ラブライブ!〜1人の男の歩む道〜   作:シベ・リア

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みなさんどうも!
さて、前回から夏合宿に突入しているこの作品!前回のナオキくんと絵里のイチャラブっぷりみました?爆発したらいいのに。しばらくは絵里がナオキくんと一緒じゃなくなるのでイチャラブシーンは書けないんですよね。悲しいです……およよよよ。
さてさて、今回は水着が出てきますというネタバレついでにここで補足を致します。ナオキとマシュ以外のみんなの水着はスクフェスのプール編、プール編Part2を参考にして、マシュはFGOというアプリの水着イベCMのマシュというキャラの水着を参考にしました。気になる方は読み終わったあとに検索してみてください!
では、長くなりましたが……どうぞ!



第134話「砂浜で輝く星たち」

 

 

アイドル研究部御一行は電車に揺られて真姫の別荘がある近くの駅に向かっていた。

ナオキ・亜里沙と雪穂・童子が向かい合わせに座っていて、その後ろでは穂乃果・凛と海未が向かい合わせで座っていた。通路を挟んで、マシュと真姫・瑞希が向かい合わせに、その後で花陽・真癒美とことりが向かい合わせで座っていた。

「お〜!凛ちゃん、海未ちゃん、見て見て!」

「お〜!いい景色だにゃ〜!去年も見たけど」

「そうですね〜」

穂乃果達3人は窓から景色を眺めて感動の声をあげていた。

「先輩達仲いいですね〜」

「あ、真癒美ちゃん、"先輩禁止"だよ」

「ふふっ、さ、私の名前呼んでみて」

ことりが自分の顔を指さして言うと、真癒美は少し戸惑いをみせた。

「え、えっと……こ、ことりっ!」

「うん、OK!」

「じゃあ次は私ね、真癒美ちゃん」

「は……う、うん、花陽」

「はい、よくできました」

花陽がそう言うとことりが笑い出し、それにつられて2人も笑った。

「楽しそうね」

花陽達の後ろの席の真姫はそう呟いた。

「ははは、そうですね」

「でも、"先輩禁止"ってなんだか面白いですね」

「瑞希、そう言ってるけど"先輩禁止"ね……」

「あ、すみま……ごめん」

瑞希は頬を赤くしてシュンとした。

「じゃあ次はマシュね」

「え、えっと……」

マシュは真姫に指をさされ、目を泳がせて焦りを見せた。

「ま、真姫……ちゃん?」

「うん、よくできました」

真姫が笑顔だが若干めんどくさそうにそう言うと、マシュは嬉しそうな表情で目を輝かせた。

「先輩!できました!」

「マシュ、"先輩禁止"だって……」

「あ……」

マシュは喜んで通路の向こう側の席のナオキに声をかけたが、苦笑いを浮かべながら注意されたので目を丸くして口を開けた。

「わかったらもう1回」

「は、はい!ナオキ……くん」

「ハラショー!」

ナオキは親指をマシュに向けてたてて言った。

「そういえば"ハラショー!"ってなんなん?」

「"ハラショー!"っていうのはロシア語で素晴らしいとかそんな感じの意味なんです」

「へぇ〜そうなんやね。流石は絢瀬はんの彼氏やわ〜」

童子はナオキをからかう様に言った。

「それ、関係あります?」

「ははは……」

雪穂は話す2人を見て苦笑いを浮かべた。

「せや、"先輩禁止"ってウチにも適応されるんかな?」

「いやいや、先生は仕方ないでしょ」

「ウチ、仲間はずれにされるんやね……悲しいわ〜」

童子はそう言ってすすり泣くフリをした。

「はぁ……わかりましたよ。ならそれ相応の扱いをさせていただきます、童子先生」

「(ちょろいな……)ウチは呼び捨てちゃうんやね」

「それはマジで勘弁してください!」

ナオキがそう言うと亜里沙と雪穂は笑いを零した。

 

 

そんなこんなで、各々(おのおの)が盛り上がっていると目的の駅に着いたので下車をした。それから真姫の別荘の近くまでバスに乗って向かった。降りてしばらく海岸線を歩くと真姫の別荘が見えてきた。

「「「「「「お〜!」」」」」」

真姫の別荘を初めて見た童子と1年生は歓喜の声をあげた。

「さ、入るわよ〜」

真姫がそう言って先に歩くとみんなはそれに続いて歩き出した。

 

