ラブライブ!〜1人の男の歩む道〜   作:シベ・リア

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さて…にこの次は………

イミワカンナイ(クルクル……)

真姫だあああああああ!!



西木野真姫編
第82話「出会いのメロディー」


 

 

 

私は西木野真姫よ。音ノ木坂学院に通う高校1年生。

イミワカンナイ…なんでこんな当たり前のことを…

ともかく、今日はにこちゃんたち3年生を見送る卒業式なの。そしてその後お別れ会をしたの。

でも……

 

 

 

 

 

 

「おれと結婚してください!!」

 

 

 

 

そう……

やっぱりナオキは絵里のこと……

それだけ愛していたのね……

 

私は諦めたつもりだった……

 

でも……このモヤモヤは…なに?

 

 

 

あぁ………まだ諦めてないのね……

 

 

 

ナオキのこと…まだ諦められない……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれは私が小学1年生のときだったわね……

 

私は幼稚園生のときにピアノと出会った。

それからずっとピアノ教室に通った。

そして1年生でピアノの発表会に出れることになった。

それはすごいことだった。

周りには小学5.6年生の人たちばかりだったんだもの……

 

結果は2位!

パパ…西木野永二(にしきのえいじ)とママ…西木野可奈子(にしきのかなこ)は仕事で来れなかったからその結果を報告した……

でも……

 

「なんだ1位じゃなかったのか」

 

そんなパパの言葉に……

 

「真姫ちゃんはお勉強は1番取れてるから大丈夫よ」

 

そんなママの言葉に……

 

「……うん……私……パパとママみたいなお医者さんになる……」

 

 

私は今にも出そうな涙を堪えてそう言った……

 

ピアノ教室はそれっきりで辞めた。

 

でも、やっぱりピアノは…音楽は好きだから……ピアノは弾き続けた。

 

 

 

そしてある日、西木野病院でピアノを弾いていた……

 

そんなときに聞こえてきたあのメロディー…

歌声……

 

私はそのメロディーをピアノで弾いて、そして弾きながら歌った……

 

 

「ララランラーン ララランラーン

ララララララララー

ラララ ラララ ラララララララ ララーラーラーラー

ララランラーン ララランラーン

ララララララララー

ララーラーララー ラーラーララーララーララーラララー」

 

気持ちよかった……

ピアノを弾きながら歌ったのは初めてだったけど…こんなに気持ちよかったんだ……

 

すると……

 

パチパチパチパチ………

 

「誰?」

 

「えへへ……ごめんなさい……」

 

そして入り口からこっちに歩いてきた男の子

 

「君って西木野先生の子供なの?」

「そう…だけど……」

「やっぱり!なんか似てるって思ったんだー!」

「そう?」

「うん!それにさっきの歌!すっごくよかった!ピアノの音も!僕ね、さっきの歌が聞こえてここに来たんだ!」

 

私は褒められたのが嬉しくて自慢したくなった。

 

「あのね私ね、これでも発表会で2位だったのよ!」

「ぇえ!?す…すげぇーー!!!」

「ふふっ…」

 

私、笑っちゃった……その男の子のリアクションが大きくて……

それに……嬉しかったし……

 

「な…なにかおかしなこと言った?」

「ううん……なんにも………」

「そう……」

 

そのとき…

 

 

「ナオちゃーん……あ、こんなところに……」

「あ、ママ!」

「探したのよ…あら?そっちの子は?」

「あのね!この子西木野先生の子供なんだよ!それにピアノすっごく上手なの!」

「そう……西木野ちゃん…でいいのかな?ありがとう…遊んでくれてたのね?」

「え…まぁ……」

「そうだ!名前聞いてないや!

僕、香川ナオキ!君の名前は?」

「私は、真姫……西木野真姫!」

「わかった!真姫ちゃんだね!これで僕たち友達だよ!」

「いいの?」

「もちろん!」

「うん!」

 

それからその男の子……ナオキは西木野病院に来ると必ず私のところに来た。

なにも用がなくても時々遊びに来る時もあった。

診察の時に私と友達になったことを話したみたいで…時々私の家にも招待したわ。

でも、やっぱり勉強はしないといけないから遊べる時間は限られていた。

でもナオキもそんな毎日毎日来たがる訳でもなかったわね……

 

 

 

 

そして私が2年生のとき……

西木野病院にナオキが来た。

 

でもその顔はどこか暗かった……

 

 

「どうかしたの?」

「……真姫ちゃん……その……僕、大阪に引っ越すことになったんだ……」

「……え………」

 

ナオキは大阪に引っ越すことを話したの。

 

「ごめんね……もっと遊びたかったんだけど……」

「ううん……でも……寂しいよ……」

「な…泣かないでよ……真姫ちゃん……」

「…ひぐっ……うん……」

「それなら…約束しよう!また……会うって……」

「ほんとうに?」

「うん!いつかまた……一緒に会おうよ!」

「うん!」

 

そして私とナオキは指切りをした。

 

私は多分ナオキと出会ったあの時からナオキのことが好きだったんだ……

 

 

でもそれからどんどん勉強が忙しくなって、ナオキと遊んだことだってちょっとしかなかったから……

そんな私がナオキと過ごした日々の記憶は頭の奥にしまわれちゃったのね……

 

 

だからあのときだって……ね……

 

 

 

 

 

次回へ続く…






ありがとうございました!
ということで真姫編1話目でした!

ついに真姫までこれたって感じですねぇ〜……

そして新しくお気に入りしてくださった九澄大牙さん、孤鷹さん、ありがとうございます!
それでは感想などお待ちしてます!!

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