ラブライブ!〜1人の男の歩む道〜   作:シベ・リア

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みなさん、どうも!
この時間に予約投稿したのは……
わかる人にはわかるはず……!
そしてお気に入りが200件を突破しました!
ありがとうございます!
今後ともよろしくお願いします!




さて……


今回……

物語は………

思わぬ方向に動き出す……




ということで……"あれ"は誰がいい?




ふむふむ……




なるほど!



それではリクエストにお答えしまして……





シベリアがお送りする前回のラブライブ!



第107話「やり残したこと」

前回のラブライブ!

 

 

 

 

 

 

 

 

ランナウェイ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

?←HEARTBEAT(ハテナハートビート)して、ランナウェイした10人は穂乃果の家に集まっていた。

ちょうど雪穂もいて、11人で机を囲んで話をしていた。

 

「本当に凄かったんだよ〜?

日本(こっち)でもアメリカライブが終わったあとからネット中でも話題になって、ニュースにもなったんだよ?」

雪穂はパソコンの画面でアメリカライブのPVを見ながら言った。

「ふ〜ん……てかまた再生回数増えとるし」

ナオキはその画面を覗いて言った。

「すごいわね……」

真姫は肘を机について言った。

「しかもお姉ちゃんがいないときなんて、お姉ちゃん目当てでお店にお客さんがいっぱい来たり、このお店もお姉ちゃんの実家ってことで有名になったから売り上げが上がったってお母さんたち喜んでたよ?」

「ウソ!?

お小遣いの交渉しなくっちゃ…!

私のおかげで売り上げが上がったんだから!」

穂乃果は雪穂の肩を持って揺らしながら言った。

「はははは…」

ことりはそんな穂乃果を見て苦笑いをした。

「そんなことより、別のことを気にしなさいよ」

にこはお茶の入った湯のみを手に取って言った。

「別のこと……?」

花陽は不思議そうに言った。

「私たちはもはやスターなのよ?

A‐RISEを見てみなさい!

人気アイドルというものは常にプライドを持ち、優雅に……慌てることなく……」

 

 

 

〜にこの妄想はじまり〜

 

 

「にこにー今日はバカンスですか?」

「わ〜!きれ〜い!」

 

ファンの子たちが海岸でくつろいでいるにこを見て騒いでいた。

するとにこは起き上がってサングラスを上げてウインクした。

 

「しょ〜がないわね〜

 

ぬぃっこぬぃっこぬぃ〜」

 

 

 

〜にこの妄想おわり〜

 

 

 

 

「ぬぃ〜ぬぃ〜ぬぃ〜ぬぃ〜」

にこは妄想で言っていたことが口に出ていた。

「…なにしてるん……?」

希は引き気味で言った。

「ゔっ!?

と…とにかく!これからは外に出る時は行動や格好に注意すること!

とくにナオキと絵里!」

「「え!?」」

「『え!?』じゃないわよ!

あなたたちは付き合ってて、さらには結婚もするのよ!?

パパラッチに目をつけられるとめんどくさくなるのよ!」

「服装とか変える方がめんどくさいわ!

でもそんなことより……」

「「考えなきゃいけないことがあるでしょう?」」

ナオキがそう言うと続いて絵里と真姫がセリフを言うも、見事に重なり顔を赤くした。

「考えなきゃいけないこと?」

穂乃果はなにかわからなそうだった。

「あ、アサシンとかのサーヴァント対策を……!」

「それはもういい!」

「いてっ!」

凛がそう言うとナオキは凛の頭にチョップした。

「はぁ……てかわからんか?」

「こんなに人気が出てファンに注目されているのよ?」

「それに世界からもね…」

ナオキと絵里と真姫は言った。

「3人の言う通りやね。

これは間違いなく………」

希は深刻そうな顔をして言った。

「ん?」

穂乃果はまだわからなそうだった。

「……まぁ…明日になればわかるさ。

さ、みんな今日は解散して明日部室で話し合おうか」

ナオキがそう言うとみんな頷いた。

「…ナオキ……?」

絵里はナオキの様子がおかしいと思っていた。

「あ、あとおれは明日は先に本部に行ってくるから」

「おっ、これは会長に任命ですかな!」

希は言った。

「や…やめろよ〜!まだ決まってねーって」

みんなはそんなナオキを見て笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(μ's)〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

香川・絢瀬宅……

ガチャ…

「「ただいま〜」」

「あ、お義兄ちゃん、お姉ちゃんおかえり!」

亜里沙は2人の声を聞きつけるとリビングから飛び出してきた。

「ちゃんと留守番できたか?」

「うん!雪穂が泊まりに来てくれたんだよ!」

「そうなの?またお礼を言わなくっちゃね」

「うん!

