ラブライブ!〜1人の男の歩む道〜   作:シベ・リア

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みなさんどうも!
10時21分に予約投稿しましたよ!
その心は!今日はスクフェスで絵里限だから!
え?22時21分やから違うって?

…………………


さて、そろそろアメリカライブに近づいてきましたね!
はやく…書きたくて……ウズウズしてるんや……!!!

それでは凛がお送りする前回のラブライブ!




第103話「ライブ前夜」

 

 

 

前回のラブライブ!

ついにアメリカでのライブに向けて練習を開始した凛たち!

練習をしてたら外国人の人たちにも見られたりしたにゃ……!

それでライブの場所を決めるために色んなところを見に行ったんだけどこの街の全部が凄くて決められなかったんだ……

それはこの街がアキバに似てたからなんだ!

そして凛たちはご飯を食べに行くことになった!

 

 

 

 

 

 

「うっ……ぅぅ……」

10人はあるレストランに来ていた。

そこでなぜか花陽が泣いていた。

ソファーの席にはことり、花陽、海未、にこ、凛の順番で、イスの席には絵里、ナオキ、希、穂乃果、真姫の順番で座っていた。

みんな心配そうに花陽を見た。

「花陽ちゃんが……泣いてる……」

穂乃果が目を丸くして言った。

「どうしたのよ?」

真姫はコップに入った水を一口飲んで言った。

しかし花陽は答えることなく泣き続けていた。

「にこちゃん!なにかした!?」

凛はにこがなにかしたのではないかと頬を膨らませて言った。

「してないわよ!」

にこはそれに反論した。

「どうしたの?気分悪いの?」

希は心配そうに言った。

だが花陽は首を横に振る。

「ホームシック?」

絵里も心配そうに言った。

だがまだ花陽は首を横に振った。

「あ、もしかしてパンばっかだったからか?」

ナオキは思いついたように言った。

すると……

ガタン!

「その通りなんです!!」

花陽は机を叩いて立ち上がって言った。

みんなは驚きの顔を隠せなかった。

「そうか!花陽もか!実はおれもなんや!!」

ナオキも立ち上がって言った。

「本当ですよ!私は白米が食べたいんですぅ!!」

「あぁ!その通りだ!」

「そう!こっちに来てからというもの……朝も昼も夜も……パンパンパンパンパン!白米が全然ないの!」

花陽は大層イライラしているからだろうか頭を抱えて言った。

「ほんまに……もうパンばっか出てくるのは嫌気がさしてきた!!」

ナオキも大層イライラしているからだろうか目を瞑りながら拳を握って言った。

「え…でも昨日の付け合せでライスが出たじゃないですか……?」

海未がそう言うとナオキと花陽はキッと海未を睨みつけた。

「白米は付け合せじゃなくて主食!」

花陽はすごい剣幕で海未に顔を近づけて言った。

「そうや!おれらが求めてるのはあんな付け合せに成り下がったライスじゃないんやよ!」

「その通りです!パサパサウサフランライスとは似て非なるもの…!」

「なんかわからんけどその通りや!!」

「『ご』に『飯』と書いて『ご飯』!白米があってご飯が始まるのですぅ♪」

花陽は両腕を広げて言った。

「そうや!白米がないご飯なんて……おれは認めんぞ!!」

すると注文されたパンが出された。

「ぅぅ……温かいお茶碗で真っ白なご飯を食べたい……はむっ……あっ、このパンおいしい♪」

花陽は目に涙を含みながらもパンを食べて言った。

「なっ…花陽がパンの餌食に……!?」

「まぁまぁ…ナオキも食べてみたら?」

絵里は驚くナオキに出てきたパンを差し出した。

「え……じゃあ……いただきます……」

ナオキはお腹がへっていたのでパンを食べた。

「どう?」

「おっ…このパンうめぇ…」

ナオキはそのパンを食べきった。

「でも、花陽ちゃんもナオキくんも凄い白米へのこだわりだね…」

「って言っても…白米が食べられるところとかあるのかなぁ?」

穂乃果とことりは言った。

「真姫ちゃん…どこかいいところ知らない?」

希は一途の希望をかけて真姫に聞いた。

「……まぁ…知らなくはないけど……」

バン!

