キテレツ大百科 ハルケギニア旅行記   作:月に吠えるもの

7 / 60
♪ お料理行進曲(間奏)


コロ助「ワガハイ、魔法使いのお兄さんの落し物を拾っただけなのに怒られてしまったナリ」

キテレツ「貴族の人は僕達と違ってとてもデリケートなんだよ」

コロ助「おかげで五月ちゃんがお兄さんと喧嘩をすることになったナリよ」

キテレツ「危ないよ! いくら五月ちゃんでも、相手は魔法で作られた青銅の人形なんだよ!」

キテレツ「次回、大乱闘! 青銅ギーシュの乙女たち」

コロ助「絶対見るナリよ♪」



大乱闘! 青銅ギーシュの乙女たち・前編

「まったく……ラ・ヴァリエールの令嬢ともあろうものが未だにフライの一つも使えんとは……。退学しないのが不思議なくらいだ」

 

ルイズの爆発で丸二時間も気絶していたギトーは息を吹き返すと、戻ってきたルイズにそう冷たく告げていました。

学院の生徒達も教師の多くも、魔法が使えないというルイズの無能さに溜め息をついています。

いくら教えても魔法は爆発するばかりで一向に成功の兆しは見えません。

しかし、ルイズはトリステイン随一の名門であるラ・ヴァリエールの令嬢であるため、あまり酷い言葉を浴びせたり見捨てる訳にもいきませんでした。

 

「申し訳ありません……ギトー先生」

「ああ。もういい。今日の授業はこれまでとする。以上だ」

 

ぞんざいな態度でそう言うと、ギトーはヴェストリ広場から去っていきます。他の生徒達も同様に解散していきました。

 

「まったく……あんな奴早く退学にしてもらいたいよな……」

「ラ・ヴァリエール家の娘だからって特別扱いされていい気になって……」

 

生徒達は密かにルイズに対して様々な罵声を残していきます。

取り残されたルイズは最後にトボトボと広場から立ち去っていきました。

先ほど自分が罵声を浴びせた五月達は既にいません。もうすぐ昼食なので、厨房へと向かったのでしょう。

 

「サツキ……」

 

五月達に嫉妬が爆発して思わず頭に血が昇りましたが、先ほどの五月はルイズのことを心配してくれていたのははっきり伝わっていました。

それを突っぱねてしまったことに対して後悔してしまいます。もしも五月が使い魔であって先ほどのように心配してきたのを拒めば使い魔の思いを踏み躙ったことになるのですから。

使い魔でなくとも、平民からの心遣いをあそこまで無下にするのは貴族がすることではありません。

 

「ちゃんと謝ろう……」

 

五月達を帰れなくした上に厚意までも踏み躙ったことは許されるものではありません。

それでも昼食の時にでも謝罪はしておこうと決意しました。

 

 

 

 

「ふーん。そんなことがあったんだ」

 

みんなと一緒に厨房で昼食を食するキテレツは五月達の話を聞いて唸ります。

ルイズから拒絶された五月達ですが、「そっとしておきましょう」というみよ子の提案であれからすぐにヴェストリ広場を後にしていました。

 

「魔法が使えないからゼロ……か」

「どこの世界にも落ちこぼれはいるってことだよな」

「あら。それってキテレツ君のことを言ってるの?」

 

スプーンをくわえるブタゴリラの言葉にみよ子が食いつきました。

キテレツは発明に関する知識や雑学などは豊富なのですが、逆に運動に関する能力は壊滅的なのです。

かろうじて逆上がりができるくらいで、競走はいつもビリです。力もそんなにありません。

 

「どうせ僕は運動音痴だよ」

「でもキテレツには発明の才能があるナリ。落ちこぼれじゃないナリ」

 

ムッとするキテレツですが、コロ助はキテレツの美点を口にします。

 

