2人の教官と最弱の小隊 growth record   作:トランサミン>ω</

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皆さんどうもこんにちはトランサミンです。
機能ですね少し読みづらいという意見を尊敬する作家さんから頂きまして、今回少し表記の仕方を変えいます。
少しでも読者の皆さんが読みやすいように工夫していきたいので、今回の作品を読んでこれまでの表記の仕方と今回の表記の仕方のどちらが読みやすいか感想頂けると嬉しいです。
駄文ではありますが今回もよろしくおねがいします!



ユーリ菌?

「もーなんなのよ。もう少し早く言ってくれれば良かったのに!」

 

 

ミソラはカズキが歓迎会をやることには賛成だが、準備の時間の無さに不満があるようだ。

 

 

「ミソラさん、どうかなさったんですか?」

 

 

「ええっ!?」

 

 

「そ、そこまで驚かなくても…」

 

 

「ご、ごめんなさいっ!」

 

 

驚くミソラの視線の先には歓迎会の主役であるユーリ・フロストルの姿があった。

 

 

「今からお買い物ですか?」

 

 

「カ、カズキ教官に頼まれたんですよっ!」

 

 

「そうなんですか。よろしかったらお手伝いしますよ?」

 

 

「えっ、あ、いや大丈夫です!ホントに大丈夫ですから!じゃああたしは行きますね!」

 

 

「え、ええ。わかりました」

 

あからさまに自分を避けるようなミソラの態度にユーリはどうしたのだろうかと怪訝そうな表情を浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふ、ふむ…。彼の言っていたとおりなかなかの重さではないか」

 

 

リコはカズキに頼まれた荷物の入ったダンボール箱をを倉庫からレクティの部屋に運んでいる途中だ。リコの細くしなやかな腕がぷるぷると震えていることからその荷物が重いことが見て取れる。

 

 

「なかなか骨の折れる仕事だ」

 

 

「でしたらお手伝いしましょうか?」

 

 

「む、ユーリか。君はカナタと訓練していたのではないか?」

 

 

運がいいのか、悪いのか。ユーリはリコのところにもやってきた。

 

 

「そうだな。そうすればわたしは楽ができ…嫌、君の手を煩わせるような事ではない。気にするな」

 

 

そう言うとリコは再び足をレクティの部屋へと進めた。

 

 

「ミソラさんだけでなく、リコさんもですか…」

 

 

ユーリは自分が何かしてしまったのではないか?という不安にかられ始めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カズキさんっ!これでいいですか?」

 

「ああ、いいんじゃないか?レクティは料理の才能あるよ」

 

「あ、ありがとうございますっ!」

 

 

一方その頃カズキとレクティは料理の準備をしていた。ユーリの為に2人は忙しなく働き続けている。そんなふたりの元に近づく影が1人。

 

 

コンコンコン

 

 

「は、はいっ!」

 

 

「レクティさん、少しいいですか?」

 

 

やってきたのはユーリ。あろうことか歓迎会を行う会場にやってきてしまった。

 

 

「か、カズキさんっ…ど、どうすればいいんですかっ!?」

 

「そうだな、とりあえず部屋の外でどうにかするしかないだろ。レクティ頼めるか?」

 

「わ、わかりましたっ!」

 

 

レクティはユーリに対応するため部屋の外へ出ていった。

 

 

「さーて、あとはカナタだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユーリさんっ!お待たせしましたっ!」

 

「あの、部屋で何をされてたんですか?」

 

「お、お料理してましたっ!ケーキを焼いてたんです!」

 

 

レクティはおどおどしながらもユーリの質問に答える。

 

 

「そうなんですか、良かったら一緒にしませんか?チョコレートクッキーとか得意なんですよ」

 

「そ、それは凄く美味しそうなんですけど…今日はカズキさんにお手伝い頂いてるので…あのぅ…そのぅ…」

 

「…そうですか。わかりました、お邪魔そうなのでわたしは行きますね」

 

「じゃ、邪魔ってわけじゃないですよっ!」

 

「レクティさんは優しいですね。ではまた」

 

「は、はいっ!また後でっ!」

 

 

ユーリが去っていくのを見て安心したレクティは部屋の中へ戻っていく。そんな姿を遠目で見ていたユーリは。

 

 

「もしかしてユーリ菌でしょうか…」

 

 

ユーリ菌等という意味不明なウイルスの名前を呟きながらしょんぼりと歩いていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ようユーリ。さっきぶりだな」

 

「…カナタ先輩」

 

「これから買い物でも行かねーか?」

 

「…なんでですか?」

 

「ん、言わなかったか?今日のお前、全然笑ってないぜ」

 

