ラブライブ!〜1人の男の歩む道〜   作:シベ・リア

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さてさて!凛編第2話目です!



第59話「わかった気持ち」

 

 

 

 

 

 

「凛には女の子らしい格好なんて似合わないよ……絶対………」

 

 

 

 

凛はベッドで寝転んでいた。

 

パソコンをチラッと見る……

 

 

女の子らしい服のサイトを………

 

 

 

 

『はじまりたくなる Rin rin ring a bell……』

 

「ん……電話?」

 

着信音がなった……

 

画面を見ると………

 

 

「えっ!?ナ…ナオキくん!?」

 

 

なんと電話の相手はナオキくんだったんだにゃ!

 

 

「も…もしもし?」

『あ、もしもし?夜遅くにすまんな』

「ううん!全然いいにゃ!」

 

だって……ナオキくんとお話したかったんだもん……

お話してたら楽しいし……

 

『で、ライブのことなんだけどさ』

「ライブの?」

 

『なんでセンター断った?』

 

「それは………」

 

『女の子らしい格好は似合わないから…かな?』

 

 

「うっ……」

『図星か……』

「……………」

 

凛は唇を噛み締めた。

 

『はぁ……いいか?お前はかわいい』

「え!?////」

『お前に女の子らしい格好は絶対似合うから』

「そんなこと……」

『真姫から聞かせてもらったよ…

お前の過去……』

「………そう……なんだ……」

『その時のこと覚えてるか?』

「うん……」

 

当たり前じゃん……忘れるわけない………

 

 

『そのときお前は公園のベンチで泣いていた』

「え!?」

 

おかしい……

このことはかよちんも知らないはず……

なのに……

 

『その公園で……出会った……』

 

「…………」

 

そう、あの時……

凛は………

名前も知らない男の子と出会った……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うーん…どうしよっかな…」

 

このときの凛は女の子らしい服を着ていくかどうか迷ってた……

でも……

 

『ララランラーン ララランラーン

ラララ ラララララー ラララララララララララララ ララーラーラーラー

ララランラーン ララランラーン

ラーラララララララー

ララーラーララー ララーラ ララララ

ラーラララー』

 

どこからか歌が聞こえてきた……

 

そして凛は女の子らしい服を着て学校にむかった。

 

 

でも………

 

 

 

 

 

 

 

「うっ……ぅぅ……」

 

このとき凛は公園で泣いていた……

 

今日は女の子らしい服を着て行った。

でもそれをからかわれて……

凛は逃げ出した……

そしてこの公園のベンチで泣いていた……

 

 

「どうしたの?」

 

 

そんなとき………

ある男の子が声をかけてきた。

 

「なにかあったの?」

 

そう言ってその子はハンカチを出してくれた……

 

「あ…ありがとう………」

 

凛はそのハンカチで涙を拭いた。

 

「で、なにかあったの?」

 

「その……女の子らしい服を着ていったら……からかわれちゃって……」

 

「なんで?」

 

「凛には……そんな格好なんて似合わないから……」

 

「凛……ちゃんか………

そんなことないと思うけどな…」

 

「え?」

 

「いや…似合ってると思うよ?

かわいいじゃん!」

 

「そ…そうかな?」

 

「そうだよ!自信を持ってよ!」

 

「でも……またこの格好で行ったら……」

 

「そうか……それでまた傷つくのもよくないし……」

 

「やっぱり……着替えてくる……」

 

凛は家にむかって歩き出した。

 

「待って!」

 

「なに?」

 

「忘れないでね、僕は凛ちゃんのその格好……似合ってると思うよ!