 

「荷物はリビングにまとめて置いていて下さい」

「ナオキはこっちよ。童子先生も」

「あいよ」

「は〜い」

花陽はみんなに指示を出し、ナオキと童子は真姫に連れられて荷物を持って階段を登っていった。

童子は先生のため、ナオキは男子のため、2階にある部屋で寝るが、その他のメンバーは親睦を深めるためにもリビングでまとまって寝ることになっている。

「ここよ」

「本当にいいのか……?」

「仕方ないでしょ?ナオキ以外はみんな女の子なんだし」

「それもそうか」

「ま、最後に元通りにしてくれれば好きに使ってくれていいわよ」

「りょーかい」

真姫はナオキに部屋を案内すると、みんながいる1階に戻っていった。

「さてと……着替えるか」

そしてナオキはこれからみんなで海に出るため水着に着替え始めた。

ちなみに、読者の期待を削ぐようで申し訳ないが、女子達は更衣用(行為用ではない)に用意した部屋で着替えている。

 

 

 

 

 

 

 

「いぇ〜い!」

「とぉ〜!」

上の右が黄色、左がオレンジ、下もオレンジでところどころに白い水玉模様がある水着を着ている穂乃果と上が黄色でベールが付いていて、下が水色でこちらも水玉模様がある水着を着ている凛は砂浜を走って、勢いよく海に飛び込んだ。他のみんなも海にどんどん入っていった。赤と黒が目立っていて、上には白いリボンが、下はスカートみたいになっている水着を着ている真姫も前回とは違って海で遊んでいた。

「ぼーーーーっ………」

「ナオキくん、何してるんですか?」

絵里に選んでもらった水着と、半袖のシャツを着ているナオキがぼーっとパラソルの下で白くて長いイスにもたれて空を眺めていると、白が目立ち、黒が細くそれを包んでいるような水着を着たマシュがその顔を覗いて声をかけた。

「ただ空を眺めてるだけだよ」

「じゃあ、私も隣に失礼します」

「あぁ、気持ちいいぞ〜」

マシュは隣にあったもうひとつのイスにもたれて空を眺めた。

「私、日本の海に来たのは初めてなんです」

「そうなのか?」

「はい。東京からあまり出たことがなかったので」

「なるほどね。それなら遊んで来るといいよ。こういう時に楽しまなくちゃもったいないぞ?」

「っ……はい!」

マシュはナオキにそう言われると飛び起きて海に向かって走っていった。

「あら、ナオキはんは遊ばへんの?」

「おれはここでぼーってしてる方がいいんですよ」

マシュがいなくなると、次は上が色とりどりの花の模様がついていて、下が黒の水着を着ている童子がナオキの顔を覗いた。

「ふ〜ん、つまんない男やな〜」

「はいはいすみませんね、つまんない男で」

「あら、すねてもうた?」

「すねてません」

「はいはいそうかいな」

童子はそう言って隣のイスにもたれてみんなが遊んでいる方を見つめた。

 

その頃、みんなは手や水鉄砲で水を掛け合ったりして遊んでいた。

「ハラショー……雪穂、海の水ってしょっぱいね」

「亜里沙、あんまり飲んだらダメだよ?」

「そうなの?」

水色でピンクの花の模様が数個ついていて下はスカートみたいなものがついている水着を着ている亜里沙もマシュと同じく日本の海は初めてなので興奮しているのか、海水を少し飲んだりしていた。

「ゆ〜きほっ!」

「ん、なにお姉ちゃ…「それーっ!」…ん゛っ!」

「雪穂っ!?」

穂乃果が声をかけてきたので上は白を赤が、下は赤を白が包んでいるようなデザインの水色を着ている雪穂が振り返ると、穂乃果に手で海水を顔面にかけられた。亜里沙は雪穂を心配して声をかける。