あ、そうだ!紅茶いれるね!」

「あ、私がやるわよ?」

「ううん、お姉ちゃんたちはゆっくりしてて!」

亜里沙はそう言い残すとリビングに走って行った。

 

「亜里沙ちゃん…嬉しそうやな…」

「ふふっ…そうね……」

「さ、おれたちも行こう!」

「えぇ…」

ナオキもリビングに向かった。

 

「……ナオキ…なにか隠してるのかしら……?」

絵里は少々不安に思うもリビングに向かった。

 

 

 

 

 

そしてナオキと絵里と亜里沙はリビングでゆっくりと過ごして、ナオキと絵里ははやく体を休めようと部屋に向かった。

 

 

「……ねぇ…ナオキ……?」

「ん?どうした?」

絵里は隣で寝転んでいたナオキに言った。

「その……なにか隠してることとかあるの……?」

「っ……!」

ナオキは絵里の言葉に驚き目を丸くした。

「そ…そんなこと……」

「ウソ…心臓ドキドキしてるわよ?」

「っ……」

「ねぇ…教えて?」

「…………明日……」

「ん?」

「………明日……みんなと一緒に話す。

μ'sに関係することや。

だから……明日まで待ってくれ……」

ナオキは真剣な表情で絵里を見つめて言った。

「……わかったわ…ちゃんと話してね?」

「わかってるよ……」

ナオキは少し笑顔を浮かべた。

「じゃ、おやすみ……ちゅっ…」

絵里はナオキの唇にキスをした。

「……おやすみ…」

そして2人は目を瞑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(ナオキ・絵里・亜里沙)〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝、ナオキはラブライブ!運営委員会本部にいた。

 

 

会長室……

「ま、座りなさい」

「はい…」

ナオキは晋三に勧められソファーに腰掛けた。

 

 

「まずはアメリカライブご苦労だった。

歩さんからも連絡が来て『とても素晴らしいライブだった』と言っていたよ」

「そうなんだ……

アメリカ(向こう)日本(こっち)も大変やったけど…あはは…」

ナオキは頬を人差し指でかきながら言った。

「あぁ…μ'sのグッズの売り上げもどんどん上がっているしな」

「そうなんだ…」

「あぁ…やっぱりμ'sは凄いよ」

「ありがとう…」

「これからの活動も期待しているよ」

「っ……」

「ん…どうした?浮かない顔して?」

ナオキは晋三の言葉を聞いて俯いた。

 

「………実は……μ'sは……ラブライブ!決勝をもって解散するってみんなで決めてたんだ……」

「……そうなのか……」

晋三はその言葉に驚き目を丸くした。

「…うん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……でも、わかってるだろう?

まだμ'sには"やり残したこと"があるということを……」

「………やっぱり……あるんだね……」

「さすが、わかってるな……」

「……なんとなくわかってたよ…」

「……その顔はどうしようか迷ってるか?」

「……うん……」

「わかってるだろ?

このライブはしないといけない……

ということは……」

「…………第3回ラブライブ!の最後でμ'sがライブをしなくちゃいけない………ってことやろ?」

「その通り……」

「それに日程は6月…もちろんスクールアイドルμ'sとしては出れない……」

「でもμ'sが続けるとなれば……」

「それはできない!

