まずは、活動報告でもお伝えしましたがスクフェスのイベントで走りますので執筆などの作家活動はほぼ停止状態となりますのでご了承ください。名前はシベリア@KKE団でプレイしております!
さて今日はにこにーこと矢澤にこさんのお誕生日ですよ!
なので今回はその記念回!いつも明るく(書いている)責任感の強い(風に書いてる)にこの感動エピソードを書いてみようかと!
では、どうぞ!
それは、私がまだ小さい頃の話……
「にこ、"あれ"をしてくれるか?」
「うん、いいよ!にっこにっこにー♪にっこにっこにー♪」
私はいつもパパに頼まれて、パパの大好きだった"にっこにっこにー♪"をしていた。
私の名前も『いつも笑顔でにこにこして欲しいから』って理由でパパがつけてくれたみたいなの。
この『にっこにっこにー♪』っていう笑顔になる呪文もパパが考えてくれたの。
私が呪文を言ったり、笑顔でいるとパパが喜ぶから私はこの呪文が大好き、笑顔でいることが大好きだった。
それは私が小学生になっても、中学生になっても変わらなかった。
でも、あの日………
忘れもしない……中学3年生のときの誕生日……
私は音ノ木坂学院の入試に向けて必死に勉強していた。もうすぐ夏休みも始まる時期だったしね。
そのときは授業中だった。
私は集中して授業を受けてたの。
板書をノートに写して、先生のポイントをメモして……
ガラガラガラ……
「矢澤さん!」
「先生……どうかしたんですか?」
すると急に担任の先生が勢いよくドアを開けて私の名前を呼んだ。
「すぐに病院に行って!あなたのお父さんが!」
「っ……!」
私はその先生の表情を見てただごとではないと察した。
そして衝撃の出来事を聞いて私は鞄を持たずに病院……西木野病院に向かって走った……必死で走った……
頭の中では先生の言葉が木霊した。
「はぁ、はぁ、はぁ………」
『今……西木野病院の方から電話があって……』
「はぁ、はぁ、はぁ……パパ………」
『あなたのお父さんが………』
「パパ……パパ…………」
『トラックに轢かれて運ばれてきたみたいで……とても危険な状態みたい。お母さんにも連絡したみたいだから……』
「パパ……!」
ウィーン……
私は病院に入って、すぐに受付に向かった。
「あ、あのっ!矢澤です!ここにパ……お父さんが運ばれてきてるはずなんです!」
「あっ、矢澤浩二さんの娘さんね。少々お待ちくださいね」
そう言って受付の人はどこかに電話をかけた。
私は落ち着かない様子でその人を見つめた。
「……はい、わかりました。今手術室に…「手術室ですね!ありがとうございました!」…って矢澤さん!」
私は手術室に向かえばいいとわかるとすぐに走った。
(パパ……パパ………)
「えっと……こっち!」
(パパ……どうか……どうか………)
「あそこっ……!」
そして廊下の角を曲がると、手術室の前で頭を下げて座っているママがいた。
「ママっ!」
「っ……にこっ!」
私が叫ぶとママは顔を上げてこっちを見てきた。
「パパは!?」
「今……手術中よ……」
ママはそう言って手術室の方を不安そうに見つめた。
私も向くと、手術中というランプが赤くついていた。
「こころたちはどうするの?」
「こころたちは先生方が連れてきてくれるそうよ」
「そう……」
ママと2人で手術室の前で手術が終わるのを待ってた。
絶対にパパが無事だと祈りながら……
パチン……
「「っ……!」」
手術中というランプが消えて、私とママは手術室に目を向けた。
そして中から先生が出てきた。
「先生!夫は……浩二くんは!?」
ママは出てきた先生を不安そうに見つめた。
その先生は………そんなママの目を見てこう言った。
「すみません……残念ですが………」
(ウソ………)
「そんなっ……!浩二くん……」
ママは目から涙を流し、手を口に当てて膝から崩れ落ちた。
