、なら大丈夫ですね。男の子同士の友情って良いですね」

 

 それらの単語を無視してしまった。

 すずかと目を合わせると、彼女は私に苦笑を返す。

 なんだ、ただの冗談か、そう判断し紅茶に口を付ける。

 

「じゃあ、悪いけど僕が先に行ってくるな。親友」

 

「ああ、信じてるぜ、俺のメロス」

 

 二人の少年は固い握手を交わす。

 そうして、走り出す仗助を見て私は思う。

 メロスは二度とここには帰ってこないのだろう。

 彼はお屋敷とは逆方向の庭に向かって走り出したのだから。

 

   ●

 

 予想に反して、十分経たないうちに仗助は戻ってきた。

 それも、かなり急いでいたのか、息が上がっており、彼の自慢の髪なのだろうか、頭に葉っぱなどを付けながら。

 

「あ、それ私の紅茶だよ、仗助くん」

 テーブルにあるすずかのカップを掴み飲み干してしまった。

 仗助のデリカシーの無さに、すずかの顔が少し赤くなる。

 彼のことを注意しようとしたのだが、それより先に仗助がすずかに詰め寄る。

 仗助は、すずかと屋敷と猫たちを見回してから、慎重に言葉を選んでいるのかゆっくり一言一言を確認しながら質問する。

 

「えっと、月村の家ってお金持ちだよね。やっぱり餌とかにもお金をかけているんだよね?

ほ、ほら、この猫たちも毛並とかがいいよね」

 

 唐突なほめ言葉だったが、すずかは喜び、礼を言う。

 すずかにとって猫たちも家族の一員なのだろう。

 それにどの子も、ブラッシングなど欠かさず、手入れが行き届いてるためとてもかわいらしい。

 彼にもそれが通じたのだ。

 

「いやぁ、やっぱり食べるものがいいんだろうね、栄養が行き届いていると、大きくなるんだろうね……四、五メートルぐらいに」

 

 何かを小声でつぶやいた後、仗助はすずかに険しいまなざしを一瞬送った。

 気をよくしたすずかは気づいてないようだが、なんだったのだろう。

 私が疑問に思っている間に、今度は億泰が出発しようとしていた。

 

「いいか、億泰。この方角にまっすぐ行くんだぞ。そうすれば、問題ない」

 

 後ろから両手で億泰の頭を挟み、敷地内の森に向ける。

 やはり、トイレにはいかないようだ。

 

「わかったぜ、仗助。ってお前ら、足を引っ掻くな。また今度遊んでやるからな。ファリン姉ちゃん、怒られても元気出せよ」

 

 走り出す億泰のあとを何匹かの猫が追うが、ファリンはその子たちの首をつまみこちらに連れてくる。

 森に消える億泰の背中を見つめすずかは仗助に笑みを向ける。

 

「億泰くん、気付かなかったね。仗助くんもかわいい悪戯するんだね」

 

 すずかの言葉に私も同意する。

 普段の悪戯がひどすぎるのだ。

 それに比べれば今回の物は、とても穏やかなものだった。

 億泰のベルトの後ろに、すずかの家にあった猫じゃらしの玩具を巻き付けるくらいの軽いもの。

 やはり、親友には手加減するものなのだろう。

 そんな仗助の背中を見た私は、彼が返ってきたときから注意しよう思っていたことを指摘する。

 

「森になんか入るから、あんたの服、破けちゃってるわよ。これ、枝か何かにひっかけたのかしら?」

 

 注意した仗助の背中のシャツに、三本のきれいな縦線が入っていた。

 

 ……理由は分からないがまた十分後、闘牛の如く、走ってきた億泰が、仗助にラリアットをさく裂させる。

 億泰の沸点は思いのほか低いらしい。

 今度から、少し注意が必要だ。

 青空なのに雷鳴がとどろく今日この頃、私はそう心にとどめた。

 

   

 

「金持ちってあれだな、ワシントン条約とかぶっちぎりなんだな。でも庭であんなの放し飼いにしない方がいいぞ」

 

 億泰の忠告に、すずかは首をかしげている。

 たぶん、月村の家に対して、失礼なことを言っているのだろうが、要領を得ないので、なんと言って叱ればいいのかわからない。

 男二人は、すぐ横で熱く討論をしている。

 議題は、『過剰な栄養による個体差』がどうだとか、『船による密輸の特殊ルート』がどうだというものだ。

 私達は全く興味がわかなかったので、猫たちと再び戯れることにする。

 二人の話し合いに決着がつくころには、夕食の時間になるだろう。

 