「はぁ…」

 

絶妙なタイミングで現れたカナタにユーリは不信感を抱きつつもカナタの誘いに乗り街へと歩みを進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ…、これ可愛い…」

 

 

ユーリとカナタが入ったのはアクセサリーやネックレスを扱う店だった。ユーリはそこで十字架をモチーフにしたシンプルデザインのネックレスに目を止めた。

 

 

「ん、これか?」

 

 

カナタはそのネックレスを手に取りユーリの前に差し出した。

 

 

「えっと…」

 

「着けてやるよ」

 

 

カナタはそのネックレスをユーリの首へとかける。ユーリはどうせならもっと可愛げのあるものに目をつければよかったと少し後悔していたが、そんなものはすぐに吹き飛んだ。

 

 

「似合ってるぜユーリ」

 

「なっ…///」

 

 

カナタのその一言だけで舞い上がってしまう自分にユーリは恥ずかしくなりながらもその言葉を素直に受け取ることにした。

 

 

「ありがとうございます…///」

 

「ん、そろそろ時間か悪いなユーリ。ちょっと用事があるから先に校門までいっててくれねーか?」

 

「あ、はい…」

 

 

カナタから告げられた楽しい時間の終わり、ユーリはしょんぼりと眉を八の字にしながら校門へと向かい始めた。

そんなユーリの姿を確認したカナタは…

 

 

「すみません、このネックレスください。はい、プレゼントようにお願いします」

 

 

先程ユーリが試着していたネックレスをちゃっかり購入していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…やっぱりユーリ菌なんでしょうか」

 

 

校門に着いたユーリはまたユーリ菌という意味不明なことを呟き始めた。

 

 

「待たせたなユーリ」

 

「カナタ先輩。…えっ!?」

 

 

ユーリはカナタの声に振り返ると同時に視界が真っ暗になったことに驚いた。

 

「今からある場所に着くまで目隠しさせてもらうぜ」

 

「わ、わかりました」

 

 

ユーリは何もわからぬままカナタに連れられて歩いていく。躓いた時などさりげなく支えてくれるカナタの優しさに内心キュンとしているのだが、それよりもミソラたちの自分への接し方にまだ不安な顔をしていた。

 

 

「着いたぜ、じゃあ目隠しは外すからな」

 

「は、はい」

 

 

ユーリは緊張した様子だが、目隠しを外すカナタの表情は晴れている。

 

 

ユーリの目隠しが外された次の瞬間、彼女の視界に広がったのは見覚えのある部屋と…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「ユーリ(さんっ)!!!Eー601小隊へようこそ!」」 」」」

 

 

見覚えなる仲間たちの姿であった。

 

 

「えっ?これはどういうことですか?」

 

ひどく混乱した様子のユーリにカズキが状況を説明する。

 

 

「お前の歓迎会だよ。仲間のことはちゃんと迎えなきゃだめだろ?」

 

「ユーリさん!買い物手伝おうとしてくれてありがとうございました!これからも迷惑かけるかもしれないですけどよろしくおねがいしますっ!」

 

「ミソラさん…」

 

「ふむ、先輩ながら荷物運びを手伝おうとする君の姿勢は尊敬できるぞ。これからよろしく頼む」

 

「リコさん…」

 

「ユ、ユーリさん!こんどチョコレートクッキーの作り方教えてくださいねっ!」

 

「レクティさんまで…」

 

 

ユーリの目に涙が浮かぶ、先程までの不安はどこへ行ったのやらと言った様子だ。

 

 

「俺からはこれだ」

 

 

「カナタ先輩…」

 

カナタは先ほどの店舗で購入したネックレスをユーリの首にかける。

 

 

「やっぱり似合ってるぜ」

 

「あ、ありがとうございますっ…///」

 

「俺からはこれだ。レクティと2人で作ったから味は保証するよ」

 

 

カズキがユーリの元へ持ってきたのは美味しそうな料理とケーキの数々。

 

 

「…すごいですね」

 

「まぁ、可愛い後輩のためだからな」

 

「カズキ先輩…」

 

「それじゃあ主役も揃ったし歓迎会始めるか」

 

 

カナタの掛け声で歓迎会がスタートする。

そんな中ユーリは

 

 

「ユーリ菌じゃなくてよかった…」

 

「ん、なんかいったか?」

 

「い、いえ!なんでもないです!」

 

 

ユーリ菌ではなかったことに安堵していた。




どうだったでしょうか…?
感想頂けると嬉しいです。
読みづらいようでしたらまた改善いたします。
次回からは3巻の内容に入っていきますので、応援よろしくおねがいします。
感想待ってます。

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