2人の教官と最弱の小隊 growth record   作:トランサミン>ω</

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蠢く闇

「レクティ、敵を4体抜けさせてもいい?」

「はいっ!大丈夫ですっ!」

「へー、ミソラもわかったみてーだな」

3人を泊まらせた翌日、その日の訓練は流れるようにクリアされていく。

3人の間で何かあったのだろうか、カナタは微笑を浮かべつつミソラの元へ降りていく。

「合格だミソラ。そんで褒美は何が欲しい?」

「あ、あたしは…」

ミソラはカナタの問に一瞬考えた後に答えた。

「あたしは勝利が欲しい!3人で勝ってあんた達2人とも最後まで教官でいさせたいのよっ!」

へー、いつの間にか成長してたみたいだな。

カナタはミソラの成長を喜びながら、ミソラの頭に手を置いて撫で始め

「いい小隊長になったみてーだな。任せとけ、絶対に勝たせてやる」

カナタは自信たっぷりの笑顔をミソラへ向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

訓練は終わり、小隊室へ戻ったミソラ達はカナタが手に入れた相手の映像を見ていた。

「凄い動き…」

「まぁ、一人一人の力じゃお前らは勝てねーよ。でもな?お前ら3人なら話は別だ、お前らそれぞれのいいところを俺が引き出してやるからな」

カナタの笑みにつられミソラたちも笑顔になる。

「どんなにヘタクソな砲撃でも味方がフォローして撃ちやすい状況を作り出せば当たるもんだ。これまでの訓練でわかってるだろ?」

3人はカナタの言葉にコクリと頷く。

「とりあえず明日になんねーと勝負はわからねーからな。今日はゆっくり休んで明日に備えろよ」

カナタはそう言って小隊活動を終了させた。

ミソラたちは事件のこともありカナタに付き添われ寮まで帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃…

「ぐぁっ…」

『ねぇ、そろそろあたしを受け入れたらどう?』

「なんでだよ…お前は誰だっ…!」

市街地で警備任務に就いていたカズキに異変が起こっていた。

『あたし?あたしはあんたの中に宿ってる力みたいなもんよ。わかってんでしょ?体の中に魔力以外の力があるってことぐらい』

「それは…」

頭の中へ直接響いてくる声の言葉にカズキは何も言えなくなった。

『あたしを受け入れてくれればあんたはもっと強くなれるよ?』

「でもそれってつまりお前に体を渡すってことだろ?そしたら俺は俺じゃ無くなる…!」

『人間の癖によくわかってるじゃん。まぁ少しくらいなら力をかしてあげてもいいわ。あんたのこと気に入ったし』

「そりゃどーも」

『あたしの力を使いたかったら魔力と合わせて練り上げなよ。体を魔力で満たす感じかな』

「そうかよ…」

『それじゃああたしは暫く眠るよ。あんたがピンチの時は出てきてあげる。でもその時はあんたを貰うから』

「上等だ…相手してやる」

そういってカズキに語りかける声は消えた。

カズキに芽生えた新たな力…。

それは良いものなのか悪いものなのか、カズキは手探りで探すことになる。

カナタたちへ心配をかけないようにと心に誓うカズキであった。




カズキに新たな力ですよー!
奴との戦いでお披露目といきましょう!
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