2人の教官と最弱の小隊 growth record   作:トランサミン>ω</

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カナタの思いとユーリの想い

ミソラたちとの訓練を終えたカナタは教室を訪れていた。

「なぁクロエ」

「あ、カナタ。珍しいねこんな時間に教室にくるなんて」

「まぁな。この前話してた事件って、近接武器を使う奴が狙われてるんだろ?」

「そういえばカナタたちが面倒を見てる小隊にもいるんだっけ」

「ああ、レクティが狙われたらやばいからな。二つの意味で」

「二つの意味で?」

「ああ、もちろん小隊の活動に支障が出るってのもあるけどよ。問題はあいつだろ…」

「えーっと、カズキのことかな?」

「ああ、あいつはレクティのことを特にかわいがってるからな」

「そうなの?」

「同じ魔双剣士として繋がるものがあるんだろうな」

はぁ…とクロエはため息をついた。

「カナタ先輩」

「ん?ユーリか」

「お話があるのでお時間を頂けますか?」

「ちょうど俺も話したいことがあったんだよ」

「では、いきましょう」

ユーリがカナタを連れていくのを見てクロエは

「ふふっ、あれってデート見たいね」

そういって微笑んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あれって相手の教官じゃない!?もしかして篭絡されてる!?」

「そ、そうなんでしょうかっ?」

「ふむ、2人は男女の仲なのか?」

「あれってデートだよな?」

「ちょ、あんたたちなんでここにいんのよ!」

「リコさんからお茶のお誘いがありまして…」

「私は褒美をつかって彼に奢らせるのだ。そしてカフェに向かう途中、教官をストーキングしているミソラを見つけたわけだ」

「俺はまぁ、財布みたいな感じだ」

「あんたも大変なのね…」

「いいんだよ皆頑張ってるんだから。あいつらカフェに入ったぞ!リコ、レクティ突撃だ!」

「はいっ!」

「それも悪くないな」

「ちょ、まちなさいよっ!」

カナタたちに続いてカフェに入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それでユーリの話ってなんだ?」

「カナタ先輩、カズキ先輩もですけど。今すぐ教官をやめてください」

「なんでだ?」

「お2人ほどの空戦魔導士が教官を務めていても、Aランク小隊には勝てませんよ。悲惨な結果になる前に辞めてください」

「大丈夫だって、あいつらは負けねーよ。あいつらはまだ雛鳥かもしれねーけどさ?いつかは大空を羽ばたける日が来るって信じるんだよ」

「そ、そうですか…」

「そんで俺の話なんだけどさ」

「はい、なんでしょう?」

「月刊・ガーディアンの話だけど。お前恥ずかしくないのか?」

「はい?」

「だってお前自分より強いやつが好きなんだろ?」

「あぁそれですか…///」

「それって《寂滅姫》のクロエのことだろ?」

「え、えぇ!?」

ユーリとしてはカナタのことを言ったつもりなのだが当の本人は気づいていないようだ。

「自分が同性愛者なんで公言しなくても…」

「もういいです!!」

「おいユーリ!俺は心配して」

「知りませんっ!」

立ち去るユーリをカナタが追いかけて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃

「これ美味しいですぅ〜!」

「ふむ、悪くないな」

「凄いわね…これ」

「口にあったみたいで良かったよ」

生徒たち3人はカズキの奢りでケーキを食べていた。

そのカズキはというと

「カズキさんはコーヒーだけなんですか?」

「え?ああ、レクティたちが美味しそうに食べてるのを見るだけでいいんだよ」

そういってカズキはレクティの頭を撫でる。

「あうあぅ…。恥ずかしいですよぉ…///」

「む、それよりも彼らは男女の仲なのか?」

「ああ、そんなことないぞ?まぁ俺には付き合ってるようにしか見えないけどな」

「うー…」

ミソラが呻き声をあげているが誰も気にしない。

「それじゃ、そろそろ行こうか明日からも訓練頑張れよ?」

「はいっ!」

「私は合格したがな」

「わかってるわよっ!」

「そりゃよかったよ。聞きたいことがあったら言ってくれ」

こうして4人のストーキング?が幕を閉じた。


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