ラブライブ!〜1人の男の歩む道〜   作:シベ・リア

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みなさんどうもお待たせいたしました!
今回はなかなか執筆に手間取ってました……
さて、いつもは1曲2曲でしたが、ライブなんで……?

ということでアニメ編最後の前回のラブライブ!略して前ラ!
お送りしてくれるのは……メインヒロインの絵里!



第119話「μ's〜Moment Shine〜最後を伝えるライブ」

前回のラブライブ!

ライブに向けて練習を進めていた私たち!順調に練習も進み、曲も完成!

そして私たちはライブの日を迎えた。

さぁ、張り切って行くわよ〜!

 

 

 

ライブ当日……

 

 

μ'sは朝早くに会場に集合した。

 

昨晩や朝のニュースではμ'sのことが放送されていた。

 

μ'sはライブの確認をして開場の時間を待った。

 

 

「よし、みんな準備はバッチリだな」

「うん!バッチリだよ!」

「楽しみだね!」

「はい、またこの舞台でライブができるなんて……」

「テンション上がるにゃ〜!」

「うん、楽しみだね!」

「もう、ちょっとは落ち着きなさいよ……」

「そういう真姫だって楽しそうじゃない?」

「にこっちもな」

「ふふっ、結局みんなが楽しみってことでしょう?」

ナオキ・穂乃果・ことり・海未・凛・花陽・真姫・にこ・希・絵里の順で言った。

 

「だってまさかこんなことになるなんて思いもしなかったしな」

「そうですね。まさか飛行機に乗ってアメリカに行くことになるなんて思いもしませんでした」

「うん、短い間だったけど楽しかったね!」

ナオキと海未と穂乃果は懐かしむように言った。

穂乃果の言葉に全員が頷いた。

「う〜!思い出したら早くライブしたくなってきたにゃ〜!」

凛はテンションが上がって飛び跳ねた。

「まぁまぁ、もうすぐ本番なんだから落ち着けって」

ナオキは両手を何回か下げて凛に落ち着くように言った。

「さ、ライブの開演時間までもうすぐよ!みんなで最終確認をしましょう!」

「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」

絵里がそう言うと9人は声を合わせて言った。

 

そしてμ'sは最終確認を始めた。

 

 

 

 

〜ラブライブ!(μ's)〜

 

 

 

 

 

開演時間は刻一刻と迫っていた。

 

昼に開場されると観客がドッと流れ込んだ。

 

会場内は前と違って壁に覆われており、日の光が入らなかった。

 

今回は第2回ラブライブ!とは違ってみんながμ'sのファン。

 

ライブビューイングの会場も開始を待つ人でいっぱいだった。

 

会場ではずっとμ'sの曲が流れていた。

 

そして開演まであと少しというところになった。

 

 

ステージ裏では9人は集まっていた。

 

「もうすぐ開演なのにナオキくんはまだなの!?」

「もう少しで来ると思うのだらけれど……」

穂乃果と絵里は不安そうに言った。

そう、ナオキはまだその場にはいない。

 

 

 

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

「やっべ遅れそう……!」

 

まじでやばい!

あともう20分で開演なのに!!

急げ急げ!

 

 

 

 

そんなとき……

 

 

 

急にあたりが真っ暗になった。

 

 

 

「なんだよ……これ……」

 

 

 

そして聞こえてきたのは……

 

 

 

『なんでおればっかり……』

 

 

 

『人なんて……所詮は……』

 

 

 

『誰も信じられない……』

 

 

 

『どうせ信じたところでおれのことを裏切るんだ……』

 

 

 

それは、辛い過去を抱えていた昔のおれの声……

 

 

真っ暗な過去……

 

 

 

辛かったな……

 

 

 

英吉……チンギスカンはおれを救ってくれた……なのに……

 

 

おれは英吉をかばって退学した。

 

でも英吉とミツヒデたちは共謀していたことが判明した。

 

ほんとうに辛かった……

 

人も信じられなくなったしな……

 

 

ほんとうに、ほんとうに辛かった……

 

 

みんなと東京で再会するまでは……

 

 

おれはその暗い空間をただまっすぐに走り続けた。

 

 

 

そしてしばらく走り続けるとその空間は急に白くなった。

 

 

 

そこには……

 

 

 

手をいつものように合わせて『Angelic Angel』の衣装を着ておれの方を見つめるみんながいた。

 

 

 

 

 

 

 

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みんなナオキが来ないので心配していると、誰かが走る音が聞こえてきた。

 

 

みんなそれがナオキだと察して先にいつも通り手をピースにして合わすことにした。

 

そしてその足音が近づくとみんなそっちの方を向いた。

 

するとナオキが現れて息を切らしながらみんなの方を向いた。

 

「ナオキ、遅いわよ」

「いつまで待たせる気なん?」

「そうよ、こんな大事なライブに遅れるなんて許されないんだから」

「ファンのみんなが待ってるんだよ!」

「そうよ。ファンのみんなを待たせるわけにはいかないわ」

「真姫ちゃんの言う通りにゃ!」

「ふふっ、だからはやくしてください」

「みんなずっと待ってたんだよ!」

「さ、やろう!」

みんなナオキを見て言った。

「っ……あぁ!」

ナオキは空いていた絵里と希の間に入り、手をピースにしてみんなに合わせてみんなと微笑んで見つめあった。

みんなの右手の人差し指には10色の色をした指輪がはめられていた。

 

「さぁみんな、スクールアイドルは一瞬の輝き……μ'sはスクールアイドルだということを応援してくれるみんなに伝えよう!

このライブを、絶対に成功させよう!

 

いち!」

 

高坂穂乃果……

 

「に!」

 

南ことり……

 

「さん!」

 

園田海未……

 

「よん!」

 

星空凛……

 

「ご!」

 

西木野真姫……

 

「ろく!」

 

小泉花陽……

 

「なな!」

 

矢澤にこ……

 

「はち!」

 

東條希……

 

「きゅう!」

 

絢瀬絵里……

 

「じゅう!」

 

香川ナオキ……

 

 

 

「μ's!!」

 

『ミュージックーーー…………

スタートーーーー!!!』

 

"音ノ木坂学院スクールアイドル"μ'sは一斉に手を振り上げた。

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(μ's)〜

 

 

 

 

 

観客の人たちははじまりをドキドキしながら待っていた。

照明が暗くなるとみんな声をあげた。

 

 

そして後ろの大きなステージにスポットライトが当たり、ナオキが現れた。

みんなナオキを見て拍手をした。

 

「レディースアンドジェントルメン!お待たせしました!ついに『μ's〜Moment Shine〜』開幕です!

今日はみなさん、存分に楽しんでいってください!

それでは、スタートです!」

 

『お〜!』

観客の人たちは期待に胸が膨らんで声をあげて拍手をした。

 

 

そしてスポットライトが消え、しばらくして後ろのスクリーンにはアメリカライブのときの映像が流れはじめた。

観客の人たちは歓声をあげた。

すると円型のステージの下からμ'sが待機した状態でリフトで上がってきた。

そう、開幕曲は『Angelic Angel』だ。

みんな、アメリカライブの感動が蘇っていた。

会場は揺れるほどの大きな声が響いていた。

曲が終わると次曲の長めのイントロが流れはじめ、それに合わせて体型を変えながら移動して待機した。

そしてイントロに合わせて腰を動かした。

『フィバ〜!』

そう言うと同時に扇子を頭の上で広げた。

そのまま扇子を顔の前にしてさらに移動した。

曲名は『輝夜の城で踊りたい』。

 

「一緒に行こう?」

「気づいてよ〜」

「他の人を見ちゃ嫌…!」

「私だけを見て…!」

「後悔するわよ?」

「楽しもう!」

「早くしなさいよ〜」

「鈍いのですね……」

「いいの?」

 

曲のラスサビ前には円型に並んで回って1人ずつ前に出てセリフを言った。

 

『ふふっ……』

 

ラストに後ろの大きなステージに両膝と両手をついて横に並んで前を見て笑った。

 

そして次曲のイントロが流れはじめた。まさに『和』という言葉がよく似合う曲だ。

曲名は『だってだって噫無情』。

この曲はファイヤーアクションでイントロ、サビ、間奏、ラスサビのときに大ステージの前方から炎が上がった。

その炎の熱気は会場全体に伝わった。

 

「いつまでも、待っています……」

「本当に行っちゃうの?」

「夢の中でも、会いたいよ…!」

「ずっと一緒だよ」

「祈ってる……」

「気をつけてね?」

「待ってる……」

「必ず、帰ってくるのよ」

「いつかまた……会いましょう」

 

