ラブライブ!〜1人の男の歩む道〜   作:シベ・リア

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さてここでそろそろシリアス濃いめに書きたいとだけ言っておく……

おれが思ってるシリアスが俗に言うシリアスなのかは別として……www

今回はナオキ視点で書いていきます。
時々ナレーション入れますね。





タイトル考えるのに1日使ったとか言えない………



第40話「裏切ったものたち」

 

金曜日……

「で、明日はみんなで運営委員会本部に行くぞ」

 

おれはみんなに明日、運営委員会本部で顔合わせがあることを伝えた。

 

「はーい」

「他のスクールアイドルに会えるんだ!穂乃果たのしみだよ!」

「ナオキ……」

「ん…どうしたんだ海未?」

 

海未が暗い顔で聞いていた。

 

「大丈夫……なのですか?」

 

大丈夫?……あぁ……おそらくミツヒデのことだろう……

 

「あぁ!全然大丈夫だ!」

「なら…いいのですが…」

「それじゃ、明日は8時にここに集合だ」

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日…

土曜日……

ラブライブ!運営委員会本部……

大広間……

 

「じゃ、みんなはここで待っててくれ」

 

おれはみんなを大広間で待機させた。

ほかのところもそうしているはずだ。

 

 

 

大会議室……

「では順番にエントリーナンバーとグループ名と学校名とと自身のお名前をお願い致します」

「はい!エントリーNo.1、愛媛代表『シンデレラズ』、乙姫高校、生徒会長の神楽姫です……」

 

1番から順番に立ち上がって言っていった。

 

 

てかあっという間に俺の番だし……

 

「エントリーNo.11、東京代表『μ’s』、音ノ木坂学院、生徒会長の香川ナオキです!」

 

うわぁ……緊張したぁ……

 

 

 

 

 

「エントリーNo.18、大阪代表『ナニワオトメ』、大坂学園、生徒会長の香川ミツヒデだ」

 

 

おれはずっと下をむいていた。

緊張しているからではない…

ただ、あいつの顔がみたくないだけだ……

できれば声も聞きたくなかった……

 

 

 

 

 

 

「では以上で顔合わせを終わらせていただきます、ありがとうございました」

「ありがとうございました」

 

終わったか……早いとこ戻ろう……

そう思っておれは大広間へ早足でむかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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そのころ……

大広間…

(マチコちゃん、どこだろう……)

真姫はマチコを探していた。

「あ、いた!マチコ……ちゃん……」

真姫はマチコを見つけて声をかけようとしたが……

マチコの顔は暗かった。

(なんで……あんなに……暗い顔してるの……マチコちゃん……)

 

 

 

 

「お待たせー!」

「ナオキ!早かったわね!」絵里が言った。

「あぁ……全員いるな……さ、はやいとこ帰ろうか」

ナオキたちはすぐに帰ろうとした。

だが……

 

 

 

「待てよ……ジャーナ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「待てよ……ジャーナ……」

 

この声は………

 

 

「チンギスカン………」

「覚えててくれたか?」

「あぁ……よーく……覚えてるよ、

さ、帰るぞ……」

 

おれははやく帰りたかった……

 

「おい待てよ……久しぶりに会えたんだ……仲良く話そうぜ…」

 

チンギスカンはおれの腕を掴んできた……

 

 

「触んな」

 

おれはチンギスカンから腕を払った。

 

「おいおいひでぇなぁー……」

「うるせぇ…お前と話すことなんてねぇよ……」

 

「おやおや、これは懐かしい面々だな……」

 

ちっ…こいつの声は今日はもう聞きたくなかった……

 

「おー、ミツヒデ!今、ジャーナと話してたんだ」

「なんだよ…おれも混ぜてくれよ……」

「はぁ……帰らせてくれ……お前らと話すことなんてない……」

「そういうなって……そうだ、ナニワオトメを紹介しよう」

「いらねーよ」

「おーいこっちおいでー」

 

なんで呼ぶんだよ………

 

「どうしたの?ミツヒデくん!