μ'sはあれで終わりにすると決めた……でも……これを断れば………」

「わかってるじゃないか……

それがお前たちで決めたことならお前たちで考えなさい……」

「……うん……

じゃ、おれ行くわ」

「あぁ…また連絡してくれ」

「わかった……」

ナオキはそう言って会長室を出た。

 

 

「……がんばれよ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"次期ラブライブ!運営委員会会長、香川ナオキ"」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(晋三)〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ナオキは本部を出て音ノ木坂学院に向かっていた。

 

 

 

 

そのころ……

 

 

 

音ノ木坂学院……

アイドル研究部部室……

 

「ふぇ〜」

穂乃果は机に突っ伏していた。

「はぁ…フミコたちも強引でしたね」

海未はため息をついて言った。

 

なにがあったのかと言うと、穂乃果は「ライブをして欲しい」とヒフミたちに追いかけ回され、椅子に縛り付けられて、口にガムテープを貼られて教室にいたところを海未に助けられていた。

そして海未に説教されたヒフミは罰として学校中の廊下を掃除させられていた。

 

 

「ほんとだよ〜

みんなライブをして欲しいんだね〜」

「そうだね……」

「そう言えば、μ'sが解散するって私たち以外は知らないんだからしょうがないよね…」

花陽とことりはしょんぼりした様子で言った。

「そんな!

3年生が卒業したらスクールアイドルは続けられないって言われなくてもわかるでしょう!」

穂乃果は体を起こして言った。

「もしかしたら、ファンのみんなにとってはスクールアイドルかそうじゃないかってことは関係ないのかも…」

真姫は肘を机について言った。

9人はパソコンの画面に目を向けた。

そこにはアメリカライブのときの映像が流れていた。

コメント欄には『すごい!』だとかライブの感想も書いてあったが、『次のライブはいつだろう?』『次のラブライブ!にも出場するのかな?』『新曲早く聞きたい!』など、μ'sのこれからの活動を期待しているコメントもあった。というかそのコメントの方が明らかに多かった。

「……みんな、次のライブを楽しみにしてるんだね…」

凛はしょんぼりした様子で言った。

「それなら…どうしたら……?」

穂乃果はみんなを見て言った。

みんなが俯く中、希はフッと笑っていた。

みんなは不思議に思って希を見た。

「……ライブ……やるしかないんやない?『最後を伝えるライブ』を……」

「ライブを……?」

「そう。

ライブをして、ちゃんとみんなに終わりを告げる……それが、ウチらが"やるべきこと"じゃないんかな?」

「やるべき……こと……」

「それに、ちょうど相応しい曲もあるし…」

希はそう言うと真姫の方を見た。

「ちょっと希!///」

真姫は作っていた曲のことを言われると悟り反抗した。

「いいやろ?

実は真姫ちゃんが作ってたんよ…μ'sの新曲を」

「ゔっ……」

真姫は希に言われると顔を逸らした。

「曲を……?」

「もう終わりにするって決めたのに、どうして……?」

花陽と凛は驚いた様子で言った。

「………『KiRa-KiRa Sensation!』で最後の曲だと思っていたけど、そのあと色々あったでしょう?

だから、自分の区切りとしてね…

ただ…別にライブ披露したいとかそういう理由(わけ)じゃなかったのよ……」

そう言って真姫はポケットからイヤホンがついたウォークマンを取り出して机の上に置いた。

穂乃果とことりはそのイヤホンを片耳につけてその入っていた音楽を聴いた。

 

「……これ……!」

「いい曲だね!」

穂乃果とことりは見つめ合ってその曲の感想を言った。

「いいな〜!凛も聞きた〜い!」

「私のソロはちゃんとある!?」

凛とにこもその曲を聞きたがっていた。

「聞いて!すごくいい曲だから!」

穂乃果はそう言ってにこにイヤホンを渡して、ことりは凛に渡した。

凛はとてもリズムに乗っていた。

「うん、いい曲ね!

海未…これで作詞できる?」

にこはそのあと海未にイヤホンを渡した。

「はい!実は私も少し詩を書き溜めていたので」

「私も!アメリカでも衣装ばっかり見てた!」

海未とことりは言った。

「ふふっ…みんな考えることは同じってことやね」

希は髪を弄っていた真姫を見て言った。

「どう穂乃果?

ライブ…やってみない?」

にこが穂乃果に言った。

だが穂乃果は俯いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『なんのために歌うの?』

穂乃果の中で誰かが言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんのために……歌う………」

穂乃果はぼそっとそう呟いた。

「穂乃果ちゃん?」

希は不思議そうに言った。

「あ、ごめん!

こんな素敵な曲があるんだったらやらないと勿体ないよね!

やろう!『最後を伝える"最後の"ライブ』を!」

「そうと決まれば練習よ!

