インフィニット・ストラトス・アストレイ   作:ichika

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最新話が出来上がらなかったので、
今回は閑話の腐女子組合で勘弁してください(汗)



番外編 腐女子組合会合その3

noside

 

腐女子組合。

IS学園の生徒の3分の1が所属していると言われている一大組織である。

 

存在自体は非公認なのだが、

IS学園最大のサークルとして幅を利かせている。

 

彼女達の活動は内部的な物が多いため、

組合に所属していない生徒達がその内情を知ることは無い。

 

だが、実際には男と男の絡みに萌える、

変態達の巣窟となっている事が実情なのである。

 

今回は、そんな彼女達の知られざる(?)内情を覗いて見ることにしよう。

 

sideout

 

noside

 

時は遡り、雅人が転入して一週間が経った日の話である。

 

IS学園のとある会議室に、

三桁をゆうに越える人数の腐女子達が集結した。

 

皆、一様に鼻息を荒くし、何かが始まるのを今か今かと待ちわびている様だった。

 

そんな中、腐女子組合参謀であるモッピーこと、篠ノ之 箒が壇上に立ち、

喉の調子を整える様に軽く喉を鳴らす。

 

「皆様!お待たせ致しました!!これより第30回、我ら薔薇の園の定期集会を執り行いたいと思います!!」

 

『ウォォォォォォォ!!!』

 

箒の宣言と共に、場内にいた全ての腐女子が雄叫びをあげる。

 

あまりの音量に窓ガラスがビリビリと震えているが、

そんな事はお構い無しにに彼女達の暴走は続いていく。

 

「三人目の男!加賀美雅人がこのIS学園に転校して既に一週間が経った!

諸君らがたぎらせてきたマグマを今解き放とう!!

それでは早速、誰から発表するか!?」

 

「ハイッ!!」

 

「会員番号93番!!」

 

箒に指名された会員の少女は立ち上がり、

自ら用意したパソコンを映写機に繋ぎ、何やら作業を始めた。

 

「雅人君はどちらかと言えば攻めなんで!こんなのを描いてみました!!」

 

作業が終わり、スクリーンに上半身裸の秋良の上に覆い被さる半裸の雅人の姿が描かれた漫画のヒトコマが映し出された。

 

『イヤッフゥゥゥゥゥゥ!!!』

 

各々の脳内で色付けで投影され、腐女子達は歓喜の叫びをあげる。

 

正直、すごく恐い。

 

「キタコレ!秋×雅キタコレ!!」

 

「やっぱり秋良君は受けが似合うのね!!グフフフッ!」

 

「ヤバッ、鼻血が・・・。」

 

なんとなくヤバい人間もいるようだが、

この際、スルーしておく方が良いだろう。

 

「私が考えた展開はこうです!!」

 

sideout

 

side妄想。

 

『秋良・・・。』

 

秋良の上に覆い被さる雅人は、秋良に対しての劣情を抑え込もうと必死だった。

 

『雅人・・・、俺、雅人なら良いよ・・・?』

 

秋良はその整った顔を赤らめながらも、

雅人に対して誘うような仕草をする。

 

『でも・・・、優しくしてね・・・?』

 

『秋良・・・!!』

 

遂に我慢の限界がきた雅人は、秋良に襲い掛かった。

そして・・・。

 

 

sideout

 

noside

 

『ヤックデカルチャァァァ!!』

 

その想像の先を脳内で再生した彼女達は一斉に歓喜し、

ある者は吐血、ある者は鼻血を大量に垂れ流していた。

 

見た目が麗しい少女達なだけに、

物凄く残念で物凄く気味が悪い。

 

「良い!最高に良い!!」

 

「デレ受けの秋良君、萌えぇぇぇぇ!!!」

 

「秋×雅・・・!アリね・・・!アリだわ!!!」

 

狂喜乱舞する彼女達は、

まるで何かに取り憑かれたかの如くウェーブを始める。

あまりにも綺麗に流れる為に逆に恐い。

 

「素晴らしいぃ!!秋良のデレ受け!!想像しただけでこの威力っ・・・!