「ブタゴリラだって体育はできても算数も国語も駄目だからね」

「何だとトンガリ! もういっぺん言ってみやがれ!」

「やめなさいよ、ブタゴリラ。食事中くらいは静かにしてちょうだい」

 

席を立って怒り出すブタゴリラを五月がぴしゃりと叱りつけました。

ブタゴリラは仕方なく席につきました。

 

「ルイズちゃんは気づいてないみたいだけど、あの子は魔法がまったく使えないわけじゃないよ」

「どうしてそう言えるのさ?」

「だって、わたしがここにいるのはルイズちゃんが呼んだからでしょ?」

 

怪訝そうにするトンガリにそう答えた五月に、みんな何かに気づいたように口を開けます。

五月をこの異世界へやってきてしまったのは、ルイズ達が使い魔を召喚する魔法を使っていたからです。

つまり、ルイズはちゃんと魔法を成功させていたことに他なりません。

 

「言われてみればそうね」

「でもルイズちゃんは本当に独りぼっちなんだわ。励ましてくれる友達もいないみたいだし……だからあんなにムキになったのよ」

「不憫ナリね……」

 

魔法使いなのに他の魔法がまともに使えないなんて魔法使いにとっては落ちこぼれの極みです。

キテレツ達の世界で言えば不得意科目があるからしょうがない程度で終わりますが、ここではそうはいきません。

魔法という存在が至上のものとされている以上、それができなければルイズのように孤立してしまうのですから。

 

「ミス・ヴァリエールはあれでもがんばっているのよ。ああ見えてもとてもがんばり屋なんだから。学院の隅で誰にも気づかれないように魔法の練習をしているの」

 

そこへやってきたシエスタが話の輪に入ってきました。

 

「それに、魔法は上手くできなくても読み書きの方はとっても優秀なんですって。わたし達メイドが聞いた話だと、座学では他の生徒様は誰も足元にも及ばなかったの」

「ほえ~」

「典型的な講義は得意だけど、実技は駄目なタイプって訳なんだ。あの子」

 

シエスタの話にブタゴリラとトンガリは感心しました。

誰にでも欠点や美点はあります。キテレツもブタゴリラも、ルイズにもそれはあるのです。

成績は優秀なトンガリも、気弱なのが欠点なのですから。

 

「あ、もう学院の人達の食事の時間ね。ちょっと待ってて」

 

キテレツ達は早めに昼食をとっていたので貴族達の食事はこれからなのです。

五月は厨房を後にすると、食堂のルイズの席へと向かいました。

まだルイズは来ていないようで、五月はそこで立ったままルイズを待つことにします。

 

「あ、ルイズちゃん」

 

少しすると、ルイズが俯いたまま現れました。五月と視線を交わそうとしません。

それでも五月が椅子を引いてあげると、ルイズは黙って席につきます。

祈りの唱和が始まりますが、それでもルイズは顔を上げませんでした。

 

「さ、さっきは……」

 

五月はまだルイズをそっとしておいた方が良いと思い、厨房へ戻ろうとしましたが唱和が終わって食事が始まった途端、ルイズが口を開きます。

 

「さっきは……あたしも悪かったわ……その……ごめん、なさい……」

「いいよ、別に。気にしないで」

 

口篭りながら謝るルイズに五月は笑顔で答えます。

 

「ルイズちゃんだって色々とがんばってるんでしょう? だったら諦めないでがんばって」

「……ふ、ふん。当然よ。ちょっとやそっとの失敗で……立ち止まるわけにはいかないわ。いつかきっと、魔法を成功してみせるんだから」

 

五月の励ましに貴族のプライドが邪魔して、素直な態度になれないルイズは虚勢を張ります。

 

「うん。後でデザートを持ってきてあげるから待っててね」

 

そう言い残し、五月はその場を後にして厨房へ向かいました。

ルイズは自分を励ましてくれた五月の背中を見つめ続けます。

 

「ありがと……」

 

誰にも聞こえないよう、ぽつりとそう呟きました。

 

 

