2人の教官と最弱の小隊 growth record   作:トランサミン>ω</

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ミソラとカナタの方は割愛します


レクティの特訓

「カナタはうまくやったかなー」

カズキはそうつぶやきながらアルテミア寮の前に立っていた。

というのもロイヤルガードの仕事を自室で行っていたのだ。そのため彼女たちの意思確認をカナタに任せ自分のもとへそのうちの1人が来ることになっていた。

「んー、成功してるといいんだけど」

そんなことをかんがえていたが杞憂に終わったようだ。

「カ、カズキさんっ!お、お待たせしましたっ!」

やってきたのはレクティ・アイゼナッハカズキは彼女に

指導を施すことになっている。

彼女がここに来たということはカナタがうまくやったということだ。

「お、遅れてしまって…す、すみませんっ…」

余程急いで来たのかレクティは肩で息をしながら話す

「あやまることないよ、俺の仕事のことだから。落ち着くまでゆっくりしてから訓練にしような」

「は、はいっ!あ、ありがとうございますっ!」

レクティの呼吸が整うまでしばらくのあいだカズキは待っていた。

「も、もう大丈夫です…」

「わかった、じゃあ訓練のしに行こうか」

「は、はいっ!」

そう言って2人はあるきだした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あのぅ…カズキさん…ここは」

「ん、ブティックだけど?」

「く、訓練と関係ありますか…?」

「当たり前だろ、ほらいくぞ」

「ま、まってくださいよぉ…」

そう言って2人は店の中へ入っていった。

そしてカズキはレクティに色々な服を試着させ

どんどん購入していった。

レクティもこれには意味があるのだと信じカズキの

指示に従っていたが、カズキの両手がいっぱいになり

4件目の店でもう一度カズキに問いかけた。

「あ、あのぅ…カズキさん…これでほんとに強くなれるんですか…?」

その姿は紺色のメイド服に身を包み、恥ずかしそうに

上目遣いでカズキを見上げていた。

そのあまりの可愛さにカズキの中で何か目覚めそうな気がした。

その後バニー服も購入し買い物を終了した。

「あのぅカズキさん、貴重な小隊活動費をこんなに使っていいんですか?」

「これも立派な活動だからいいんだよ」

「こんなにたくさん買ってどうするんですか?」

「レクティが全部着るんだよ、学校でな」

「へー、私が学校できるんですか………む、むりですっ!」

「大丈夫だろ、レクティは可愛いしどれも似合ってたし」

「そ、そういう話じゃなくてですねっ!あのぅ、は、恥ずかしいですっ!」

そう言っている間に更衣室までついてしまった。

「俺はここで待ってるから好きなのに着替えてこいよ」

「好きなのと言われても…これがなんのいみがあるんですか?」

「これがレクティの特訓だ、イメチェンして俺の隣を歩く、自分で言うのもなんだけど俺って結構注目集めるから、レクティも沢山見られるな」

「そ、そんなことで強くなれるのでしょうかっ!」

恥ずかしがり屋のレクティにとっては難しいことだった。

「レクティの魔双剣術って、剣神アルバート・アイゼナッハが創始したアイゼナッハ琉魔双剣術だろ?」

「私の家のことをご存知なんですか?」

「カナタにきいてなかったか?俺も魔双剣をつかうんだ

しらないわけないだろ?鬼ごっこの時さ1番凄くて1番凄くなかったのがお前だったんだ」

「そ、それってどういうことですか?」

「レクティの剣戟はすごかったよ、ちゃんと相手を見据えて繰り出すことができればAランクの小隊とも互角に

戦えると俺は思ってる」

褒められているがレクティは冴えないままだ

案の定彼の言葉には続きがあった。

「でもレクティは俺と視線を合わせることもできなかったし、ほとんど力を出せて無かっただろ?」

「わ、わたしは、あ、あがり症なんですっ!」

レクティは自分のコンプレックスをしどろもどろに

なりながらも説明していった。

それを聞いたカズキは

「いいじゃんか、コンプレックスがあったってさ

克服する努力をすればいいんだから」

そういってレクティの頭を撫でてくれた。

「レクティは変わりたいと思うか?」

「は、はいっ!変わりたいですっ!人前に出ても恥ずかしくないようにっ!」

「じゃあこれから1週間は俺とデートだ、途中一人になるようなこともあるだろうが極力は一緒にいるからな

じゃあいこうか」

「は、はいっ!」

こうしてレクティのあがり症改善の訓練が幕を開けた。




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