俺は人外じゃなくて一般人だ!!   作:ホッキー( ゚Д゚)

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東西交流戦後編になります。

誹謗中傷はご遠慮ください。

感想お待ちしております。

それでは、どうぞ。


第3話

硝煙の煙が漂う中、下見で見つけた誰も来ないであろうスポットに向かっていた。

ああ、マジで早く終わってくれ。

あ、なんか今妖怪・ハゲロリコンが本気出した気がする。

あいつが、本気を出すってことは本気を出さなくてはいけない状況か自分好みの幼女を見つけたかのどちらかだ。

あのハゲはあまり力を出さない。

俺が思うに多分、後者だろうな・・・

お相手も可哀想に・・・南無。

誰かはわからないがハゲの相手に合掌する。

というか、いつの間にか砲撃の音が聞こえなくなっている。

一子が倒したんだろうか?

やるなぁ。

と考えていると、自分の見つけたスポットにはすでに先客がいた。

その数は、二人。

誰なんだろうか?

ここは、誰にも見つからないと思ってたんだけど?

近付くと二人の話がうっすらと聞こえてくる。

 

「このスポットは・・・・・・・・・・・・長けた男・・・・・・・むろん、・・・・・・いるがね」

 

うん、何言ってるのか全く分からん。

まあ、ここに隠れているということは俺と同じように大戦がめんどくてサボろうとしている奴だな。

つまり、俺の同士だな!!

仲間がいたのか、こんなに嬉しい事はない。

一緒に東西交流戦や学長について愚痴ろうぜ!!

俺は、笑いながらスポットにいる二人に近づいて行った。

 

 

 

 

 

「誰だ!!!!!」

 

二人のうちの一人が俺に向かって怒声を上げる。

君たちと同じように東西交流戦をサボろうとしてる仲間だよ。

満面の笑みで二人が見えるところまで歩く。

そこで俺が目にしたのは、一見親子に見える天神館の制服を着た二人だった。

あれ?これやばくね??

 

「川神の生徒か、貴様は何者だ? 仲間はどうした?」

 

イケメンが問いかけてくる。

しょうがない、正直に答えて逃がしてもらおう

只の生徒だよ、見ればわかるだろ? 後、仲間は来ないよ。ここに来たのは俺一人だけだ。

笑いながら答える。

イケメンが一歩下がる。

そうか、逃がしてくれんのか!

イケメン、お前いい奴だな!

イケメンが空けてくれた空間を通ろうと歩き出したとき

 

「御大将!!」

 

叫び声とともに槍が腹に向かってきた。

腕で槍の柄を払い狙いをずらす。

いきなりかよ、マジで危なかった。

このオッサンなにしやがる!!

せっかくイケメンが逃がしてくれようとしてんのに!!

オッサンを睨みつける。

 

「御大将、ご無事ですか?!」

 

「あ、ああ。 すまない島」

 

オッサンはイケメンに声をかける。

イケメンじゃなくて俺を心配しろ!

流石に払ってなかったら内臓が逝ってたぞ!!

イケメンもなんか言ってやれと思いイケメンを見ると、そこには剣を抜き放っているイケメンがいた。

何故に??

しかも、徐々に気が高まってやがる。

 

「奥義・光龍覚醒!!!」

 

イケメンの髪が黒から金にかわり逆立っていた。

 

「行くぞ!! 島!!!!!」

 

イケメンを先頭に二人が俺に向かってくる。

いやいや、イケメン。

お前さっき俺を逃がそうとしてたじゃん!!

なんで、先頭に立って俺に向かってくるわけ?!

俺は人外じゃなくて一般人なんですけど!!

そう思っても、目の前の二人が俺に向かって来ている事は変わらなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は状況が不利と思い島とともにこっそり誰にも見つからないであろう場所に逃げてきた。

よし、ここで時間切れまで待てばいい。

それは、一瞬の気のゆるみだった。

誰かがこの場所に向かっている。

いや!! すぐそこに居る!!

そう思った時にはもう声が出ていた。

 

「誰だ!!!!!」

 

島は臨戦態勢に入っている。

俺は、誰かがいるであろう場所を見つめた。

工場のパイプの陰から一人の川神学園の男子生徒が自然体で出てきた。

そいつは俺たち西方十勇士の二人にあったというのに自然体のままであり、顔には恐怖など微塵も浮かんでおらず。

むしろ、笑顔のままであった。

その姿に恐怖を少し感じる。

その恐怖を抑えつけてそいつを見る。

とにかく、敵でありこの場所に俺がいることを知られたからには逃がすわけには行かない。

倒す前に、仲間の情報だけでも吐かせよう。

 

「川神の生徒か、貴様は何者だ? 仲間はどうした?」

 

「只の生徒だよ、見ればわかるだろ? 後、仲間は来ないよ。ここに来たのは俺一人だけだ。」

 

その質問に対して男は笑顔で答えた。

当然のことを聞くなというように。

抑えつけていた恐怖がさらに増す。

自分の本能が感じている。

こいつはヤバい。

自分の体が逃げたいと足を一歩下げる。

目の前の男が自分に近づいてくる。

来るな!!来ないでくれ!!