この曲もラスサビ前にはセリフがあり、扇子で自分を仰ぎなから言った。

曲が終わると観客の人たちは歓声をあげた。

 

そして照明が消えて、9人が並んでから照明がついた。

 

「みなさ〜ん」

「「「「「「「「「こんにちは〜!」」」」」」」」」

『こんにちは〜!』

9人がそう言うと観客の人たちは言った。

 

「私たち……」

「「「「「「「「「μ'sです!」」」」」」」」」

『うぉおおおおおお!!』

『きゃああああああああ!!』

 

「すごいね〜!みんな私たちのファンなんでしょう?」

穂乃果は会場を見渡して言った。

「そうだね〜!」

「それではいつもの自己紹介をしましょうか!」

海未はそう言うと花陽を見た。

観客の人たちのブレードはすべて緑色になった。

「ふぇえ!?私……?じゃあいくよ………すぅ……ダレカタスケテ〜!」

『ちょっと待っててー!』

花陽がそう叫ぶと観客の人たちはブレードを振って叫んだ。

「あ、ありがとうございます!小泉花陽です!今日は怪我をしない、させないように気をつけてくださいね。

次は、凛ちゃん!」

花陽は言い終わると凛の方を向いて言った。

するとブレードの色は黄色になった。

「わかったにゃ!みんないくよ〜!

にゃんにゃんにゃ〜ん!」

『にゃんにゃんにゃーん!』

「凛ちゃんと言えば〜?」

『イエローだよーーーー!!』

凛が元気よく叫ぶと観客の人たちもブレードを振って叫んだ。

「ありがとう〜!星空凛です!今日はよろしくお願いしま〜す!次は、真姫ちゃん!」

凛が真姫の方を向いて言うとブレードの色は赤に変わった。

「はいはい。それじゃあみんないくわよ?真姫ちゃんかわいい?」

『かきくけこー!』

真姫は若干照れながらも言うと観客の人たちは言った。

「よ……よくできました!西木野真姫です!今日は楽しんでいきなさいよね!次は海未!///」

真姫は顔を赤くしながら海未の方を向いて言った。ブレードの色は青に変わった。

「ふぅ……いきますよ〜!あなたのハート撃ち抜くぞ〜!ラブアローシュート!ト…ト…ト…ト……」

『うっ!』

海未が弓の真似で前に向かって撃つと観客の人たちは胸をおさえた。

「ありがとうございま〜す!園田海未です!本日はどうかよろしくお願い致します!次は穂乃果!」

海未がそう言って穂乃果の方を向いた。ブレードの色はオレンジに変わった。

「よ〜し!みんないくよ〜!せ〜のっ!」

『ファイトだよ!』

穂乃果が腕をかまえて掛け声をすると観客の人たちは言った。

「うん、ファイトだよっ!高坂穂乃果です!今日はみんな盛り上がっていっくよ〜!次は、ことりちゃん!」

穂乃果がそう言ってことりの方を向いた。ブレードの色も白に変わった。

「よぉ〜し、いきますよ〜?ちゃんとライブ楽しんでくれないと……ことりのおやつにしちゃうぞ〜!」

『ちゅんちゅーん!』

ことりが両手をワシ掴みのようにして言うと観客の人たちは叫んだ。

「ありがとうございま〜す!南ことりです!みなさん今日は絶対楽しんでくださいね〜!ミナリンスキーとの約束です!次は、絵里ちゃん!」

ことりがそう言って絵里の方を向いた。ブレードの色は水色に変わった。

「さぁ、みんないくわよ〜?かしこいかわいい?」

『エリーチカー!』

絵里がそう言って前に耳を傾けると観客の人たちは叫んだ。

「ハラショー!絢瀬絵里で〜す!今日はめいいっぱい楽しんでくださいね〜!次は、にこ!」

絵里がにこを向いてそう言った。ブレードの色はピンクに変わった。

「は〜い!みんないっくよ〜!さぁ、みなさんご一緒に!」

『にっこにっこに〜!』

「大銀河宇宙?」

『ナンバーワーン!』

にこが掛け声をすると観客の人たちも一緒にポーズをとって言って、さらににこが続けて言うと観客の人たちも叫んだ。

「ありがとうございま〜す!矢澤にこで〜す!みんな、今日は最高にかわいいにこたちを見ていってくださいね!最後は希!」

にこはそう言って希の方を向いた。ブレードの色は紫に変わった。

「ほなみんないくよ〜?希パワーた〜〜〜〜っぷり注入!は〜いぷしゅ!」

『いただきました〜!』

希が人差し指を前に出してそう言うと、観客の人たちは胸のあたりで手を組んで叫んだ。

「ありがとうございま〜す!今日はこの希パワーで最後までウチらを応援してな〜!」

希はそう言うと手を振った。

 

「はじまったね〜!」

「あ、そう言えば穂乃果」

「どうしたの絵里ちゃん?」

「来てくれたみなさんにちゃんとようこそって言った?」

「…………あ……」

穂乃果はやってしまったという表情を見せた。

「穂乃果……」

海未はデコを押さえて言った。

「あはははは……じゃあ遅れちゃったけど……みなさん、『μ's〜Moment Shine〜』へ……」

「「「「「「「「「ようこそ〜!」」」」」」」」」

『うぉおおおおおお!!』

「うん、これでもう忘れたことはないよね!」

穂乃果はみんなを見て言った。

「大丈夫なんじゃない?」

真姫は髪の毛をくるくるしながら言った。

「でもまたこのステージに立てるなんてすごいよね〜!」

凛は言った。

「そうね。それに、開幕曲は『Angelic Angel』……みんなアメリカライブは観てくれたわよね〜?」

絵里は観客の人たちに聞いた。

『みたよぉおおおおおお!!』

「ありがと〜!嬉しいな〜」

ことりはみんなの声を聞いて喜んだ。

「そして2曲目と3曲目は和風っぽい曲を選びました〜」

「それにセリフもあるしね〜」

花陽とにこは言った。

「ほな、次の曲やろか?」

希がそう言うとみんな頷いて次曲の体型になった。

『おぉ!』

観客の人たちは移動する9人を見て期待の声をあげた。

 

「それでは聞いてください。『嵐の中の恋だから』」

『うぉおおおおおお!!』

花陽が曲名を言うと観客の人たちは声をあげた。

照明が一旦消え、何本ものスポットライトがあたりを照らした。

そして歌い始めると一気にステージは明るくなった。

この曲はかっこいい曲調の曲だ。

 

「生まれ変わっても」

「私たちは」

「また惹かれあう」

「運命だって」

「わかってるから」

「どこまでもお供いたします」

「たとえ時代が」

「引き裂いたとしても」

「二人の愛は永遠なの」

 

そしてこの曲にもラスサビ前にセリフがあった。

 

 

曲が終わると次曲のイントロが流れた。

後ろのスクリーンにはハロウィンにしたライブの映像が流れはじめた。

みんな合わせて手拍子をした。

そう、曲名は『Dancing stars on me!』。

ハロウィンに秋葉で披露した曲だ。

 

その次に披露されたのは『るてしキスキしてる』だ。

 

「必ず努力はむくわれるわ」

「『当たって砕けろ』だよ!」

「あなたに幸運が訪れますように」

「ご武運を祈っています」

「いっくにゃー!」

「がっ、頑張ってくださいね!」

「後悔するんじゃないわよ」

「ことりも、見守ってるからね」

「ウチに任しとき!」

 

この曲にもまたセリフがあり、みんなそれに合ったポーズをとって言った。

真姫は腰に手を置いて、穂乃果はファイトだよのポーズ、絵里と海未は服の胸のところを掴んで、凛は片腕を上にあげて、花陽はグッと両拳を握って、にこはツインテールの髪をはらって、ことりはニコッと笑顔を浮かべて、そして希はドヤ顔で拳を握った。

 

「逆さまの逆さまをみてごらん

好きは常に嫌いの裏」

 

希はそれからマイクを口に近づけて歌った。

 

 

「「「「「「「「「愛してる……」」」」」」」」」

 

『ふぉおおおおおおおおおお!!』

『きゃああああああああああ!!』

 

最後に9人がステージの真ん中に集まってそう言うと歓声がわいた。

照明が消えると9人はステージから下がった。

 

しばらくすると、今度は円型ステージに紫色のスポットライトがあたった。

観客の人たちはそこを見つめた。

 

リフトがあがってくると、ある3人の人たちが見えた。そしてイントロが流れた。

その曲は『Shocking Party』、歌っていたのはもちろんA-RISEだ。

 

 

 

 

 

遡ること数日前……

 

 

