本日9月16日は主人公ナオキくんの誕生日です!(そしてついでにシベリアの誕生日でもあります!)
さて、私はたかがついでなのでナオキくんメインのお話ですよもちろん!
あと、グリッチさんの企画の方で本日、9時12分に私の作品が投稿されます。それがことりの誕生日記念となっておりますので、よければ読んでくださいね!
では、どうぞ!
「好きです!私と付き合って下さい!」
「気持ちは嬉しいよ。でもごめん、おれは君とは付き合えない」
「……理由を聞いてもいいですか?」
大阪にいるとき、正直何人かの女の子に告白された。
でもいつもおれはそれを断っていた。
そして毎回のように理由を求められる。
そんなとき、おれはいつもこう答えてたんだ。
「もう心に決めた好きな人がいるんやよ。遠いところにいるけど、とても大切な幼馴染みなんや。だからすまないね」
そう、おれはずっと好きだったからこう答えていた。
「そうなんですか……わかりました」
その告白してきあ女の子は残念そうにその場を去っていった。
「はぁ……」
正直なところ、こんな生活には飽き飽きしていた。
確かにおれは何回も女子から告白されてウハウハな男子高校生なのだろう。
だけどおれにはね、心に決めた人がいたんだよ。
その人と付き合いたい、心からそう思っていたから。
さて問題です!
その人とは誰でしょう?
クイズ、君の名は。
レッツシンキングタイム!
ふむふむ………
お〜!流石はわかってますな!
そう、その名はもちろん絢瀬絵里!
小さい頃に出会って、一目惚れした。
大阪に引っ越してから、その気持ちはどんどんと大きくなっていって……絵里のことを思い出すだけで、考えるだけで、胸が苦しくなる……そんな日々がずっと続いていた。
絵里が修学旅行で大阪に来た時に久しぶりに再会した。
そして成長した絵里の姿を見て、おれは絵里にまた惚れた。
あぁ、おれは絵里が本当に大好きなんだ。
たとえ何年、何十年かかっても………
絵里と付き合いたい。
そんなことを思い続けて、あの日が訪れる。
退学…………
そして東京への単身引越し。
さらに、模擬男子生徒として音ノ木坂学院に転入することになった。
絵里とも再会できて、これから絵里の近くにいれる………それだけですごく、ものすごく、嬉しかった。
でもおれは心のどこかで躊躇っていたのかもしれない。
現に絵里に告白を決心した日、実はおれは一睡もしていなかった。
夜、ずっと絵里に告白するか否かを悩んでいたんだ。
おれは絵里のことが好きだ。愛している。この世の誰よりも愛している。
でも、絵里はどうなのか?
おれのことをどう思っているのだろうか?
もしかしたら、ただの幼馴染みとしか見ていないのかもしれない。
そんな不安を抱えて朝を迎えた。
でも伝えなきゃいけないと思った。
絶対後悔する。
もしかしたら退学の一件も、神様がこのために与えてくれたのかもしれないと思った。
そして、決意した。
でも案の定生徒会室で寝ちまったよな?
そしてその告白は簡単なものだったのかもしれない。
でも素直にちゃんと伝えることができた。
そして絵里の返事はOKだった。
嬉しかった………絵里も同じ気持ちだったことが………
とーーーーーーーーーーーってもっ!!!!
嬉しかった!!!!
そんな、遠くから想い続けた人がいま………
「……オキ、ナ〜オキったら!」
「ん、あぁ……どうしたんや?」
「『どうしたんや?』じゃないわよ!ぼーっとして、なに考えてたの?」
「ちょっと絵里のことを考えてただけやよ」
「も、もう……////」
顔赤くした絵里かわいい(確信)。
「ほらおふたりさん、早く行くで〜」
「は〜い」
あ、なにをしてたかっていうと、生徒会の用事でほかの学校におれと絵里と希で出掛けてたんだよ。
それで、絵里と希を待っててぼーっとしてたのがおれ。
「んで、なんの用事やったんや?」
「次の生徒会交流会のことよ」
「生徒会交流会……電話じゃダメやったんか?」
「えぇ、資料も渡したかったみたいなのよ」
そう言って絵里は貰ったという資料を見せてきた。
「ほぇ〜、うわだるそう」
「そんなこと言わないの。ナオキにも出てもらうからね」
「え〜」
「『え〜』じゃないの!」
「は〜い……」
おれは肩をすぼめて返事をした。
よろしいと絵里は前を向いて歩き出す。
そして背後から忍び寄る影……
その影は………を構えておれたちの方に向ける!!
「ん……?」
おれはそれに気づいて………
笑みを浮かべた。
「絵里絵里……」
「ん、どうし……」
パシャッ!
