ものすごくエロい人間だからこそわかることもあるのかもしれない 作:佐渡カラ君
水泳の授業の時にサポーターをつけ忘れた日から二日が経った。
(作者さん、恥ずかしいからそんな前のことを今頃蒸し返さないでーーー)
今日は、七海とまた話す約束をした日だ。
ここで、岳や七海、玲奈などが通っている学校について簡単に説明しよう。
ここは、埼玉県にある公立中学校。
1年生が6クラス、2年生が7クラス、3年生が7クラスとここら辺では結構大きい学校で、学区も結構広い。
岳たちのクラスは3年3組。担任の先生は若い女性の先生。結構人気がある。
んなもんでいいだろうか?
七海とまた話すのがちょっと楽しみだったので、岳は急いで家に向かった。
この前みたいなことがないように、ちゃんと玄関の鍵も閉めて、トイレに向かう。
数秒間用を足していると、聞き覚えのある声で「岳―」と呼ばれた。
・・・なぜだ!!!なんでまた七海が家の中にいるんだ!
ちょっとパニック状態になりながら、用を足し終えて急いでトイレのドアを開けると、七海の胸と岳の腹のあたりがぶつかった。
「おぅ、、、って七海、なんでまたいるんだよ!」
「だってー、岳、玄関のドア、鍵さしたまま家入っちゃったでしょ?外にこの鍵丸見えだったよ。はい、カギ。」
七海はイルカのキーホルダーがついた鍵を岳に投げる。
「わたしがとってなかったら、この家に泥棒入ってたかもよ。」
「それはありがとうだけど、ごめんくださいぐらい言ってよ。」
「言ったよ。でも、岳がトイレでおしっこしてる時のおとしか聞こえなかったんだもん。」
「そ・・・ごめん。俺の部屋、行こう。」
「ん、ありがとう。 ・・・弾力あった?」
「何が?」
「わたしのおっぱい。さっき当たったでしょ?」
「え?う、うん。」
「その時の弾力、わたしのと、玲奈ちゃんの、どっちがあった?」
おそらく、玲奈のというのは、2日前のことだろう。俺の肘が当たった、例の、あれだ。
「そういうのは、今はしない!いやらしい話はまた今度!」
岳は、七海の背中を押して階段を上らせる。
「なんでよ~!」
「今日は七海とそういう話はしたくない気分なの!一緒に楽しみたい気分なの!」
「そっか、、、ごめんね。」
七海は階段の中腹あたりでいきなり立ち止まり、神妙な顔でうしろ(岳のほう)を向いた。
「いや、大丈夫だよ、そんな。ほらぁ、俺の部屋、いくぞー」
岳はまた七海を押し始める。七海も無理やり階段を上らされて、岳の部屋に向かった。
「あー、岳の部屋涼しい~冷房あったっけ?」
「ああ、昨日付いた。」
「あ、だからか。昨日、なんか大きいトラック来てたもんね。」
そう話しながら、二人は岳のベットに並んで座る。
岳がふと七海の胸に目をやると、岳の眼にはそこそこの谷間がはっきりとみえる。
それに、Tシャツと胸の間に何も見えない。
「ねぇ、七海・・・」
「ん?」
「ごめん、一個だけ聞いていい?」
「うん、いいよ、何?」
岳は七海の胸を指さしながら、恐る恐る聞いてみる。
「今日、七海ってさ、、、 ノーブラなん?」
「っっっ! 変態!」
七海は岳の頬を平手打ちする。
「いや、変態って、七海に言われたくないし、、、いや、ノーブラなの?」
「もぉ~、さっき岳いやらしい話はしたくないって言ったのに!」
「いや、いやらしいとかそういうはなしじゃなくて、、、」
「ノーブラだよ!」
七海はちょっと恥ずかしそうに大声で言う。
「あ、そすか、ありがと なんで?」
「だってちょっとわたしはHとかしたい気分だったから、、、」
「Hしに来たん?」
「いや、そういうことじゃなくて、、、」
「ほぉ、うん。」
「なんていうか、、、」
「・・・」
「わたしね、」
「おお、うん」
「岳の事大好き!」
七海は、勢いよく岳に抱き着いて倒れる。
「七海、いきなりどうしたの、、、その前に、ぐるじぃ・・・」
「ごめんごめん、ちょっと言いたくなっちゃってさぁ」
七海は岳を開放して照れ隠しするように前髪をいじり始める。
「だからってだきつくことねぇだろぉ?優輝に言っちゃうぞぉ?」
「だめー!抱き着きたい気分だっただけ―!もう、その話は終わりにしてよぉ!恥ずかしい。」
「わかったわかった、言わないから言わないから。」
「むー、信用できない!」
「えー信用してよー」
「じゃあ、ちょっと信じる。」