私たちが音ノ木坂にいられるのは3月の終わりまで…気合い入れていくわよ〜!」

にこは拳を天に突き上げて言った。

 

 

 

 

すると……

 

 

 

ガチャ…

「ちょっと話いいかしら?」

「理事長……」

理事長が部室に入ってきた。

「あら…ナオキくんは?」

「ナオキくんなら本部の方に行ってるよ」

ことりが答えた。

「そう…なら高坂さん、園田さん、西木野さん…ちょっと理事長室まで着てくれるかしら?」

「「「は…はい…」」」

3人は不安そうに理事長室に向かった。

 

 

 

 

 

 

「話ってなんやろうね?えりち…」

「そうね……」

絵里は少し元気がなさそうだった。

それは、ナオキの言っていたことが気になっていたからだった。

「えりち…どうかしたん?」

「え……な…なんでもないわよ…全然……」

「えりち……?」

希はそんな絵里を不思議に思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらくすると穂乃果・海未・真姫が戻ってきた。

その表情は暗かった。

 

 

「で、なんて言われたのよ?」

にこは低いトーンの声で言った。

 

「実は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"続けて欲しい"って……μ's……」

 

「「「「「「っ……!」」」」」」

穂乃果が口を開いた。

みんな驚きを隠せなかった。

 

「今やA-RISEとμ'sは圧倒的な人気を誇っています。

だからドーム大会の開催にはまだ私たちの力が必要らしく……

スクールアイドルとしてじゃなくても、プロのアイドルとしてでもいいからμ'sを続けて欲しい……

そう言われました………」

海未は低いトーンの声で言った。

 

「そんなの……続けられるわけないじゃないの……」

真姫は拳を握って言った。

部室の空気が重くなった………

 

 

 

 

 

そのとき……

 

 

 

 

ガチャ…

 

 

ナオキが暗い表情で部室に入ってきた。

 

「お待たせ〜……って…どうしたん?」

ナオキは部室の空気が重いことに気づいて言った。

 

「実はね………」

 

 

 

立っていたメンバーも座ってから、穂乃果は理事長から言われたことをナオキに話した。

 

 

 

 

「…………そうか…」

「それで今から話そうとしてたんです…」

「…………」

ナオキは黙り込んでしまった。

部室に沈黙が続いた。

 

その沈黙を破ったのは………

 

「みんな……!」

 

絵里だった。

 

「えりち…どうしたん?」

 

「………ナオキ……話があるんじゃなかったの?」

絵里がそう言うと視線がナオキに集まる。

 

「絵里……」

 

「ねぇ…昨日話すって言ってたじゃない……」

 

「そ……それは……」

ナオキは顔を逸らした。

 

ギュッ……

 

絵里はナオキの手を握った。

「ナオキ……勇気を出して……」

 

「……ありがとう…」

 

ナオキはそう言うと立ち上がって息を吸った………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……単刀直入に言うと、μ'sには"やり残したこと"がある」

 

「やり残した……こと……?」

穂乃果は言った。

 

「それって"最後を伝えること"じゃないん?」

希がそう言うが、ナオキは首を横に振る。

 

「まさか……」

真姫は目を開いた。

 

 

「あぁ………まだライブが残ってる。

日程は…………6月」

 

「「「「「「「「「っ……!」」」」」」」」」

みんな驚いた。

 

 

「第2回ラブライブ!を思い出してくれ、大会の最後には"誰が歌った"?

"どんな人が歌った"?」

 

 

 

みんなの脳裏に浮かぶのは……

 

 

綺羅ツバサ・統堂英玲奈・優木あんじゅのA-RISE。

 

 

この人たちは………

 

 

 

「前大会優勝者……!」

花陽は目を開いて言った。

 

 

「…………そういうことだ。

おれたちは第2回の優勝者……

ということは第3回ラブライブ!の最後でμ'sはライブをしなくちゃいけない」

 

「それでは……私たちの"やり残したこと"というのは……」

 

「あぁ……第3回ラブライブ!の閉会ライブだ……

スクールアイドルとしてじゃない……

あくまで『前大会優勝者μ's』としてな」

 

またもや沈黙になる………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……あんた……ふざけてるの……?」

 

 

「にこ……」

 

 

ガタッ!