あ、ジャーナじゃん!」

「久しぶりー!」

 

佐藤と斉藤か……

あんなこと言っといて……

よくそんなこと言えんな…

 

おれが退学すると知った時……

ミツヒデ、佐藤、斉藤がおれに………

『そんなやつとは思わなかったぜ』

『マジ引くわー』

『早くでてけよ…クズが…』

とか言ってきたんだろ……

それなのに……

 

「なによーその顔は?」

「感動の再会じゃん!」

「そうだぞジャーナ」

「喜べよ」

 

 

喜べない……

 

はやく帰りたい……

 

ここから逃げたい……

 

だけど逃げられない………

 

あぁ………苦しい………

 

息が荒くなってきた………

 

 

「いい加減にしなさい!!!」

「海未……」

 

海未が怒鳴った。

他のグループの人たちはみんなこっちを見た。

 

「あぁ?なんだよてめぇは?」

 

誰だこいつ……あぁ……ヤマトさんか……

 

「私はμ’sの園田海未です……

それより……あなた達はナオキに何をしたかわかっているんですか!!

ナオキがどれだけ苦しんでいるか……

もしくはそれをわかっていて……」

 

「キミー……部外者は引っ込んでくれるかな?今、ミツヒデくんたちは友達との再会に……」

 

この人は…ユキさんか……

 

「部外者などではありません!」

「そうよ!誰が部外者ですって?」

「真姫……」

「そうやね……」

「希……」

「私たちは立派な関係者よ…」

「にこ……」

「ナオキくんは大切な仲間だもん!」

「そうにゃそうにゃ!」

「穂乃果……凛……」

「ナオキ…大丈夫?」

「絵里……」

「顔色悪いよ…大丈夫?」

「だ……大丈夫……ですか?」

「ことり……花陽……」

 

みんながおれの周りに立ってくれた。

 

 

「まぁ……自己紹介しよう……

おれはミツヒデ……大坂学園の生徒会長だ……こっちはチンギスカンこと佐藤英吉……そして……ナニワオトメのメンバーたちだ……」

「それくらい知ってるわよ……」

「ナオキから聞いたわよ……

あなた達が最低だってこともね」

「ほほう…例えば?」

「ナオキを騙し……大坂学園を退学させた……そしてナオキの心に大きな傷を残した…そうなのでしょう?」

「ふふふ……ビンゴ!

そうさ、おれはチンギスカンたちと協力しておれにとって邪魔なジャーナを学園から追い出した!

何が悪い?おれにとって邪魔なやつは排除する!

いかなる手段を使ってもな……」

「なんですって………」

 

「チンギスカンとやら……あなたはナオキとは仲が良かったのにも関わらず裏切った……」

「半分正解だな……」

「なら言い方を変えます……

あなたはナオキと『友達のふり』をしていた……

これでいいですか?」

「ビンゴ!」

「あんた達……想像以上に最低だわ……」

「そうかい?うちはそんなミツヒデくんが好きなんだけどな」

「照れるじゃんかヤマト」

「あなた達の目は節穴ね…」

「なに?」

「こんな男にほれるなんてね……」

「なんだと赤髪…もういっぺん言ってみろ!」

「やめろヤマト……人がみてるんやぞ…」

「ごめん…ミツヒデくん……」

「そうだ……ジャーナいいこと教えてやるよ…」

「あ?」

「イズミっていただろ?お前の部活仲間……」

「あぁ……」

 

なんでここでイズミが出てくるんだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「実はな…イズミもこっち側でな…あの時にお前に電話させてお前を追い詰めるのに協力してもらった…」

「なっ!?……」

 

あの時……

イズミがチンギスカンのことを話してくれて……

それでチンギスカンに確認して……

 

 

 

 

 

そうか………

それも全部………おれを追い詰めるため……

イズミも…………

おれのことを裏切ったのか………

 

 

 

 

 

「イズミもお前のことなんて友達だと思ってなかったんだよ!!」

「嘘だ……」

「嘘じゃねーぜ……」

「黙れ………」

「真実だ……

おれはお前が嫌いだ……

お前が気にくわない……

おれにとって邪魔な存在だった……

だから追い出した……

だかな…それだけじゃ足りない……

お前は音ノ木坂学院に転入した……

そこには知り合いがいっぱいいると知ってな……

だから思ったんだ……

お前から全てを奪ってやろうってな……」

「なんですって……あなたたちは……」

 

 

苦しい……さっきより……

 

おれの鼓動もはやくなる……

 

息もどんどん荒くなる……

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

おれは胸を抑えた。

 

「ちょっとナオキ!?」

 

「学園には、お前の友達なんて……

もういないんだよ!!