「えへへへへっ、だいせいこ〜う!」

「…………お・ね・え・ちゃ・ん……?」

「ひぃっ……!」

穂乃果は成功したと嬉しそうな表情だったが、雪穂の声のトーンが低くなっていたのに恐怖を感じた表情に変えた。

「……………仕返しっ!」

「ぶほっ!」

「ふん、もう終わり?」

雪穂は仕返しで海水を穂乃果の顔面にかけてドヤ顔を決めた。穂乃果はいきなりの攻撃に態勢を崩して海に倒れた。

「くっ、やったな〜!それっ!」

「やっ!」

「ど、どっちも頑張れ〜!」

穂乃果と雪穂の高坂姉妹が水をかけ合うのを亜里沙は応援していた。

 

「ヴぇえ!」

真姫の顔面に水鉄砲から放たれた水がかかる。

「にゃはははは、真姫ちゃん撃たれてばっがばばばばば!」

それを嘲笑っていた凛の顔面にも水鉄砲から放たれた水がかかる。

「ふん、油断大敵よ、凛」

「それを言うなら油断強敵にゃ〜!」

「凛ちゃん、油断大敵で合ってるよ〜!」

真姫と凛が水鉄砲で銃撃戦を繰り広げているのを白が目立ち、上はベールがぶら下がり、下は緑色のスカートをしている水着を着た花陽はあたふたしながら見ていた。

 

「真癒美、いつかの決着つけてやるわ!」

「瑞希、いつかは忘れたけどそれはこっちのセリフよ!」

「こ、これが……噂に聞くサムライ魂……!」

「そ、そうなのかな?」

上はカラフルであまり胸の部分が見えておらず、下は青いスカートをしている水着を着ている真癒美と上が黄色でその上から白いベールがかかっていて、下は白と緑が目立っている水着を着ていることり、オレンジで上は緑色の斜線が入っていて、下はスパッツみたいになっている水着を着ている瑞希とマシュは2人チームでビーチバレーをしようとしていた。マシュは闘士の炎を燃やす真癒美と瑞希をキラキラした目で見て感動の声をあげていたが、ことりは苦笑いをした。

「それじゃあいくわよ〜!」

「はーい!」

「それっ!」

まずは真癒美チームからのレシーブ。どこかで聞いたことのあるやり取りをしてから真癒美はレシーブを放った。

「ほっ!」

それをマシュが打ち上げた。

「マシュちゃんナイス!とぉ!」

そして瑞希は跳んでアタックをした。

「てい!」

「流石ことり!お返しっ!」

そしてことりが打ち上げて高く上がったボールを、真癒美は跳んで最大力でアタックをした。

だが、それはコースを思いっきり外れて少し離れたところで準備運動を()()していた上は青色で上からベールがかかっていて、下は白い短いズボンを履いている水着を着た海未の頭に当たってしまった。

「「「「あ……」」」」

ビーチバレーをしていた4人は表情をどんどんと恐怖の表情に変えていき、汗をだらだらとかいた。

「………覚悟は……出来てますね?」

「「「「ぎゃぁああああああ!」」」」

海未はギロッと4人に視線を向けて、まるで鬼のような表情を浮かべ、4人は恐怖の悲鳴をあげるのであった。

 

「賑やかやな〜」

「賑やかですね〜」

そんな賑やか(?)なみんなの声を聞きながら童子とナオキは空を眺めていた。

 

 

 

 

 

〜〜♡〜〜

 

 

 

 

 

 

