ラブライブ!〜1人の男の歩む道〜   作:シベ・リア

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さて、今回からの新章の個人編は………



海だ……海だ……海未だーー!!!







園田海未編
第62話「海色少女の初恋」


 

 

私、園田海未と申します。

国立の音ノ木坂学院に通っている高校2年生です。

学校では生徒会副会長も務めています。

そして卒業式も終わり、お別れ会のあとに………

 

 

 

 

 

 

「おれと結婚してください!!!」

 

 

 

 

 

え…今なんと………

 

け…結婚!?

 

ナオキが……プ……プロポーズしたということですか!?

 

め…めでたいことではないですか!

 

 

ナオキと絵里をお祝いしましょう!

 

 

………ですが………

 

 

なんなんでしょうか……この気持ちは……

 

心が……痛い………

 

 

 

わかってます……

 

 

私はナオキが好き………

 

 

これは恋なのです……

 

 

 

私の……初恋………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナオキと私の出会いは2人が小学1年生のときにさかのぼります。

 

私はこのときには穂乃果やことりと出会っていて、いつも遊んでいましたね……

 

 

あの日は……家にいると騒ぎ声が聞こえて、私は迷っていました。

すると……

 

『ララランラーンララランラーン

ララララーラーラーララー

ラララララララララララララ

ララーラーラーラー

ララランラーンララランラーン

ララララララララー

ララーラーララー ラーラーラーラーララララーラララー』

 

どこからか歌声が聞こえてきて…

私は勇気をもらい、その声の元へ行きました。

 

それでもあと1歩が踏み出せなかった私に声をかけてくれた穂乃果によって私は穂乃果やことりと仲良くなりました……

 

 

 

 

そしてある日……

私は母上にお使いを頼まれてその帰りでした。

 

 

 

「はわわわわわわわ……」

「ワン!ワン!」

 

私は犬に怯えていました……

 

 

 

「母上ぇぇえええ……」

 

 

 

そんなときでした……

 

 

 

 

ビュン!

 

 

「キャンキャン……」

 

 

「あ………」

 

 

一つのボールが犬のすぐそばに飛んできてその犬は逃げていきました。

 

 

「だ…大丈夫だった?」

「ふぇ?」

 

 

 

そのボールの主が声をかけてくれました……

 

 

「怪我してない?」

「はい……ありがとうございます……」

 

「いいよ…海未ちゃん」

 

「な…なんで私の名前を?」

 

「えっと……一応僕、海未ちゃんと同じクラスだよ?」

「そ…そうなんですか……」

「名前…言った方がいいね……

 

僕は香川ナオキ!よろしくね、海未ちゃん!」

「はい!」

 

それが私とナオキの出会いでした……

 

 

 

 

それからナオキは穂乃果やことりとも仲良くなって……

いつも遊ぶのは私と穂乃果とことり、そしてナオキでした。

 

そして…ナオキは……

 

 

 

 

 

「おはようございまーす!!」

「あ、ナオキくん来ました!

 

おはようございます!」

「海未ちゃん、今日もよろしくね!」

「はい!」

 

 

ナオキは園田道場に通い、朝練から稽古をしました。

 

 

「「えい!やぁ!えい!やぁ!………」」

 

 

「海未さん、姿勢が乱れてますよ!

ナオキくんも!」

 

「「はい!」」

 

 

毎日園田道場師範、園田家当主である母上、園田撫子(そのだなでしこ)と

園田道場師範代である父上、園田五郎衛門(そのだごろうえもん)から教わります。

 

 

「それでは1戦やってもらいましょうか」

「「はい!」」

 

 

「海未ちゃん、今日は負けないよ!」

「寝言は寝てから言ってください…」

 

私は面を被ります……

 

 

実は私は剣道のとき、面を被ると性格がかわってしまうみたいです。

 

それでこのときの私をみなさんはこう言います………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『鬼園田』と……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし!今度こそ!!」

 

 

「それでははじめ!!」

 

 

「てやあああああああ!!」

 

「はぁ…遅いですね……それでこの私に勝つと……」

 

サッ……

ピュン……

 

「早い!?」

 

私はすぐにナオキの背後までまわり…

 

「後ろか……」

 

「めぇえええええん!!」

 

パシン!

 

 

「そこまで!」

 

 

「遅い!遅すぎます!それで私に勝てるとでも?」

私は竹刀をナオキにむけて言いました。

 

「くっ……鬼園田さんにはまだ勝てねーか……」

 

「ふっ……当たり前です」

 

 

パンパン

「はいはいそこまで!海未さん、面をとって」

 

「はい、母上……」

私は面をとりました。

 

「ふぅ……疲れました……」

「はははは……海未ちゃん!絶対にいつか勝ってやるからな!」

「望むところです!」

 

そしてまた私とナオキは稽古をして、穂乃果やことりも混じって遊びました。

 

 

 

そんな日々を過ごしていくうちにナオキを好きになっていったんですよね……

 

 

 

それがいつまでも続くと思っていました……

 

 

 

だけど3年生のとき………

 

 

「海未ちゃん…おばさん、おじさん…

僕、明後日に引っ越します……」

「え……そんな!」

「そうなんですね……」

「どこまで行くんだい?」

「大阪に……行きます……」

「大阪ですか……」

「そうか…寂しくなるな……」

 

「そうですか……わかりました……うっ……ぅぅ……」

「う…海未ちゃん泣かないで!

僕まで…泣きたくなるから……ね?」

「はい……それでは最後にひと試合!」

「望むところだよ!」

 

 

 

 

「それでは……はじめ!!」

 

 

「海未ちゃん……手加減はなしだよ」

「わかってます…そんな口たたいてるなら私に勝ってみてください!」

「あぁ!」

 

 

 

結果は私の勝ちでした。

 

 

 

 

「やっぱり最後まで勝てなかったか……」

「そうですね……また……やれますか?」

「わかんないけど……またやりたいな!」

「また……いつか……」

「うん!」

 

 

 

 

 

そしてナオキは大阪に引っ越していきました……

 

 

 

 

 

このときはまだあんな形で再会できるなんて思いもしませんでした……

 

 

 

 

 

次回へ続く……

 





はい、ということで海未編の1話目でした!
なんか個人編はすぐ書けちゃうからたまるんやよねー……
それでは次回もお楽しみに!!

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