「よろしい。」
「あ、、、」
「ん?どした?」
「好きっていうのは、恋愛的なことじゃなくて、その、友達として、って意味だからね?」
「うんうん。重々承知しておる。」
「ふゎ~、なんかさぁ、岳ってさぁ、一緒にいるだけで楽しいねぇ。」
「俺も。七海と一緒だと楽しいよ。 ・・・いっぱいいじれて。」
「あー!そういうこと言うんだー!」
「うそうそ、ごめんごめん。一緒にいるだけで楽しいよ。」
「うん。えへへ。 ねぇ岳さ、明日と明後日、うち、七海以外誰もいなくなっちゃうの。でさぁ、寂しいから、ここ泊まっていい?」
「明日と明後日・・・家もちょうどお母さんもお父さんもお姉ちゃんもいないけど。」
「なんで?」
「ああ、お母さんとお父さんは海外出張できょうからいなくなってるし、お姉ちゃんは明日から修学旅行。」
「そっか。いい?」
「え、土曜日に来て、土曜日寝て、日曜日寝て、月曜日に出ていくの?」
「うーん。それでいいならそうするよ。」
「別に俺はいいよ。でも、月曜普通に学校だぜ?」
「じゃあ、学校用の荷物持ってくる。枕と、勉強道具と、あとリュックと、お箸と、コップと、歯磨きセットでしょ。あとは・・・あ、服もいるね。」
「今考えなくてもいいでしょ。っていうか、枕っているか?」
「だっていつもの枕じゃないと寝れないんだもん。」
「へぇ~」
「あ、あとお風呂も入らなきゃ。」
「え?お風呂もうちなの?」
「もちろん。じゃあバスタオルがいるね。お風呂一緒に入ったりはしないからね!」
「誰が一緒に入るかお前なんかと!」
「そっか、っさすがにそんなエロいことは考えてないか。」
「あたりまえだろ、七海のほうがエロいんだからな。」
「そういうことじゃなくて!」
「そういうことです。」
七海はなんだか不服そうな顔をしているが、それを無視して岳は話を続ける。
「寝るとき、どうすんの?」
「え、どうするの?って?」
「どっちがベットで寝る?」
「ふたりでねれないの?」
「寝れるよ。でも、七海、確かお前寝相めちゃくちゃ悪かったろ?」
去年の修学旅行の時、七海と同じ部屋だった女子が、何人か愚痴を言っているのを聞いた。
「わ、悪くないもん!」
「悪いよ。見たことないけど。」
「だったら言えないじゃーん!」
「とりあえず認めるんだ。だいたい一緒にベットで寝たくない。」
「認めないもん! ・・・確かにそうだね、恥ずかしいね。」
「だろ?」
「じゃあ、やっぱりお客様のわたしがベットじゃない?」
「2回寝るときあんだから初日は七海で2日目俺だろ。」
「えーいつも女の子には優しいのにー。もうみんなに言っちゃおっかなぁ」
「おまえ俺と一緒に寝たって話して、恥ずかしくないのかよ。」
「自慢になるもん!特に玲奈ちゃんには!」
「え?」
「いや、なんでもない・・・」
「そか。 じゃあ、優輝に知られたらどうすんだよ。」
「あ、そっか・・・」
「2回とも、七海がベットで寝ていいから。」
「やったー!」
「無理やり感半端ないな・・・」
「はぁー、今日も疲れたねー。」
「話題そらすな!」
その言葉も無視して、七海はベットに寝っ転がる。
「ああ、着かれたね。七海と一緒にいて。」
「なにそれー!」
そういいながら、七海は他人の布団の上で暴れだす。
「あ、、朝ちゃんと綺麗に布団片づけたのに、こいつぐちゃぐちゃにしやがってー!」
そんなことを言いながら、2人でじゃれていたら、何か、床ドンみたいな形になってしまい、
七海が、
「あ、床ドン!」とか言いだした。
「っていうか布団ドンだよ!あ~あ、玲奈ちゃんに言っちゃおう。」
「なんでいつも玲奈なんだよ。」
「だって、岳、玲奈ちゃんのこと好きだから、玲奈ちゃんに知られたら恥ずかしいでしょ。」
「恥ずかしいは恥ずかしいけど、俺別に玲奈に恋愛感情は抱いてないよ?」
「えっ」
「ほら、じゃ、明日、ちゃんと荷物持って、来いよ。」
岳は、その態勢のまま七海のCカップを揉みながらそう言った。
「ぁ、またぁ。」
七海もそれに反応することはなかった。
玄関まで七海を見送った岳は、続けて、
「楽しみにしてるよ」と言った。
その言葉に、七海はなぜか敬礼ポーズをしながら「わたしも!」答えた。
その七海を、岳は、七海が数十メートル先で何もないところで転ぶところまでみて家に入った。
ありがとうございましたぁ!