「「「私たちのスペシャルライブ!?」」」

「はい、みんなが着替えている間に1曲披露して欲しいんです」

その日、UTX高校のカフェスペースでナオキはA-RISEと話していた。

「いいわよ。引き受けるわ」

「っ……ありがとうございます!」

「だって、最後のライブなんでしょ?スクールアイドルとしては……」

「はい、まぁ……」

「本当はμ'sとはまだ競いたかったけど……あなたたちが決めたことなら仕方ないわね」

ツバサはソファーにもたれて言った。

「共に戦ったライバルのためなら」

「私たちは力を貸そう」

あんじゅと英玲奈も言った。

「ありがとうございます!」

ナオキは深々と頭を下げた。

 

 

そして今に至る………

 

 

 

 

A-RISEが決めポーズをして、曲が終わると歓声と拍手がわいた。

A-RISEが手を振るとリフトは下がっていった。

 

しばらくすると次曲のイントロが流れはじめてあたりをオレンジ・白・みどりのライトが照らした。

すると後ろの大きなステージの真ん中にことりが立っていた。

「キミに飛んでけ!好き好きぷわぷわ!」

すると両端から穂乃果と花陽が別々の方向から出てきた。

披露したのは『ぷわぷわーお!』。

歌うのは穂乃果・花陽・ことりのPrintempsだ。

 

曲が終わると観客の人たちは歓声をあげると照明が一旦消えた。

そして照明がつくと、3人が真ん中に立っていた。

 

「せ〜の」

「「「Printempsです!」」」

穂乃果の合図で3人が声を合わせて言った。

『ふぉおおおおおおおおおお!!』

『きゃああああああああああ!!』

「いやぁ〜この曲は楽しいね〜!」

「そうだね!」

「ぷわぷわって言ってとっても楽しい!」

「衣装もいいしね〜!」

「わぁ〜!ことりちゃんおへそみえちゃうよ〜!?」

「えへへ……ちょっと大胆かな?」

Printempsの衣装はピンクと白をベースにしたものだ。

「それでこれから披露する2曲は新曲なんだよね〜!」

『おぉ〜!』

「それでは聞いてください、『MUSEUMでどうしたい?』」

 

次に披露したのはナオキが作ったPrintempsの新曲の1つの『MUSEUMでどうしたい?』だ。

 

この曲が終わり少しすると、次曲のイントロが流れだした。

イントロの途中で3人ははマイクを持った。

曲名は『NO EXIT ORION』、これもナオキが作ったPrintempsの新曲だ。

曲中ずっと何本かの白いライトが会場を照らしていた。

最後は円型のステージで決めポーズをとった。

 

照明が消え、円型ステージのリフトが下がり出すと次曲のイントロが流れだした。青・紫・黄色のライトがあたりを照らした。

その間に端から海未・希・凛が出てきて真ん中に集まった。

「「「へい!へい!………へい!へい!」」」

この曲は『微熱からMystery』で、歌うのは海未・希・凛のlily whiteだ。

曲中で後ろの大ステージに移動し、ラストはまとまって決めポーズをした。

 

『ふぉおおおおおおおおおお!!』

『きゃああああああああああ!!』

 

そして照明が明るくなると、3人がまとまって立っていた。

 

「せ〜の」

「「「lily whiteです!」」」

凛の合図で3人は声を合わせて言った。

「さて、ついに私たちリリホワの番だにゃ〜!」

「え!?私たちってそうやって略されてるんですか!?」

「あれ、海未ちゃん知らんかったん?」

「まぁ……はい……すみません///」

海未は顔を赤くしてうつむいた。

「あ、そうだ!私たちの衣装、風船が付いてるんだよね〜」

「そうそう!かわいいやろ?」

「そうですね!」

lily whiteの衣装は希は青色、海未はピンク、凛は緑の服に全員に風船が付いているものだった。

「じゃあ次の曲にいくにゃ!」

「次の2曲は新曲なんやよね!」

「そうなんですよね!でも1曲目のタイトルはなんて読むか最初はわかりませんでしたよね?」

「そうだよ!乙姫……(こころ)?で恋宮殿(こいきゅうでん)……?ってなったもんね〜」

「ほんまは乙姫心で恋宮殿(おとひめはーとでらぶきゅうでん)って読むんやで!」

「どうやったらこう読めるんですかね……?」

「まぁ、それは考えた本人が知ってるんやよ」

そう言って希はナオキのいる方を向いた。

「さ、早くやるにゃ〜!」

「そうですね!」

そして3人は曲の体型になった。

 

「それでは聞いてください。『乙姫心で恋宮殿』」

希がそう言うと照明が消え、観客の人たちは歓声をあげた。

 

 

「離さない……」

「離さんよ……」

「離しません……」

 

『ふふふっ……』

 

ラストでは3人がステージの真ん中でセリフを言って決めポーズをした。

 

次曲のイントロが流れ出すと凛がセンターになり、3人はマイクに持ち替えた。

 

「始まりですか?」

続いての曲は『春情ロマンティック』、大ステージから円型ステージに移動しながら歌った。

サビのときには円型ステージに並んでいた。

曲のラストは円型ステージの中央で3人とも上を見上げた。

 

そしてリフトが下がっていくと、続いてピンク・水色・赤のライトがあたりを照らした。

タイミングを合わして「へい!」と言いながらステージ横からにこ・絵里・真姫が現れた。

曲は『Trouble Busters』で、歌うのは絵里・真姫・にこのBiBiだ。

この曲は会場が一体となって盛り上がった。

曲のラストでは大ステージの真ん中で決めポーズをとった。

 

『ふぉおおおおおおおおおお!!』

『きゃああああああああああ!!』

 

そしてライトが一旦消えて、ライトがつくと3人が横に並んでいた。

 

「せ〜の」

「「「BiBiです!」」」

にこが合図をすると3人は声を合わせて言った。

「さて、ユニットのラストは私たちBiBiだよ〜!」

「にこちゃんはしゃぎすぎ」

「ふふっ、でもこの曲はテンション上がっちゃうわよね」

「そうよね〜!それに衣装もかっこいいし!」

BiBiの衣装は黒を特徴とした衣装でスカートのところににこはピンク、真姫は赤、絵里は水色のプレートが付いていた。

「これから披露する2曲はなんと新曲なのよ!」

「でもどのユニットもそうなのよね」

「でもBiBiにはBiBiだけの魅力があるんだよ〜」

「そう言えば、BiBiってギャグ系のユニットなのよね」

「え?ギャグ系……?クール系の間違いじゃないの?」

「そうよ真姫ちゃん!いつからBiBiがギャグ系のユニットだと錯覚していたの?」

「ん……錯覚……?」

「そんな錯覚するなんて最低ね、イミワカンナイ……」

「でもそんなみんなが最高なのよね」

「それではお聞きください……『最低で最高のparadiso』」

真姫がそう言うと照明が消え、観客の人たちは歓声をあげた。

曲中はずっと何本かの水色・赤・ピンク色のライトがあたりを照らしていた。

曲の終わりには3人が大ステージで大きく横に広がり、決めポーズをとった。

次曲は『PSYCHIC FIRE』。

この曲中ではさっきと同じライトが上下に動いていた。

この曲では叫ぶところがたくさんあり、観客の人たちも最高の盛り上がりをみせた。

ラスサビ前には大ステージの真ん中に3人は集まった。

 

「みんなのBiBiコール!いっぱい聞かせてにこ〜!」

『いぇええええええええい!!』

にこがそう観客の人たちに呼びかけるとみんなが歓声をあげた。

「「「せ〜の!」」」

『BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!……………』

3人の合図で観客の人たちはBiBiコールを始めた。3人はそれを促すようにしていた。

「まだまだ〜!」

BiBiコールは通常よりも長く続いた。

 

『BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!BiBi!……………』

 

BiBiコールがする中、3人は円型ステージまで手を突き上げて下げてを連続しながら歩いていた。

 

 

「サイキックファイアみんなみんなゴー!」

「頭ん中ぴかピカレスク」

「あぶない恋がしたい」

「「「こころの火がもえて〜!」」」

「「「『はい!』」」」

 

3人が円型ステージに広がったあともBiBiコールがしばらく続いて、最後の12回のBiBiコールで3人は歌いだして最後には全員でジャンプして「はい!」と言った。

そしてラストに決めポーズをとると観客の人たちは大きな歓声をあげた。

 

円型ステージのリフトが下がると次曲のイントロが流れ出して、ステージ横から穂乃果・海未・ことりが走って出てきた。

披露したのは『Future style』、ナオキが作っていた曲の1つだ。

曲が終わると大ステージの真ん中に3人は集まった。

 

