テイルズオブプラネタリア~星空が運命を照らすRPG~   作:莉愛(マンガ描きたい)

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チャプター28:火山を護る獣…姿形違えど大切な人を護る者

 

 

エンデ・チロル「魔神剣っ!!」

ラディ「瞬迅槍っ!!」

 

 

前衛のエンデとラディとチロルが真っ先にジョルジュに攻撃を仕掛けるが、エンデとチロルが同時に放った魔神剣を弾き飛ばしてラディの瞬迅槍を食い止めてしまう

 

 

エンデ「ウソだろ…俺の魔神剣が弾き飛ばされるなんて…こいつ何者なんだ…!」

チロル「僕の魔神剣も効いてないよ…」

ラディ「しかもオイラの瞬迅槍も食い止められたよ!?スッゴい握力の持ち主だよ…!」

ジョルジュ「甘いぜ…俺に傷を負わせようなんて事…最初から丸見えなんだよ!」

 

そう叫んだ瞬間ジョルジュはラディの槍の矛先を掴んで…ラディごと槍を投げた

 

ラディ「エンデ、危ないよ!」

エンデ「うぐっ!」

 

ラディはエンデに当たり、二人とも吹き飛んで壁に当たってしまう

 

リルナ「エンデ!ラディくん!」

ルルー「リルナさん、余所見なんてしてる場合ではありませんわ!来ますわよ!」

 

ワイバーンはブレスを吐いて来た

リルナとルルーとプレファとメリーは避けきれたが、リルナの腕に火の粉が飛んで火傷を負った

 

リルナ「熱っ!」

ルルー「火力が結構ありますわね…」

プレファ「ボクも攻撃するっす!シャープバレットっ!!」

ルルー「わたくしもお手伝いしますわ!水舞扇っ!!」

 

プレファが何発も銃弾を発射して、ルルーが水属性の技でワイバーンに攻撃を仕掛ける

その隙を見たメリーがリルナとルルーの近い位置に立つと…直ぐ様魔術の詠唱に入った

 

メリー「小さき妖精の癒しを…ピクシーサークルっ!!」

 

円の周りを妖精が昇って行くと、リルナが負った火傷が回復した

 

リルナ「ありがとうございますメリーさん!」

ルルー「助かりましたわ!」

メリー「良いのよ…さぁリルナちゃん、決めてしまいなさい?」

リルナ「はい…!いでよ…永久の礎!ピコピコハンマーっ!!」

 

リルナは杖を上に掲げると同時に大きなピコハンを放ち、無事にワイバーンを倒した

 

 

ラディ「あっ…そっちは終わったみただいよ」

エンデ「そうだな。じゃあ俺らも終わらすか!」

チロル「そうだね!」

ジョルジュ「って事は俺だけか…まぁ楽しめるからいいけどな!」

ラディ「そう言ってられるのも今のうちだよ!絶氷槍っ!」

チロル「闇の刃よ…光を葬れ!シャドウエッジっ!!」

 

ジョルジュは氷の槍を避け闇の魔術も避けたのをエンデが隙を突いた

 

エンデ「こいつで止めだ!虎牙連斬っ!!」

 

エンデ達の連携でジョルジュを撃破した

 

 

 

 

 

 

ジョルジュ「お前ら…やるじゃねぇか…」

エンデ「当たり前だろ…俺らはリルナを守るために戦っているからな」

ジョルジュ「そうか…でも、次は全力で…お前らの息の根を止めてやるよ…俺自身の…大切な人のためにな!」

 

ジョルジュが口笛を吹くと、ホークが来て…ジョルジュはホークの足にしがみ付いた

 

ジョルジュ「じゃあなお前ら」

 

ホークの足にしがみ付いたジョルジュは去って行った

 

メリー「ワイバーン…!」

プレファ「大丈夫っすかね?」

 

しかしワイバーンの意識はなかった

その瞬間、メリーは涙を流した

 

メリー「ごめんね…あたしが早く助けてあげられなかったばかりにっ…!ごめんね…!」

リルナ「メリーさん…」

 

メリーが泣きじゃくっていて…リルナ達が悲しみに暮れていると何処からか、男性の声が聞こえた

 

