2人の教官と最弱の小隊 growth record   作:トランサミン>ω</

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クビを賭ける少女達

「それってつまり、俺がクビってことか…?」

「ええ、そういうことよ」

空戦魔導士科長室に呼び出されたカナタとカズキはガーディアンリーダーが放った言葉に驚いた。

「なぁ、理由聞かせてくれよ」

「《ミストガン》の英雄を第1クォーター全敗の弱小小隊の教官につけるには惜しいわ」

「とは言ってもな。カズキを辞めさせるわけにはいかねーよ、あいつらにはコイツが必要だ」

「どうであれ結果の出せない小隊にはつけられないわ」

「じゃあ結果を出せばいいんだろ?」

「なんですって?」

カナタとガーディアンリーダーが激しい言い争いをする。

「カズキの後任は誰にする予定なんだ?」

「ユーリ・フロストルよ」

「じゃあEー601小隊がユーリの率いる小隊に模擬試合で勝ったらどうする?」

「ち、ちょっとカナタ?」

カナタの発言にクロエが思わず聞き返す。

「なんかおかしいこといったか?」

「わかったわ…ではユーリ・フロストル率いるAー227小隊とで模擬試合をやりましょう。Eー601小隊が敗北すればカズキ・アルカラスは教官を辞任し後任にユーリ・フロストルがつく。これでいいわね?」

「いやダメだ。俺達が勝ったらカズキには残ってもらう。あとはそうだなユーリにはうちの隊員になってもらおうかな」

「か、カナタ先輩!?」

「なんだユーリ?」

「そんなの理不尽ですっ!」

「なんだよ?負けなければいいだけだろ?」

「ーっ!。わかりました、その勝負受けましょう」

「いいの?ユーリ」

「クロエ先輩、カナタ先輩の言う通り負けなければいいんです」

「では話はここまでね。一週間後に模擬試合を行うわ、準備をしておくように。もう戻っていいわよ」

そう言われ4人は空戦魔導士科長室を後にする。

カナタとカズキはミソラたちが待機している小隊室に向け足を進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「カズキ(さん)がクビになる!?」

「うん、そう言われた(∀`*ゞ)テヘッ」

「笑い事じゃないわよっ!」

「ふむ、あの女は何を考えているのだ」

「いやですっ!絶対いやですっ!カズキさんは私たちの教官さんですっ!」

「まぁ、待てって。まだ話は終わってねーよ」

「あのね?ユーリが率いるAランク小隊に勝てば俺は残れるんだ」

「まぁ、勝ちゃいーってことだな」

「Aランクに勝てって!?あたしたちはまだ勝ったことないのよ!?」

「そうですよっ!無理に決まってますっ!」

「ふむ、しかし勝たなければカズキを失うのだろう?」

「「…っ」」

反論していたミソラとレクティもリコの言葉に黙ってしまう。

「まぁ、そういうこった。明日からは新しい訓練をやるからな。あ、ちなみにカズキは模擬試合が終わるまでは教官の仕事は休みな」

「えっ、なんで?」

「俺達が絶対にお前をここに残らせる。俺らを信じろよな?」

「素直に従うよ…でも何かしらさせてくれよな?」

「もちろんそのつもりだ、明日からの訓練に合格したやつは俺かカズキに褒美を要求できるってことで」

「「「ほ、ほんとに!?」」」

ミソラたちが席から立ち上がる。

「俺が景品みたいじゃんか…」

「実際今回の模擬試合はそうだろ?」

「うっ…そうだった」

「てなわけで今日は解散だ。明日から覚悟しとけよ?」

カナタの言葉を最後に今日の小隊活動は終了した。


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