 

 

「コロちゃん。こちらのケーキをあちらのテーブルに持っていってくれる?」

「任せるナリ」

 

コロ助は五月やみよ子と一緒にシエスタ達メイドの手伝いをしていました。

シエスタから渡されたケーキの乗った皿を頭に掲げて食堂内を走り回り、言われた場所へと運んでいきます。

少々危なっかしい姿でしたが、みよ子達からのフォローなどもあり、落とさずにケーキを運び続けていました。

 

「なあギーシュ。今は誰と付き合っているんだ?」

「そうだそうだ! 誰が恋人なんだよ? 教えろよ、ギーシュ」

「おいおい……よしてくれたまえ。僕にはそのような特別な女性はいない。薔薇は多くの人を楽しませるために咲くのだよ」

 

その頃、二人の生徒が派手なシャツを着ているキザな物言いをする生徒を冷やかしていました。

彼、ギーシュ・ド・グラモンは薔薇の造花を模した杖を手にして酔ったように答えます。

 

「おや?」

 

そこへケーキを運び終えたコロ助が近づいてきました。

ギーシュのポケットから小さなビンが床に落ちたのを目にします。しかし、ギーシュは気づいていません。

 

「魔法使いのお兄さん。落し物ナリ」

 

親切なコロ助はすぐにそれを拾うと、ギーシュを追いかけて渡そうとします。

しかし、コロ助が話しかけてもギーシュは振り向きません。そのまま二人の生徒と一緒に立ち去ろうとします。

コロ助はギーシュ達の前へ回り込んでいきました。

 

「何だね君は!」

「落し物と言っているナリよ」

 

コロ助を見下ろすギーシュですが、差し出された小ビンを目にすると何故か気まずそうな顔をしました。

 

「それは僕のものじゃない。何を言っているのかね?」

「そんなはずはないナリ。確かにワガハイ、お兄さんのポケットから落ちたのを見たナリ」

「知らないと言っているだろう、しつこいな。良いからそこを退きたまえ」

「そうはいかないナリ」

 

ギーシュもコロ助もどちらも退きません。コロ助が渡そうとしてもギーシュは拒むのが続くだけでした。

 

「おや? それはもしかしてモンモランシーの香水じゃないか?」

「確かにそうだ。この鮮やかな色はモンモランシーが調合したものだ! やっぱりギーシュ……お前はモンモランシーと……」

「なっ! 何を言うんだ! 彼女の名誉のために言っておくがね……」

「結局、これは誰に渡せば良いナリか?」

 

二人の生徒から指摘されてギーシュは慌てます。コロ助もどうすれば良いか分かりません。

すると、そこに一人の一年生の女子生徒が涙目で現れます。

 

「ギーシュ様……やはり、ミス・モンモランシーと……! ひどいです!」

「違うんだ、ケティ。彼らは誤解しているんだよ……」

 

必死に弁明しようとするギーシュですがパチン、という乾いた音が言葉を遮ります。

栗毛の髪の生徒、ケティはギーシュの頬を思い切り引っ叩いたのでした。

泣きながらケティが立ち去った直後、今度は金髪の女子生徒が怒った顔でギーシュの元へやってきました。

 

「やっぱりあの一年生に手を出していたのね、ギーシュ!」

「ま、待ってくれモンモランシー! 彼女とはただ一緒に軽く遠乗りをしただけ……」

 

しかし、その言い訳も通じませんでした。モンモランシーはテーブルから取ったワインボトルの中身を全てギーシュの頭にかけていきます。

 

「この嘘つき! ……ありがとね」

 

ギーシュに怒鳴ったモンモランシーはコロ助から香水を取り上げ、去っていきました。

 

「これが二股、という奴ナリか?」

「その通りさ。ギーシュは二股をしていたのさ」

「ま、こういうこともあるさ!」

 

コロ助の呟きに生徒二人がさらにギーシュを冷やかします。

しかし、ハンカチで顔を拭いたギーシュは苦々しくコロ助を睨みます。

 