みんなは遊び疲れて休憩をしていた。

「ほい、焼きそばできたぞ〜」

ナオキはお昼ご飯として、ホットプレートで焼きそばを作ってみんなに振る舞った。

「ナオキさんって料理できましたっけ?」

「できるようになったんだよ。あと"先輩禁止"だって」

「あ、ご、ごめん……ナオキさん?」

「ナオキくんでいいよ。これからは仲間なんだからさ、雪穂」

「っ……うん、ナオキくん!」

雪穂はそう言われて嬉しそうに頷いた。

「む〜!お義兄ちゃん、雪穂を呼び捨てとかずるいよ!私も"ちゃん"なしで呼んでよ!」

「はいはいわかったよ、亜里沙」

「えへへ……」

亜里沙は手を後ろで組んで喜んだ。

「よ〜し!ご飯も食べたし、遊ぶぞ〜!」

「お〜!」

「あ、食べてすぐに海に入ったら危ないですよ!待ちなさ〜い!」

穂乃果と凛が海に向けて走り出し、それを海未が追いかける光景を見て、みんな声を出して笑った。

「さてと、片付けるか」

「あ、手伝います」

ナオキが紙皿などを片付けようとするとマシュが手伝うと言い、それに続いて1年生組全員が片付けを手伝った。

「あ、ウチのコップはまだ片付けんといてや〜」

「昼間っからお酒って……」

「ええやんええやん、これぐら〜い」

童子はそう言ってまた酒を飲んだ。

「はははは……(こういう酒飲んでばっかの大人にはならないようにしよう)」

「ん、ナオキくんなんか失礼なこと考えへんかったか?」

「考えてませんよ、童子先生」

ナオキは童子に向かってニコッと笑って言った。

1年生組は片付けが終わると海に向かって走り出した。

ナオキは左手を空にかざし、片目を瞑って笑顔で夏の太陽が輝く青空を見上げた。

「青い空、青い海……夏だな」

「なにカッコつけてるのよ」

「べ、別にカッコつけてねーよ!」

「ふん、どうだか」

真姫が呆れたように言うと、ナオキは真姫の方を向いて不服そうな表情をした。

「あ、ナオキくん!」

すると、マシュがナオキを呼ぶ声がした。

「ん、どうし……」

そしてナオキが反応して振り向くと、ナオキの顔面にバレーボールが激しく回転したまま当たり、しばらくナオキの顔で回って跳ね返った。

そのままナオキは後ろに半回転して飛んで座っていた真姫に飛び込んでしまった。

「きゃっ!」

真姫はそれにびっくりして声をあげた。

「ん……あれ?この感触は……?」

「ひゃっ……しゃ、喋らないで……」

「(なんで真姫の声が……まさか……!?)……………………」

ナオキは柔らかい感触がして、真姫のあんな声がするのを不思議に思い、嫌な予感を抱えながら恐る恐る体を起こした。

そして自分が倒れていた方向を見た。

そこには、顔をトマトのように真っ赤にしてナオキを睨みつける真姫がいた。

「これが若い人達の間で噂になってるラッキースケベかいな?初めて見たわ〜」

童子は頬を右手で押さえて左手の甲に右肘を置いて笑った。

「ま、まさか……」

「えぇ……そうよ……!」

そこでナオキは事態を察する。

真姫は立ち上がって両拳を強く握って、目を瞑って眉をピクピクと動かしていた。

「おれ……真姫のお腹にダイブしちゃった?」

真姫はゆっくりと頷いた。

ナオキはカタカタと震えながらことりに助けを求めるべく視線を向ける。

「ナオキくん………生きてね」

「そ、そんな……」

ことりが苦笑いでそう言ってスタスタと海の方に走っていくと、ナオキは目に涙を浮かべた。

「ナオキ……なにか言うことは?」

「え、え〜っと………」

ナオキは考えた……生きるために。

生きて東京で待つ絵里に会うために。

ここで答えを間違えば命はない。

そして、頭をフル回転させて導き出した答えは……!

「け、結構……や、柔らかかったぞ?」

「そう………」

「ほっ……」

ナオキが震えながらそう言うと、真姫は息を大きくはいて肩の力を抜いた。

ナオキは助かったと大きく息をはいて、胸をなでおろした。

「って、許すわけないでしょ!バカーーー!!」

「ですよね〜………」

真昼間の海岸に、パチンという頬を叩いたいい音が鳴り響いた。

 

そして早くも夏合宿の1日目が終わろうとしていた。

 

 

 

次回に続く……

 






〜妄想ラジオ〜

ナ「さて、本日もやっていきます妄想ラジオ!今回は真姫と一緒にお送りします!」
真「さ、早く終わらせましょう」
ナ「まだ怒ってんの?」
真「別に……」
ナ「(絶対怒ってる……)さて、今回は真姫の別荘に向かう電車の中と、海のシーンだったな」
真「そうね……」
ナ「いやぁ〜早く絵里と海に行きたいな〜」
真「そう、いってらっしゃい」
ナ「……………………なぁ」
真「なに?」
ナ「塩対応ってこういうことなんだな。案外傷つく」
真「そうね」
ナ「じゃ、じゃあ、新しくお気に入りしてくださったみなさん、ありがとうございます!」
真「感想などもどんどんお待ちしてます」
ナ「それじゃあ………ばいばーい!って言ってくれよ!」
真「お疲れ様……」
ナ「………………絵里〜………」

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