次の案を出してくれ!ここから更に萌えるぞぉぉぉ!!」

 

『ウォォォォォォォ!!』

 

何やらスイッチが入った箒の煽りに、

部屋の中にいる淑女達が一斉に叫んだ。

 

なんなのだろうか、この体育会系のノリは。

 

「ハイッ!!」

 

「会員番号40番!!」

 

「私は一夏会長も交えた3Pで・・・!」

 

sideout

 

side妄想

 

『一夏・・・。』

 

『兄さん・・・。』

 

『クックックッ・・・、物欲しそうな顔をしやがる・・・。

我慢しろと言った筈なんだがなぁ・・・?』

 

とある部屋の床に、上半身裸の秋良と雅人は膝まづき、

ベッドに腰掛ける覇王、一夏は薄い笑みを浮かべながら二人を見下ろしていた。

 

『一夏・・・!頼む、慈悲を・・・!』

 

『もう・・・!我慢、できない・・・。』

 

二人は呼吸を荒げ、一夏に懇願する。

 

『クックックッ・・・、良いだろう、来い、俺を楽しませろ。』

 

『兄さん!』

 

『一夏!!』

 

臣下に褒美を与える様に誘う一夏目掛け、

二人は飛びかかった。

 

そして・・・。

 

sideout

 

side

 

『ウォォォォォォォ!!ユニバァァァァァァスッ!!!』

 

御大将の様な叫びをあげ、腐女子達は沸き立った。

 

「来た!一夏君の覇王受け!!」

 

「その発想は無かったわ!!」

 

「最高!最高よ・・・!!」

 

半数が狂喜乱舞し、

半数は想像した画の破壊力にやられて失神した。

 

「最高だ・・・!一夏は受けが良いとは思っていたが、

まさかの誘い受けだったとは・・・!!」

 

何を言っているのか全くもって理解できないが、

箒は恍惚の表情で鼻血を大量に垂れ流していた。

 

一見、大和撫子な彼女が恍惚の表情を浮かべながら鼻血を垂れ流す絵は、

気味が悪いを通り越して、気色悪いといった方が適切だと思える。

 

「最後は私が〆を務めよう!!これを見てくれ!!」

 

そう言って、箒がスライドに映し出したのは、

一夏や秋良が訓練後に顔を洗っている時の写真だったり、

模擬戦時の真剣な表情を写した写真だった。

 

「R18に持っていくことも悪くは無い、だが!

本当のBLとは、何気無い所に潜んでいることを忘れるな!!」

 

箒の宣言に、

室内にいたすべての腐女子はハッとした表情を見せる。

 

「そうだっだ・・・!日常の中に本当の素材は隠れているのよね・・・!」

 

「忘れてた・・・!!その通りね!!」

 

「これらも彼等の日常に目を光らせ、

我々薔薇の園のネタを集めよう!!」

 

『我ら薔薇の園に栄光あれ!!』

 

箒の掛け声と共に、

全ての会員が立ち上がり、拳を突き上げる。

 

一見、どこぞの兄弟の掛け声の様に感じたのだが、

そんな事は些細な事なのであろう。

 

今日も腐女子は暴走を続けていくのであった・・・。

 

 

 

 

 

 

「「「ウォォォォォォォ!?」」」

 

『!?』

 

その頃、軽音部の部室を借り、

文化祭の出し物の練習をしていた一夏達が揃って悲鳴をあげ、

ミキサーを弄っていた軽音部の女子生徒達が驚いた表情になる。

 

「ま、またかよ・・・!!」

 

「きょ、今日が会合だったんだね・・・!」

 

「な、なんなんだ、今の・・・!?」

 

毎度の感覚に馴れている一夏と秋良は、

もう諦めたかの如く震えを抑えるために身体を抱きすくめるが、

今日が初めての雅人は、いったい何が起こったのか理解できないまま、

滝の様に流れる冷や汗を拭っていた。

 

 

彼らはこれからも、腐女子達の妄想のネタにされ続け、

知らず知らずの内に被害を被る事になるのであろう。

 

そんな彼等に救いはあるのだろうか?

それは誰にも分からない・・・。

 

sideout

 




はいどーもです!!

久し振りに書いた様な気がするなぁ、腐女子は・・・(汗)

次回は前回の予告通り書きますので、
お楽しみに!!

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