ものすごくエロい人間だからこそわかることもあるのかもしれない 作:佐渡カラ君
学生ですが、夏休みの宿題9割残ってますwwwwwwwwww
岳の助けもあって無事に浴衣を着終わった七海は、岳にお礼を言ってお祭りの準備を始めた。
岳も、甚兵衛を着る。
「ねぇ岳さ、今日ちょっとお金貸してくれない?」
「・・・またか?」
「またって、、、」
「金ねーのか?」
「うちに取りに行けばあるんだけど、今500円もないからさ、今日だけ、お願い!」
七海は顔の前で手を合わせてたのむっというような顔をした。
「いいけど、、、ちゃんと返せよ」
「ありがとう!うん!ちゃんと返すよ!」
「準備できた?」
「うん!」
「じゃあ行こうか。」
「楽しみだね~」
「まぁ勉強漬けだったし、今日くらいはいいよな。」
「おやいなくてよかった。」
「そうだな。」
岳は最後にバッグに敷物を入れて、玄関ドアに鍵をかける。
もう出てしまった。誰かに見つかったらおそらく人生終わる。まぁ全力で楽しむとしよう。
玲奈も追加され、3人で佐志眞流神社に向かう。
「玲奈ちゃんのその浴衣綺麗だね~」
「七海ちゃんのもかわいいよ♪」
うん、同意見だ。
いよいよ神社というところで、向かいの道にクラスメートが見えた気がした。
・・・気のせいか。
気のせいじゃない!
あれはどうみても優輝たちのグループだ!女子も何人か連れている。男女比3対3か。(俺は誘われなかったぞ)
いや、そんなことはどうでもよく、今とてつもなくやばい状況だ!
女子の格好を見る限り確実に祭りに行くのだろう。めっちゃやばい。
花火が有名な祭りで、花火会場では見つからない可能性のほうが高い。とてつもなく混んでいる。だが、屋台は一本道にずらーーーっと並んでいる形なので、普通に歩いていたら見つかるにきまってる。かといって引き返せないし動きを制限するのも七海と玲奈にかわいそうだし・・・
まぁなんとかするしかないか。
とりあえず今はあいつらと違う道を行けばいい。
2人に気づかれないように何とかしよう。
「ねぇ、」
「「ん?」」
「ちょっとさ、東口から入らない?」
「なんで?北口から入ったほうが近いよ?」
「ほら、あの、花火の会場、東口のほうが近いから、ね、混むから先とっておこう、場所。」
「そっか、そうね。そっちのほうがいいかもね。」
「だよなだよな!じゃああっちから行くぞ。」
「うん。岳、どうかしたの?」
「え? ・・・何もないよ。」
「そっか。」
・・・さすが七海、俺と長く付き合ってるだけある。
まぁなんだか不自然だったかもしれないが、理屈は通ってるし、良かっただろう。とりあえず入り口であいつらと出会うのは阻止した。
入口についた。
・・・相変わらずの混みようだ。去年より混んでるかもしれない。
「混んでるね~」
「でも、まだ場所は結構残ってるみたいね。」
「まぁ、ちょっと時間に余裕見てきたからな。」
「エロ男几帳面だからね。意外と。」
「意外じゃねーよもともとっていうかもともとAB型だし。」
「う、ん。」
岳は入口のすぐ近くらへんのところに3人にしては大きめのシートを敷いて、ガムテープで地面に張り付けた。
「よし、なんか食べに行くか。っていうか遊ぶか。」
「「うんっっっ!」」
今よく考えたら、優輝はなぜ七海を誘わなかったのだろう。気まずかったのかな?それとも七海が断ったとか・・・いや、それはないな。七海は優輝の事本当に好きだから、チャンスは一つも逃さないだろう。だとしたら、やはり優輝が女子を誘ったか、誘われたのだろう。浮気か。・・・そしたら七海も浮気か。
この二人の関係、結構心配だ。
「ねね、わたあめ食べようよ! あー!射的だー! うほっ、焼きそば、岳、買って!」
お前はゴリラか。
「俺も買うか。玲奈は?」
・・・玲奈は、焼きそば屋の隣の今川焼の場所で眼を輝かせている。
渋いなぁ。
「玲奈、玲奈。」
「ん?」
「やきそば、いるか?」
「うん。」
「一つでいいよな?」
「うん」
七海と岳は焼きそば屋の行列に並ぶ。玲奈はあそこで放っておいたほうがいいだろう。焼きそば買い終わったらかまってあげよう。珍しく玲奈が没頭モードだから、余計に絡んではいけない。
まだそんなに列は長くなかったので、順番はすぐに回ってきた。
優しそうで元気そうなおじさんが店をやっているっぽい。
「へいいらっしゃいっ!」
「えっと、焼きそばを3k・・・」
「焼きそば5個で!」
「5個かい?」
「はいっ!」
おい七海、俺はと玲奈は一つずつしか食べないんだぞ。お前は今5個といったぞ。その意味がわかるかい?