 夕食は庭でのバーベキューパーティーだった。

 億泰と仗助はコース料理を期待していたらしい。

 ガッカリしていたのだが、一口肉を食べると、一心不乱に、箸を動かしている。

 唯一の男手である高町さんが、火を起こし、具材を焼いていた。

 忍さんの高校での同級生だったらしい。

 恋人なのかと尋ねると、忍さんは顔を真っ赤にし否定する。

 私が思うのは失礼かもしれないが、その仕草は年上とは思えないかわいらしいものだった。

 色恋沙汰が気になる微妙なお年頃というやつだ。

 すずかも興味津々、といった様子で質問を続ける。

 照れて逃げ回る姉と、それを追いかける妹、姉妹を暖かく見守るうちに、夕食は幕を閉じた。

 空に上がった星を見て、その輝きに今日は楽しい日だったことを胸に刻み、私とすずかは頷き合った。

 

   ●

 

 蒼い月が、窓から二人を覗き込んでいる。

 窓を背にして、振り向く女、彼女のきれいな髪がふわりと流れる。

 女の姿は月明かりに照らされ、幻想めいている。

 二人は言葉もなく、ただ、視線を交わらせ、時間が過ぎて行った。

 ほんの数分、いや、長く感じたが数十秒も経っていないだろう。

 女は胸に手を当て強い意志を瞳に宿し、告げる。

 

「高町くん、聞いてほしいことがあるの、そう、月村の家のこと。前にすずかが誘拐されたことがあったよね。あの時も高町くんは、協力してくれた。それに私の気持ちにも、決着をつけないとね。」

 

 女は愛を告げる。

 

「私とすずかは普通の人間じゃないの、世間一般的にいう吸血鬼と呼ばれる存在なの」

 

 男は女の言葉に胸を震わせた。

 

「人の血液を口腔から摂取することによる尋常じゃない治癒力、人間には到底まねできない身体能力、それらを持ち合わせた化け物、それが私たち、高町くん、そんな私だけど受け入れてもらえるかな?」

 

 男は両手を広げ、女を抱きしめ熱い口づけを、交わす。

 

 

「いや、ちょっと待て月村」

 

「うん、高町くんがどんな答えをだしてもいいの。だから正直な気持ちを」

 

「……そうじゃなくて」

 

 男の瞳には情熱の光が、月も雲に隠れ、二人を邪魔するものはない。

 青年の決意の瞳が『私』の視線とぶつかる……私!

 

『いて、アリサ、俺からじゃ全然見えないぞ、ちょっと場所かわれよ』

 

『億泰、あまり騒ぐな、ただでさえ、梯子の上で不安定なんだから……ってアリサ、いきなり降りてくるな、ちょっと、落っこちただろうが、億泰が』

 

 億泰が梯子か地面に落ちる時に大きい音が響く。

 彼を心配するより、窓の内側から忍さんの伸びた手が私と仗助の頭に固定されていることの方が大きな問題だろう。

 羞恥と怒りで真っ赤になった忍さんに、どのような言い訳も通用しないのだろうな。

 私は人生に幕を引く覚悟を決めなければいけない。

 願わくば、彼女の恋の行方も、私たちの処遇も、穏やかなものになるといいのに。

 

   ●

 

 私と仗助と億泰は、広間の壁を背にして正座をさせられている。

 私の後ろに空間があると、彼ら二人が、そこに隠れようとするためだ。

 広間には月村家の姉妹にメイド達、そして、高町さん、今、月村家にいる人間がすべて顔をそろえた。

 すずかは、ファリンの後ろに隠れ窺うようにしてこちらを見ている。

 すずかがトイレに行っている隙に、決行したのだが、仲間はずれにしたことを怒っているのだろうか。

 私も積極的に覗いたわけではなく、たまたま、仗助たちが梯子を持ってきていたのに気付いて流されただけなのだ。

 そう、心の中で言い訳を紡ぐも、これでは絶対納得してくれないだろうと頭を捻る。

 彼らは開き直り、逆切れすればごまかせないかと私に提案してくるも、それを採用するほど私はおろかではない。

 赤みが多少引いた顔を引き締め、忍さんが私たち三人を見回す。

 部屋の空気が重い。

 いつも明るい空気を振りまくファリンでさえも、緊張している。

 私は何か重大なことを見落としてしまったのだろうか、忍さんの厳しい眼光に、不安になる。

 忍さんがゆっくりと口を開いた。

 