「いっ……!?」

「君は何てことをしてくれたのだね? 軽率にビンを拾ったおかげで二人のレディの名誉に傷がついたのだぞ。どうしてくれる?」

「ワガハイのせいナリか?」

 

いきなり糾弾されるコロ助は困惑します。コロ助は善意で落し物を拾って届けようとしただけなのですから。

 

「当然だ! 僕は君が渡そうとした時に知らないフリをしたじゃないか。話を合わせるぐらいの機転があっても良いんじゃないか?」

「そんなこと言われても分からないナリよ……」

 

ましてや初対面の相手ではそのようなことをするのは無理です。

コロ助は困惑するばかりでした。

 

「とにかく! 彼女達を傷つけた全責任は君にあるのだ! 一体、どうしてくれる!?」

「そんなこと言われても……ワガハイは……」

 

薔薇の杖を突きつけられて怒鳴られ、コロ助はオロオロとしながら涙目になってしまいます。

良かれと思ってやったことなのにこのようことになってしまうなど予想できず、どうすれば良いのか分かりません。

 

「やめなさいよ! コロちゃんはただ親切に落し物を届けてあげようとしただけじゃない!」

 

と、そこへ騒ぎを聞きつけた五月とみよ子がやってきました。

 

「五月ちゃん! みよちゃ~ん!」

 

コロ助はみよ子に縋り付いて泣き出します。

 

「君は……ああ……ゼロのルイズが召喚した使い魔になり損ないの平民だね」

 

ギーシュは五月を見ると馬鹿にするように鼻を鳴らします。

 

「確か、他に四人ほどガーゴイルと一緒に仲間が来ていると聞いている。……平民なんかに貴族の機転を期待した僕が馬鹿だったよ。もういい。とっとと行きたまえ」

「行きましょう。みよちゃん、コロちゃん」

「大丈夫? コロちゃん」

 

ギーシュのことを無視して五月は二人と一緒にその場を後にしていきます。

みよ子は咽び泣くコロ助を慰めていました。

無視されたことが気に入らないギーシュはさらに鼻を鳴らしだします。

 

「ふんっ……貴族に対する礼儀がなっていないな。まったく……これだから教養のない平民は嫌だよ」

「あなたが二股をしていたのが悪いんでしょ」

 

振り向いた五月がギーシュに言い返します。

 

「やれやれ……女とは思えぬ品のなさだ。まったく……ゼロのルイズもとんだ厄介者を召喚してくれたものだよ」

「ルイズちゃんは関係ないじゃない」

「大有りだ。ゼロのルイズは魔法がまともに使えないだけでなく、君達のような平民が騒いだりするおかげでこちらは迷惑するんだ。ああ……そもそも、契約さえできなかったのだったな。それなら君をここまで躾けられないのも当然か」

 

ギーシュは芝居がかった動作で髪を直し、キザに言葉を続けます。

 

「あんな無能なメイジは貴族ではない。とっととこの学院から消えてもらった方が僕達のためなのだよ!」

 

あまりにも酷い悪口に、みよ子もコロ助も不快感を露にしています。

遠くでは当然ルイズもその言葉を聞いており、唇を噛み締めて辛そうに俯いていました。

ギーシュからその誹謗中傷の言葉が放たれると、五月はつかつかとギーシュの方へ戻っていきます。

より一層きつくなった目付きでギーシュを睨みつけました。

 

「何だね? もう行って良いといったはずだ……」

 

ギーシュの言葉が途切れ、パシン! という強く乾いた音が食堂に響き渡ります。先ほどのケティの比ではありません。

五月にケティと同じ場所に思い切り平手打ちを食らい、ギーシュは床に倒れこんでしまいました。

周囲からは生徒達の悲鳴が上がります。

 

「さ、五月ちゃん!」

「やっちまった……!」

 