ほかのみんなが似合ってないとか言っても……絶対に!」

 

「ありがとう………」

 

凛はそのまま家に帰って、着替えて、学校にむかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんで!?なんでナオキくんが知ってるの!?」

『それは………

それは、おれがその男の子だからだ』

「え!?」

 

衝撃だった……

あのとき凛を慰めてくれて、

かわいいと言ってくれた……

あの男の子が………

ナオキくんとわかって………

 

 

 

凛はあのときの男の子の顔を思い出した。

 

あの眩しいぐらいの笑顔を……

 

 

それが……今のナオキくんと重なった……

 

 

 

「そっか………」

 

『思い出したか?』

 

「うん……あのとき……慰めてくれたのって……『かわいい』って言ってくれたのって……ナオキくんだったんだね……」

 

『そうだ……』

 

「ずっと……気づいてたの?」

 

『うーん……正直に言うと……

真姫からあの話を聞いた時に……』

 

「それってさっきじゃん!」

 

『あははは……すまん……』

 

「凛なんて1日も忘れたことなかったのに!」

 

『でもおれとはわかんなかっただろ?』

 

「うっ……」

『あはははは……』

「……でも……」

『でも?』

 

「やっぱり無理だよ……今からじゃ……」

 

『そんなことないって!あんときも言ったろ?絶対かわいいからさ!』

「でも……今更……それに……」

『それに?』

 

「絶対……似合わないし………」

 

『はぁ……まだ引きずってんのか……』

「だって……」

 

『お前の気持ちもわからんこともない……あんなことがあったんだ…

そりゃあ誰でもすぐには立ち直れない……』

「だから……」

 

『でもさ!

今の凛ならいけると思う……』

「今の……凛なら?」

『あぁ……』

「でも……フォーメーションとかは……」

『なら……凛……』

「なに?……」

 

『凛はどうしたい?』

「え?」

『凛は……女の子らしい服……

着てみたいか?』

「……それは………」

『凛の本当の気持ちは?』

「凛の……本当の……気持ち……」

 

 

凛の本当の気持ちは………

 

 

 

凛はパソコンの画面を見つめる……

 

 

 

 

「凛は………」

 

 

 

 

凛は………

 

 

 

 

 

 

「凛………女の子らしい服を着たいにゃ!」

 

『ふっ……だろうな……』

「ナオキくん………」

 

『凛……おれは今は手を貸せないが……お前には……仲間がいる…

それを忘れるな……』

「うん……」

『みんな……同じ気持ちだと思うから……』

「みんな?」

『それじゃあな!ファッションショーのライブ、頑張れよ!』

「え……ちょっ………

切れたにゃ………」

 

 

 

 

でも凛は……当日も言い出せなかった……

 

『センターで出たい』

『あの服を着たい』

 

って………

 

 

 

でも……

かよちんは真姫ちゃん……

μ’sのみんなが……凛の背中を押してくれた……

そして凛は花嫁衣装を着て、ファッションショーのライブにセンターで出た。

 

 

 

 

 

 

 

そしてライブのあと……

家で………

 

 

 

 

「あ、もしもし?ナオキくん!」

『おー凛か!見たぞー、やっぱり似合ってるじゃんか!』

「そうかな……えへへ……」

『あぁ…だから言ったろ?絶対似合うって…仲間がいるって……

みんな同じ気持ちだって』

「うん……最後はみんなのおかげにゃ……みんなが背中を押してくれたから……凛は……」

『そうか……』

「その……ナオキくんもありがとうにゃ!////」

『あぁ!……って言っても全然なにもできてないけどな……』

「ふふふふ……それじゃあまた!」

『おう!土産、楽しみにしとけよ!』

「うん!」

 

 

凛は電話を切った………

 

そして女の子らしい服を着て……

 

お出かけをした……

 

 

 

 

 

 

そのときは……たった1日の出会いだった……

 

話したのも……ほんの少しだけ……

 

でも……不思議と安心できた……

 

本当に不思議だにゃ……

 

 

 

それは今でも変わらない……

 

 

 

それは………

 

 

 

 

 

 

 

ナオキくんが好きだから………

 

 

 

 

小さいときに『かわいい』って言ってくれたあのときから……ずっと……

 

 

 

 

まだ……凛にチャンスはあるかな?

 

 

 

 

 

次回へ続く……

 





はい、ということで凛編第2話目でしたー!
ここで凛がナオキくんを好きだということを認識しました!

それでは感想などまだまだお待ちしてます!

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