「さ〜て、次は私たち2年生だよ〜!」

「この3人で歌うのも久しぶりな気がするね!」

「そうですね。なんだか懐かしいような気がします」

「しかも今回は制服!なんだか新鮮だね〜」

「ステージで着ることなんてあんまりなかったもんね!」

「そうですね。でも3人で歌うのはこの1曲だけ……」

『え〜!』

海未がそう言うと観客の人たちは声をあげた。

「ふっふっふっふっふ……3人で歌うのは1曲だけど……」

「今回は私たちひとりひとりが!」

「ソロで2曲歌っちゃいます!」

『お〜!』

「最初は穂乃果!」

「次は私、ことり!」

「そして最後に私、海未が歌います!」

「じゃあ早速私から!」

穂乃果が手をあげると、ことりと海未はステージ横に走っていった。

 

「それでは聞いてください……『きっと青春が聞こえる』」

照明が消え、スポットライトが穂乃果を照らした。

穂乃果は円型ステージに向かって歩きながら歌った。

そしてこの曲が終わると穂乃果は円型ステージにあったマイクスタンドにマイクを設置した。

 

 

 

 

 

 

時はさかのぼり………

 

 

 

「あのマイクセットを?」

「うん!穂稀さんがみてくれるかもしれないし、それにあの曲を歌うならあのマイクセットがないと!」

「そうか……わかった。穂乃果のソロの最後にはそれを使おう」

「うん、ありがとう!」

 

 

 

 

 

時は戻り………

 

 

 

 

 

 

「アズタ〜イムゴ〜ズバ〜イ

アズタイム……ゴ〜ズバ〜イ……」

 

披露したのは『As time goes by』、穂稀が歌っていた曲を穂乃果は歌ったのだ。

英語の発音などは正直下手であった。

だが、想いがこれでもかというほどにこもっていた。

曲が終わると観客の人たちは拍手をした。

穂乃果の想いがこもった歌に感動したのだ。

穂乃果が一礼すると、マイクセットものせてリフトが下がった。

 

そしてスポットライトは大ステージの中央にいたことりにあたった。

ことりが披露したのは『COLORFUL VOICE』で、曲に合わせて飛び跳ねたりした。

そして曲が終わると次曲のイントロが流れだした。

ことりは円型ステージに向かって歩きながら歌った。

その曲は『スピカテリブル』。

 

「友だちならいいけど、恋人なら嫌なの……

迷いのふりこが……止まらない……

私のいま、未来、あなたにある……

願いが弾ける、言えないよ……!

けど、消せないから、扉を開けてほしいの……

でも……怖いの……

怯えてる……スピカテリブル……」

 

この曲にはセリフがあり、ことりは切なそうにそのセリフを言った。

そして曲が終わるとリフトが下がると今度は大ステージの横にスポットライトがあたった。

 

海未が歌って横から出てきた。

海未はこれを円型ステージまで歩きながら披露したのは『Anemone heart』。

曲中は何本かの青色のライトがあたりを照らしていた。

曲の終わりと同時に海未は決めポーズをとり、ライトが消えた。

そして次曲のイントロが流れだした。

披露したのは『私たちは未来の花』だ。

曲が盛り上がるとステージのライトが一斉に点灯した。

曲のラストは海未は天井を見上げた。

そしてリフトは下がっていった。

 

しばらくするとリフトが上がってきてスポットライトがあたった。

そこには凛がいた。

 

「すぅ……Hello歌によばれて〜」

 

披露したのは『Hello,星を数えて』

凛はソロパートを大ステージに向かいながら歌った。

大ステージで待機している真姫と花陽と合流して一緒に歌った。

 

「星空にゃ!」

 

そして3人が決めポーズをとると照明が消えた。

「1年生だにゃ〜!」

照明がつくと凛が叫んだ。

「地味にこの3人だけで歌うのって初めてじゃない?」

「そう言えばそうだね。なんだか新鮮だね」

「しかも今回は制服!いかにもスクールアイドルって感じだにゃ!」

「そう?」

「でも制服でライブをするスクールアイドルなんてなかなかいないよ?

校内ライブでもみんなちゃんと曲の衣装着てるし」

「へ〜」

「じゃ、そろそろ私たちもソロを歌っていきましょう」

「そうだね」

「まずは凛!」

「その次は私、真姫」

「最後は私、花陽です!」

「じゃあ早速いっくにゃ〜!」

凛が手をあげると真姫と花陽がステージ横に行った。

 

「それでは聞いてください。『Love wing bell』」

凛は円型ステージに向かって歩きながらソロで披露した。

その次の曲は腕を振りながら歌った。

曲名は『くるりんMIRACLE』。

決めポーズをするとリフトが下がった。

そしてリフトが上がってくるとそこには真姫がいて『Music S.T.A.R.T!!』を披露した。

決めポーズをとると、次曲のイントロが流れだした。

曲名は『Daring!!』、曲中は何本かの赤いライトがあたりを照らしていた。

 

曲が終わるとリフトが下がった。

そして花陽が横からエプロン姿で出てきた。

 

「ご飯にしますか?お風呂にしますか?それとも……やっぱりご飯にしますか?」

 

花陽がそう言うとイントロが流れ出して曲が始まった。

曲名は『好きですが好きですか?』で、円型ステージに向かって歩きながら歌った。

曲が終わり次の曲のイントロが流れだした。

曲名は『なわとび』で、みんなブレードを横に振った。

ラストで花陽は天井を見上げた。

 

リフトが下がると、サイレンの音が会場に響いた。

そして制服でサングラスをしたにこ・希・絵里がステージの横から飛び出してきた。

披露したのは『?←HEARTBEAT』だ。3人とも大ステージで走り回りながら歌った。

 

曲が終わると照明が消え、つくと大ステージの真ん中で3人がまとまっていた。

「ついに3年生にこ〜。お待たせ〜!」

にこは会場に手を振った。

「ふふっ、制服なんてもう卒業したから着ないからなんだか変な感じね」

「そうやな〜」

「でもにこはいつでも制服が似合うんだよね!にこっ!」

「はいはい」

「さ、はやくソロで歌っていこうやん!」

「スルー!?ま、まずはこの大銀河う…「次はウチ、希が」ちょっと!なに…「そして最後は私、絵里が歌うわよ!」だ〜か〜ら〜!」

「じゃ、にこっち頼んだで〜」

「頼んだわよ〜」

そう言って希と絵里はステージ横に向かった。

「なによそれ〜!

ま、じゃあにこのソロでいっくよ〜!

まずは……『乙女式れんあい塾』!」

にこがそう言うとイントロに合わせて何本ものライトが会場を照らした。

曲が終わると、次の曲が始まった。

曲名は『にこぷり♡女子道』

イントロでにこは走って円型ステージに向かった。

 

「にこっ!」

 

最後はいつものポーズをして曲のラストをむかえた。リフトが下がり、希が歩きながらステージ横から歌いながら出てきた。

曲名は『友情ノーチェンジ』。

そこから歩きながら歌って円型ステージに向かった。

曲が終わり、次曲のイントロが流れ出した。希はメロディーに合わせて絵里から教えてもらったバレエの踊りをしたりした。

披露したのは『もしもからきっと』だ。

曲の終わりに希はお辞儀をした。

リフトが下がって、しばらくして絵里をのせて上がってきた。

そして1曲目のイントロが流れだした。

曲名は『soldier game』。

絵里は大ステージに向かいながら歌った。

スクリーンには観客たちからみて後ろ向きの絵里の表情が映っていた。

曲のラストには絵里は大ステージから脚をぶら下げて座った。

そしてそのまま2曲目のイントロが流れだした。

次曲は『冬がくれた予感』で、絵里は体をブラブラとしながら歌った。

そして曲が終わると照明が消えた。

 

照明がつかぬまま次曲のイントロが流れだした。

このイントロは『ありふれた悲しみの果て』だった。

 

「きっとしらずにいた方が良かった?

