2人の教官と最弱の小隊 growth record   作:トランサミン>ω</

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訓練の成果と新たな戦い

訓練グラウンド。延期されたミソラたちのランキング戦当日。

自分の教え子たちの戦いを見届けるため、ギプスで腕を固定した状態のカナタがそこにいた。

「どうしたんだよユーリ?」

そんなカナタの隣の席にユーリが腰をかけた。

「先輩たちの生徒がどんな子たちなのか見極めようと思いまして」

「なんかあったのか?いつもより機嫌がいい気がするけど」

「気のせいでしょう。そういえばカナタ先輩はあの事件の時は避難誘導してたんですよね?なんでそんな怪我をしてるんですか?」

「さーな、逃げる途中でコケたんじゃねーの」

2人が話しているとクロエとロイドもやってきて。

ロイヤルガードの4人で観戦することになった。

なぜカズキがいないかというと、ミソラが街を破壊したことの始末書を書かされているからである。

ランキング戦が始まったのだが、ミソラがリコを罵り、リコがそれに的確に反論し、レクティがおどおどしていていかにもチームワークがない小隊に見える。

「…カナタ先輩。これのどこが強くなったんですか」

「ま、まぁ…そんなこともあるんじゃねーか?」

3人を見て苦笑するカナタとそれを見て微笑むクロエ、やれやれと言った様子のロイドと疑惑の目を向けるユーリ。

4人が観戦していると勝負がついた。

もちろんミソラたちEー601小隊の敗北。

カナタは敗北を喫した彼女たちにどんな言葉をかけようかと思い悩んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後、クロエとユーリはガーディアンリーダーに呼び出されていた。

「カナタ・エイジとカズキ・アルカラスの小隊はまた負けたようね」

「はい、第1クォーターは全敗です」

「そう、それであの事件のことだけどカズキ・アルカラスによるキメラ・アンタレスの単独撃破でいいのよね?」

「えぇ…カナタがそう言ってますから」

「そう、そこでね。《ミストガン》の英雄カズキ・アルカラスには特務小隊の任務を優先させるために教官役を辞めてもらおうと思ってね」

「それでどうなさるおつもりで?」

「後任にユーリ・フロストルを据えようと思うのだけど…」

「わ、わたしですかっ!?」

「えぇ、あなたこの前、教官をやりたいと申請していたじゃないの」

「そ、それには理由が…」

「まぁいいわ、とりあえずあの2人を呼び出して頂戴」

「わかりました、私が責任をもって連れてきます」

クロエは返事をした後、ユーリと共に空戦魔導士科長室を後にする。

「ねぇユーリ、どうしよっか…」

「カナタ先輩のことだからカズキ先輩を引き止めるために、何かしますよね…」

2人はため息混じりに言いながらカナタとカズキを呼び出すために、空へと向かっていった。


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