「三人ともさっきの話を聞いてしまったのね。……アリサちゃんあなたには今日この場で選らんでもらうわ。私たちと契約し、一生、秘密を守り共に生きていくか、今この場で私たちの記憶を暗示により封じ込め、赤の他人として生きていくかを」

 

 何を言っているのだろう。

 私には忍さんの言葉が理解できなかった。

 助けを求めようとすずかを見ると、彼女は声を押し殺し泣いていた。

 その時になってようやく、あの部屋での忍さんの告白の内容を理解する。

 他人の秘密を覗き見る興奮と、余りに現実的ではない話だったため、流してしまったのだ。

 もう一度確認のために忍さんに、話を聞く。

 説明はより丁寧なものに変わったが、求められる答えに変わりはない。

 私はどうすればいいのだろう。

 吸血鬼などという伝承の中にしか存在しなかった生き物と、毎日一緒に、時間を過ごした彼女が重ならない。

 私は彼女を拒絶することも、受け入れることも出来ない。

 ふと、すずかの姿が目に入る。

 彼女は、先ほどから泣き続けていた、私が離れることを悲しんで、私の親友が泣いていた、肯定されることを一ミリも考えず。

 そこにいたのは、吸血鬼なんてお伽話の住人ではなく、初めて会った時から、泣き虫だった、私の初めての友人だった。

 少しも期待されてないことに腹を立て私は答えを出す。

 彼女の泣き顔にお日様をもたらすのが私の仕事なのだと。

 

   ●

 

「そう、アリサちゃん、ありがとうね。これらからもすずかの親友でいてあげて」

 

 忍さんは両手で私の手を握ると、うるんだ瞳で、頭を下げてきた。

 私は恐縮してしまう。

 彼女の友人であることは、何も特別なことではないのだ。

 忍さんが離した手を、すかさず、すずかが握りしめる。

 まだ目許は赤いが、それでもいつもの彼女の笑顔だった。

 

「億泰様、よく冷えたオレンジジュースです。どうぞ」

 

 ノエルが億泰にジュースを渡していた。

 仗助がうらやましがりそれを見ていた。

 

 

 

 

 

「さて、じゃあ次は君たちの番ね、ノエル、扉に鍵をかけなさい」

 

 ノエルがドアに回り、こっそり逃げようとしていた彼らの道を阻む。

 すずかの握る手に力がこもる。

 私が受け入れたんだから、あの二人も案外、簡単に懐に入れてしまうかもしれない。

 

「えっと、じゃあ、消す方向でお願いします。……出来るもんならな」

 

「おう、早く頼むぜ。見たいテレビがあるんだから、ちゃっちゃっとしてくれよ……昼間出歩いているくせに、あんたたちが吸血鬼のわけがないだろう」

 

 彼らの軽い返事に声が出ない。

 まったく、信じてないようだ。

 私は月村の家の人たちの人柄を知っているので、彼女たちがうそを言っていないのが心で理解できる。

 信じていないという事は、契約が出来ずこのまま記憶を消されてしまうのだろうか。

 すずかの涙腺がまた洪水を起こした。

 彼女の握力がまし、握られている私の手が痛い。

 仗助たちの態度が気に入らなかったのだろうか、忍さんの笑顔に圧力が加わる。

 

「……大丈夫よ、あなたたちの記憶は消さないわ。だって仗助くんも億泰くんも裏の世界について、すでにご存じなんでしょう?」

 

 してやってりといった忍さんの笑みに、二人の顔がこわばる。

 続けてノエルに合図をだし、部屋の中央にある液晶に映像を映し出す。

 

「ちょっと前のことになるんだけど、うちの屋敷に強盗が押し入ってきたのよ? 物騒よね、二人もそう思うでしょう?」

 

 そろって機械のように頷く億泰と仗助。

 画面には、不気味な人形の仮面を付けた少年だろうか、二人の姿とそれに対峙する忍さんとノエルがあった。

 

「これって、あなたたちなんでしょう?」

 

 どこか、からかうように言葉を続ける。

 

「あら、そんなに首を振るとむち打ちになるわよ。気を付けないとね。証拠、そう証拠ね。

もちろんあるわよ、ファリン、だしなさい」

 

 後ろに控えていたファリンが持っていたものは、画面中の人物が着けていた不気味な仮面だった。

 

「はい、仗助くんの部屋で見つけました。ええっ、泥棒じゃありませんよ! 朋子さんにちゃんと許可はもらいましたよ!」

 