恐怖で体が動かない。

 

「御大将!!」

 

その恐怖を払ったのは俺の腹心である島の声だった。

島は槍を男に向かって突き出す。

島は俺の腹心であるとともに武においても信頼している。

相手の意識は俺に向いている。

その状態で島の槍をかわすのは無理だ。

不意打ちではあったが相手の男は倒れると思った。

殺った!!

しかし、槍は男に当たらず男の横を通っていた。

不意打ちの状態で島の槍をかわす?

こいつは、間違いなく俺より実力は数段上。

武神クラスだと確信した。

 

「御大将、ご無事ですか?!」

 

島がすぐさま俺に向かってくる。

この時ほど、こいつが俺の腹心でよかったと思ったときはない。

島に大丈夫だと返事をかえし男に向き直る。

男は島を睨んでいる。

その怒気が自分に向いてないとはいえ体が震えそうになる。

余波でこれなのだからその怒気を向けられている島はたまったものではないだろう。

島は小刻みに震えており、顔も少し青い。

これは、手の内を隠して戦える男ではない。

剣を抜き放つ。

 

「奥義・光龍覚醒!!!」

 

島だけでなく俺自身を奮い立たせるために島に対して声をかける。

 

「行くぞ!! 島!!!!!」

 

先頭に立ち武神クラスであろう男に向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金髪になったイケメンは刀を大きく振り上げた。

うん、殺す気満々だな。

刀が振り下ろされる。

 

白刃流し(しらはながし)

 

刃の側面に捻りきった右拳を入れ、同時に一気に捻り上げる。

刀を払うと同時に突きを入れる、攻撃と防御を同時に行う技だ。

拳は刀を払い、イケメンの顔面に向かう

 

「何!!!」

 

右拳はイケメンの顎を打ち抜く。

イケメンから力が抜け膝をついて倒れ伏す。

やばかったぁぁぁ!!

柔術のちょび髭先生の友人である空手の酒好き先生と女剣士の不思議な先生に感謝した。

まあ、修行の内容は尋常じゃなかったけどな!!

その時を思い出すと寒気と同時に涙が出そうになった。

 

「御大将!!!!」

 

もう一人のオッサン、名前島って言ってたな。

島が、イケメンに向かう。

無駄だって、意識刈り取ったから起きないよ。

島は、槍を俺に構える。

 

「御大将の仇取らせていただく!!!」

 

いや、殺してないんだけど?

島は槍を俺に向かって放ってくる。

突き出された槍を払い柄を掴む。

 

「ぬう、動かん!!」

 

島はどうにかして、槍を引こうとしている。

させるか、ボケ!!!!

元を正せばお前が不意打ちするからこうなってんだろうが!!

心の中で悪態をつく。

いっぺん、頭冷やしてこい!!!

そぉぉぉぃっ!!!

槍を持ったまま島を海のほうへ投げ飛ばす。

島はその勢いに耐え切れず槍から手を放し飛んでいった。

ほどなくして、海に着水する音が聞こえた。

はあ、やっと終わった。

マジで疲れた。

手に持った槍をその場に置きながら感じていた。

徐々に誰かの気が近づいてきている。

その誰かが敵だろうが味方だろうがめんどくさいことにしかならない。

俺はその場をそそくさと去った。

その場から去った後勝鬨が聞こえた。

 

しかし、俺は気づいていなかった。

上から俺の後ろ姿を見られていることに・・・

 

やっと終わった。

とっとと帰って寝よ。

工場から放れて家に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

クリスから本陣に総大将がいないという報告を受けて俺は交流戦前に下見して隠れられる場所に向かって行った。

そこには、ポニーテールの女子が立っていた。

足元には敵の総大将である石田が気を失って倒れていた。

 

「君は?」

 

目の前の子に問いかける。

 

「自分は源義経だ。 武士道プランで今回川神学園に転入することになった。 よろしく頼む」

 

義経から武士道プランには九鬼財閥が絡んでいることを聞き、本題を聞くことにした。

 

「義経が石田を倒したのか?」

 

「自分は倒していない。 けれどこの場から去る人影を見た。 顔は見ていないが男性だったと義経は記憶している」

 

石田は西方十勇士の大将でもあるはず。

つまり、うちの学年に石田を倒せる奴がいるってことだ。

誰だ?

その時、東西交流戦前に一子がどうしても自分と同じ前線においてほしいと言っていた山内辰巳を思い出した。

山内とは同じクラスだ。

けれど、その姿を思い出しても石田を倒せるとは思えない。

もし、仮の話に山内が自分の実力を隠せるとしたら?

それも完璧に・・・

更に思い出すのは先日に起きた襲撃者不明の廃ビルの事件

あの事件は誰が行ったのか誰もわかっていない。

姉さん、武神と呼ばれる川神百代でさえわからない。

わかるのは、その襲撃者が武神クラスである事、

加えて、姉さんが言うには姉さん以上に気を極めている事

 

「まさか、な・・・」

 

そこまで考えて俺は考えることをやめた。

しかし、その至った結論を馬鹿なとは思いつつも否定しきれなかった。

 




文章に四苦八苦しているホッキー( ゚Д゚)です。

この場をかりて感想をいただいた方にお礼を申し上げます。

加えて、お気に入り数が200を超えているのに驚きましたΣ(゚Д゚)

これからも話を読んでくださる方が面白いと感じてくれるよう頑張りたいと思います。

次回は何気ない日常になります。

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