?『メリー…聞こえるか?』

メリー「この声は…ジャック…?ジャックなの!?」

ジャック『メリー…今まで君を悲しませてすまなかったな…』

メリー「いいえ…あなたが悪いわけじゃないわ」

ジャック『そうか…あっ、このワイバーンは僕が君を心配していて、未練だった心を反映したんだ…』

メリー「って事は…ワイバーンはジャック(あなた)なのね?」

ジャック『そういう事だよ…』

エンデ「良かったなメリー」

メリー「そうね…こんな形でだけど…亡き夫の声を、もう一度聴けて…」

ジャック『ところで…エンデさんだっけ?僕のメリーと何処にいるか分からない…僕とメリーの娘をこれからよろしく頼むよ』

エンデ「あぁ…任せてくれ、メリー達の娘はちゃんと見つけ出す…メリーとの誓いの約束だからな」

ジャック『ありがとう…これで僕は安心して眠れるよ』

メリー「ねぇジャック?」

ジャック『ん?』

メリー「愛してるわ…ずっといつまでも…例えどんなに離れていようとも…」

ジャック『僕もだよメリー…』

メリー「もし…あなたが…いつか生まれ変わったら…いえ、いつか…生まれ変わっても…あたしの事を見つけて…また、幸せにしてくれる?」

ジャック『もちろんだよメリー…必ず…君をまた見つけて…幸せにするよ…』

メリー「ありがとう…愛してるわジャック…」

ジャック『僕もだよメリー…』

 

ワイバーンの身体から離れたジャックは光となって消えて行った

 

メリー「ありがとう…ジャック」

プレファ「これで一件落着したし…鳳凰の里に戻るっすよ!」

ルルー「そうですわね…こんな暑苦しい所…早く出ましょう…汗でべったりですわ…」

エンデ「だな…じゃあ行こうぜ」

 

一行はヴェアール火山を後にした

 

 

 

 

 

 

エンデ「なぁメリー…」

メリー「何かしら?」

エンデ「守り神を失った後の火山はどうなるんだ…?」

メリー「さぁね…でも、守り神はいなくても火山はうまく制御出来るでしょう」

ラディ「そうなんだ…火山はすごいね」

ルルー「あら、ラディも火山の様に熱くて強い男になりたいんですの?」

ラディ「うん!オイラはチビって言われるんだもん」

メリー「熱血漢になったら汗臭くなるだけよ?」

ラディ「えっ…嫌だなぁ…」

 

一行が鳳凰の里へ帰る途中…何かが爆ぜる音がした

 

 

リルナ「何でしょうか今の爆発音…」

エンデ「分からないな…」

メリー「でも…族長や皆が危ない感じがするの…」

ラディ「早く鳳凰の里へ戻ろう!」

 

嫌な予感を察知した一行は一刻も早く鳳凰の里へ戻った

 

 

 

 

 

 

男性「皆!早く避難するんだ!じゃないと…俺達はフリーゼ帝国の騎士団に殺され…ぎゃっ!」

 

 

謎の爆発音を聞き付けた一行が鳳凰の里に戻ると、フリーゼ帝国の騎士団が逃げ遅れた里の住民を”反逆者”と見なし…次々と殺戮し、女は囚われ…逆らえば殺される惨劇が起きていた

 

 

チロル「何がどうなってるの…?」

ムーン「分からないわよぉ…」

ラディ「でも…嫌な予感がするのは確かだね」

 

すると、村人が走って来た

 

村人「大変だぁ!」

メリー「どうしたの?」

村人「メリー…帰って来てたのか…そんな事より大変なんだ!」

リルナ「何かあったんですか?」

村人「実は…フリーゼ帝国の騎士団が急に訪ねて来て『リリルテーゼ王女を渡せ』と言って来たんだ…でも族長は『姫殿下はこの場にはいない』と言った途端に、『反逆者は処刑する』と言い出し族長が捕まってしまったんだ!」

エンデ「族長が何で反逆者として処刑されなきゃならないんだ!?」

メリー「分かったわ…すぐに案内して!」

 

一行は村人に連れられて族長の家へと向かった

 

 

 

 

 

村人「族長…助けを連れてまいりました!」

族長「おぉメリー…!無事だったか!」

メリー「えぇ…それより族長、あたし達と一緒に逃げましょう!」

男性「族長、我々もメリー達と共に逃げましょう!」

族長「そうじゃな…」

 

メリーが族長と一緒に囚われた男性の手錠を外し、一行と村人と男性と族長を連れて逃げ出そうとすると…逃がさんと言わんばかりに兵士達が立ち塞がった

 

兵士A「貴様ら!そこにいる王女を渡せ!」

兵士B「渡さなければ皆殺しだ!」

エンデ「どうすんだよ…」

 

エンデ達が絶体絶命の中、族長が若い男達と共に無抵抗のまま、前に出た

 