「「ほんまに!?(本当ですか!?)」」

ナオキと花陽は目をキラキラさせて立ち上がって真姫の方を見て言った。

「えぇ……日本食が食べられるお店が並んでるところがあって、そこにご飯屋さんがあったわよ」

「よし!それじゃあ早く行くぞ!」

「はい!」

「その前に頼んだ料理食べてから!」

「「はい……」」

海未に一喝されたナオキと花陽は大人しく座ったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(ナオキ・花陽)〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おかわり!」

「私もおかわりください!」

「はいよ!」

レストランでの食事も終わって、10人はご飯屋に来ていた。

ナオキと花陽はこれで5杯目である。

「はぁ…どれだけ白米が食べたかったのよ…」

真姫は2人を見て言った。

「ごくっ…やっぱり白米は最高や!」

「ごくっ…やっぱり白米は最高ですぅ!」

ナオキと花陽は幸せそうな表情をして言った。

「ふふっ…ごはん粒付いてるわよ?」

「えっ…まじで?」

「取ってあげる……はむっ…」

絵里はナオキの頬に付いていたごはん粒を指で取ってそのまま口に運んだ。

「あ…ありがとう……////

おっちゃんおかわり!!////」

「はいよ!」

ナオキは少し顔を赤くして照れながらご飯をおかわりした。

 

 

 

 

ナオキと花陽が満足したようなので、10人はご飯屋を出た。

 

 

 

 

「ありがとうございました〜!」

 

 

 

「いやぁ〜美味かった!」

「はわぁ〜美味しかった〜」

花陽はごはん粒を頬に付けたまま言った。

花陽はそれに気づくと、そのごはん粒を食べた。

「さ、白米も食えたしホテルに戻ろうぜ!」

ナオキは拳を上に突き上げて言った。

「急に元気になったわね……」

真姫はそんなナオキを見て言った。

「さ、戻りましょう」

絵里がそう言って歩き出すと、みんなも続いて歩き出した。

「でもなんかこうしてると…学校帰りみたいだね〜」

穂乃果はクスッと笑って言った。

「せやな……」

「不思議な感じね……」

ナオキと真姫は言った。

「みんなとこうしていられるのも……もう僅かなはずなのに……この街は不思議とそれを忘れさせてくれる……」

絵里は切なそうな目で言った。

「そうやな……もう10人でこういう風に過ごせないと思ってたが……まさかアメリカに来ることになるとはな……」

ナオキは星空を見上げて言った。

「これもナオキくんがいてくれたからやろうな」

希は笑みを浮かべて言った。

「いいや…この10人だったからこそだよ……

絵里、穂乃果、海未、ことり、真姫、花陽、凛、にこ、希…このメンバーだからこそ…ここまでこれたんやよ……」

「ナオキもね……」

絵里は付け加えるように言った。

「そうだよ!ナオキくんも絶対必要だったんだよ!」

「そうね……ナオキがいなかったらここまでこれなかったわ」

「そうやよ…カードもそう言うとるしね」

穂乃果と真姫と希は言った。

「お…おう……///」

ナオキは顔を赤くして人差し指で頬をかいた。

そんなナオキを見てみんな笑みを浮かべた。

 

 

そして10人は駅に到着して地下鉄に乗るべくゲートを通って行った。

 

 

 

「よいしょ……ふぅ…座れた〜」

ナオキは座って一息ついた。

「あれ?穂乃果は?」

絵里は前の方に歩いていた穂乃果がいないことに気づいた。

「そういや…途中から後ろの方にいたけど……ことり、穂乃果は?」

「え…知らないよ?」

「おいおい……」

 

そんなことを話していると……

 

プルルルルル……

「ちょっと…もうすぐ発車だけど!?」

「これまずいわよ!」

にこと真姫は焦った様子で言った。

 

プシュー……ガタン…

「あ、向こうの電車に穂乃果ちゃんが!」

ことりは向かいに止まっていた電車を見て言った。

「まじかよ!?」

みんなが窓から向かいの電車を見た。

「「「「「「「「「穂乃果!(穂乃果ちゃん!)………」」」」」」」」」

みんな何度も穂乃果の名前を呼ぶが穂乃果は反対側を向いていて、さらに声も届いていなかった。

そのまま穂乃果の乗った電車はみんなと逆の方に向かった。

「穂乃果………が……」

海未は穂乃果の乗った電車の行った方向を見て言った。

「ヤバイな……これ……」

ナオキは苦笑いで言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(穂乃果)〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は遡り……

 

 

「わわわ!大変だぁああ!!