そんなイタミをかかえながら…………」

 

だが、みんな不思議そうな表情を浮かべた。

 

「……ハートブレイク!」

 

歌声のトーンがあがると同時に照明が一斉についた。

円型ステージでそれを歌っていたのは………

 

 

 

『おぉ!』

『きゃああああああああ!!』

 

 

「ありふれたかなしみ

ありふ〜れたイタミと〜

零れそうな涙堪えてみる星は

いつもよりまぶしく輝いておちそうだ

わたしを静かにてらすけれど〜」

 

 

 

 

ナオキだった………

 

 

 

時はさかのぼり……

 

 

「ナオキにも歌って欲しいのよ」

「はぁあああああああああ!?」

「ダメ……かしら?」

「いやいや、おれが歌ってもいいのか!?本当に!?」

「えぇ、これは9人全員の意見よ」

「でもさ……みんなはそれでいいのか?」

ナオキがそう言うとみんなが頷いた。

「だって、ナオキがいてこそのμ'sでしょう?だからナオキにも歌って欲しいのよ」

「そうだけどよ……でも……っ」

ナオキがでもというと絵里は人差し指でナオキの唇を押さえた。

「でもはなしよ?やってみたらいいんじゃない?私たちはそれを望んでるわ」

ナオキはその言葉を聞いてみんなの顔をみまわした。

みんな笑顔でナオキを見た。

 

「………わかったよ……おれやってやる!歌ってやる!」

 

 

 

 

 

そして時はもどる……

 

 

サビを歌い終わると観客の人たちは予想外の出来事に大歓声をあげた。

ナオキも制服を着ていた。

ラスサビは絵里も加わって2人で歌った。

曲のラストで2人は天井を見上げた。

曲が終わると2人は観客席の方を向いた。

 

「みなさん、ありがとうございました!」

「ハラショー!サプライズ成功ね!」

「あぁ、ということで今回はおれ、ナオキが歌ってみましたが、みなさんどうでしたか〜?」

『ふぉおおおおおおお!!』

「ふふっ、大好評みたいね」

「そうだな。さて、ちょっとみなさんにお知らせが……」

「実は私たち……」

「「婚約しました〜」」

ナオキと絵里は声を合わせてそう言って左薬指を見せた。

 

『お〜!』

『ひゅひゅ〜』

『おめでと〜う!』

 

「いや〜ありがとうございます」

「ファンのみなさんには付き合ってからも応援してもらって、感謝の気持ちでいっぱいです」

「そんなみなさんへのお礼もこめて、おれと絵里のデュエット曲を披露します!」

『おぉ!』

「それではお聞きください……」

「「『Storm in Lover』」」

2人が背中を合わせてそう言うとイントロが始まり、腕を上下にしたりして少し離れた。

 

「「逢いたいのサマー ことしのサマー

あなたと私は一つのストーリー」」

「だから逃げちゃだめ〜」

「おびえちゃだめ〜」

「「みつめあえばストームインラバ〜」」

 

2人の歌声は見事にマッチングしていた。

絵里がナオキに向かって手を伸ばすとナオキも手を伸ばし絵里の手を握り、2人はみつめあった。

 

「止まらないそう言ってもいい?

目を逸らした方が負けよ〜」

 

絵里はナオキの頬に手を当ててみつめた。

 

「もう止まらない〜 2人だけの〜浜辺でこがれたい〜」

 

ナオキは絵里を見つめて髪を撫でた。

 

「「イエス、ノー、セイイエス!恋へと〜」」

「かわるこの熱さ受け止めてよ〜」

 

絵里は服の胸のところをを掴んだ。

 

「「イエス、ノー、セイイエス!こたえは〜」」

 

絵里(あなた)のココロがきっと教えてくれる〜」

 

ナオキはその絵里の手をぎゅっと握った。

 

「「逢いたいのサマー ことしのサマー

とけそうな情熱はあなたのせいよ」」

「からだ中でよんだ〜」

「あなたをよんだ〜」

「「離さないでユーアーマイラブ」」

「逢いたいのサマーことしのサマー

あなたと私は一つのストーリー」」

「だから逃げちゃだめ〜」

「怯えちゃだめ〜」

「「みつめあえばストームインラバ〜

 

恋はあらしよストームインラバ〜」」

 

そしてまた腕を上下に振ったりして決めポーズをとった。

続いて2人は次曲のイントロが流れ出すと立ち上がり少し離れてお互いに手を伸ばした。

曲名は『硝子の花園』。

 

「「ラーララーララーラーラーララーララーラーラ〜」」

「夢の迷路〜」

「百合の迷路〜」

「「ラーララーララーラーラーララーララーラーラ〜」」

 

「あこがれを語る目が

遠くをさがしてるとき……

寂しくなる

わたしはここにいると言いたいの……」

 

絵里は服の胸をところを掴んで下を向いた。

 

「アア〜!2人きりで〜ガラ〜スの花園へと〜

ダレもいない ダレもいらな〜い」

 

ナオキは絵里に近づいて片方の手のひらを上に向け、絵里がその手に片手を置くと優しく握ってみつめた。

 

「「そっと〜壊れそうにさきたい

 

ヒミツのぶらんこ

あなたとゆれながらいま〜

ただ優しくみつめあうの〜」」

「恋をこいする〜(「恋する〜」)」

「少女で〜(「少女(?)で〜」)」

「「いられないキモチに

な〜ぜ……くるしくなる〜の〜?」」

 

ナオキと絵里は片手で握り合い、ゆっくりと円の形にまわった。

そして絵里は片膝をついて座った。

 

「2人きりの花園でねむりにつく〜」

 

そしてナオキは遅れて片膝をついて絵里の髪に手を当てた。

 

「髪をなでるその手が〜好き〜」

 

そして絵里はナオキのその手に手を当ててナオキはそのままの状態で絵里の髪をなでた。

観客の人たちは黄色い歓声をあげた。

 

「「も〜っと〜!」」

 

ラスサビはそのまま立ち上がった状態で歌い、曲が終わると決めポーズをとった。

そして次曲のイントロが流れ始めた。

2人は少し離れて横に並んで歌った。

曲名は『WILD STARS』。

これは2人でこのときのために作った曲だ。

2人で協力して作ったのを思い出しながら歌い始めた。

2人が最初にサビを歌ってからAメロに入った。

 

「きまぐれな光で〜ナオキ(あなた)をみつけるよ〜

シゲキにさらわれてしまえ こんな夜は〜」

 

 

「退屈をかかえた〜ボクの胸をゆらす〜

とつぜんの嵐はアツイ野生の風だった……」

 

 

「であう〜ための場所を〜」

「ずっとずっとさがしてた

ここに絵里(キミ)と」

「わたし……」

「「きたよ

いまから2人いまからかがやく〜よ〜

 

隠して〜開いて〜隠して〜 まだこれは恋じゃないの…

開いて〜隠して〜開いて〜 かくご決めておいかけて〜

はじまりたい…

ワイルドスタ〜ズ……」」

 

その後も2人のパート、男性パート女性パートがあった。

2人の歌声は見事にマッチングしていて、観客の人たちは2人の歌声に聞き入っていた。

それに2人の見つめ合う視線を見て、やはり心から愛し合っているのだと確信した。

 

曲が終わると観客の人たちは歓声をあげて拍手をした。

ナオキと絵里は目を輝かせ、笑顔で手を繋いで1回上にあげてから下げてお辞儀をし、リフトは下がっていった。

 

照明が消えると、ステージにライトがあたりA-RISEの3人が出てきた。

3人が話をして時間を稼いでいる間にみんな次曲の準備をした。

ナオキもステージ横の特設機材席につき、9人もステージ裏に待機した。

 

 

 

「じゃあ、そろそろ準備ができたみたいだからみんな!最後まで楽しんでね〜!」

『ワーーー!!!』

ツバサがそう言うと3人はステージ横に走っていった。

照明が消えると、ドアらしき音が響いてステージ上にスモークがかかった。

そして細い白のライトがステージの足もとを照らした。

9人が歌い出すとライトが一斉についてステージにいる9人が明るく照らされた。

曲は『LOVELESS WORLD』。この曲もファイアーアクションで、サビなどの曲の盛り上がるところで炎が上がった。ラスサビ前の間奏ではみんな走って円型ステージに移動した。

そして決めポーズをとるとすべての筒から一斉に炎が上がった。

照明が一旦消えて9人が並ぶと照明がついた。

 

