影が薄くてもダンジョンを攻略する。のは間違っているだろうか? 作:ガイドライン
どうもです‼
頑張りました!久しぶりに約一週間ぶりの更新を!
やっぱり勢いって大切ですね~
書けるときにはバシバシ書けるのに、ふっと書けないときがあるので……
まぁ、話はコレぐらいにしてどうぞ!!!
「そこに正座してください」
「正座ですか?」
「そうです正座です。
どうやら一度キチンとダンジョンという脅威と
「なるほどですね。
でもバイトの方もしないといけませんが」
「それは大丈夫です。
無理を言って三時間程、時間を頂きました。
さぁ、話し合いましょうか。
いや一方的になると思いますが覚悟してください」
…………後日談である。
どれから話をしたらいいのか迷うところだがまずはあの戦いの後について話をしよう。
フードの者がハジメによる撃退により全員の拘束が解けた。
しかし重症であるベルとハジメはその時の記憶がない。
あとから聞いた所によるとベルにはハイ・ポーションを2本3本必要としただけですんだそうだが、
「だ、団長!!
ハイ・ポーションが効きません!!!」
「……無意識に一時停止によって効果を消しているのか……」
「こんなときまで一時停止ってあるの!!」
どうやらハイ・ポーションを飲ませようとしていたが一向に傷が治ることがなかったようだ。
切れた腕からの出血を一時停止で止めていたのだが、その作用が効いているとその時は判断してとにかく地上に戻ろうということになった。
…………………………
「…まさか、ハジメが怪我というか重症で帰ってくるなんて思わんかったわ……」
「それほどの敵だったよ。
正直僕らが束になっても勝てなかっただろうね。
ハジメだからこそ倒せた敵、というところだったよ」
「チートやチートやとは思っとったけど…
……まぁその敵は倒せたんやからしばらくはあの現象はないと考えてもええな」
「あぁ、大丈夫だと思うよ。
それよりもまだ目覚めないハジメが気がかりだよ」
「せやな。
腕一本無くしとる状態の瀕死でハイ・ポーションも受け付けんって……良いも悪いも話題には尽きん男やな~」
軽く口を叩いているがかなり心配しているロキ。
それもそうだろう。
今まで怪我一つ負わなかったハジメが重症、それも片腕を無くしている状態なのだ。
ヘスティアに至っては「は、ハジメ君!?しっかりするんだああああああぁぁぁぁ!!!!」と顔をぐちゃぐちゃにして付き添いながら今も看病をしている。
「……で、士気は大丈夫なんか??」
「正直空元気といったところかな。
全く手も足も出なかったんだ……
しばらくは冒険を控えようと考えているよ」
「それがええやろうな。
ハジメが回復して宴会やったら元に戻るやろ!!!」
「そうだね。
皆にもそう伝えておこう」
見るからにフィンも空元気の状態だった。
それはロキも分かっている。
だけど口にはしなかった。
戦いの話を聞いただけでもあり得ないというのに、それをまじまじと味わったのだ。
守るはずのハジメから守られた。
あのフードの者は始めからハジメだけだったようだが、もし自分達が狙われたら誰も手が出せずに殺られていたいただろう。
それをすぐに割りきることなんて出来ない。
だから今は時間が必要なんだろう。
そしてハジメが意識を取り戻す時間も……
「フィンもしっかり休んどき」
「ッ!!?
………バレて…たか………」
「何年一緒におると思っとるのや?
……焦っても何も出来へんで……」
「分かったよ、少なくともハジメが意識を取り戻すまではね」
そういってフィンは部屋から出ていったあとロキは深くため息をついた。
ハジメと同じような者。
そして圧倒的な力の差。
それは今まで培ってきた経験や自信を無くしてしまう。
それはこれからの冒険にも支障が出てくるだろう。
だから焦りも出てくる。
不安も出てくる。
恐怖も出てくる。
それでもそれを押し退けて、時には受け止めて、やっていくしかない。
だけど今は休息の時だ。
「……ホンマに話題の尽きない男やな……」
…………………………
それから一週間が過ぎた。
まだハジメは目覚めない。
当初と比べればロキ・ファミリアも明るくはなったがどことなく何かが欠けている感じであった。
そしてそんな中、一人の
「……この度は…私のせいで……」
「それはいい。
……とはいえないね。
今回君がやったことは許されないものだ」
「………はい」
ここにはヘスティアとリリ、ベルに屋敷の主であるロキがいる。
ロキはあくまでも同席というだけで口を挟まないことになっている。
「ハジメ君の事に関しては仕方ないとしてもベル君のことは許されないってことは分かってるよね」
「神様!!
それついては僕は」
「ベル君!!
いくらベル君が優しくてもケジメをつけないといけないことはあるんだよ。
いままさにこれがそうなんだ」
リリの手は震えている。
どうなるのか分からない恐怖もあるが、いまは後悔の念が押し寄せてくる。
ベルはそれを見て心苦しくなっている。
「………はぁ、これだと僕が悪者みたいじゃないか……」
「ええやんか。
そのままファミリアしてベルとハジメをウチにくれんか!?」
「やるわけないだろう!!
ってか、口を挟まないんじゃなかったのか!!!」
また口喧嘩が始まった二人にリリはどうしたらいいのかと見ているとベルが二人が宥めている。
……謝罪に来たのにどうしてこうなっているのか……
「とにかく君の謝罪よりも僕は誠意を見せてもらいたい」
「……誠意…ですか……」
「これからもベル君とハジメ君のサポートをすること。
二人とも好奇心旺盛ですぐに無茶をする。
ダンジョンではそれが命取りになることだってある。
だから君には二人のサポーターとして一緒にダンジョンに潜ること。
それが僕達ヘスティア・ファミリアへの誠意だよ」
その言葉にリリの瞳から涙が溢れてきた。
もう一緒にいられないかと思っていたから。
あんなに楽しかった冒険は初めてだったから。
何よりもこれからもベルと一緒にいれることがとても嬉しかったから……
「……あり…がと…う……ございます!」
「お礼を言われることはしてないよ。
これは贖罪なんだ、しっかりやること、いいね?」
「はい!!」
その姿にベルはホッと胸を撫で下ろした。
それと同時にやっぱり神様を選んで良かったと心の底から思った。
涙を拭うリリの姿にヘスティアが慰めようと近づくと
「……これからはキチンとベル様と
「……ダンジョンだけで大丈夫だよリリ君。
ベル君は僕の
小声で何を言っているのか分からなかったが何故か二人がバチバチと睨み合っている。
え、えぇーと…どうしたらいいのかと悩んでいると
「こちらはいずれキッチリと話をつけるとして。
私はハジメ様にもお礼を言いたいのですがどちらに?」
「そうか。
君はあれからの事を知らなかったんだね」
「どういうことですか…
……ハジメ様に何かあったんですか!!?」
「それは……」
「すみません。
腕が見つからないんですけど、何処にあるんですか?」
「「「「ぎゃああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」」」
突然部屋の隅に現れたハジメ。
それもまだボロボロの状態で当然現れるものだから完全にホラーである。
ちなみにリリは、ハジメの姿は見えませんが真後ろから言われたのでかなり驚いていたということでした。