 

 

グッ……

 

 

ドン!

 

「くっ……!」

するとにこは椅子を倒して立ち上がり、ナオキの胸ぐらを掴んでタンスに押し付けた。

 

「にこ!ナオキ!」

絵里は止めようと立ち上がろうとするが、ナオキの視線は『来るな』と言っているようだったので立ち上がらなかった。

 

 

「ふざけんじゃないわよ!!

あんた……あの時の決断を変えるつもり!?

あんたも『大会が終わったらμ'sはおしまいにする』って言ったんじゃないの!?

それに6月……?

スクールアイドルでいられるのは3月の終わりまでよ!

ふざけんじゃないわよ!!!!

あのときの決断を簡単には変えられない!

ナオキもわかってるはずよ!

『最後を伝えるライブ』は3月にできるわ……でも『第3回ラブライブ!閉会ライブ』は違う!!

確かに、ドームの舞台に立てるのはとても嬉しいわ………

でも……でもっ!!!

"私たち10人が決めたこと"を変えるのは嫌なのよ!!!!!!!!!!!

あんたもわかってるでしょ!?

次期ラブライブ!運営委員会会長だかなんだか知らないけど………

その前にあんたは………

ナオキはμ'sのメンバーの1人でしょうが!!!!」

にこはものすごい剣幕でナオキを睨んで言った。

その表情はこれまでにないくらいに怒っていた。

 

 

「わかってる………

わかってるよそんなの!!!

おれだって嫌なんだよ!!!

おれだってな……おれだってあのときの決断を変えるのは嫌なんだよ!!!!

当たり前じゃないか!!!」

 

「それならなんでもっと早く言わなかったのよ!!!

前々からわかっていれば……!」

 

「おれだってわからなかったんだよ!!

ツバサさんから聞いた時は今回だけかと思っていた………でも違った!!

おじさんに決勝の日の夜に聞いたんだ……

『第3回ラブライブ!があったとしたら、μ'sにもA-RISEみたいにライブをしてもらうことになるかもな』って……

それで第3回ラブライブ!の開催が検討されていると公表された……

それと同時に思ったよ……

『μ'sはその日まで続けなきゃいけない』って……」

 

「それなら……それなら………

なんで話さなかったのよ!!!」

 

「話せなかったんだよ!!!

アメリカライブもあって……みんなの気持ちをバラバラにしたくはなかった!!!

それに、今回のライブは成功させたかった!!

ドーム大会開催のため……スクールアイドルのために!!!」

 

「くっ………!!」

にこはさっきよりも強くナオキをタンスに押し付けた。

 

「それに………『最後を伝えるライブ』があれば……『最後のライブ(ファイナルライブ)』も必要じゃないか……!!!」

 

「「「「「「「「「っ……!」」」」」」」」」

 

 

「………離せ……にこ………」

ナオキはにこの腕を掴んで離した。

 

にこは目を大きく開いて、ナオキを再度掴もうとはしなかった。

 

 

「みんな…考えておいてくれ……

μ'sの活動を続けるのはおれは反対だ……

でも、『最後を伝えるライブ』があれば、『最後のライブ(ファイナルライブ)』も必要だとおれは思う……

明日一日でゆっくり考えておいてくれ……

明後日、みんなの考えを聞こう……」

ナオキはネクタイや乱れた服を直しながらそう言うと荷物を持ってドアの方に向かった。

 

「ナオキ……!」

 

ガチャ…

「絵里……今日の晩飯はいらない………

また……"明後日"………」

 

「っ…!ナオキそれはどう言う……!!」

 

ガタン…

 

ナオキは絵里の言葉でも止まらず、部室を去った。

 

 

 

 

「ナオキ………」

絵里は手をドアの方に伸ばしたまま愛する人の名を呼んだ。

 

 

 

 

 

 

次回へ続く…

 




ありがとうございました!
今回は映画編のシリアスにさらにシリアスを加えてみました!
私が書く映画編は色々映画とは違うものにしたいと考えていますのでお楽しみにしてくださいね!
それに、ナオキの話し方が少し変わったのはわかりましたか?

そして次回はAnother wayを投稿しますよ!

それでは新しくお気に入りしてくださったみなさん、ありがとうございます!
次回もお楽しみに〜!

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