「さて、ソロパートも終わってやっと9人揃ったよ〜!」

「「「「「「「「いえ〜い!」」」」」」」」

9人は観客席に向かって手を振った。

「ソロで歌ったの久しぶりだったから緊張したね〜」

穂乃果はみんなの顔をみて言った。

「そうだね〜。いつもみんなで歌ってる歌だったから余計にだよ〜」

「はい、しかも制服で……恥ずかしかったです……///」

「凛はとっても楽しかったよ〜!」

「ま、こういうのもいいんじゃない?」

「緊張したけど喜んでもらえてよかったです!」

「ふん、このにこにーにかかればこの程度たやすいことよ!」

「ふふっ、せやね。曲数が足りひんぐらいやったよ」

「そうね。できればもっと歌いたかったわね」

「穂乃果も穂乃果も〜!」

「でも仕方ありませんよ。時間の関係とかもありましたし」

「むぅ〜」

穂乃果は頬を膨らました。

「でもまたこの場所でこの衣装を着れてよかったね!」

ことりはくるっと回って言った。

その衣装は本戦の日に着た『KiRa-KiRa Sensation!』の衣装だ。

「でもな、実は残念なお知らせがあるん……」

「「えぇ〜!?」」

穂乃果と凛は声をあげた。

「なんと……残すところあと3曲になってしまったんや!」

『え〜!』

「はやいね〜」

「本当にあっという間だったわね」

「もう終わっちゃうのぉ!?」

ことりと真姫と花陽は驚いた。

「じゃ、ラストスパートといきましょう!」

「そうね。みんな〜最後までついてきてね〜!」

『いえーい!』

にこが観客席に向かってそう言うと観客の人たちは叫んだ。

「よし!じゃあ最後はファンのみなさんに感謝して、ラブライブ!の地区予選、予選決勝、そして本戦で披露した曲を連続で披露したいと思います!」

『おぉ〜!』

穂乃果がそう言うと観客の人たちは歓声をあげた。9人は次曲の体型に並んだ。

「それでは聞いてください……」

「「「「「「「「「『ユメノトビラ』……」」」」」」」」」

9人がタイトルコールをすると照明が消えて円型ステージだけにスポットライトがあたった。

『この曲は聞けば聞くほど味が出る』とファンの間でも人気の曲で、さらにみんなで行った合宿の末にできた曲でもある。

最初こそはあまり人気ではなく予選第4位となってしまったが、時が経つにつれどんどん人気が出てきた。

 

「なんだか懐かしいな……半年ぐらい前のことなのに昨日のように思えてくる……」

ナオキは画面を見て、懐かしそうに言った。

 

決めポーズをすると照明が消えて、9人は次の曲の体勢についた。

次の曲は『Snow halation』、あの雪の日のラブライブ!予選決勝で披露した曲だ。

大雪でナオキ・海未・真姫の生徒会メンバーが遅れるかもしれなかったとき、支えてくれたのは音ノ木坂学院のみんなだった。

その日を思い出させるかのように、ブレードは雪の色一色、さらに演出で雪も降らした。

 

「とどけて切なさには〜!」

 

穂乃果が腕を前に広げると、ステージに近い席の人から順番にブレードの色をオレンジに変えていった。会場の照明もオレンジで、会場全体がオレンジ色となった。

 

 

「あの日もそうだった……」

ナオキは画面を見て予選決勝の日を思い出していた。

 

 

9人が決めポーズをとると照明が消えて、次曲の体型に並んだ。

 

そしてついにあの曲。

 

あの本戦の日この場所で最後と心に刻んで披露したあの曲。

 

 

『KiRa-KiRa Sensation!』

 

 

演出はあの日と同じだった。

みんなでμ'sは最後にすると決めて挑んだラブライブ!本戦。

ナオキの辛い過去との向き合い。

そして深まった10人のキズナ。

再びミツヒデたちと友となり、男の友情を築いた。

μ'sはもちろん、会場のだれもがみんなこの曲あの日の感動が蘇ってきた。

最後と決めていたからこそあの素晴らしいステージができて、ラブライブ!で優勝することができた。

 

今回もそうだ。

しっかりと最後を伝えるのが今回の目的。

だからこそ、前よりももっといいパフォーマンスができた。

 

 

決めポーズをとると、大きな歓声が響いた。

『KiRa-KiRa Sensation!』のメロディーが流れて、9人は横一列に並んだ。

 

「みなさん、今日は本当に……ありがとうございました!」

「「「「「「「「ありがとうございました!」」」」」」」」

穂乃果が観客席をみまわしてお辞儀をすると残りのみんなもお辞儀した。

9人はリフトの範囲に集まるとリフトは手を振る9人をのせて下がっていった。

 

 

 

 

 

 

 

そしてそれは………

 

 

 

 

 

あのラブライブ!本戦の日と同じ……

 

 

 

 

 

 

『アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!…………』

 

 

 

あの日よりも大きなアンコールが会場に響いた。

 

 

 

そしてあの曲のイントロが流れ出すと大きな歓声が響いた。

ステージの両端から9人がスキップしながら出てきた。

曲はもちろん、あのときと同じ。

アンコールに応えて披露した……

『僕らは今のなかで』。

晋三に言われて念のために用意した曲だった。晋三の予想は的中率して、あの日μ'sだけにアンコールが起きた。

それは穂乃果の正夢でもあった。

 

そして、穂乃果の決意が叶ったとき……

みんなに想いが届いたとき。

 

 

『このまま誰も見向きもしてくれないかもしれない………

応援なんて全然もらえないかもしれない………

でも…一生懸命頑張って……私たちがとにかく頑張って届けたい!

今、私たちがここにいる……この想いを!!』

 

 

 

「あのときは嬉しかったな……」

ナオキは目をうるうるさせながら言った。

 

 

決めポーズをとり、曲が終わると9人は次曲の体型に並んだ。

まずは穂乃果にオレンジ色のスポットライトがあたり、穂乃果のソロパートだ。それからみんなにも各イメージカラーが順番に当たっていった。

曲名は『それは僕たちの奇跡』。

決めポーズをとって曲が終わると照明が消えて、9人は横一列に並んだところで照明がついた。

「アンコールありがとうございま〜す!」

「「「「「「「「ありがとうございま〜す!」」」」」」」」

9人は観客席に向かって手を振った。

「いやぁ〜この衣装でアンコールに答えるとあの時を思い出すね〜」

穂乃果は『僕らは今のなかで』の衣装を見て言った。

「うん!あのときもみんながアンコールしてくれたもんね!」

「はい、それに今回がも……ありがとうございます!」

「みんなのアンコールの声、しっかり聞こえたよ〜!」

「本当に、ありがとう」

「でもみなさんの声を聞いたら、前の頃が嘘みたいだね」

「そうね〜。最初の頃なんて全然人気がなかったわね」

「でもどんどん人気が出てきて、今はこんなにたくさんの人たちに支えられてる!」

「応援してくれるみなさんがいてくれるからこそのμ'sなのよね」

9人は喜びをあらわにして言った。

「そんな感謝の気持ちを込めて、スタートの曲を合わせた4曲を披露したいと思います!」

『おぉ〜!』

穂乃果がそう言うと観客の人たちは歓声をあげて、9人は次曲の体型に並んだ。

「それでは聞いてください……」

「「「「「「「「「『START:DASH!!』」」」」」」」」」

タイトルコールのあと、イントロが流れ出した。

この曲は10人の最初の壁を乗り越えたとき、講堂で披露したものだ。

そして穂乃果の決意が叶ったときでもある。

 

『この講堂を満員にしてみせます!』

 

「これはμ'sの新しいスタートの曲……」

ナオキはそう言って自分が音ノ木坂学院に来たばかりのころを思い出していた。

 

決めポーズをとると、9人は次曲の体型になった。

そしてイントロが流れ出してみんなはそれぞれハイタッチをして踊り始めた。

曲名は『僕らのLIVE君とのLIFE』。

音ノ木坂学院のオープンキャンパスのとき、9人が揃って初めて披露した曲だ。

 

「あのときは見ていただけだったな……」

ナオキはオープンキャンパスの日、遠目からみていた9人のライブを思い出していた。

あのときのみんなの笑顔も……

 

 

みんなは決めポーズをとった。

するとドラムの音が響いた。

 

「さぁみんな〜!振り付け覚えてくれてる〜?」

『イエー!』

「よぉ〜し!それじゃあ、いっくよ〜!ワン!ツー!ワンツースリーフォー!」

「「「「「「「「「『オーイエ!オーイエ!オーイエ!一進一跳!!』」」」」」」」」」

穂乃果が合図を出すと、観客も含めて全員が叫んだ。

 

サビの部分では観客の人たちにも振り付けがあった。

まずは右腕を3回あげて2回転を2回繰り返し、両腕を8回あげてからまた右腕を3回あげて2回転を2回繰り返して、右腕をあげて左腕をあげてカメラのポーズをした。

 

 

そして曲が終わるとライトが消えた。

 

「じゃあみんな……一緒に踊ろう!」

 

次曲の体型に並ぶと穂乃果がそう言った。

そしてスクールアイドルフェスティバル最終日に披露したあの曲のイントロが流れ出した。

曲名はもちろん『SUNNY DAY SONG』。

サビの部分の振り付けはみんなでした。

間奏で9人は大ステージに移動した。

 

 

ナオキは最高に輝く9人を見つめた。

 

 

限られた時間のなかで精一杯輝くスクールアイドルを……

Moment Shine……瞬間の輝きを伝えることが今回の目的。

しっかりと伝えると心に決めているからこそ、一層輝いていたのである。

 

 

 

曲が終わり、9人は横1列に並んだ。

「みなさん、ありがとうございました!