今となっては学園中のみんながお前のことを嫌ってるぜ!!

だってお前は近所の人を殴って退学になった悪者だからな!!」

「それはあなた方が仕組んだことでしょう!!」

「さ、なんのことだか……」

「あんたたち……ふざけるんじゃないわよ!!」

「イズミも……チンギスカンも……そして先生たちも……学校中がおれの側だ……」

「なんですって!?」

「先生もな……おれの配下なんだよ……

おれは卒業したら理事長になることが約束されている………

だから先生たちも……な?」

「そんな……」

「ははははははははは!!

ざまぁねーぜ!!

うざかったんだよ………

おれが会長になるはずだった……

だがお前はおれに選挙で勝った……」

「ということはナオキを信頼した人が何人も……」

「そいつらも今となってはジャーナに入れたことを後悔してるよ!!

だって……ジャーナに入れたばかりに痛い目にあったんだからな……」

 

なんだと……

 

「ミツヒデ、てめぇ……それでも会長かよ!!!

お前は力で全てを抑え、逆らうものは排除する……

そういう人間だからお前は俺に負けたんじゃないのか!!」

「うるせぇ!!!

力さえあればなんでもできるんだよ!!

この世は弱肉強食……

弱いものは強いものに屈するしかないんだよ!!

そうじゃなきゃ、食われちまうからな!!」

「お前なら……従うやつも食いそうだがな」

「うまいこと言うじゃねーか…」

「おれはあの時、

みんなのために頑張ると約束した……

だがお前は自分のためなんだろ?

だからおれが勝ったんだよ」

「弱いやつが強いものの上に立つなんてありえねぇんだよ!!

おれはお前がおれより上ってのが嫌なんだよ!!!

お前のことはずっと気にくわなかったんだよ」

「それも候補理由の一つか?」

「あぁ……」

「そんなことで……会長になれるわけねぇだろ!!」

「なれるさ!!いやなってる!!

今!!現在!!おれが大坂学園の生徒会長だ!!

学園中のほとんどの女子はおれの女だしな……毎日最高だぜ?」

「あなたってひとは………」

「最低ね……」

「同感……」

「てめぇら……そろそろいい加減にしろや……しばきまわすぞ」

「ヤマト落ち着いて……」

 

ユキさんがヤマトさんをとめた……

 

待てよ……

思い出した……

ユキさんとヤマトさんは確か……

あの時

『応援してるぜ』

『頑張ってね』

って言ってくれた………

そうか……

この人たちも裏切ったのか………

 

「くっ………あなたたちは最低よ!!」

「絵里………」

「ナオキがどれだけ苦しんだか……

ナオキがあなた達のせいでどれだけ傷ついたか………

そのことでどれだけ辛い思いをしたか……わかってるの?

私は知ってる………

だって………あんなに……涙を流して………

あんなに落ち込んで…………

私はあなたたちを許さない………

私の大切なナオキを傷つけた……

あなたたちを!!!

絶対に!!」

「ほほう『大切な』……ねぇ……

そんなやつなんか捨てて、おれの女になれよ………」

「嫌よ……」

「なぜだ?さぁ……」

「やめなさい!!」

「園田って言ったか?

ならお前もだ……

μ’s全員おれの女になればいいさ……」

 

なんだと…………

 

「ふざけるな………」

「あ?」

 

おれの怒りは限界だった。

おれは力を振り絞りみんなの前に出た。

今出なきゃ………ダメだ!!!!

 

「ナオキ……」

「ナオキくん……」

 

「ふざけんじゃねぇ!!!

お前には渡さない!!!

お前なんかには渡さない!!!

おれの絵里を………

そしてこのμ’sのだれも……

お前なんかには渡さない!!!

みんなおれの大切な仲間だ!!

大切な存在なんだ!!」

「いいじゃんかよ……」

 

ミツヒデの手が絵里に伸びる……

 

ガシッ!

 

おれはミツヒデの腕を掴んだ。

 

「なっ……」

 

「いい加減にしろ」

 

「離せよ……」

 

「黙れ……クズが……」

 

 

「離せって言ってんだろ!!」

 

ミツヒデの拳がとんでくる……

 

 

 

 

ガシッ!

