ラブライブ!〜1人の男の歩む道〜   作:シベ・リア

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※内容を一部変更しました


第6話「新しい居場所」

 

「ちくしょう……ちくしょう…………」

ナオキは泣いていた。

ナオキはチンギスカンをかばって退学した……

だがそのチンギスカンはミツヒデを生徒会長にするためにナオキをこの学校から追い出すためにわざと問題をおこし、それをナオキがやったと担任に言ったのだ……

 

 

そんなナオキのもとへ来たのは……

 

 

 

 

 

「ナオキー?どうかしたの?叫び声が聞こえたんだけど………」

絵里がナオキを心配してナオキのもとへ来た。

 

「え……いや……なんでも……」

ナオキは涙をぬぐうが、それも無駄でどんどん涙があふれてきた。

「ど……どうしたのよ?泣いてるじゃない……」絵里が駆け寄ってきた。

「恥ずかしいとこ見られちまったな……ははは……」

「………とりあえずここでもあれだから部室へ行きましょう。みんなには席外してもらうから」

「わかった……」

絵里はナオキを気遣ってみんなで集まる部屋の隣の部屋、練習スペースにむかった。

「ねぇ、みんな」

「あ、えりち、ナオキくんは?」

「とりあえずナオキと2人で話したいの…隣の部屋、かりるわね…」

「わかった……」

希は心配そうに返事をした。ほかのみんなも心配そうな顔をしている。

 

 

2人は隣り合わせで座った。

「すまんな……絵里……」

「ううん……それより、どうしたの?電話をしにいったとおもったらナオキ泣いてて……何かあったの?」

絵里はとても心配そうだ。

みんなはドアにはりついて耳をすましていた。

「ふぅ………話したくなかったけど話すしかなさそうだな……おれが前の学校をやめた理由…そしてさっきあったこと…」

ナオキは絵里に全て話した。友達をかばって退学したこと、そしてさっきその友達はわざと問題をおこしてそれをナオキのせいにして退学させたこと……全部話した。

 

「……っていうことなんだ……」

「そう……だったの……」

絵里は下をむいて言った。

「でも……ここに来れてよかったよ……絵里とも会えたし」

ナオキが言った。

すると絵里はナオキを抱きしめた。

「ちょ……///」

「ナオキ……思いっきり泣いていいのよ……私の胸で……泣いていいのよ……」

「くっ………」

ナオキはまだたえていた。

 

すると絵里はそのままある歌をうたった。

 

「きっと知らずにいた方がよかった………」

そう、それは『ありふれた悲しみの果て』、絵里のソロ曲だ。

ナオキは涙をたえることができなかった。まさに今の自分と同じような……心にその歌はその歌声は響いた。ついに声をあげ泣き出した……。

「いいのよ、ナオキ……かっこつけなくたっていい…思いっきり泣いて……」

しばらくその部屋にはナオキの泣き声が響いた。

 

 

しばらくして、泣き止んだナオキは顔をあげた。

「ごめん……絵里……ありがとう……あっ、服……濡れちまったな……」

絵里の服(とくに胸のあたり)がナオキの涙で濡れていた。

「いいのよ……別に……」

絵里は笑いながら言った。

するとナオキはなにかに気づいたか顔をあかくした。

「ん……どうしたの?ナオキ?」

「いや……今考えてみれば……その……絵里の胸で泣いてたん…だよな?///」

「え?…そうだけど………あ…///」

絵里も気づいたみたいか顔をあかくした。

沈黙が続いた。

 

そのころ隣の部屋ではみんなザワザワしていた。

「ちょっと……ナオキと絵里ってそういう関係なの?」

にこは希に聞いた。

「いやーウチも知らんかったわー…穂乃果ちゃん、知ってる?」

「え…ほ、穂乃果も知らないよ?ことりちゃんは?」

「なんでことりーー……んー……海未ちゃんは……」

とことりが海未に言うと

「うーん……」

「海未ちゃん?」

バタッ……

「海未ちゃーーーーん!」

海未は顔をあかくして机に倒れた。

「えっと……真姫ちゃんは知ってたの?」

花陽が尋ねた。

「知るわけないでしょ!」

「ご、ごめん…」

「んー……とりあえず、ナオキくんと絵里ちゃんはそういう関係ってことだよね!」

凛は尋ねた。

「たぶんやけど……」

希は答えた。

 

そこに絵里とナオキが入ってきた。

「ごめんなさい、みんな」

「すまんかったな……」

「うん!大丈夫だよー、それより絵里ちゃん」

「ん?どうしたの?穂乃果?」

「えっとねーナオキくんと絵里ちゃんって……」

「わーーー!!」

にこは穂乃果の口をおさえた。

「んーーー!!ぷはっ、ちょっとにこちゃん、なにするのー!?せっかく聞くチャンスなのに…」

「そこはあえて聞かないのよ……しー」

「どうしたのよー?」

絵里は不思議そうに言った。

「な…なんでもないわよー…あはははは」

にこは答えた。

「で、なんで海未は倒れてるんだ?」

ナオキは尋ねた。

「えっと……」

ことりは考えた。

「つ…疲れたんやないかな?海未ちゃーん、起きぃやー」希が答えた。

「うう……は……破廉恥です……」

海未はボソッと言った。

「ま、とりあえず、ナオキがなぜここに来ることになったかみんなにも話すわね。ナオキ、いいでしょ?」

「あぁ……」

絵里はナオキがなぜここに来ることになったか全てみんなに話した。

みんなは不安そうな顔を浮かべた。

 

「……っていうことなの………」

絵里が話し終えるとみんなが言いだした。

「ひっどーい」

「そうだったんだ……」

「それは災難でしたね……」

穂乃果・ことり・海未は言った。

「ふん、そうなら早く言えばいいのになんで言わなかったのよ…」

にこは言った。

「にこっち、ナオキくんの気持ちも考えり……きっと話しにくかったんよ…」

希は言った。

「そう…だよね……」

花陽は言った。

「てか、ナオキはまだそれで落ち込んでるの?」

真姫は言った。

「いつまで落ち込んでるのよ…もう終わったことでしょう、切り替えなさい」

「はっ……」

ナオキは目を丸くした。

「そうにゃ!ナオキくんは今、音ノ木坂学院の生徒にゃ!切替えるにゃ!!」

凛は言った。

「そうだよな……ありがとう……」

ナオキの顔に笑顔が戻った。

 

 

次回に続く。


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