みんなとはぐれちゃう!!」

穂乃果は地下鉄に使うカードの残金が足りず、一度チャージするために引き返して電車のホームに走って向かっていた。

そして穂乃果の前に階段が立ちはだかる。

 

「ここは………よし………

てやぁあああああああ!!とぉ〜!!」

 

穂乃果は階段を駆け下りて途中のところから飛び降りて、そのまま電車に飛び込んだ。

 

「痛い〜痛いよ〜!」

穂乃果は鼻を打ったので抑えて言った。

その反対方向ではみんなが自分のことを呼んでいるとも知らずに……

そして電車は走って行った。

 

 

 

 

「あれ?そう言えばみんなは?」

穂乃果はみんながいないことに気づいて辺りを見渡した。

「う〜ん……たしか次の駅だったから降りたら会えるかな?」

 

 

 

そして電車の止まった駅で穂乃果は降りた。

 

 

「みんなが降りてこない………

あれ………?

もしかして………はぐれた?

……………………………………………

…………どーしよ〜!!」

穂乃果はみんなが降りてこず、はぐれたと察して頭を抱えて言った。

「とりあえず駅から出てみよう……」

穂乃果はとりあえず駅から出てみることにした。

 

 

 

 

駅の階段を登って外に出た。

 

「あれ?ここって………」

 

穂乃果はこの景色に見覚えがあった。

 

なぜならそこは………

 

 

「ブロードウェイ……だよね?

でも帰り道わかんないや……あははは……」

 

そこはブロードウェイ。

昼間に一度来たところだった。

だが、帰り道が分からず穂乃果はとりあえず歩くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(ナオキ・海未・ことり・花陽・凛・真姫・絵里・希・にこ)〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい!電話に出ねーぞ!」

ナオキはホテルで穂乃果に電話をかけたが穂乃果は出なかった。

「ホテルには戻ってないし……どうしたら……」

海未はあたふたして言った。

そんなとき……

「ちょっと大変よ!!」

にこがみんなの元に走って来た。

「どうしたの?」

希は言った。

「ほ…穂乃果………スマホをホテルに置きっぱなしだわ……」

にこは息を切らしながら言った。

「「「「「「「「え〜!」」」」」」」」

「ちょっと待てよ!これはどんどんやばくなってきたぞ……」

「ど…どうしたらいいのでしょうか……穂乃果……」

海未は落ち着けないようだった。

「海未……大丈夫やから……な?」

ナオキは海未の頭に手を置いて言った。

「は…はい………」

「おれがちゃんと穂乃果を見ていればっ……!」

「もうそんなこと言わないの…」

絵里は言った。

「あぁ…すまん……とりあえず、おれは辺りを探してくるわ。

ま、おそらくはタイムズスクエアの方だろうな…」

ナオキは顎に手を当てて言った。

「なら私も…!」

「いや…海未たちはここで待っててくれ……あいつがもし帰ってきた時にみんないなかったらダメやから…」

「わかり……ました……」

そしてナオキは外に出た。

見送るために絵里、海未、凛、真姫、ことりも外に出た。

「じゃああいつが帰ってきたら連絡くれ…」

「わかったわ」

「それじゃあ……「あ、待って!」…どうした?」

ナオキがタイムズスクエアの方に向かおうとするとことりがナオキを止めた。

「あれって………」

ことりが指さした方向を見ると……

 

 

 

 

こっちに向かって来る人物が"1人"いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ…(穂乃果)〜

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……ここからどうやって帰るんだっけ?わかんないよ……」

穂乃果はとりあえず歩き続けていた。

不安でいっぱいで、下を向いて歩いていた。

 

すると………

 

 

「………As time goes by………」

 

綺麗な歌声が穂乃果の耳に入ってきた。

「この歌は……?」

穂乃果は辺りをキョロキョロして、その声の主を探した。

すると道の反対側で歌っている女の人がいた。

穂乃果はその人の元に走った。

そしてその人の歌っている姿を見て、その人の歌声に引き込まれて行った。

 

 

その女の人が歌っていたのは『As Time Goes By』

あるブロードウェイミュージカルのために作られた曲。

ブロードウェイで歌うにはうってつけの曲といってもいい。

だが穂乃果はこの曲は知らない。

その人の歌声に惹かれたのだ。

 

「……As time goes by

As time goes by」

 