 

「なに!?」

 

「弱いパンチだな……

あれだけ言っといてよ……」

 

おれはミツヒデの拳を掴んだ。

 

「まぁ…いい………」

 

そう言うとミツヒデはおれたちから離れた。

 

「お前らはナニワオトメには勝てねーよ………

勝って……ジャーナ!!!

お前から全てを奪ってやる!!

また会おう……ジャーナ……

μ’sのみなさん………」

 

そう言うとミツヒデは去っていった。

チンギスカンも、ナニワオトメも……

 

「ナオキ先輩……みなさん……すみません………」

「マチコちゃん!?」

 

マチコはぼそっとそう言って去っていった。

マチコは笑うことはなかった。

 

「やっと行ったか……

うっ!!!」

 

おれはその場に膝をついてしゃがんだ。

 

「ナオキ!?」

「ナオキくん!?」

 

ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドク……

 

おれの鼓動がどんどんはやくなる。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……」

 

俺の息もどんどん荒くなる。

 

頭も痛くなってきた………

 

汗がダラダラ流れるのがわかる……

 

「ナオキ!しっかりして!呼吸を落ち着けるのよ!!」

 

真姫……でも……それができないんだよな……

 

視界がどんどん揺らいで……

 

バタッ……

 

おれはそのまま倒れた。

 

「ナオキ!?しっかりして!!」

「絵里………」

「海未!救急車を呼んで!!」

「わ…わかりました!!」

「今から救急車で西木野病院に運ばせるわ!だからしっかりして!」

「ナオキ!!」

「ナオキくん!!」

「真姫………みんな……」

 

みんなの声が遠くなっていく……

 

「ナオキ…しっかりしてよ!!ナオキ!!ナオキ!!!」

「絵里………」

 

絵里の声もどんどん遠くなっていく…

そしておれは…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

意識を失った………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

「ナオキ!!!!ナオキ!!!!!」

絵里は呼び続ける……だが返事はない……

「気を失っているわ…はやくしないと……」

真姫はナオキの服のボタンを外し、ベルトを緩めた。

「そんな……なんで……」

「絵里!あなたもしっかりして!

ナオキに膝枕してあげて!

頭は高くした方がいいわ!」

「わ…わかったわ…」

絵里はナオキの頭を膝にのせた。

「汗を拭かなきゃ…」

真姫はハンカチでナオキの汗を拭いた。

「まだナオキの息が荒いわ……どんどん荒くなってる……

救急車はまだなの!?」

 

 

「どうしたんだい?μ’sのみなさん…はっ…ナオキ!?」晋三が言った。

「晋三さん……ナオキは今意識がありません」

「何があったんだ!?」

「それは……」

「真姫!救急車が来ました!」

「うん!晋三さん、みんなを西木野病院に連れてきて下さい!その時になにがあったか聞いてください!」

「……わかった…」

「患者はどこに?

あ、真姫お嬢様!!」

「はやくして!西木野病院に運んで!」

「わかりました!」

「絵里も乗って!みんなは晋三さんと西木野病院に来て!」

「わかったわ……」

「わかりました」

「私と副会長の田中の車に分かれて乗ってくれ」

 

そしてナオキは西木野病院に運ばれた………

 

 

 

 

救急車内……

「ナオキ……大丈夫よね…」

「絵里……きっと大丈夫よ……」

「おそらくは精神的ダメージと過大なストレスによるものでしょう…」

「やっぱりそうね……

もしもし?私…真姫だけど」

「あ、真姫お嬢様…どうされたんですか?」

「友達が倒れてね、ICUを開けておいて!救急車でむかうから」

「ICU!?そんなに……はい、わかりました」

 

「ナオキ………」

絵里は心配そうにナオキを見つめ、

ナオキの左手を両手で握った……

 

 

 

次回へ続く……

 

 

 

 




ここでまさかの展開!!
ナオキは精神的ダメージと過大なストレスによって呼吸困難、頭痛などを引き起こし、倒れてしまいました。
ナオキとってはあの辛い過去は…ミツヒデたちはそれほどのものだということです………
ところでICUとは集中治療室のことです。
集中治療室はわかってたのにICUっていうのを忘れて調べましたwww

果たしてナオキは大丈夫なのか!?

感想などお待ちしてます!

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