おれが絵里の肩を叩いてその方を向かせようとしたけど、それは間に合わずシャッターがきられた。
「あちゃ〜バレた?」
「の、希!?」
「なんで隠し撮りしようとするかね〜?」
忍び寄る影とは希のこと。
希は本当は仲良く喋っているおれたちの後ろ姿を撮ろうとしたらしいんだけどな。
「だってその方が面白いやん?」
「はぁ……」
「もう、撮るならちゃんと言ってくれればよかったのに……」
「だってそれやったらインパクトにかけるからな〜」
「「そういう問題じゃない!あっ……///」」
おれと絵里はたまたま声を合わせて同じことを言ったので、顔を赤くした。
「おふたりさんはほんまに仲ええな〜」
希はニヤニヤしておれたちをからかってきた。
「うっせ〜よ///」
おれは顔を赤くしてまた歩き出した。
そのあとを2人ともついてきた。
「それで、そのときの写真がこれだ」
「へ〜」
亜里沙ちゃんはそのときの写真を見て言った。
あぁ、さっきの話……実はおれが亜里沙ちゃんにしてたんだ。
亜里沙ちゃんがおれのスマホのロック画面を見て、「これいつ撮ったの〜?」ってかわいく言うからなっ!
「もう、そんな話しないでよ〜恥ずかしい……///」
んもぅ!だから恥ずかしがる絵里はかわいいんだよっ!!!
「ははは、いいじゃん別に。減るもんじゃないし」
「そういう問題じゃないのだけれど……」
絵里はそう言って出来た料理を机に置いた。
「亜里沙、"あれ"持ってきて」
「は〜い!」
「ん、あれ?」
「ふふっ……」
あれってなに?なに?ねぇねぇ?おれ知らね〜よ?えっえっ!?
「てかなんで目を隠すんだよ!?」
「ちょっとじっとしててね」
絵里はおれの背後にまわって目を手で隠してきた。
「じゃあ、『いい』って言ったら目を開けてね?」
「わかった……」
絵里の手が離れた………
そして……
「いいわよ」
絵里の合図で目を開けた………
目の前には………
「ナオキ」
「お義兄ちゃん」
「「誕生日おめでとう!」」
誕生日ケーキがあった。
「これって……」
「私と亜里沙の手作りよ」
「絵里と亜里沙ちゃんの?」
「うん!頑張ったよ!」
そうか……
うんうん、そうかそうか………
「うっ……ありがとう絵里、亜里沙ちゃん!」
「もう、泣かないでよこれぐらいで」
絵里はそう言ってハンカチでおれの目を拭いた。
「さ、はやく食べよう!」
「そうね」
「ん……あぁ!」
そう言って3人でおれの誕生日記念夕食が始まった。
ありがとう亜里沙ちゃん……
ありがとう絵里……愛してる。
〜妄想ラジオ特別版〜
ってことで、今日は主人公ナオキくんの誕生日ということで、シベリアとナオキくんでお送りします!
ナ「あんたも誕生日だろ?」
ええって俺は、今日の主役はナオキくんなんやし。
ナ「でもそれじゃあふこうへいじゃ……」
いや、今日はナオキくんの誕生日を祝わせてくれ。
ナ「まぁ、あんたがそういうなら……」
さて、気を取り直して……
ナオキくん、誕生日おめでとう。
ぶっちゃけて言っちゃうと、最初の頃はお前のことなんてあんまり大切に思ってなかった。
俺のこの妄想を小説にするための主人公としか見てなかった。ごめん……
でも今は違う。
お前は、俺の分身みたいな存在になっていた。
かけがえのない存在になっていた。
ナオキくんは俺の中ではとても、とても大きな存在になっていた。
外見も決まっていない、性格もプロフィールもあまり詳しく決まっていない……そんな作家成り立ての俺から生まれた存在……それがナオキくんだ。
でも色んな経験を積んでいくにつれて、ナオキくんという存在が俺の中で大きくなっていった。ナオキくんが固まってきた!
もし、最初の主人公がナオキくんじゃなかったらここまで思うことなんてなかったと思う。
だから最初、ほぼゼロから始まったナオキくんの物語は……正解だったと思う。
今思い返したらもうちょっと決めてからやれよとか俺に言ってやりたいけど、そんな始まり方だったからこそ、今のナオキくんが、この作品が、俺があるんだと思う。
ナオキくんの成長は俺の成長。
この物語の成長が俺の成長。
ナオキくん、ありがとう。
まだまだ終わりの見えていない物語だけど、最後まで……いいや、たとえ最後が来たとしても、ずっとよろしく。
相棒……
ナ「あれ、以外に真面目」
空気読め馬鹿野郎!!!
ナ「馬鹿とはなんだ馬鹿とは!!」
うっせ〜よバーカバーカ!
ナ「んだと!馬鹿って言う方が馬鹿なんですぅ〜!」
俺は馬鹿だけど問題あるか?
ナ「くっそウゼ〜!!!」
…………
ナ「…………」
まぁ、これからもうまくやっていけそうやな。
ナ「そうだな。
シベリアも、誕生日おめでとう」
ありがとう………
ナ「てかなんで誕生日一緒にしたんだ?」
いや、なんとなくめんどかったから俺と同じ日にしただけだよ。
ナ「なんだよそれ……
まぁ、それはそれで嬉しいんだけど(ボソッ)」
なんか言ったか?
ナ「なんもない!
それじゃあみなさん次回もお楽しみに!」
アディオス!アミーゴ!!!