その人が歌い終わると聞いていた人は拍手と歓声を贈った。

穂乃果も感激して拍手を贈った。

そんな穂乃果に気づいたからか、その人は穂乃果の方を向いた。

目が合うと穂乃果は笑みを浮かべた。

 

「あなた…日本人?」

「えぇ〜!?おねぇさんも日本人なんですか!?」

「えぇ…私の名前は……………高山穂稀……穂稀って読んでちょうだい」

その人は高山穂稀(たかやまほまれ)と名乗った。

穂乃果は名前を名乗る時に不思議な間があったのになんら疑問を感じなかった。

「穂稀さんですね!私は高坂穂乃果って言います!」

「穂乃果ちゃんね……で、穂乃果ちゃんはどうしてここに?」

「あ……え〜っと……みんなとはぐれちゃって……」

「それって……お友達?」

「はい!大切な仲間です!」

「ふふっ…そう……そのお友達はどこにいるの?ホテル?」

「えっと……えっと………大きな駅のあるところの、大きなホテルです!」

「…………はい?」

「……あははは…すみません……わかりませんよね……?」

「……あぁ…多分あそこね……」

「えぇ!?穂稀さんわかるんですか!?」

「えぇ…なんとなくね……じゃあ行きましょうか」

「はい!あ、お礼にマイク持ちます!」

「いいの?じゃあお言葉に甘えて…」

穂乃果は穂稀のマイクを持って駅に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(穂乃果・穂稀)〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電車の中……

 

「で、穂乃果ちゃんはなんでみんなとはぐれちゃったの?」

「えっと……カードのお金が足りなくて、それで入れてたら違う電車に乗っちゃったみたいで……」

「ふ〜ん……なるほどね……

まぁ…たまにいるよ?あなたみたいに迷っちゃう人は…」

「うぅ……///」

穂乃果は顔を赤くしてすぼめた。

「でもまさか……ホテルの名前までわからないとは……

そんな人はなかなかいないわよ?」

「すみません……///」

「ふふっ……」

「でも穂稀さん凄いです!

大きな駅のあるところの、大きなホテルってだけでわかるなんて……!!」

「ふふっ……相変わ……ゴホン…あなたは一々動きがオーバーね……」

「うぅ…そうですか?」

「えぇ……

さっきも言ったけど、大体の場所はわかってるから大丈夫よ」

「何でなんですか?」

「私も一度仲間と来たことがあるからね……懐かしいわ…」

穂稀は昔を思い出しながら言った。

その表情は少し寂しさも感じられた。

「そうなんですね……」

「えぇ…たしか……大きなシャンデリアもあったわね」

「はい!ありました!」

「じゃあ間違いないわ……あっ!?」

「え…どうしたんですか?」

「マイク……忘れた…?」

「え…それなら私が持ってますよ……?」

「え……あぁ……そうだったわね……あはははは……」

「ふふっ…穂稀さんって意外にドジっ子なんですね…」

「穂乃果ちゃんもね…」

「「ぷくっ……あははははは……」」

 

 

2人が楽しそうに話しているとホテルの最寄り駅に着いた。

 

 

「ここよ……降りるわよ」

「はい!」

2人は電車を降りて、駅を出た。

 

 

「あ、そう言えば…穂稀さんってこっちでずっと歌ってるんですか?」

「まぁね……」

穂稀は穂乃果にそう聞かれて楽しそうに昔話を始めた。

 

「これでもね…昔は日本でさっき言った仲間と一緒に歌ってたのよ?」

「そうなんですか!?」

「うん!

でも…色々あって……私たちのグループも終わりになって……

当時はどうしたらいいかわからなくてね……

次のステップに進めるいい機会かな〜とか考えたりもしたわね……」

穂稀は星空を見上げて言った。

穂乃果はそんな穂稀の昔話を聞いて今の自分たちも同じような感じだと気づいた。

「あの……!」

「ん?どうしたの?」

「それで……穂稀さんはどうしたんですか?」

穂乃果の問いかけに穂稀は驚いた顔をした。

「ふふっ…簡単だったよ……とっても……

今まで自分たちが何故歌ってきたのか……

自分たちがどうありたくて、なにが好きだったのか……

それを考えれば答えはとても簡単だったよ?」

「なんで歌ってきたのか……どうありたくて……なにが好きだったか……ですか……?」

「うん!」

穂乃果は考えた。

だが、答えが見つからなかった。

「う〜ん……わかるようなわからないようななんですけど…?」

「今はそれでいいの」

「え〜!」

「それでいいのよ」

「嫌ですぅ〜!」

「だからいいのよ」

「え〜!」

「………今はそれでいいのよ……

すぐにわかるから……」

「えっ?それってどういう……」

穂乃果は穂稀の言葉に疑問を感じた。

なぜその答えがすぐにわかると断言できるのか?