実は、私たち10人からみんなに伝えないといけないことがあるの……」

 

 

穂乃果が真剣な表情でそう言うと、ナオキが横から出てきた。

 

 

 

観客の人たちは不思議そうにステージを見つめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私たちμ'sは……今日をもって活動を終了することにしました」

 

穂乃果は出そうになる涙を堪えて言った。

観客の人たちはその穂乃果の言葉を聞いて言葉も出ないほどの驚きの表情を浮かべた。

 

「スクールアイドルは、限られた時間のなかで精一杯輝く存在……」

 

ことりは切ない笑顔を浮かべて言った。

 

「私たちは限られた時間のなかで精一杯輝こうとするスクールアイドルが大好きなんです」

 

海未は9人の顔を見回して言った。

 

「μ'sはその気持ちを大切にしたい……10人で話し合ってそう決めました」

 

凛は衣装の胸のところを掴んで言った。

 

「確かに続けて欲しいという気持ちもわかります。ラブライブ!のために、スクールアイドルのために力をかせるようになったことも嬉しかった……」

 

真姫は髪の毛をくるくるして9人を見回して言った。

 

「μ'sはスクールアイドルであってこそ、そして10人でいるこそのμ'sなんです……だれか1人でも欠けたらμ'sではないんです!」

 

花陽は切なそうな笑顔で言った。

 

「これは本戦を前に私たちで相談して決めたことで、その答えは変わりませんでした」

 

にこは9人と観客の人たちを見回して言った。

 

「ウチらはもう、μ'sを続けることは……ありません」

 

希は泣きそうになっているにこを見ながら言った。

 

「私たちはやっぱり、スクールアイドルであることにこだわりたい!だって私たちはスクールアイドルが好き……」

 

絵里は少々力を入れたように言った。

 

「そう、学校のために歌って、みんなのために歌って、同じ学生が、この10人が集まり、競い合って手を取り合っていくスクールアイドルが好きなんです。

だからスクールアイドルじゃないμ'sはμ'sではないんです。

でも、スクールアイドルフェスティバルでみなさんわかってくれたはずです。スクールアイドルの、その輝きの素晴らしさを!

ラブライブ!は……スクールアイドルはこれからも大きく広がっていく!」

 

ナオキは声を荒らげそうになるがそれを堪え、涙も堪えて言った。

 

「だから……みんな……いくよ……

せ〜のっ!」

 

 

 

 

「「「「「「「「「「今日この日をもって、μ'sは……おしまいにします!」」」」」」」」」」

 

 

10人は手を繋ぎ、観客席に向かって声を合わせて言った。

 

それは海岸で3年生にμ'sはおしまいにすると伝えたあのときのように、今度は応援してくれるみんなに向かって言ったのだ。

 

その最後を聞いた観客の人たちは涙を流した。

みんなの悲しむ声を聞いて10人も笑顔で涙を流した。

 

 

ちゃんと伝えることができてよかったと……

 

でも悲しい……

 

 

絵里はナオキにもたれ、ナオキはそんな絵里の頭に手を置いた。

 

 

 

「だから、次の曲は私たちから『音ノ木坂学院スクールアイドル、μ's』へ感謝の気持ちを込めて歌わせてもらいます……」

 

穂乃果がそう言うと9人はその曲の体型に並んだ。

ナオキは絵里の涙を指で拭いてから幕の横に向かった。

9人は涙を拭き、深呼吸をして心を整えた。

 

 

「それでは聞いてください………」

 

 

 

 

「「「「「「「「「『そして最後のページには』……」」」」」」」」」

 

9人は声を合わせてタイトルコールをした。

 

 

 

 

作詞者海未は、自分がこの曲の作詞をしているときのことを思い出していた。

 

机の上には作詞ノートともうひとつ、μ'sの活動日誌があった。

 

 

「私たち10人の日々は輝いている……この活動日誌に書いてあるように頑張れば……」

 

『デイズアーシャイニング…… こんな風に頑張れば』

 

「『ぴっかりと』」

 

 

「いつもみんなで帰っていました。だから弓道部のあとに1人きりでは帰りたくないと、道端で立ち止まって、『私のことを見つけて欲しい』と考えていましたね……

 

でもだんだんと1人でいることに怯えてちゃダメなんだと……」

 

 

 

 

『あのっ……弓道部の活動が終わるまで……待っててもらえませんか?///』

『うん、いいよ〜!』

『3人で一緒に帰ろう!』

 

 

 

「自分から一緒に帰って欲しいと話しかけてみたあの日から思いはじめていましたね。

 

でも活動日誌を読み直してみると、最初のうちは緊張の連続で、慣れないことばかりでした。そのときのきっとぎこちなかった私に言いたいです。

『考えすぎ、気にしすぎ!』と。

 

でも今ではそんなことも笑い話になってしまう。ずいぶん強くなった証拠でしょうか?

おそらくそれはみんなも同じです。

すべてが忘れられないエピソードになっているんですね。

でも、いろんなことがありましたね。

忙しく怒ったり、泣いたり……

この活動日誌も最初は真っ白なノートでしたが、どんどんと思い出が増えてきました。

最後はどうなるかまだわかりません。

でも、この『μ's活動日誌』の表紙に書きたいですね……いつか……」

 

 

 

 

 

 

控え室にあるμ'sの活動日誌の表紙には小さくこう書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

『ありがとう』

 

 

 

 

 

 

 

『デイズアーシャイニング……ピッカリと』

 

 

パチパチパチパチパチ…………

 

この曲のイントロが流れている中、観客の人たちは大きな拍手をした。

 

9人は手を繋いでステージに横一列に並んだ。

 

 

「みなさん、本当に……ほんっとうに……!」

「「「「「「「「「ありがとうございました〜!!!!!!!!!」」」」」」」」」

 

『ありがとう〜!』

『μ's〜!』

 

9人がそう言って頭を下げると、観客の人たちは声をあげた。

 

そして9人は手を振ってステージ裏に下がっていった。

 

拍手はずっとなりやむことがなかった。

 

 

 

そしてそんなときある言葉が徐々に広がって、会場に響いた。

 

 

 

 

 

 

 

『アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!アンコール!…………』

 

 

 

それは本日2度目のアンコール。

 

みんな、無茶はわかっている。

 

でも聞きたいのだ、μ'sの歌声を。

 

 

 

だが、そうなることは想定済み!

 

 

まだ"あの曲"が残っている!

 

 

 

 

 

 

 

時はさかのぼり……

 

 

「そうだ。みんなに渡すものがあるんだよ」

「全員に……ですか?」

ナオキがそう言うと海未は首をかしげて言った。

「あぁ、その通りだ……」

ナオキはそう言うとカバンをゴソゴソと漁った。

「なにがあるって言うのよ……」

真姫は呆れたように言った。

「おっ、あったあった!じゃ〜ん!」

ナオキが取り出したのは少し大きめの箱。

「なにが入ってるの?」

ことりはその箱を見て言った。

「それはな……これだ」

「「「「「「「「「これって!?」」」」」」」」」

ナオキが箱をパカッと開けると、みんなは中に入っているのを見て驚きの声をあげた。

 

そこには10色の色が均等に塗られている指輪があった。

 

「これはおれが指輪屋さんに頼んで作ってもらったんだ。色はみんなのイメージカラー。あ、おれのなかったからなんとなく黒にした。

ここにはほんの一瞬だったけど、輝いていたみんなとの思い出が詰まってる……」

ナオキはその指輪のことを説明すると、みんな目をキラキラさせてその指輪を見た。

 

「一瞬……Moment……

輝き……Shine……

指輪……RING……!」

海未は思いついたように言った。

「どうかしたのか?」

「思いついたんです……曲のタイトル!イメージが!」

「本当か!?」

「はい!これもナオキのおかげです!ありがとうございます!」

海未は笑顔で言った。

「よかった……海未の歌詞楽しみにしてるよ!