騒ぎを聞きつけてやってきたトンガリとブタゴリラが唖然とします

ブタゴリラが結果的に手出しをしなかったのに、五月自ら貴族に手を振り上げたのです。

倒れこむギーシュは二度も打たれた頬を押さえて呆然とします。

 

「何が貴族よ! 友達を散々によってたかっていじめて馬鹿にして、あまつさえ出て行けって言うなんて! あなた達は独りぼっちになって悩んでる友達を助けてあげることも親や先生に教わってないの!?」

 

激怒する五月はギーシュを見下ろして怒鳴りました。

五月達はもちろん、キテレツ達は親や学校から道徳的な教育をしっかり教わっているのです。

故に友達が悩んだりしていればそれを何とか手助けしたりするものでした。いじめなどもっての他です。

ここまで露骨に級友を一方的にいじめたりする光景を、五月は許せませんでした。

 

「あなた達、最低だわ!」

 

それはギーシュだけでなく、他の生徒達にも向けられた言葉でした。

 

「何だよ……平民の分際で……」

 

しかし、生徒達の多くはひそひそと五月に対する悪口や罵声を呟いています。

 

「平民が……貴族の顔を……殴ったな……」

 

怒りの色に染まった顔でギーシュは起き上がり、五月を睨み返します。

 

「ここまでしておいて……許されることではない……僕は君を女などとは思わぬよ……!」

 

ギーシュは薔薇の杖を五月に突きつけました。

 

「サツキと言ったね! 僕は君に決闘を申し込む!」

 

ギーシュのその宣言に食堂中で驚きと歓声が上がりました。

 

「八つ当たりをするつもり? あなた、本当に最低ね!」

「何と言おうが、逃げることは許さない! ヴェストリ広場で待つぞ!」

 

そう言い残し、ギーシュは食堂を後にしました。

 

「五月ちゃん! 何であんなことを……」

「俺より先に手を出すなんてよ……」

「あんなにルイズちゃんをいじめるなんて、許せないわよ!」

 

トンガリとブタゴリラが駆け寄ってきますが、五月はそう返しました。

五月は転校先でいじめっ子を見つけると、すぐに止めに入るほど男勝りで正義感に溢れる性格でした。

ブタゴリラもコロ助をいじめようとして五月に叩きのめされたことがあったのです。

 

「サツキ! 何てことをするのよ! 勝手に決闘なんか……」

「ルイズちゃん……」

 

険しい顔をしてルイズもやってきます。

 

「ごめんね。ルイズちゃん……こんなことになって」

 

いくら酷いことをギーシュが言ったとはいえ、トラブルを起こしてしまったことの責任を五月はしっかり感じていました。

 

「とにかく、ギーシュに謝った方が良いわ。今ならまだ許してくれるかも知れない。決闘なんてあたしは認めないからね!」

「でも、あの様子じゃ断っても謝っても無理だろうぜ」

 

ギーシュはあんなに怒っていたのです。どうあっても決闘を受け入れなければ許してくれそうにありません。

事実、五月が逃げられないように生徒が一人待機しています。

 

「そんな! 相手は魔法使いなんだよ! いくら五月ちゃんでもやられちゃうよ!」

 

トンガリは不安になって涙目になりました。大好きな五月がギーシュに叩きのめされてしまう場面など想像したくありません。

 

「こうなったら、キテレツの発明品で叩きのめすしかないナリ」

「キテレツはどこにいるのさ!?」

「そういえば、コルベール先生の所に行くとか……」

 

やってきたみよ子はキテレツの所在をただ一人知っていました。

キテレツは昼食を終えると、すぐに中断していた発明品のメンテナンスを再開するために出て行ったのです。

 

「肝心な時にいないんだからぁ~~~!」

 

トンガリは頭を抱えて喚いていました。

異世界へ取り残されて、魔法使いに因縁をつけられてしかも決闘にまで発展してしまうなんて、とんだ災難です。

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。