私はこのときすぐには受け止められなかった。信じられなかった。
昨日まであんなに元気で、いつものように『笑顔を見せてくれ』と言ってくれたパパが……そんなパパが………
死んだなんて……
「あと……」
まだ何かあるのかと私とママは先生の方を向いた。
「お父さんは轢かれてもこれだけは大事に持っていたそうです……」
そう言ってその先生はある袋を私に渡した。
私はその袋からあるものを取り出した。
それは、私の好きなアイドルのCDだった。
衝撃でパッケージにヒビが入っていて、メッセージカードも挟まれていた。
『にこ、誕生日おめでとう』
「うっ……うわぁああああああああん!!!」
それを見た瞬間、色んな気持ちが……パパとの思い出が蘇ってきて、私は声をあげて泣いた。
ママはこのとき優しく私を抱きしめてくれた。
あとからわかったことだけど、パパを轢いたトラックの運転手は途中で意識を失って信号を無視して渡っていたパパを轢いてしまったらしい。
そのままトラックは電柱に激突して、運転手の人も死んだみたい。
私はお葬式の日も泣いていた。
そのあとも泣いていた。
夏休みも泣いていた。
ずっと……ずっと…………
そして夏休みも終わりに近づいてきたある日………
『にこ………』
「っ……パパ!?」
私が仏壇の前にいると、どこからかパパの声がした。
『にこ、泣かないでおくれ……』
「そんなの無理だよ……だって……!」
『お前はこの家の長女だ。だからしっかりしてもらわないと……』
「でも……そんな事言ったって……!」
『……笑ってくれ』
「えっ……?」
『いつものように笑ってくれ……パパを安心させてくれ』
パパが大好きな私の笑顔……
「に……」
いつでも笑顔で……
「にっ……」
いつも笑顔でにこにこして……
「にっ……!」
これから先もずっと笑顔で……!
「にっこにっこにー♪あなたのハートににっこにっこにー♪笑顔届ける矢澤にこにこ〜♡」
私は笑顔で、でも目から涙を流しながら言った。
『ありがとうにこ。これからみんなを頼んだよ。その笑顔でみんなを元気にしておくれ……』
「も……もちろんにこ〜」
そして、パパの声か聞こえなくなって……パパが"本当に"いなくなったとわかったその時、私は声をあげずに涙を流した。
「うぅ……いい話やな〜」
と、にこがパパとの思い出を話すと、みんなが涙を流していた。
「にこのあの呪文に、そんなエピソードがあったなんて……」
絵里もハンカチで目を押さえて言った。
「はぁ……あまり話したくはなかったんだけどね……」
「まぁまぁいいじゃん、おれたちは友達なんだしさ」
「ふっ、そうね」
「それじゃあにこちゃんの呪文に隠させた秘話も聞いたことだし……せーのっ!」
「「「「「「「「「にこ(ちゃん)、誕生日おめでとう(ございます)!」」」」」」」」」
「ありがとうにこ〜!」
今日は私の誕生日!
みんなが穂乃果の家に集まってお祝いしてくれた。
パパ……私にはこんなにも大事な仲間が、友達ができたよ。
パパがくれた笑顔のおかげで……!
〜妄想ラジオ(特別版)〜
ナ「あの……こんないい話のあとはやりずらいんですが……」
に「文句言わないでさっさとやればいいのよ」
ナ「は〜い。さて、今回は特別版ということで今日が誕生日の矢澤にこさんと一緒にお送りします!」
に「にっこにっこにー♪」
ナ「さて、作者から一言!」
にこ、誕生日おめでとう!
君の笑顔はいつもみんなを笑顔にする。やっぱり笑顔の魔法使いやね!
今回はちょっと暗い話になっちゃったけど、許してね♡
ほんまに今日はおめでとう!
に「ありがとうにこ〜」
ナ「その『♡』はムカつく」
に「それじゃあ、今日はこのへんで!」
ナ「新しくお気に入りしてくださったみなさん、ありがとうございます!」
に「感想などどんどんお待ちしてます!それじゃあ……」
ナ・に「ばいば〜い!」