穂乃果はこのときは穂稀も昔は自分と同じようにわからなかったのだろうと思っていた。

そして穂乃果がそんなことを考えていると………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ……穂乃果!!」

自分の名を呼ぶ声がした。

「あっ…ナオキくん……みんな……!」

穂乃果は嬉しくて穂稀のマイクを持ったまま走り出した。

穂稀はそんな穂乃果やナオキたちを見て笑みをこぼした。

 

穂乃果は息をきらして、目に涙を浮かべながらも笑顔でみんなの元に走った。

 

「みんな〜!おま…「何やっていたんですか!!」…っ……海未ちゃん……」

海未は穂乃果に怒鳴った。

ナオキ、絵里、ことり、凛、真姫は海未が怒鳴ったので少しビクッとした。

だが海未は怒るどころか目に涙を浮かべ……

「うっ……どれだけ心配したと思ってるのですかっ……!」

そんな海未の言葉を聞いて笑みを浮かべた。

そして海未は穂乃果に抱きついた。

「あっ……ごめん……」

「ったくよ……どこ行ってたんや……このやろう……」

ナオキは穂乃果に軽くチョップした。

「いてっ…えっと…ブロードウェイまで……」

「やっぱりあそこかよ……もうちょいでそっちに向かおうと思ってたんや…」

「そうなの?」

「あぁ……でもよく1人で帰ってこれたな?」

「ううん…1人じゃないの。ここまであの人に………」

穂乃果は穂稀にお礼を言おうと振り返った。

だが……

「何言ってんや?お前"1人"やったやんけ……」

「えぇ!?確かにここまで穂稀さんに……」

「なんや?穂乃果の馬鹿もついに幻覚が見えるまできたんか?」

「むぅ〜なによその言い方…」

穂乃果は頬を膨らました。

「あ、それとも1人で寂しかったからそういう妄想をしてたとか?」

「だから違うって!」

「「「「「「はははは…」」」」」」

「もう!笑い事じゃないって!」

「ははは…すまんすまん……

でもよかった……穂乃果が無事で…」

「そうね……さ、明日のライブに備えて部屋に戻りましょう」

絵里がそう言うとみんなホテルの方を向いた。

すると入り口のドアが開いて、希と花陽とにこが顔を出して穂乃果の帰りを喜んだ。

「ねぇ…みんな!ごめん……私リーダーなのに……みんなに心配かけちゃって…」

穂乃果は申し訳なさそうに言った。

「もういいわよ…無事だったんだし……」

真姫は言った。

「でも…!」

「……ふふっ……なら心配かけた代わりに……

明日は穂乃果が引っ張って最高のパフォーマンスにしてもらおうかしら」

絵里はイタズラ気に言った。

「絵里ちゃん……」

穂乃果は目をウルウルさせて言った。

「そうよ…私たちの最後のライブになるんだから……」

「少しでも手抜いたら承知しないよ」

にこと希も言った。

「うん、わかった!」

そしてみんながホテルの中に入って行った。

だが穂乃果は穂稀のことが気になって後ろを振り返った。

そして穂稀が言っていたことを思い出した。

 

「どうした?」

「ナオキくん……」

ナオキは入ってこない穂乃果を不思議に思って言った。

「考え事か?」

「うん……ちょっとね……」

「なんなら聞くぞ?」

「……じゃあ……

私たちってなんで歌ってきたんだろうね…」

「なんで……か………」

「うん………」

「う〜ん……好きだから?」

「好き……だから……?」

「あぁ…穂乃果は歌うのは好きか?」

「うん!当たり前だよ!」

「ほら、答えが見つかった」

「あ……ほんとだ……」

「だろ?