エンデ「爺さん…何をする気だ?」

族長「旅の者たちよ…ここは我々に任せよ」

メリー「族長…やめて!もうジャックの様な…あの子(メアリィ)の様な犠牲者は出したくないの!!」

 

もう…大切な人を目の前で失いたくない…涙目で訴えるメリーの頭を族長は撫でた

 

族長「大丈夫じゃ…もう儂がいなくてもお前は生きて行ける…ジャックの分と、いつの日か娘と再会する日を信じて生きるのじゃぞ?」

メリー「分かったわ…族長、あたし…もう泣かないわ!ジャックとの約束だもの!」

族長「旅の者達よ…不束者だが、メリーをよろしく頼みますぞ」

エンデ「あぁ…!」

族長「さぁ行くのじゃ…!」

 

一行は出口に向かって走り出す

すると族長はこう言った

 

族長「強くなるのじゃぞ…メリー…」

メリー「お義父さん…!」

 

一行はそのまま鳳凰の里を出て、次の街を目指した

 

兵士長「族長よ…あの王女を逃した反逆罪で死んでもよいと言うのだな?」

族長「あぁ構わんよ…儂にとってメリー達は大切な宝物じゃからな」

男性「おやめください族長!!」

兵士長「そうか…殺せ」

族長「さらばじゃ皆の者…メリー…」

男性「族長おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

兵士は剣で族長を刺し殺し、族長は眠る様に息を引き取った。安らかな族長の亡骸を前に男性の泣き声だけが響き渡った…

 

兵士長「…ユリス様、土の王ディーニャの子孫を殺しました…」

ユリス「ご苦労様。さて…この族長が死んだからこの魔神の杖を翳してみるわ」

 

ユリスは手に持っている杖を族長の身体に翳す。すると禍々しい光が杖のあちこちにはめられているオーブの黄色が砕け散った

 

 

ユリス「これで一つ…我が肉体の封印が解けた…次の場所へ行くぞ。お前達は戻って鳳凰の里の族長の死亡確認を報告しろ」

兵士長「了解しました」

 

ユリスは杖を使って別の場所に移動し、帝国騎士団の兵士達はフリーゼ帝国に戻った

 

 

 

 

族長が亡くなった事はすぐにエンデ達にも知り渡り、その瞬間メリーは崩れ落ちるかの様に泣き叫ぶ

 

 

メリー「そんなっ…あたしのせいで族長がぁ…」

プレファ「メリーさん…」

 

鳳凰の里を出た一行はフリーゼ港の宿屋で泊まる事にしたが、族長の死を知ったメリーは泣いていた

 

エンデ「メリー…くよくよしてても仕方ねぇだろ…それにお前が悲しんだら、昇天したお前の旦那や亡くなった族長が悲しむぞ?」

メリー「でもっ…あたしのせいで族長が死んだのよ!?だから…」

ラディ「自分のせいで自分を追い込まないでっ!」

メリー「ラディくん…?」

リルナ「そうですよ、ラディくんの言う通りですよメリーさん…!」

プレファ「族長が死んだ事を自分のせいにしちゃだめっすよ!」

ルルー「そうですわ…あなたは何も悪くありませんわ!むしろ、里を救うために闘ったのですわ!」

チロル「悪いのはフリーゼ帝国だよ!メリーさんは何も悪くないよ!」

リルナ「そうですよ…だから…、自分を責めないでください…!」

 

皆に言葉にメリーの心は揺らいだ

 

メリー「皆…」

エンデ「な?」

メリー「ありがとう…」

 

メリーは元気を取り戻し、笑顔を見せた

 

 

ラディ「それで、次は何処へ行くの?」

ルルー「そうですわね…」

チロル「あのー…皆さん…」

リルナ「どうしたのですかチロル?」

チロル「次の目的地なんですが…ギルティーツ大陸のテリュベア=ヒースと言う村があるんですけど…次はそこに行きませんか?」

プレファ「行って何をするんすか?」

チロル「僕のお父さんに会いに行くんですよ…」

リルナ「まぁ!チロルのお父さんにぜひとも会ってみたいです!」

エンデ「だな…じゃあ行くか」

 

 

エンデ達は次の目的地のテリュベア=ヒースと言う村があるギルティーツ大陸へ向かう船に乗った

 

 

 

チャプター29へ続く

敵キャラで気になったキャラは?

  • 1:ミオウ
  • 2:メアリィ
  • 3:ジョルジュ
  • 4:ナタリー
  • 5:黒マントの少女
  • 6:マーガレッタ

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