東方博麗社〜もし博麗神社に参拝客が来ていたら   作:だぴょん

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サブタイがバカテス臭いですが全く関係はないです。

そして詠夢がいろんな意味で本領発揮か!?

では三人称視点でどうぞ


詠夢とテストと500点

文々。新聞

 

幻想郷統一500点テスト開催!日時は明後日の朝9時から寺子屋で。

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

「はあ……本当にやるんだ…」

 

詠夢は呆れながら朝食を作っていた。それを尻目に霊夢は猛勉強している。

 

「努力と頑張るが大嫌いな霊夢がそこまでやるとはねぇ…正直驚いた」

 

「私だって詠夢に負けたくないのよ!慧音にはもう手配してあるから後戻りはできないわよ?」

 

「はいはい、どうせ満点だろうしやりますよ…」

 

詠夢はハァ、と1つため息を吐きながら鯵を焼いていた。

 

朝ごはん。

 

いただきます、と手を合わせ、2人は黙々と食べ始める。

 

「最近朝ごはんで洋食食べてないわね」

 

「それって明日やれっていうアピール?」

 

「大正解☆」

 

詠夢は殴りたいという衝動を抑え、ただただ黒い笑顔で霊夢を見つめていた。

 

 

 

「「ご馳走様!」」

 

そういうと、詠夢は食器の片付けへ、霊夢は境内の掃除へと回った。

 

それが終わると詠夢は洗濯、霊夢は品物の在庫確認へと回った。

 

「詠夢ー?お札とお守りの残りが少なくなってきてるんだけどやってもらえる?今日は私が接客やるから」

 

「へえ、霊夢にしては珍しいね。何かあったの?」

 

「……小鈴ちゃんが来てるわよ」

 

詠夢の目の色が変わった。

 

「……分かったお守りとかやるよ」

 

「詠夢くーん?」

 

小鈴が詠夢を呼んでいた。

 

「あ、上がってて、すぐ行くから!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

約10分後

 

「ごめんね。遅くなっちゃったね」

 

そう言い詠夢は無意識にお客様にお茶を出す。と言っても小鈴なのだが。

 

「あ、ううん。全然気にしてないよ」

 

「んで、今日は何しに?」

 

「あ、勉強を教えてもらおうかなって思って」

 

詠夢はなるほどね、という表情をしつつ、自分の部屋へと駆けて行った。

 

「とりあえず、これが参考になりそうな本かな」

 

「あ、ありがとう//」

 

小鈴はどこか恥ずかしそうにその本を受け取る。

 

「じゃあ、何かあったら質問してね?」

 

「わかったよ」

 

そう言いながら、2人は居間で片方は勉強、片方はお札作りをしていた。

 

お札やお守りはそれぞれに強力な霊力が込められていて、妖怪が触るとただの怪我では済まないという。

 

そんなものを詠夢は次々と作り上げる。

 

「ねえ詠夢くん」

 

小鈴の声が詠夢の耳元で聞こえる。

 

「私たち……なんか……まるで付き合ってるみたいね」

 

詠夢は動揺しているのか、顔を真っ赤にしながら、

 

「そ、そうかもね」

 

としか言うことができなかった。

 

博麗詠夢と本居小鈴。考えていることは同じでも、その一途な思いを伝えることができなかったーーー

 

「……ところでさ」

 

「ん?」

 

「詠夢くんは、例のテスト受けるの?」

 

「霊夢に半ば強制的に受けさせられました。テスト終わったら説教だな」

 

「そ、そう……」

 

小鈴は苦笑いしながらも勉強に集中していた。

 

「詠夢くん、質問いい?」

 

「あ、うん。どうせここがわからないとかじゃない?」

 

詠夢はそういうと小鈴がちょうど迷っているところを指差した。

 

「そうそうそこそこ!」

 

小鈴はニコッと笑顔をこぼしながら、質問する。

 

「うん、ここはねーーー

 

「詠夢ー?そろそろお守り無くなりそうなんだけどー?」

 

神社の方から大きな声がした。霊夢だ。

 

「今行くよー」

 

詠夢は言葉を返し、小鈴にちょっと待ってて、と言いその場を離れた。

 

「はぁ……なんで正直に好きって言えないのかなぁ……」

 

小鈴は恋と言う名の迷路に迷い込んでしまっていた。

 

 

 

 

一方 同刻 霊夢と詠夢

 

「やっぱり学業成就の御守りが飛ぶように売れてるのよね……」

 

詠夢は本日2回目のやっぱりね、と言う表情で霊夢を見ていた。

 

「あと、この神主衣装、似合ってるかなぁ…」

 

白と紅の袴。それは、詠夢の紳士的で、外の言葉で言うとインテリな一面を見せている。詠夢は少し恥ずかしそうにしているが、表に出ているからか仕事のスイッチが入っているため、あくまでとても落ち着いていた。

 

「ええ、似合ってると思うわ」

 

「……ありがとう。じゃあ、また何かあったら呼んでね」

 

そう言い詠夢は引っ込んでいった。

 

 

 

「ごめんねー。そんで、どこだったっけ?……小鈴ちゃん?」

 

小鈴はキラキラした目で詠夢を見続けていた。

 

純白の袴に紅のズボン。スラッとした詠夢の体にフィットしていて、しっかり者の詠夢には相応しすぎる格好だった。小鈴だけでなく他の女子が見惚れるのも無理はない。

 

「あ、ああ、ここよ」

 

小鈴は質問を再開するが、とてもドキドキしていた。

 

そうして、幻想郷の1日がまた過ぎていくのであったーーー

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

数日後。

 

寺子屋には大勢の人が集まっていた。

 

そう。テストの結果発表の日である。

 

第5位

 

博麗霊夢 481点

 

慧音「霊夢にしては凄い高い点数だ。多分勘なのだろうけれど、よく頑張ったと思う」

 

 

第4位

 

十六夜咲夜 485点

 

慧音「さすが完璧な従者といったところか。身体能力も高く、いうことはなしだろう」

 

 

第3位

 

アリス・マーガトロイド 489点

 

慧音「さすが昔から勉強をたくさんしていた奴である。ひきこm家でいろいろなことを学んでいるだけあるな」

 

 

第2位

 

本居小鈴 496点

 

慧音「小鈴に関しては正直びっくりした。でも頑張った証拠が出ているということは確かなので是非とも頑張ってもらいたい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第1位

 

博麗詠夢 500点

 

慧音「うん。知 っ て た」

 

 

 

 

「やっぱ詠夢くんって凄いね」

 

小鈴は羨ましそうな目で詠夢を見ていた。

 

「でも小鈴も頑張ったじゃん。よくやったと僕は思うよ」

 

詠夢は小鈴の頭をナデナデしながら話した。小鈴はとても幸せそうだった。

 

それをジト目で見つめる上位軍団だった。


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