2人の教官と最弱の小隊 growth record 作:トランサミン>ω</
最近は対魔導学園にはまりまして愛読してます。
まぁ、多分書きませんけど笑
空戦魔導士候補生の教官を少し勧めて行こうと思います。
暗殺教室は暫くお待ちください。
空が赤みを帯びて来る頃、カズキは教室で書類に目を通していた。
「今度はAランクの生徒がやられたか…。最近物騒だよなーほんと」
ここのところ続いている傷害事件。
近接系武器の所有者ばかりが狙われているためなにか引っかかることがある。
カズキが思い悩んでいると…
「カ、カズキさんっ!」
「ん、レクティ?なんかあったか?」
「あ、あのぅ…」
「??」
「ご、ご褒美をもらいにきましたっ!」
「それってつまり合格したってことか」
「はいっ!カズキさんに仲間を想うことが大事って言われたので、ミソラさんとリコさんの事を考えたんです!そうしたらお2人がどんな動きをするのか見えてきて」
「因みにレクティはどこのポジションをやったんだ?」
「後衛さんですっ!」
「あー、俺もあの時は後衛だったな。カナタに怒られたけど」
「どうしてですか?」
「後衛の位置から魔双剣戦技撃ったら怒られた」
「…」
「ん?どうかしたか?」
レクティはカズキが後衛から『魔双剣戦技』を使ったと聞いて愕然としている。
本来リーチの短い魔双剣では後衛は非常に難しいからである。
「な、なんでもないですっ!」
「そうか?それでご褒美は何が欲しいの?」
「えっと…」
レクティはよく考えてみると何を貰えばいいのか分からなかった。
「なんでもいいぞ」
「じ、じゃあわたしの部屋にきてくださいっ!」
「ああ、いいよ」
カズキは傷害事件のこともある為、比較的安全である寮に行くのは賛成であった。
「じゃあついてきてくださいっ!」
「おう」
「へー、レクティの部屋ってこんなに可愛いのか」
「その、恥ずかしいです…」
可愛らしく装飾された部屋をみてカズキは感心の声を上げる。
「そういやミソラは?」
「用事があるそうで夜まで居ないって言ってました」
「そっかそっか」
「あの…それで次は頭を撫でてください…///」
「そんなことならお易い御用だ」
カズキはレクティの前髪をくしゃくしゃと撫でてやる。
「あうあう…」
恥ずかしそうにしながらも安らいだ表情を浮かべるレクティをみて、カズキも自然と笑顔になる。
それから暫く特務小隊での話や、魔双剣をいつから使っているのかなどたくさんの話をしていた。
外も暗くなってきたのでカズキが帰ろうとすると…
「ただいま〜」
「あ、ミソラさんっ!おかえりなさい!」
「おかえり」
「うん。…ってなんであんたがいるの!?」
「あ、それはですね…」
「レクティ!わりーけど入れてくれ!」
ミソラがやってきた束の間、カナタの声がドアから聞こえる。
「は、はいっ!どうぞっ!」
「カナタそれって…」
「ああ…やられたよ」
入ってきたカナタの腕には傷だらけで意識を失ったユーリの姿があった。