東方博麗社〜もし博麗神社に参拝客が来ていたら   作:だぴょん

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※超重要※
8/18火曜から3日くらい旅行で投稿できません!

本当にごめんなさい!

少しお待ちを…

ということで霊夢視点でどうぞ


復活した妖怪と弟の想い

私は驚愕した。

 

「なんで生きてるの…」

 

私はそう呟きながら、人里へと向かった。

 

ーーーーーーーーーー

人里。

 

そこには、紫と慧音が立ち尽くしていた。

 

「あ…霊夢…来たのか」

 

「霊夢…来たのね…」

 

2人は落ち込んでいた。

 

「え?ゆ、紫?どうしたの?」

 

「それがだな…私たちではあいつには到底敵わなかった…」

 

慧音は続けた。紫も倒すどころか、ダメージも与えられていなかったらしい。

 

それで、気になってあの妖怪の能力を調べたという。

 

「それで、あいつの能力は…【あらゆる力を操る程度の能力】だったのよ」

 

「えっ…」

 

「それで、私たちの霊力や妖力を操り、吸収し、行動パターンを覚えて、攻撃を受けない様にしているらしいの」

 

私は呆然とした。

 

さっきの話を聞く限り、物理攻撃は効かない。

 

いや……待てよ。

 

弱体化している人の霊力を吸収すれば、逆効果でその人は強くなり、妖怪は力を弱めるはず…それだ!

 

「紫、詠夢を呼んでくる」

 

「え?そうしたら奴が…」

 

「その心配はいらないぜ!」

 

後ろから声がした。魔理沙だ。外来人の人もいる。

 

「わかった。私は詠夢を呼んでくるから、あいつの気を引いていて。行ってくる」

 

「夢花!行くぜ!」

 

「行きましょう!」

 

へぇー、あの人、夢花ちゃんって言うんだ…

 

私は時速80kmで永遠亭に向かった。

 

ーーーーーーーーーー

「あ、永琳!」

 

「話は聞いているわ。詠夢を連れて行くならどうぞ。あと、うどんげも連れて行かせるわ」

 

「そこまで…ありがと」

 

私は詠夢がいる部屋へ向かい、詠夢を抱えて永遠亭を飛び出した。

 

「ちょっと!霊夢!「話はあと!行くわよ!」はあ…もうなんなの…」

 

取り敢えず人里へと急いだ。

 

「はい!詠夢連れてきた!」

 

「はあ…詠夢…じゃあ…お願いするぜ」

 

「わかった…けど…」

 

詠夢が怖気付いているのが一瞬で分かった。

 

1歩、2歩と足を後ろに動かしていた。

 

「詠夢…大丈夫?」

 

「お前は…あの時の…なんで?生きてる…」

 

「はっ!そうだ。でも、今の俺とは前とは違う…俺は強くなった」

 

「それは違うっ!」

 

詠夢が怒鳴りつけた。

 

「お前は1人の妖怪を殺しそいつの体で何度も復活した。違うか」

 

「違わない。しかし、それだけでは何も始まらないぞ?」

 

妖怪は相変わらず自分が勝ち誇った様な声で返した。

 

「お前、足りないものがある。それは…愛情だ」

 

「ふんっ!そんなもの、今の俺には必要ない!力さえあれば、全てが叶うんだ!」

 

「それは違うっ!」

 

詠夢は妖怪を殴りつけた。

 

「まず、お前はなんでそんなに簡単に同じ種族である妖怪を殺せた?」

 

「そんなこと聞くまでもない。俺が復活するためさ」

 

「じゃあ、なんで妖怪を殺してまで復活しようとした?」

 

「それは…」

 

「それは答えられないよな。お前には愛情というものの欠片もないから」

 

「お前何を!」

 

「そうやってなんでも力で抑え切ればいいってもんじゃねーんだよ!」

 

「ただの人間ごときが何を言う!」

 

「あのな…愛情があれば人であれ妖怪であれ、そんな簡単に殺せないはず。むしろ殺されそうになった奴を守ろうとする気持ちになるはずだ。というかもし僕ならそうしているね」

 

「だからなんだってんだよ!別に守ろうが守るまいが自由だろうが」

 

「だからお前の性格がひん曲がってるっつってんだよ!」

 

詠夢の怒りは頂点に達していた。詠夢は続けようとしたその時。

 

「命?そんなもの軽いもんだよ。まずその繋がった命の綱を切ったことの何が悪いんだよ」

 

「その行いの誤ちの深さを身を以て体感してみろーッ!」

 

詠夢はついに霊力を溜め始め、それをお祓い棒に込める。

 

そして、詠夢は言い放った。

 

「その減らず口、命の大切さと愛情が分かってから出直してこい!うりゃぁーーーーーーッ!」

 

詠夢は全霊力を込め、お祓い棒を妖怪の体に当て振り下ろす。

 

その妖怪は、跡形もなく消滅した。

 

その瞬間ーーー

 

バタッ

 

街の中心で詠夢は倒れた。

 

「詠夢?詠夢!」

 

私の呼びかけにも反応しなかった。

 

あ、鈴仙がいるはず。

 

「鈴仙!詠夢が…」

 

私は鈴仙を連れて詠夢の元に来た。

 

「と、取り敢えず永遠亭へ」

 

鈴仙も焦っているのが分かった。

 

ーーーーーーーー

永遠亭にて

 

「うーん…霊力の使い過ぎで少し気絶しているだけみたいね」

 

永琳はカルテを見ながらそう言った。

 

「やっぱりそうだったのね…というか神力だけでよくどうにかなったわね」

 

「それはやっぱり博麗神社にだんだん参拝客が来ている証拠なんじゃないかしら?」

 

「永琳…」

 

「神社に信仰が集まることで神は強力になる、守矢の奴等が言っていたわ」

 

「じゃあ私たちは…」

 

「どうやらそうみたいね」

 

私はその言葉を心の中にしまいつつ、博麗神社に帰った。

 

ーーーーーーーーーー

「ご飯よー詠夢ー」

 

返事はなかった。夢花は魔理沙の家に居候している。

 

「そっか…」

 

詠夢は永遠亭で休んでいた。

 

私はとてもではないけれど不安になった。寂しいよ…会いたいよ…

 

「はあ…詠夢…」

 

幻想郷の夜は深くなっていくばかりだった。




はい。弟想いの霊夢ちゃん、ブラコン霊夢ですた!

ついに詠夢がマジギレしてくれました。

愛情が夢想封印を超える日は来るのか…

次回に続く!

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