 ファリンの言葉を聞き仗助の膝が崩れる。

 朋子さんとは仗助の母親のようだ。

 億泰に支えられ、彼はふたたび舌をふるう。

 

「母さんにプライベートについて注意することは、後にするとして、よく見たらそれ画面の物と違いませんか? みんなに確認してもらえるように頭の上に掲げてください、ファリンさん」

 

 同じものに見えるのだが、私たちはテレビを見てもう一度、ファリンが掲げるそれを確認しようとする。

 

 瞬間、お面が粉々に爆発四散する。

 皆が驚く中、

 

「わ、私のドジが、パ、パワーアップしている!」

 

「ファリン、あなたは少し黙っていなさい、皆さんお怪我はありませんか?」

 

 火の手がないのに爆発、いや、何か衝撃を受け、砕け散ったように見えた。

 しかしみんなに目で問うも、誰もそれを目撃していない。

 全員が注目していたにもかかわらず。

 

「あれぇー、なくなっちゃいましたね、証拠」

 

 汚い笑顔を張り付けた二人の少年がいた。

 修復するにもあれだけ粉々になっているとどうにもならない。

 

「忍お嬢様、破片の数が明らかに少なくなっています。これでは修復できません。ところで億泰様、こちら新鮮なトマトジュースになります、いえ、ご遠慮なさらずに」

 

 最初は遠慮していたが、億泰は勝ち誇った顔でトマトジュースを飲み干す。

 仗助がファリンに自分の分も欲しいとコップを指さしている。

 

「っく、まだよ、億泰くん。私はあなたの正体に気付いているのよ! 私たち吸血鬼が血液を摂取すると、異常な回復をみせることは話したわね。ところで億泰くん、あなた、学校では怪我が絶えないそうね。すずかに聞いてるわよ。さっきも梯子から落ちた時に、腕に擦り傷があったわよね、見せてもらえないかしら」

 

 忍さんには、今の話がジョーカーだったのだろう。

 億泰に近づくと、袖をまくりあげる。

 そして高らかにうたう。

 

「あなたの正体は私たちと同じ吸血鬼、そして仗助くんはその契約者。擦り傷一つないこの腕がその証拠よ!」

 

 つかみあげた彼の腕には、見ているこっちまで痛くなるような擦り傷がはっきり残っていた。

 自分の見たものが信じられないのか、ノエルに顔を向けると、

 

「ノエル、足りなかったみたいよ」

 

「はい、お嬢様。億泰様、こちら新鮮な輸血パックになります、さあ、グイッとどうぞ」

 

「いや、飲まんし、だからいらないって! 仗助、ノエル姉ちゃんを止めるのを手伝え!

 この、くそ、なんだ、腕が外れない、このゴリラみたいな怪力はどうなってやがる!」

 

 必死に抵抗する億泰と、億泰からノエルを引きはがそうとする仗助。

 結局、無理やり血液をのまされた億泰の腕から傷跡が消えることはなかった。

 

 

   ●

 

 いま私たちは億泰の家と仗助の家の中間にあるらしい公園にいる。

 ノエルの車で、家まで送り届けれる途中に一緒に乗っていたすずかの提案だった。

 話し合いの結果、二人はグレー、吸血鬼のことを口外しないという事でしばらく様子見という形になる。

 いろいろな事がうやむやに成ったが、それでもこうやって今日と同じ明日が来るのだから、贅沢を言うこともないだろう。

 ノエルを車に残し、ベンチに腰を掛け、すずかが言う。

 

「ごめんね、みんな今日はありがとう。お礼をちゃんと言いたくて、それとあの場所だと仗助くんたちは答えてくれないんじゃないかなと思ったの」

 

 すずかは礼を言うと真剣なまなざしで二人に問う。

 

「話し合いの最初から最後まで、お姉ちゃんは気づかなかった些細なこと。私はそれが気になって仕方がないの。仗助くん、億泰くん、二人は私たちが吸血鬼だってことは認めなかったけど、一度も吸血鬼の存在は否定しなかったね。私の気にしすぎだったらいいんだけど、二人は私たち以外の吸血鬼にあったことがあるんじゃないの?」

 

 まったく、とても長い一日だったがまだ終わらないらしい。

 親友の追及の言葉に、私も視線を彼らに移すのだった。

 

 




これで今月中に二作品とも更新できた、もう一つの方がお気に入り数とか人気出ているがこちらも頑張ります。ご意見感想お待ちしてます。

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