前回の妄想物語!
友達をかばい、退学することとなったナオキ…
だがそこへ一本の電話が……
「お願いがあるのよー」
そして音ノ木坂学院の朝、講堂に集められた生徒たちの前に現れた新しい生徒とは………
「それでは紹介します!どうぞ」
と理事長が言うと生徒たちは舞台袖に目を向けた………そこから出てきたのは……
「皆さんおはようございまーす」
とナオキは言った。
「え、なんで……なんで男子ーーーー!?」
と生徒たちの声が講堂に響く。
「あははは……驚くのは当たり前ですよね、女子校に男子が入ってきたんだから……とりあえず自己紹介をっと……
どうも理事長に頼まれて模擬男子生徒としてこの音ノ木坂学院に転入することになりました、ナオキです。前の学校では『シベリア』とか『ジャーナ』とか呼ばれてました。2年生でーす。よろしく」
とナオキは台本通りに言った(笑)
『模擬男子生徒』とは『模擬』には本物に似せて行うという意味がある。
つまり、『模擬男子生徒』とは男子生徒が音ノ木坂学院に実際にいるようにすると言うことである。
「なぁ、えりち、あの子ってたしかえりちの幼なじみの子やんな?」
と希は絵里に尋ねる。
「ええ……そうよ…」
と答えると絵里はむすっとして
「こっちに来るなら知らせてくれればいいのに……」と呟いた。
同じくナオキの幼なじみの高坂穂乃果・園田海未・南ことりも驚きを隠せない。
「あれ?あの人どこかで……」
と考える1年生の西木野真姫。
「どうしたの?真姫ちゃん?」
と同じく1年生の花陽。
「もしかして知り合いにゃ?」
同じく1年生の星空凛も気になるようだ。
「んー、忘れたわ」
「真姫ちゃん……」
そして理事長は最後に言った。
「ま、新しい生徒を迎えたということで皆さん、今日も1日頑張りましょうね」
そしてみんな自教室へ戻る。
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おれはは新しい先生に案内され自分の教室へ向かった。
女子生徒の視線は全ておれに向いていた。
教室へ入ると案の定教室はざわついた。
「はい、みんなよく聞けー。ナオキくんにはこのクラスへ入ってもらう。自己紹介はいらないな、お前の席は……高坂の後ろだ」
と担任の先生が言った。
「ん?高坂?………まさか」
席の方をむくと……
あ、やっぱり……
「あ、穂乃果!あ、ことり!あ、海未!」
やべぇ、こんなカタチで幼なじみと再会するとは……
「やはりナオキくんでしたか…」
「へー大きくなったねーナオキくん!」
「わぁーい!ナオキくんだー!」
3人とも喜んでる。
「なんだ、お前ら知り合いなのか?なら安心だ!ハハハ」
と言っておれの背中をバンと叩く先生。
とりま座ろ……
そして休み時間、穂乃果・海未・ことりとおれは盛り上がっていた。
「ま、あらためてよろしくな、3人とも」
「うん!よろしくねーー!」
と穂乃果。
「でもお母さんがそんなこと考えてたなんて知らなかったなー」
とことり。
「え、そうなのですか?私はてっきりことりは知っているのかと…」
と海未。
「ま、いいじゃんいいじゃん!これからまたみんなで遊べるんだからー!」
とはしゃぐ穂乃果。
「できればこれからはナオキで呼んでくれよ?」
そしてなんで……なんで1時間目から数学なんだよ!!
「えー、それでは……模擬男子生徒のナオキくん。この問題わかりますか?」
と数学の先生。
うわー、みんなおれを期待の目で見てる……
「えっと…………」
考え続けて導き出した答えは……
「わかりません!」
「え?」
みんな固まっていた。
だって……数学苦手やもん………
「まさか……ナオキく……ナオキがここまで数学がダメだとは……」
呆れる海未。
「ナオキー、うーん……ナオキくん!ファイトだよ!」
「あはははは…でも穂乃果ちゃん、寝てたけどね」
「うっ……」
「これは穂乃果とナオキには徹底指導が必要ですね」
「そんなー」
とおれと穂乃果は言った。
そして昼休み、おれは絵里に生徒会室へ呼び出された。
「お弁当を持ってきてね」って言っていた。
久しぶりに会えるんだな、おれの大好きな……
絵里と………
次回へ続く