まぁ…考え事とかあるかもやけど……

まずは明日のライブを成功させようぜ」

「っ…うん!!」

「あ、そういやそれどうしたんや?」

ナオキはふと穂乃果がなにか持っていることに気がついて言った。

「これ?これはだからここまで付いてきてくれた穂稀さんっていう人ので……」

「ふ〜ん……」

「あ、信じてないでしょう!」

「あぁ…だって確かにおれらが見たのは穂乃果だけやからな……」

「そう……なんだ……」

「……まぁ……なんだ……

仮に穂乃果が言ってることがほんまやとしたらそれを持っといたらいいんちゃう?ほんならまたその人とも会えるかもよ?」

「そう……だね……」

「ふっ……じゃあ早く中入ろうぜ。

明日に備えないとな」

「うん!」

そして2人もホテルに入るのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(ナオキ・穂乃果)〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果・にこの部屋……

 

 

「早くシャワー浴びちゃいなさいよ!汗かいたでしょう?」

「うん!じゃあ先に入るね!」

「あ、穂乃果!」

「なに?にこちゃん…?」

「これってどうしたの?」

にこは穂乃果が持ってきたマイクを指さした。

「あぁ…ちょっと……預かりものだよ!」

「へ〜」

「じゃあシャワー浴びるね!」

穂乃果はシャワー室に入って行った。

 

 

 

「ったく……心配させんじゃないわよ……」

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(穂乃果・にこ)〜

 

 

 

 

海未・ことりの部屋……

2人はシャワーも浴びて着替え終わっていた。

「ったく…穂乃果は一体なにしてたんだか……」

「まぁまぁ…無事に帰ってきたんだからいいじゃない……」

「そうですが……」

「でも海未ちゃん…」

「なんですか?」

「あの時穂乃果ちゃんに怒鳴ったのって、それだけ穂乃果ちゃんのこと心配だったからだよね?」

ことりがそう言うと海未は顔を赤くして布団に入った。

「あ…当たり前です!

幼なじみなんですから………////」

「ふふっ……さて、明日に備えて寝よう〜」

「はい……」

そして2人は眠りについた。

 

 

 

 

〜ラブライブ!(海未・ことり)〜

 

 

 

 

 

 

真姫・希の部屋……

 

2人はもうベッドに入って電気も消していた。

「……ねぇ……希……」

「なに?真姫ちゃんから話しかけてくるって珍しいね……」

「べっ…別にいいでしょう///

………その……明日は……いいライブにしてあげるから……////」

真姫は恥ずかしいのか、どんどん声を小さめにしながら言った。

「ふふっ……ありがとう……」

そして2人は眠りについた。

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(真姫・希)〜

 

 

 

 

 

凛・花陽の部屋……

「ねぇねぇかよちん!」

「なに?凛ちゃん……?」

2人はさっきシャワーを浴び終わってまだ起きていた。

「明日のライブ楽しみだね!」

「うん!アメリカの人たちを驚かしたいね!」

「うん!テンション上がるにゃ〜!」

「もう…寝るのに気合い入れちゃダメだよ〜」

「だって楽しみなんだもん!」

「そうだね……」

「じゃあ…寝よっか!」

「うん!」

2人も眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

〜ラブライブ!(凛・花陽)〜

 

 

 

 

 

 

 

ナオキ・絵里の部屋……

 

 

「ん……ナオキ……」

「どうした?」

2人はベッドに入って寝ようとしていたが、絵里がナオキの袖を引っ張って言った。

「その……あの……」

「なんだ?もう一回キスして欲しいのか?」

「そうじゃなくって!///

その…明日のライブ……穂乃果には引っ張ってねとか言ったけど……センターは私だし……なんだか……」

「……緊張する?」

「……うん………私はセンターだから……真ん中でみんなを引っ張って行かないと……」

「……そうだな………

でも絵里なら大丈夫さ……おれがセンターに選んだんや……間違いない」

「ほんとに?」

「あぁ…保証する。絵里だったら大丈夫……」

ナオキは絵里を抱きしめた。

「うん……ありがとう……」

そのまま2人は眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

そしてついに……アメリカライブ……

 

 

 

 

 

 

次回へ続く……

 





ありがとうございました!
さて、今回は女性シンガーこと高山穂稀さんが登場しましたね!
あ、名前は私が考えました。
そしていよいよ次回……アメリカライブが書けるぞぉぉおおおおお!!
あ、あと私は明日東京にいきます!
なぜならもうすぐファイナルライブだからです!
前日に上京するのは他の作家さんと会うからなんですよね……
聖地…行ってきます!!

それでは……
新しくお気に入りしてくださった皆さま、ありがとうございました!
感想などどんどんお待ちしてます!

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