みんな……当日はこれをつけてライブをしよう!いや、して欲しい!」

みんなナオキの言葉に賛成した。

 

 

 

 

 

 

時はもどり………

 

 

 

アンコールのする中、曲のイントロが流れ出した。

観客の人たちは大きな響くような歓声をあげた。

イントロが流れる中、9人はステージ裏から続々と出てきて横一列に並んだ。

衣装は"9人の女神"にとっての始まりの曲の『僕らのLIVE 君とのLIFE』の衣装だった。

 

 

そして披露する曲は………『MOMENT RING』。

 

 

 

またまた作詞者海未は、作詞しているときのことを思い出していた。

 

 

 

海未はライブのときに人差し指にはめるナオキがくれた指輪を人差し指と親指で挟んで眺めていた。

 

「みんなに、聞いて欲しい……私の今の気持ちを。

でも、なにから聞いてもらいましょうか?あぁ……語りきれません。

でもみんなと出会って、これからのことは

長いようで短かったですね……

 

μ'sの活動も終わり、みんなと会いたくなってくる。

そんなときはきっと歌が私たちを繋いでくれる。

たとえ遠くにいたとしても

胸の奥では私たちはわかりあえてますよね。

 

本戦のとき、私たちが一緒に見たファンのみなさんのサイリウムなどの光はまるで銀河の海みたいですね。

その素晴らしい瞬間は心ときめきます。

穂乃果が講堂で言った叶えたい願いも私たちが学校を救いたいという願いが物語を招いて、それが叶う時が来たってことですよね。

それもみんなの応援の声が翼をくれたからでしょうね……飛べるよ……ですか……」

 

海未は穂乃果が『飛べる』と言ったときのことをふと思い出した。

 

「ふふっ、みんなにはありがとうと何度も何度も言っても足りないくらい感謝しています。

この素晴らしい瞬間は素敵な経験でした。

この応援してくれるみなさんに伝えたい想いが次の扉を開いてくれますが、次はどこに行けばいいのでしょうか?

みなさんの声でスクールアイドルは、いつまでもずっと飛べます!元気いっぱいに……まだまだ飛べます!

 

でもすべては穂乃果の無謀な夢から始まったんですよね。

でも奇跡のようにすべてが繋がっていって……

いつもいつもどうなるんだろう?と

ドキドキして、毎日が冒険でしたね。

みんな、これから先もよろしくお願いします。

だって……だって……離れたりできるわけないじゃないですか……

私たちにあるのはスクールアイドルの思い出だけじゃないんですから……

それに、新しい夢が生まれてくると私たちは知っていますから。

 

ナオキはそんな瞬間をこの指輪に閉じ込めているつもりなんですよね。

私たちも閉じ込めていつも眺めていたい……どの指にはめましょうか。

いつもキラリと輝いてくれますよね、本当に……綺麗ですね。

みんなキラキラしたこの毎日をずっと忘れずにいてください。

これからも続く明日への地図はいつでも白く輝き未来をえがいています。

思い出だけじゃない……

私たちは知っている。青春は指輪(ここ)にあると……」

海未はふと、机の上にあったラブライブ!で優勝したときにとった10人の集合写真を見た。

「みんなの笑顔は大好きだから、最後でも終わりでも笑っていて欲しい……

だからあの瞬間はいつまでも終わらない夢でいいですよね!

みんな同じ夢の途中なんです。いいんですよね、何度だって青春を感じても……!」

海未はじっと指輪を見つめ、それから窓から外を見つめた。

 

 

 

『いいよいいよなんどだって青春!』

 

間奏ではスクリーンに各メンバーの踊っているところが、花陽・凛・真姫・海未・穂乃果・ことり・絵里・にこ・希の順に名前付きで映った。最後のナオキのところは画像だった。それに合わせてステージのライトはメンバーのイメージカラーに変わっていった。

「瞬間を指輪(RING)へととじこめて」

「いつもながめてたい」

「指にきらり〜!」

海未は胸で両手をギュッと握り、ことりは右手の人差し指についている指輪を眺め、穂乃果は上にあるスポットライトに向けて右手を広げて掴んだ。

 

このライブのときにずっと人差し指にはめていたのはナオキがみんなに贈った指輪。それには今までの10人の思い出、青春、瞬間の日々が詰め込まれている……MOMENT RINGだった。

 

決めポーズをとると、大きな歓声と拍手が会場に響いた。

みんな汗を流して、息を荒らげて、互いに笑いあった。

 

観客の人たちはメンバーの名前を叫んだり、ありがとうと叫んだりした。

 

ナオキもゆっくりとみんなに近づいていき、10人は手をつないだ。

 

「みなさん……今日は……本当に……本当に……!」

 

「「「「「「「「「「ありがとうございました〜!!!!!!!!!!」」」」」」」」」」

 

10人は深々と頭を下げ、手を振ってステージ裏に下がっていった。

 

10人は裏で成功を喜び、花陽と凛、真姫と海未、穂乃果とことり、希とにこ、そしてナオキと絵里は互いに抱き合い涙を流した。

 

こうして、音ノ木坂学院スクールアイドルμ'sのの最後を伝えるライブ、『μ's〜Moment Shine〜』は幕を閉じたのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いよいよ次回、女神たち(μ's)との物語は終わりを告げる……




〜妄想ラジオ!〜

ナ「どうもどうも〜ナオキやでぇ!
今回、一緒にお送りしてくれるのは、μ'sの作詞担当海未、同じく作曲担当真姫、そして同じく衣装担当ことりだ〜!」
海「で、なんで急に『やでぇ!』とかまた使い始めたんですか?」
真「関西弁はあのときに治ったんじゃないの?」
こ「でもなんか懐かしい気がするね」
ナ「いやーな、なんか作者が久しぶりに言ったら面白そうだなって言ってきてさ」
真「まぁ、作者は関西人だしその方がやりやすかったんじゃない?」
海「そうですね。確かナオキのセリフが最初関西弁だったのは作者がその方が書きやすいと思ったからなんですよね」
こ「それで他の人の作品を読んでいくうちに今の喋り方を書けるかもってなって変えたんだよね」
ナ「なんでみんなそこまで知ってんの……」
真「だってこれ」
海「その張本人が」
こ「書いてるんだもん」
ナ「あぁ、なるほど」
こ「でも今回は長かったね〜」
真「執筆時間も1話の長さもね」
海「そうですね〜」
こ「ま、今回は作者さん初めての本格的なライブシーンだもんね」
ナ「よく頑張った。お前はよくやったよ」
真「なにその終わりみたいな言葉」
海「そうですよ。まだまだ物語は終わらないのですよ?」
こ「でも終わらないってわかってなかったら今回の締めで絶対次で終わるって思うよね」
ナ「確かにな。またややこしい書き方を……そんなんだから読者の人から終わるって思われるんだよ」
真「ほんと馬鹿ね」
こ「まぁまぁ……」
海「あ、そう言えばナオキが暗いところを走っているシーンって、ナオキが倒れて意識を取り戻す前に見た夢と同じなんですよね?」
ナ「あぁその通りだ。つまりおれの正夢っていうわけだな」
真「作者って夢ネタが好きなの?」
こ「そうみたいだね〜」
海「それに、ナオキと絵里とのデュエットをまた使ってくるなんて……」
こ「確か初めて出したのは絵里ちゃんのお誕生日のときだよね?」
ナ「いやぁ〜歌えて楽しかったよ」
真「最初は嫌がってたけどね」
ナ「うっ……」
真「それに、セトリだってめちゃくちゃよ」
海「どういうことですか?」
真「あのね、今回のセトリは全部で52曲あるのよ?ファイナルライブでも42曲よ?しかも、これはまだ減った方で、最初は60曲だったのよ」
ナ・海・こ「「「えぇ〜!」」」
真「はぁ……本当に現実的に考えたらおかしいわ。頭いかれてるわよ」

なんかごめんなさい……

ナ「あぁ、なんか中の人が歌ってるのも入れようとしたんだろ?」
真「えぇ、でも他の作家さんからの指摘でやめたみたいよ」
海「ネタバレしてるんですか……?」
こ「みなさんも、活動報告でセトリを公開するのでよかったらそっちも読んでくださいね。ミナリンスキーからのお願いです」
海「(ことりかわいいですね……)
さて、次回はいよいよこの章の最終回ですね」
ナ「あぁ、どんな回になるかは映画を観た人ならわかるはず!」
真「でもそれで終わらないのが作者よね」
こ「そうそう!一体どうなるんだろうね」
海「気になりますね〜」
ナ「そうだな。ま、気長に待とうぜ。おっとそろそろお別れの時間だ」
海「それでは、新しくお気に入りにしてくださった皆様、ありがとうございます!」
こ「感想などどんどんお待ちしてます!」
真「そしてこれを読んでくれている作家の皆様、興味があれば作者の企画もよろしくお願いします!」
ナ「それじゃあまた次回お会いしましょう!」


ナ・海・真・こ「ばいば〜い!」

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