と、眼で訴える。
・・・焼きそば好きにもほどがある。
「カップルかい?」
「いや、違います。。。近所の腐れ縁です。」
「そうは見えないけどなぁ・・・二人お似合いだな。へい、焼きそば5つで6百円だけど、(安い)カップル割引で5百円!カップルには赤字覚悟だぞ~」
「いえ、だからちがいますって。ありがとうございます。」
岳が焼きそばをもらった瞬間に、七海が飛びついてくる。
「いっただっきま~す!」
夢中で食べているので、対応に面倒くさくなって玲奈のほうに行く。
まだ今川焼と見つめ合っている。いつものクールな感じと違ってこれもこれで可愛いなぁ。「玲奈、今川焼食べたいのか?」
「うん・・・」
「じゃあ買ってやるよ。いくつ食べたい?あと焼きそば。食べたいときに言ってね。」
右手の袋の中に入っていたはずの4つの焼きそばは、いつの間にか3つと二つのゴミになっている。
・・・もう食べたのか。ひとつ。
「4つ食べたい。」
「・・・ん!?」
「4つ食べたい。」
「お、おう。じゃ、並ぶか・・・」
「うんっ!」
七海の焼きそば病並みにひどいかもしれないな・・・
今川焼はあんまり人気じゃないのかな?すぐ順番が回ってきた。七海は食べ物だったらたぶん何でも食べるけど、岳はあんまりお金を使いたくないので5個買った。
玲奈は今まで見たことがないぐらいの満面の笑みで今川焼を食べ始める。
焼きそば屋のほうに行って、七海ともう一度合流する。
七海は岳と合流した瞬間にもう一つの焼きそばに手を出した。
「二人とも、次行きたいところとかあるか?」
「わはしわはーめはえふぁい」
「食べながらしゃべるなよ七海。はしたない。」
七海は残り二つとなった焼きそばのうち一つに手を伸ばす。
「駄目だ、それは俺と玲奈のだ。食べ過ぎると太るぞ。ってかもうちょっとゆっくり食べろよ。今二口で食べただろ。」
「ごっくん、ううん、一口だよっ!」
「・・・」
玲奈にもどこ行きたいか聞こうとしたけど、あいにく彼女は今川焼を口いっぱいにほおばっている。
「じゃあわたあめ食べにいこ~!」
焼きそばを食べ終わった七海が二人の手を取ってわたあめやの方へ向かっていく。岳と玲奈は七海の思うがままだ。
「あっ・・・」
突然、七海が二人の手を引っ張ったままいったん屋台と屋台の間から道の外に出る。
「七海、どうしたの?」
玲奈は口にほおばったままの今川焼のほうが優先順位が高いらしく、(こいつふたつは入ってるな・・・)あまり疑問は感じてないらしい。
「い、今、向こうに田島君が見えて…」
「・・・ ごめん俺気づいてた。」
「うん・・・」
「まぁばれなきゃ大丈夫だから。 楽しもうぜ。せっかく来たんだから。」
「っていうか、、、」
「ん?どした?」
「田島君ほかの女の子たちと来てる…」
「まぁ、ちょっとひどいかもしれないけど、冷静になって考えてみればお前も同じことしてるからな。」
「そっか・・・」
「とりあえず、あいつらとできるだけ、、、っていうか会わないようにどうにかしてればいいだろ。」
店の隙間から、あのグループが通り過ぎて行ったのがわかる。
「玲奈には言うなよ。 気づかれないように何とか1日乗り切ろう。」
「うん、」
「玲奈、行くぞ。」
玲奈はこくっとうなずいた。
閲覧ありがとうございました。
宿題終わらせます。
漢検も受けなきゃならんので勉強します。